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報復



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【この小説が収録されている参考書籍】
報復 (ヴィレッジブックス)
報復 (ヴィレッジブックス F ホ 3-1)

報復の評価: 8.00/10点 レビュー 1件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点8.00pt

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(8pt)

報復の感想

完結編?と思われる『報復 それから』が出版されていたのでもう一度最初から読んでみました。
とてつもなく怖い話です。主人公のC・Jはマイアミで重大犯罪の検察官をしていて、そこで1年近く続く女性の猟奇殺人事件を担当しているのですが、たまたまパトロール中に止められた車のトランクから10人目の犠牲者の死体が出てきて、連続殺人犯として捕まります。初めての罪状認否の法廷で自分の無実を訴える容疑者の声を聞いて、C・Jの悪夢が再び始まります。
12年前ニューヨークにいた頃、誰ともわからない覆面をかぶった男に凌辱・暴行され癒えることのない傷を負わされていたのですが、その時の犯人がその容疑者だったからです。

状況証拠はあるものの決定的な証拠がないままなんとか過去の事件で訴追しようとするのですが、殺人事件以外は時効?があるのかどんなに頑張っても過去の事件で有罪にすることができないのです。

どこの国でもそうだろうと思いますが、裁判において被告との利益相反がある場合は当然その役目からおりなければならないのですが、C・Jはそれを隠したまま犯人を死刑にするべく奔走しますが、逮捕された経緯が正当性のあるものではなかったことから、それも隠蔽してしまったことでどんどん窮地に陥っていきます。

それにしても追い詰められた女性の心理描写がピリピリ伝わってきます。
レイプと言うのは日本でもそうですが、思いのほか量刑が軽い気がします。被害者の心の傷が永遠になくならないということを考えても、セカンドレイプと言われる裁判のことを考えても、もう少し女性の気持ちを考慮していくべきなんじゃないかと思ってしまいます。

しかし、彼女の心の傷はともかくも事実を捻じ曲げることが本当に正しいことなのかどうか、弁護士のルビオの葛藤にもとても共感できます。読者とC・Jには真犯人が別にいるのではないかという疑問が出てくるのですが、物語の結末がどうなるのかと一気に読んでしまいました。



たこやき
VQDQXTP1

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