転校生の白石要は、少し不思議な青年だった。背は高いが、髪はボサボサでどこを見ているかよくわからない。

あなたの「過去」は、大丈夫? 美しい「思い出」として記憶された日々――。

深夜、夫が交通事故に遭った。病院に駆けつけた早苗と息子の力は、そこで彼が誰の運転する車に乗っていたかを知らされる……。

望むことは、罪ですか？　誰もが顔見知りの小さな町で盗みを繰り返す友達のお母さん、結婚をせっつく田舎体質にうんざりしている女の周囲で続くボヤ、出会い系サイトで知り合ったＤＶ男との逃避行──。

タカラジェンヌの母をもつ一瀬蘭花は自身の美貌に無自覚で、恋もまだ知らなかった。

亜紗は茨城県立砂浦第三高校の二年生。顧問の綿引先生のもと、天文部で活動している。

婚約者・坂庭真実が忽然と姿を消した。 その居場所を探すため、西澤架は、彼女の「過去」と向き合うことになる。

地元を飛び出した娘と、残った娘。幼馴染みの二人の人生はもう交わることなどないと思っていた。

あるホラー作家のもとに送られてきた手紙には、存在しない架空の歌手とラジオ番組のことが延々と綴られていたという。

書下ろし短編収録! 辻村深月作品を生み出す裏側、教えます。

藤子・F・不二雄を「先生」と呼び、その作品を愛する父が失踪して5年。

この道がずっと続けばいいと思うこともある。 ここから早く抜け出したいと思うこともある。

学校での居場所をなくし、閉じこもっていた“こころ”の目の前で、ある日突然部屋の鏡が光り始めた。

人気作家チヨダ・コーキの小説で人が死んだーー あの事件から10年。

その愛は、あまりにも切ない。 正しさに縛られ、愛に呪われ、それでもわたしたちは生きていく。

一生に一度だけ、死者との再会を叶えてくれるという「使者」。

ぼくらを襲った事件はテレビのニュースよりもっとずっとどうしようもなくひどかった―。ある日、学校で起きた陰惨な事件。

あの手の指す方へ行けば間違いないと思っていた―― 1996年、横浜市内で塾の経営者が殺害された。

息子が小学六年の一年間「親父会」なる父親だけの集まりに参加することになった私。

大人になる途中で、私たちが取りこぼし、忘れてしまったものは、どうなるんだろう――。

一世一代のたくらみを胸に秘める美人双子姉妹、クレーマー新婦に振り回されっぱなしのウェディングプランナー、大好きな叔母の結婚にフクザツな心境の男子小学生、誰にも言えない重大な秘密を抱えたまま当日を迎えてしまった新郎。

塚原マチは本好きで気弱な中学一年生。ある日、図書館で本をめくっていると一枚の便せんが落ちた。

直木賞受賞、第一作 待望の書き下ろし長編 母と祖母の女三代で暮らす、伸びやかな少女、朱里。

雪降るある日、いつも通りに登校したはずの学校に閉じ込められた8人の高校生。

「浅葱、もう少しで会える」『i』は冷酷に二人のゲームを進めていく。

小さな会計事務所で働く鶴峯裕は同い年の妻・志保と共働き、四歳の長女・莉枝未ともうすぐ二歳になる長男・琉大を保育園に預け、バタバタの日々を過ごしている。

この学校の花子さんは、音楽室から飛び降り自殺した少女の霊です。

誰にだって負けたくない人がいる! ともに働きたい人がいる! 夢と希望。情熱とプライド。

直木賞作家の、痛いほど切ない青春の傷を描く小説。

湖畔の村に彼女が帰ってきた。東京に出て芸能界で成功した由貴美。

「今から、俺たちの学年の生徒が一人、死ぬ。―自殺、するんだ」「誰が、自殺なんて」「それが―きちんと覚えてないんだ。

クラスで上位の「リア充」女子グループに属する中学二年生の小林アン。

ちょっぴりつらい今日の向こうは、光と音があふれてる。

本書を読む前に、ぜひ、辻村深月の長編ミステリー『スロウハイツの神様』を手に取ってください。

350年の時を刻む老舗デパート『三越』 楽しいときも、悲しいときも いつでも、むかえてくれる場所 物語の名手たちが奏でる6つのデパートアンソロジー 文庫オリジナル! 制服の採寸に訪れて感じたある予感。

9人のうち、死んでもいいのは、ーー死ぬべきなのは誰か? 大学時代の友達と従兄と一緒に山奥の地下建築を訪れた柊一は、偶然出会った三人家族とともに地下建築の中で夜を越すことになった。

十七歳の夏、親もとを出て「黄色い家」に集った少女たちは、生きていくためにカード犯罪の出し子というシノギに手を染める。

かけがえのない人間関係を失い傷ついた者たちが、再び誰かと心を通わせることができるのかを問いかける短編集。

余計なことは喋らない。上司から疎まれる。

感涙必至の連作医療ミステリ! 研修を経て、循環器内科医となった諏訪野良太は、学会発表を終えた帰り、医学生時代の同級生である小鳥遊に遭遇する。

成長著しいIT企業「スピラリンクス」が初めて行う新卒採用。

公正取引委員会の審査官、白熊楓は、九州事務所への転勤を命じられる。

どうして彼女がここにいる。 俺の前から、永遠にいなくなってしまったはずの彼女が――。

東京、炎上。正義は、守れるのか。

埼玉で二歳の子を含む一家三人を惨殺し、死刑判決を受けている少年死刑囚が脱獄した! 東京オリンピック施設の工事現場、スキー場の旅館の住み込みバイト、新興宗教の説教会、人手不足に喘ぐグループホーム……。

年の瀬に起きた痛ましい〈地下鉄S線内無差別殺傷事件〉。

高校生の茜寧は、友達や恋人に囲まれ充実した日々を送っている。

ある雪の降る夜に芝居小屋のすぐそばで、美しい若衆・菊之助による仇討ちがみごとに成し遂げられた。

同一犯か? 模倣犯か? 群馬県桐生市と栃木県足利市を流れる渡良瀬川の河川敷で相次いで女性の死体が発見! 十年前の未解決連続殺人事件と酷似した手口が、街を凍らせていく。

東京の片隅、小さな二階建ての一軒家。

長年勤めた病院を辞めた元看護師、売れないながらも夢を諦めきれない芸人、娘や妻との関係の変化に寂しさを抱える二輪自動車整備士、親から離れて早く自立したいと願う女子高生、仕事が順調になるにつれ家族とのバランスに悩むアクセサリー作家。

わたしがまだ時折、自殺願望に取り付かれていた頃、サラちゃんは殺された── 新人脚本家の甲斐千尋は、新進気鋭の映画監督長谷部香から、新作の相談を受けた。

林ちひろは、中学3年生。

女性死刑囚の心に迫る本格的長編犯罪小説! 幼女二人を殺害した女性死刑囚が最期に遺した言葉―― 「約束は守ったよ、褒めて」 吉沢香純と母の静江は、遠縁の死刑囚三原響子から身柄引受人に指名され、刑の執行後に東京拘置所で遺骨と遺品を受け取った。

結婚、仕事、親の介護、全部やらなきゃダメですか 共感と絶賛の声続々! あたたかなエールが届く共感度100%小説! 東京で働いていた32歳の都は実家に戻り、地元のモールで店員として働き始めるが…。

メルボルンの若手画家が描いた一枚の「絵画」。日本へ渡って三十数年、その絵画は「ふたり」の間に奇跡を紡いでいく。