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鼓動: P分署捜査班



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【この小説が収録されている参考書籍】
鼓動: P分署捜査班 (創元推理文庫)

鼓動: P分署捜査班の評価: 9.00/10点 レビュー 1件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点9.00pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全1件 1~1 1/1ページ
No.1:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

メンバーの人間模様が色濃く、緻密になって共感度アップ!

順調に邦訳が続く「P分署捜査班」シリーズの第4作。はみ出し刑事たちがゴミ集積所に置かれた生後間もない赤ちゃんと行方不明になった子犬のために奔走する、群像警察小説である。
妻から別居を通告され傷心のロマーノ刑事が分署のそばのゴミ集積所で放置されている赤ちゃんを見つけ慌てて分署に運び込み、病院へ同行したのだが、赤ちゃんは予断をゆるさない状況だった。ロマーノをはじめ捜査班のメンバーは親探しを始めたのだがまもなく、母親と思われる女性が殺されているのを発見した。殺人事件も絡んできて混迷を深めた捜索だったが、ピザネッリ副署長が親友の神父から聞いた情報が捜査の方向を指し示してくれた。同じ頃、アラゴーナ刑事は街で出会った移民の少年から行方不明の犬を探して欲しいと頼まれる。「分署で一番の有能な警察官」とおだてられたアラゴーナが犬探しを始めると近隣で何匹もの犬や猫が行方不明になっていることが分かった…。
捨てられた赤ちゃん、拐われた子犬、二つの弱きものを助けるために奮闘するはみ出し刑事たち。これまでの3作とは少しテイストが異なる物語だが、謎解きミステリーとしての構造がしっかりしているのでシリーズ・ファンにも違和感を抱かせない。さらに、これまでも個性が強かったメンバーたちのキャラ、人間関係がより深く描かれることでヒューマンドラマとしても読み応えがある。
シリーズ未読でも十分に楽しめる社会派ミステリーであり、多くの人にオススメしたい。

iisan
927253Y1

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