昏い季節
- サスペンス (354)
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ご存知アブノーマルな魅力を放ち続ける美貌の女殺人鬼ビューティ・キラー・シリーズの第四弾です。日本では2008年から足掛け5年で合計4冊が紹介されて来まして、今回は邦題が今までのビューティ・キラー+漢字二文字のパターンからシンプルに変わって少し解り難くなりましたが、ここ最近のマンネリ傾向から脱却する為にも気分一新してリニューアルを図った著者の気概が伝わって来て良いと思います。 豪雨による河川の増水で住民に危機が迫るオレゴン州ポートランドの公園で不審な死体が発見された。検死の結果毒殺と判明し、同じ手口の掌にそばかすに似た傷を持つ死体が更に複数見つかって事件は無差別連続殺人の様相を呈する。そして捜査の指揮を執る刑事アーチーと警察を嘲笑うかの様に、相棒の刑事ヘンリーにも魔手が迫るのだった。 今回の趣向の中では何と言っても著者が奇抜な変り種の殺人方法を考え出した点が最も秀逸でしょう。これは同時に被害者を油断させるという利点も兼ね備えていて感心させられました。過去の歴史的な大事件が現在に影響を及ぼすという犯罪動機もドラマチックでまずまず巧みに練られています。唯一つ後半にベテラン刑事ハイルがあらかじめ警戒していたはずなのに(子供の人質がいるとは言え)犯人に易々と監禁されてしまったのはちょっと信じられない部分ではありましたが。また今回はレギュラー陣がそれぞれ文字通りに体を張った活躍を見せてくれました。主役のアーチーは溺れている子供を助ける為に川に飛び込んで人命救助したり異常犯罪者と対決したりと、ベテラン捜査官の貫禄と存在感を示してとても頼りになりました。お馴染みのヒロイン新聞記者のスーザンは髪を赤紫色に染めて元気に大活躍しますが、何と新聞社をクビになるという試練に遭いながらも持ち前の負けん気の強さで乗り越え、そして犯人と接触しての危険な状況にも怯まず根性でがんばり抜きます。他にも刑事ヘンリーは体内の毒素と戦って決して諦めずにしぶとく奮闘しますし、今回はミステリーの切れ味よりも人間と自然災害との戦いを描いたサスペンスの面が生き生きと描かれて目立っていた様に思いますね。残念なのはグレッチェンが一回休みで終わりの方でちょこっと顔を出すだけだった事ですが、これは著者が謝辞の最後で知人とファンに向けて約束している通りに次回作での華々しい復活(但しあまりえげつなくならない様にと祈りますが)に期待したいと思います。 | ||||
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