「あの英秀治郎ですか?」 旅行社の風谷は信じられなかった。 誰もが知っている有名作家が、二十年ぶりに英国から帰国する。

「三十年。タイム・カプセル。

お姉ちゃんは高校二年までしか生きなかった。

文具メーカー勤務の竹中秀治は、職場結婚することになった純江と新居を探していた。

19歳の女子大生・真鍋今日子は、恋人木村の甘い囁きを頼りに、心中をほのめかす書き置きを残し、失踪した。

妻に仕事といつわり、若い恋人と晩秋の湖を訪れた男に待ちうける、妻のむごい仕打ち。

「月曜の朝」は「最低の気分」の同義語。

島中瞳は活発で勇敢な女子高生。T学園のオーケストラでヴァイオリンを担当している。

北風の冷たい夜。柴田秀直は、リストラされたことを家族に告げる勇気が出ず、居酒屋で飲んだくれていた。

大晦日に開かれるクラシック・コンサートの手伝いをすることとなった杉原爽香。

大学の写真部に所属している佐古川綾子が撮った1枚の写真の中に、写真部顧問・衣笠教授の行方不明だった息子が写っていた。

因縁めいたつながりのある人々が集った“高原ホテル”。法廷で決定的な証言をし無罪をもたらした女性と結婚した千葉。

長女の結婚式の日、柳原教授の携帯が受信した1通のメール。それはかつて大学の教え子で愛人だった、晶子からのものだった。

あの人、死のうとしている―。

デザイナーの卵・麻乃は吸血鬼をモチーフにデザインを考えるが、師匠に盗作され……!? 吸血鬼父娘が悪徳デザイナーの闇に迫る!

拾った宝くじが一等二千万円に当せん!偶然、手に入れた「幸福」をきっかけに、団地に住む三二歳の平凡な主婦・早希子はさまざまな出来事に巻き込まれていく。

家族旅行先で、入水自殺を図ろうとした“AYA”を助けた爽香と明男。

山間の小さな町に住む高校二年の布悠子は、学校からの遺跡掘りの帰りに見知らぬ男を目撃した―。

こんなに楽しくていいのかな。 小さな町に撮影隊と事件がやってきた。

高級老人ホームに入居する婦人の野々山あすかと、窃盗をくりかえし裏社会に生きる久米明日香。

杉村爽香、十八歳の秋。爽香にとって、今年の夏は最悪だった。

カルチャースクールを次々と渡り歩き、「フルコース夫人」と呼ばれる主婦・中沢なつきに突然舞い込んだ娘との映画出演の話。

完全犯罪なんてカンタンさ！1滴で致死量。体内に入って24時間後に効き目があらわれ検出不可能。

売れないシナリオライターだった大多の毎日は、人気女優あやめの主演ドラマを手掛けることで、一転する。

友紀は幼い頃、殺人を目撃するが、殺し屋は彼女の命を奪わずに去る。月日は流れ、高校生になった友紀は、偶然、殺し屋と再会。

高校一年の大宅令子は、編入先の全寮制山水学園へ向かっていた。同行する父は警視庁捜査一課の警部。

押しに弱く、彼氏の坂西と別れられず困っていた歩美。

四年前の約束通り、卒業旅行の相談に集まった四人。

お前は今日から川中歩美だ―少年院を出たその日から、私は財閥令嬢の身代わりとなった。

杉原爽香、二十三歳の秋。大学を卒業して古美術店に勤めている爽香に、元BFの明男から突然の電話。

結婚早々、夫の前妻の息子・正実(11歳)と二人きりで三日間過ごすことになってしまった新妻の紀子(24歳)。

突如、大地震に襲われた“町”。道路が遮断され、15軒の家が完全に孤立した。

将来有望な夫と可愛い娘のいる沢柳智春が犯した、たった一度の過ち。

杉原爽香、二十一歳の冬。中学時代の恩師・河村布子の家を訪ねた爽香は、河村家に居候中の女の子・由季と劇的に出会った。

ナース仲間の久江、和子、千寿の三人は、休暇を取ってヨーロッパへ。ライン川の遊覧船で、初老の紳士が具合を悪くした。

新婚旅行先のオーストラリアで、田川は七人の老人たちが断崖から次々と飛び下りるのを目撃してしまった…。それから十七年。

杉原爽香、十七歳の冬。爽香の中学時代の恩師安西布子と河村刑事は、美術館で久々のデート。

森はすべてを見ていた。

杉原爽香、二十四歳の春。恋人の明男が殺人を犯した衝撃を乗り越え、高齢者向けケア付きマンションで働く爽香。

杉原爽香、二十六歳の春。友人の田端将夫が社長を務めるG興産で、爽香は畠中澄江という女性に出会った。

杉原爽香、二十二歳の夏。

杉原爽香、二十八歳の冬。爽香は、勤務先Pハウスの入居者で女優の栗崎英子とコンサートに出かけた。

杉原爽香、二十歳の秋。中学時代の恩師・河村布子に赤ちゃんが生まれた。

杉原爽、19歳の春。大学へ進学した爽香は、家計の足しにと中学生・志水多恵の家庭教師を始める。

ラテン語で書かれた日記に手がかりが!?ベテラン警部の入江は、少女と出会い、失踪した彼女の父の行方探しに乗り出した。

名門女子学園に赴任した若い女教師はいきなり夜の池で美少女を救うことになる。

工藤ちづるは、資産家の伯父を持つ安井努と交際している。

祐子の母は、父を裏切って家出をした。それを苦にして、父は自殺してしまう。

“私の事を、父は「ガラスの人形」だと呼んでいた。脆い、脆い、透き通ったガラスの人形だと。

山間の温泉町へ向かった列車から八人の乗客が消えた。

杉原爽香、二十七歳の秋。丹羽明男との結婚式を間近にひかえ、爽香は新婚旅行用に「うぐいす色の旅行鞄」を買った。

高齢者用ケア付きマンションで働く爽香は、親会社が計画する新プロジェクトの準備に参加して多忙な日々を送っていた。

杉原爽香、二十五歳の秋。大学を卒業して2年。

家族の絆を裂き、人生を狂わせる、卑劣な<オレオレ詐欺>。片山は捜査の過程で三輪山和美という女生徒と出会う。

小さな雑貨卸売会社に勤める28歳の会社員。毎日、目の回るような忙しさだが、その奇妙な電話は、仕事中にかかってきた。