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(短編集)

制服捜査



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【この小説が収録されている参考書籍】
制服捜査
制服捜査 (新潮文庫)

制服捜査の評価: 7.75/10点 レビュー 4件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.75pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全4件 1~4 1/1ページ
No.4:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(6pt)

制服捜査の感想

短編集でした。連作短編集と言った方がいいかもしれませんね。
有能な刑事が、道警で起こった不祥事の影響で配置換え、地方の駐在所勤務となる。
その駐在所お巡りさんが関わった5つの事件の話である。

俗に言う「お巡りさん」というのは制服警官であり、私服警官「いわゆる刑事(デカ)」とは違って、捜査は出来ないんですね。
この小説を読んで、なるほどと思っちゃいました。
捜査は出来ないが、刑事(デカ)としての経験が捜査を強く意識する。この小説は、このジレンマを上手く描いて、一味違った警察小説に仕上がっています。
ただ、どうしても短編なので、一つ一つの事件が深堀りされていない。面白いんだけど、少々消化不良。
短編の読みどころはアッと驚くようなオチにあると思うんだけど、それも少し弱いかな。オチの切れ味と言えば、横山氏の作品集を思い出しますが、それより見劣りがします。
でも、単純に面白かったです。是非、次回は著者の長編警察小説にチャレンジしたいですね。

マッチマッチ
L6YVSIUN
No.3:
(8pt)

制服捜査の感想

おもしろいです。
短編集なのにひとつひとつのストーリーが濃く満足できました。

kmak
0RVCT7SX
No.2:
(10pt)

北海道を思い出す。

佐々木譲さんの警察小説の中では一番面白いです。
北海道に住んでいたことがあるのですが、その空気が伝わってきました。

部長
SGEH53OQ
No.1:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

正義はどこにある?

北海道東部、人口6000人ほどの農村の駐在所に移動してきた川久保巡査部長が出会う、5つの事件を描いた連作集。駐在所の警官にとって本当に果たすべき任務とは何か? 警察と閉鎖的な地域社会とのもたれ合いやあつれきの中で苦悩する制服警官の厳しさが丁寧に描かれていて、読み応えのある短編集だ。
浅学非才につき、本書を読むまで知らなかったのだが、駐在所の制服警官には捜査権は与えられていない。そのため、所轄署から出張ってきた捜査官が見当違いの捜査をしていると感じても、川久保巡査部長はそれをただすことが出来ない。そこで、悪く解釈すれば、一種、意趣返しとも言えるような屈折した方法で正義を貫こうとする(特に、第一話「逸脱」ではほとんど犯罪といえるような手段がとられる)。これは、駐在さんに対して、さまざまにプレッシャーを掛けてくる地域社会に対しても同様で、従来の警察小説とは異なる問題解決手法になっている(「制服捜査」という書名の由縁)。このあたりを、どう考えるかで、本作に対する評価が異なってくるだろうが、個人的には(小説としては)面白いと思った。
「笑う警官」や「警官の血」とは異なるが、佐々木譲の警察小説の傑作であることは間違いない。

iisan
927253Y1

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