鮮烈な出会いと別れから五年。亡き恋人・達士との思い出を求めて菅生連山を訪れた、草野市議の俊子。

精神科医の小野寺は、殺人容疑者の精神鑑定を依頼された。

パリで開かれた肝炎ウィルス国際会議に出席した佐伯教授は、アメリカ陸軍微生物研究所のベルナールと名乗る見知らぬ老紳士の訪問を受けた。

中学時代憧れていた山岡が、医師として村に帰ってきた。久しぶりの再会をした真紀だったが…。

1945年8月15日、日本敗戦。国内外の日本人全ての運命が大きく変わろうとしていた―。

分裂病と覚醒剤中毒の治療・研究に成果をあげている南仏、マルセイユの大学病院で首なし死体がみつかった。

「一度目」は戦時下の強制連行だった。朝鮮から九州の炭鉱に送られた私は、口では言えぬ暴力と辱めを受け続けた。

とある精神科病棟。重い過去を引きずり、家族や世間から疎まれ遠ざけられながらも、明るく生きようとする患者たち。

絶滅したはずの天然痘を使って黒人社会を滅亡させようとする非人間的な白人支配層に立ち向かう若き日本人医師。

日系ブラジル人医師の津村は、北京の国際医学会で知り合った北朝鮮の医師に技術を伝えて欲しいと請われ、招聘医師として平壌産院に赴く。

生殖と移植では「神の手を持つ名医」と評判の岸川卓也院長が率いる、贅沢な施設と高度な医療を誇るサンビーチ病院。

その映像は、開けてはならないパンドラの箱だった!?大手放送局に勤務する川原庸次は、かつて学生運動に参加していたという上司からT大時計台闘争にまつわるスクープ映像の存在を聞かされる。

エンブリオ―それは受精後八週までの胎児。

韓国沖合で大型旅客フェリー世月号が沈没、多くの犠牲者が出た。

ついに工事が始まった。大石を沈めては堰を作り、水路を切りひらいてゆく。

十人に一人がHIVに感染している国南アフリカ。

199X年度「ノーベル賞」には微かな腐臭がした―イギリス医学界の重鎮が受賞した「医学・生理学賞」の周辺に不自然な死が多すぎるのだ。

東西の壁が崩壊したベルリンで、日本の剣道の防具が発見された。

一九九八年、和歌山市内の夏祭りでカレーを食べた住民六十名以上が中毒症状を呈し、四名が死亡した。

1900年万国博覧会で賑わうパリ。

日本占領下の東南アジアに、B29の大空襲を受けた東京に、原爆投下直後の広島に、そしてソ連軍が怒涛のように押し寄せる満州や樺太の地に医師たちの姿があった。

享保十三年、久留米藩領井上村。

歯を食いしばり一日を過ごす。星を数える間もなく眠りにつく。

深夜、引き出しに排尿する男性、お地蔵さんの帽子と前垂れを縫い続ける女性、気をつけの姿勢で寝る元近衛兵の男性、異食症で五百円硬貨がお腹に入ったままの女性、自分を23歳の独身だと思い込む女性…様々な症状の老人が暮らす痴呆病棟で起きた、相次ぐ患者の急死。

新任看護婦の規子が偶然、耳にした言葉は「無脳症児」―。

代々、使譯(通訳)を務める“あずみ”一族の子・針は、祖父から、那国が漢に使者を遣わして「金印」を授かったときの話を聞く。

歴史学者・須貝彰は、南仏の図書館で世紀の発見をした。

「町医者」が、ぼくの家の天職だった――。 大正時代、寄生虫退治で評判を取った初代。

初めてだった。これほどに、自分を認めてくれる教えは。

平穏だった家族が少年事件によって崩れていくさまを描く心理サスペンス。

警察官を定年退職し、妻と共に四国遍路の旅に出た神場。

安房国で漁師をしていた見助は、京に遊学していたという僧侶と出会う。

人はなぜ、罪を犯すのか? 本作を原作にした映画『楽園』2019年秋公開! 出演 綾野剛 杉咲花/佐藤浩市 監督・脚本 瀬々敬久 人はなぜ、罪を犯すのか? 『怒り』『国宝』の著者、最新文庫化! 田園に続く一本道が分かれるY字路で、一人の少女が消息を絶った。

昭和63年、広島。所轄署の捜査二課に配属された新人の日岡は、ヤクザとの癒着を噂される刑事・大上とコンビを組むことに。

哀しき人、公園の池に沈めたのは…。娘を失った男、母に捨てられた少女。

宗教象徴学者ラングドンは、スペインのグッゲンハイム美術館を訪れていた。

パリ警視庁特別医務室に勤務する精神科医のラセーグは、犯罪者や保護された者を診断する毎日。

神紅大学ミステリ愛好会に所属する葉村譲と会長の明智恭介は、曰くつきの映画研究会の夏合宿に興味を抱き、同じ大学に在席する美貌の探偵、剣崎比留子と共に紫静荘を訪ねた。

ごめんくださいまし──。宝永七年の初夏、下野北見藩・元作事方組頭の家に声が響いた。

『孤狼の血』『盤上の向日葵』著者が放つ、社会派ミステリ! 結婚詐欺容疑で介護士の冬香が逮捕された。

末期癌を宣告された医師・岬雄貴は、酒浸りの日々を送っていた。

五歳のとき双子の妹・毬絵は死んだ。生き残ったのは姉の雪絵―。

魔が差したのだ。術後の昂揚した気分が引き起こしたまちがいは、女医柿沼東子を奈落へ突き落とした。

高さ四百五十メートルを誇る超高層タワーが銀座にオープンした。数万人が集まる営業初日、漏電による小火が発生。

幼い息子の仇討ちを企てる、酒びたりの元殺し屋「木村」。優等生面の裏に悪魔のような心を隠し持つ中学生「王子」。

クリスマス前夜の「一家四人殺し」―数多の痕跡を残しながら、逃走する犯人たち。

アメリカが敵視した、人命を軽んじ易々と玉砕するという野蛮な日本人観が、一人の米軍諜報部員の報告で覆った。

警察のあきれた怠慢のせいでストーカー被害者は殺された!? 警察不祥事のスクープ記事。

戦争阻止にはこれしかない。 中国の尖閣支配、北朝鮮の核配備、形骸化する日米安保――。

怒濤のどんでん返し、一気読み注意!! 強盗犯により密室と化す病院。

容疑者は死亡した男? 天才医師vs謎の殺人鬼！ 愚鈍なる警察に告ぐ――。都内近郊で相次いで起きた連続殺人。

優莉結衣は平成最大のテロ事件を起こし死刑となった男の次女。彼女が通う武蔵小杉高校を総理大臣が訪問することになった。

男はなぜ、罪を重ねるのか? 涙腺崩壊必至! 心奪われる入魂のミステリ。 片桐達夫、五十九歳。

「トップリーグ」とは、総理大臣や官房長官、与党幹部に食い込んだごく一部の記者を指す―大和新聞の松岡は、入社一五年目にして政治部へ異動、またたく間にトップリーグ入りを果たした。

ブラック企業として知られるハウスメーカー社長の娘が殺害された、二年前の事件。

「十五年前の通り魔殺人事件の犯人を知っている。直接会って話したい」。