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64(ロクヨン)



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64(ロクヨン)の評価: 8.13/10点 レビュー 24件。 Sランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点8.13pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全6件 1~6 1/1ページ
No.6:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

64(ロクヨン)の感想

ちょっともどかしい

呑んだくれ
P3S7II56
No.5:3人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

平成にまで残された、昭和最後の一週間

わずか一週間で終わった昭和64年に発生した未解決誘拐殺人事件、通称「64(ロクヨン)」は、遺族や警察をはじめ多くの事件関係者たちに新しい時代、平成にも深い遺恨を残していた。そして時効まで残り一年を迎えた平成14年、様々な人々の思いが交錯する中、再び事件は動き出す……

私はミステリの中でも警察小説はあまり好きではない、特に事件そっちのけで警察内の派閥だ面子だでグダグダするような話は不快になるため嫌いであり、この小説はまさにそういう話なのですが、やはり横山秀夫氏の作品だけは例外です。決して読んでいて愉快なストーリーではないのですが、楽しく読めました。

主人公が警察関係者の中でも、直接事件を捜査する刑事ではなく、マスコミとの仲介役となる広報官という設定がまず斬新です。
マスコミからも刑事部からも板ばさみになる葛藤が存分に描かれ、主人公の広報官側に感情移入すると「マスコミも刑事部も勝手な事ばかり言いやがって」という感想が沸くのですが、結局はどの人間も自分の置かれている立場で物事を言っているにすぎず、ふと離れた視点から見ると、名前を出す出さないだ、誰に抗議文を出すだ出さないだ、いい大人たちが大勢揃ってどうでもいいことにこだわり、誰も得しない非生産的な争いをしている滑稽な構図に見えてきます。
こんなことよりも重要なのは誘拐された子供の命(それはもう奪われてしまった)と犯人逮捕だろ?と途中から感じてしまいましたが、結局直接の被害者以外にとっては、目の前の自分の立場や面子こそが一番重要なのが現実なのでしょう。しかしその中に確かにあるそれぞれの人間個人の譲れない感情や矜持というものが表れ、まさに『人間』というものがこれでもかと描写されていた作品と感じました。

そのように未解決誘拐事件そのものよりも、マスコミとの駆け引きや警察内でのゴタゴタがメインの前半は少し間延びした印象でしたが、再び64(ロクヨン)が大きく話に絡むようになり、同時に次々と真相が判明していった終盤の展開は驚きの連続で目の離せないものとなりました。



▼以下、ネタバレ感想

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マリオネットK
UIU36MHZ
No.4:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)
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64(ロクヨン)の感想

あゆみは⁇

kmak
0RVCT7SX
No.3:5人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

64(ロクヨン)の感想

警察小説においてありがちな、政治的なネタをバックにした人間味溢れる物語、というスタイルは実はあまり好きじゃない。派閥だのなんだのってのに主人公が翻弄されて難事件に孤軍奮闘って図式は
ある意味安易で読む意欲が沸かない。キャリア組と現場からのこつこつ叩き上げ組の対立という図式も、もういいよって感じになってしまう。これもガチガチの警察内部の対立をメインにしたストーリーだと思っていたが
ある意味裏切られた面があり最後まで読むことが出来た。それは主人公が広報官という立場での活躍を描いたからだろう。警察組織といえども事務方と現場組との軋轢は多々あるだろうが、ここまで露骨とは思っていなかったので驚いた。記社歴のある著者のスキルを活かしたマスコミ対広報官とひいては警察との対決も真に迫っており、そうなんだろうなと思ってしまう。記者の一人一人の人物造形もしっかりしていて
ストーリーが動いていく部分で大事な要素になっているところがキメ細かい構成に繋がっている。よくある無言電話が前振りとラストのオチに繋がっているとは思わなかったので驚きました。
なるほどねぇと感心しました。かなりのボリュームですが少しづつ見えてくる物語の芯の部分にワクワクしながら読み進みました。この構成の見事さは話題作を連発する著者の力量を示していると思います。まさか警察の狂言じゃないだろうなと思いつつ読む後半はページを捲る手が止まらなくなります。明るくお気楽な小説世界とは違ってリアルな人間模様と現実社会にもある組織内部の軋轢をベースにした物語にミステリというスパイスをしっかりと効かせたお話しでしたね。
どっちかと云うと、妬みや嫉みを盛り込んだ汚い一面を見せる警察内部の模様を描きながら読ませる話は苦手ですが、敬遠していたところを気分を変えて読んでみて、あ、読んで良かったと思いました。
主人公の三上も人物造形が良く出来ていると思います。彼の美人と云われる妻との馴れ初めもピッタリのエピソードで細部にもきちんと書き込む著者の精神というか姿勢が好感に繋がります。登場人物のそれぞれの想いや感情、生きる姿勢などが、その配置されたポジションにしっかり合う書き方は流石と云えます。

ニコラス刑事
25MT9OHA
No.2:4人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

64(ロクヨン)の感想

三上の視点に固定された三人称なので、これだけ長いと疲れる。誰が何処で何考えて何してるか、全然分からんからね。まあそれが緊張感となり、真相が明らかになった時の衝撃に繋がるんですが。下巻前半までは三上の気持ちが揺れてますので、何がしたいのか少々イライラします。誘拐事件発生からは、ストーリー展開のスピードが上がり、三上の腹も座ったんで読み応えが有りました。疑問の全ては解決はしないので、いつか続編が読めるのを期待したい。しかし、松岡参事官はカッコ良かったねぇ。二渡もそうだけど、ブレない凄みが眩しい。

なおひろ
R1UV05YV
No.1:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

64(ロクヨン)の感想

横山さんの作品はやっぱり面白い!
警察の世界を知ったつもりになっちゃいます。
『陰の季節』の登場人物も出てきて楽しめました。

りこっくま
OJP3HKGY

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