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路(ルウ)



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【この小説が収録されている参考書籍】
路(ルウ)
路 (文春文庫)

路(ルウ)の評価: 7.50/10点 レビュー 2件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.50pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全2件 1~2 1/1ページ
No.2:
(7pt)

日本と台湾を繋ぐもの(非ミステリー)

台湾新幹線の建設に日本が応札し、7年の歳月をかけて一番列車を走らせるまでの軌跡と、建設にたずさわった人物の人間ドラマを描いた長編小説。そこにさらに日台の市民の歴史を絡めることで、単なる「プロジェクトX」ではない完成度に到達したエンターテイメント作品である。
商社の台湾新幹線事業部に勤務する、入社4年目の多田春香は受注が決まったプロジェクトに参加するため台北に赴任した。やりがいのある仕事に情熱を燃やす春香には、6年前に初めて台湾旅行したときにエリックと名乗る学生と出会った思い出があり、ひょっとして再会できればという淡い期待も抱いていた。事情を知った台湾人の同僚の尽力でエリックのその後を調べてみると、なんと彼は日本で就職しているのだった。お互いの国を入れ替えた二人は、それぞれの事情を抱えながら不器用な関係を続け、7年の歳月をかけた台湾新幹線が開通したとき、新たな路を走り出すことになる。
ビッグプロジェクトの成功への軌跡を追いかけながら、現在を生きる二人に加えて、青年時代まで台湾で過ごした日本人の老人により、時代と国を超えた人々のドラマが生き生きと描かれて行く。ビジネス小説ではなく、しっかりと読み応えがあるヒューマンドラマである。また、日本ではあまり知られていない台湾人の思考や行動の様式が優しいまなざしで描かれているのも、読後感を爽やかにしている。
吉田修一がカバーする分野の広さを示す一編として、すべての吉田修一ファンにオススメしたい。

iisan
927253Y1
No.1:
(8pt)

路(ルウ)の感想

台湾での新幹線導入に向けての育成を軸に、複数の人間ドラマと日台の関係性が凝縮されたストーリーです。切ない部分がありながらも心温まる内容だと思います。

kmak
0RVCT7SX

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