生前の罪により、輪廻のサイクルから外されたぼくの魂。だが天使業界の抽選にあたり、再挑戦のチャンスを得た。

わたしは「みんな」を信じない、だからあんたと一緒にいる―。

息子が小学六年の一年間「親父会」なる父親だけの集まりに参加することになった私。

あの日、あんなことをしなければ…。心ならずも親友を裏切ってしまった中学生さくら。

ちぎれそうな身体だって、おれの走りをするんだ。

中1の奈緒がピアノを教わっている絹子先生の元に、フランスからサティのおじさんがやってきた。

9年前、家族を事故で失った環は、大学を中退し孤独な日々を送っていた。

さゆきは中学1年生。近所に住むいとこの真ちゃんが、小さい頃から大好きだった。

少年は、ひとりぼっちだった。名前はきよし。

真夜中の屋根のぼりは、陽子・リン姉弟のとっておきの秘密の遊びだった。不登校の陽子と誰にでも優しいリン。

塚原マチは本好きで気弱な中学一年生。ある日、図書館で本をめくっていると一枚の便せんが落ちた。

才能豊かなパティシエの気まぐれに奔走させられたり、犬のボランティアのために水商売のバイトをしたり、難民を保護し支援する国連機関で夫婦の愛のあり方に苦しんだり…。

中学2年生の柊也は、クラスメイトの翼に誘われて渋々行った中華街で無銭飲食の罪を着せられてしまう。

両親を事故で亡くし、施設で暮らす小学生の太輔。

児童養護施設で暮らす高校生のななみ。 「馬鹿にされるな」という祖母の言葉を胸に、医学部進学を目指し受験勉強に励む日々。

巨額の遺産を相続した若い独身女性の家に侵入してみると、なぜかどの部屋のなかも鏡だらけ。

「私は、“永遠”という響きにめっぽう弱い子供だった。」誕生日会をめぐる小さな事件。

中学に進んでまもなく、どうしても学校へ足が向かなくなった少女まいは、季節が初夏へと移り変るひと月あまりを、西の魔女のもとで過した。

思い描いていた未来をあきらめて赴任した高校で、驚いたことに“私”は文芸部の顧問になった。

僕は捨て子だ。その証拠に母さんは僕にへその緒を見せてくれない。

佐和子の家族はちょっとヘン。父を辞めると宣言した父、家出中なのに料理を届けに来る母、元天才児の兄。

亜紗は茨城県立砂浦第三高校の二年生。顧問の綿引先生のもと、天文部で活動している。

東京でピアニストとして活躍していた柏木ユリが音楽教師として長崎にある中五島中学校へ赴任してきた。

村内先生は中学の臨時講師。言葉がつっかえて、うまくしゃべれない。

本屋大賞ノミネート作家、瀬尾まいこのデビュー直後から3年半の日常をつづるほのぼのエッセイ。

ろくに高校に行かず、かといって夢中になれるものもなく日々をやり過ごしていた大田のもとに、ある日先輩から一本の電話が入った。

昭和三十七年、ヤスさんは生涯最高の喜びに包まれていた。

前へ七歩進んで、後ろに五歩さがる。くるりとターンして、カニ歩きで右に三歩。

柏原野々は天然石を売る店で働く25歳の独身女性。厳格な父の教育に嫌気がさし、成人を機に家を飛び出していた。

離島へ逃げるように転校した僕が出会ったのは……感涙必至の青春成長小説! 中学生の頃、医師を目指していた川嶋有人は、ある出来事をきっかけに夢も未来も失ったと引きこもり生活を続けていた。

将来、NASAのエンジニアになりたい小学六年生の佐倉ハルくんは、風船宇宙撮影を目指しています。

犬の最期を看取る「老犬ホーム」で働くことになった智美。

「わたしは欠陥品なのかもしれない。

記憶が80分しか持続しない天才数学者は、通いの家政婦の「私」と阪神タイガースファンの10歳の息子に、世界が驚きと喜びに満ちていることをたった1つの数式で示した…。

両親の離婚で別れて暮らす元家族が年に一度、集う夏休み。

藤子・F・不二雄を「先生」と呼び、その作品を愛する父が失踪して5年。

小学六年生のユウたちは、先生から厳守するよう言われたルールを体育館裏でこっそり破る――。

幼い頃に母親を亡くし、父とも海外赴任を機に別れ、継母を選んだ優子。

僕たちは「その日」に向かって生きてきた―。昨日までの、そして、明日からも続くはずの毎日を不意に断ち切る家族の死。

箱根駅伝を走りたい―そんな灰二の想いが、天才ランナー走と出会って動き出す。

少年リンツの住む国で富豪の家から金貨や宝石が盗まれる事件が多発。

ひとがなんと言おうと、わたしはそれを我慢しない。日常の小さな抵抗の物語。

国の規制が増し監視ドローン飛び交う息苦しい社会で、負けじとタフに生きる母・姉・弟の入谷ファミリー。

ようこは自分の部屋に戻り、箱を見た。

今、言わなきゃ、きっと二度と言えない――言葉をめぐる9つの物語。 子どもからおとなまで、すべての人に贈る珠玉の短編集。

直木賞受賞、第一作 待望の書き下ろし長編 母と祖母の女三代で暮らす、伸びやかな少女、朱里。

このビタミンは心に効きます。疲れた時にどうぞ。

恩人の命令は、思いがけないものだった。 不当な理由で職場を解雇され、腹いせに罪を犯して逮捕された玲斗。

この道がずっと続けばいいと思うこともある。 ここから早く抜け出したいと思うこともある。

釜ヶ崎のドヤ街に暮らす僕に、奇妙な依頼が舞いこんだ。金持ちの奥さんの話を小説に書けば、三百万円もらえるというのだ。

中学3年になったさゆきは、高校受験をひかえ揺れていた。

望むことは、罪ですか？　誰もが顔見知りの小さな町で盗みを繰り返す友達のお母さん、結婚をせっつく田舎体質にうんざりしている女の周囲で続くボヤ、出会い系サイトで知り合ったＤＶ男との逃避行──。

郷里ゆかりの地で漁師になった長尾。

何気ない言葉に傷ついたり、理想と現実のギャップに嫌気がさしたり、いきなり頭をもたげてくる過剰な自意識にとまどったり…。

中学時代、駅伝で全国大会を目指していた圭祐は、あと少しのところで出場を逃した。