トシオ・マナハン、13歳。フィリピン、セブ島のガルソボンガ地区に祖父と住み、闘鶏用の軍鶏を育てる日々だった。

あの「灰色熊」のような男になりたい。香坂正次は胸に野心を秘め、海外進出日本企業の非合法活動を担うその男に近づいて行った。

民族の悲願、独立国家の樹立を求めて暗躍する中東の少数民族クルド。

船戸与一最高傑作堂々復刊 冒険小説の第一人者、船戸与一最高傑作『山猫の夏』が、この夏堂々復刊。

待望久しい直木賞受賞第一長編がついに刊行される。物語は1986年アフガニスタン東部のパンジシール渓谷にはじまる。

ベトナム解放三十周年記念番組の収録中、日本の女性タレントが行方不明になった。

時は18世紀末、老中・松平定信のころ。蝦夷地では、和人の横暴に対する先住民の憤怒の炎が燃えあがろうとしていた。

チャウシェスク政権崩壊後のルーマニア。

自衛官の楢本は、8年間行方不明の元同僚・越路を捜しにカンボジアに来た。

警部に昇任し、組織犯罪対策部第一課の係長に抜擢された、安城和也。

昭和二十三年、警察官として歩みはじめた安城清二は、やがて谷中の天王寺駐在所に配属される。人情味溢れる駐在だった。

カメラマンを目指しメキシコを旅する香月哲夫は、ある夜暴漢に襲われたが、タランチュラと名乗る老いた行商人に助けられる。

札幌市内のアパートで、女性の変死体が発見された。遺体の女性は北海道警察本部生活安全部の水村朝美巡査と判明。

北海道警察本部に警察庁から特別監察が入った。監察官は警察庁のキャリアである藤川警視正。

札幌の刑事だった川久保篤は、道警不祥事を受けた大異動により、志茂別駐在所に単身赴任してきた。十勝平野に所在する農村。

東京湾岸で男の射殺体が発見された。

山形の寒村に中国旧満州地方から嫁いだ女・青鈴が二億円を持って消えた。

アマゾンの密林で、世界的な大富豪が人間狩りに興じる。

十月下旬の北海道で、ほぼ同時期に三つの死体が発見された。函館で転落死体、釧路で溺死体、小樽で焼死体。

「謝ってほしいんです。あのときの県警本部長に。

日本最大の貯水量を誇るダムが、武装グループに占拠された。職員、ふもとの住民を人質に、要求は50億円。

アメリカで運を使い果たしたおれを拾ってくれたのは、シケた中年ボクサー・ムーニー。

仰天のラストに突き進む超高速弾丸エンタメ金なし女なしで迎えた四十歳の年末に鳴った「奥さんを保護しました」という警察からの電話。

明治末期、文明開化の波も遠い越後の山里。

アメリカの巨大鉱業会社から、ペルーの山岳ゲリラの首領抹殺の仕事を依頼された破壊工作員・志度正平は、首都リマに到着、二人のインディオと共にゲリラの進発地チャカラコ渓谷に向かう。

急死したはずの父親から送られてきた一通のメール。それがすべての発端だった。

まるで拾った宝くじが当たったように不運な一日は、一本の電話ではじまった。

冷戦時代、米ソは極秘の生物化学兵器を共同開発していた。「死霊の泉」なる猛毒物質はいまも大量に貯蔵されている。

「もういいんです」人を殺めた女は控訴を取り下げ、静かに刑に服したが…。

吹き溜まりの街、ザ・メイン。いろんな人間たちが破れた夢を抱えて生きている。

かつて炭鉱で栄えた離島で、小学校の養護教諭であるセイは、画家の夫と暮らしている。

1935年、千代延子爵家の次男・義正は、左翼運動に挫折し、父の宗平とともにパリへ渡った。

客の罵声を浴びながらリングに転がる。

墨田区・大川公園で若い女性の右腕とハンドバッグが発見された。

霊南坂の名家に生を受けた敷島四兄弟は、異なる道を歩んだ。奉天総領事館に勤務する外交官、太郎。

女生徒との恋愛がスキャンダルとなり、都内の名門校を追放された元教師。

在日米軍基地で発生した未曾有の惨事。

「犯人は〇〇だよ」。鈴木の情報は絶対に正しい。

聖者なのか、偽善者か?「悼む人」は誰ですか。

突如ダムが決壊し、濁流が町を呑み込んだ。

興信所の調査員・高倉圭介は中国地方の山奥にある赤猿温泉郷に赴いた。

14歳の少女を誘拐、強姦、殺害のうえ、身代金を要求した犯人を銃殺した元刑事・梅沢信介。殺人犯として服役。

ロンドンから出帆し、波高き北海を三日も進んだあたりに浮かぶソロン諸島。

１９４５年夏。敗け方を知らなかった日本。

昭和63年、広島。所轄署の捜査二課に配属された新人の日岡は、ヤクザとの癒着を噂される刑事・大上とコンビを組むことに。

激動する世界の中で、平和を謳歌する日本。しかし、戦争と暴力への想像力を失ったとき、致命的な危機が忍びよる…。

カスミは、故郷・北海道を捨てた。が、皮肉にも、北海道で幼い娘が謎の失踪を遂げる。

1951年東京。

ミュンヘン・オリンピックのテロ事件の犯人に報復するべく、ユダヤ人グループは立ち上がった。

メディアはおろか関係者の前にも一切姿を見せない現代美術家・川田無名。

ゴルゴ13の秘密に迫る、シリーズ第3弾! 直木賞作家・船戸与一が、劇画最高峰「ゴルゴ13」を描いた最強のエンターテインメント、第3弾! 作家デビュー前、脚本を手がけていた「ゴルゴ13」シリーズの中から、選りすぐりの3話をみずからが小説化。

国内篇2001年、新聞社を辞めたばかりの太刀洗万智は、編集者から海外旅行特集の協力を頼まれ、事前調査のためネパールに向かう。

「彼女を守る。それがおれの任務だ」傷だらけで、追手から逃げ延びてきた少年。

アル中バーテンダーの島村は、過去を隠し二十年以上もひっそり暮らしてきたが、新宿中央公園の爆弾テロに遭遇してから生活が急転する。

美少女を殺害し、研ぎあげたハサミを首に突き立てる猟奇殺人犯「ハサミ男」。