倒産寸前の零細代理店・ユニバーサル広告社に大仕事が舞いこんだ。

人口わずか三百人。主な産物はカンピョウ、ヘラチョンペ、オロロ豆。

高3の夏、復讐は突然はじまった。中2時代のクラスメートが、一人また一人と襲われていく…。

わたしは「みんな」を信じない、だからあんたと一緒にいる―。

「レインマンが出没して、女のコの足首を切っちゃうんだ。でもね、ミリエルをつけてると狙われないんだって」。

レンタル家族派遣業というけったいなビジネスを営む花菱家は、元は大衆演劇の役者一家。

「いらっしゃーい」。伊良部総合病院地下にある神経科を訪ねた患者たちは、甲高い声に迎えられる。

あいつの人生が終わり、僕たちの長い旅が始まった。

広告代理店営業部長の佐伯は、齢五十にして若年性アルツハイマーと診断された。

村内先生は中学の臨時講師。言葉がつっかえて、うまくしゃべれない。

どうやら夫は仕事ができないらしい。―あなたの家にもきっとある、ささやかだければ悩ましい問題。

大手広告代理店を辞め、「珠川食品」に再就職した佐倉凉平。

フィリップ・マーロウに憧れる私は、むろん私立探偵である。が、やむなく、失踪したペットの捜索を請け負うこともある。

伊良部総合病院地下の神経科には、跳べなくなったサーカスの空中ブランコ乗り、尖端恐怖症のやくざなど、今日も悩める患者たちが訪れる。

ずっと外にいた夫の王国か。ずっと家にいた妻の城か。

牧村伸郎、43歳。元銀行員にして現在、タクシー運転手。

町営の診療所しかない都下の離れ小島に赴任することになった、トンデモ精神科医の伊良部。

フィリップ・マーロウに憧れ、マーロウのようにいつも他人より損をする道を選ぶことに決めた「私」と、ダイナマイト・ボディ(?)の秘書が巻き込まれた殺人事件。

ちっちゃい赤ん坊だった準子が嫁に行くんだぞ――男手一つで育てた娘を嫁がせる「結婚しようよ」。

専業主婦の小夜子は、ベンチャー企業の女社長、葵にスカウトされ、ハウスクリーニングの仕事を始めるが…。

直木賞作家の真骨頂! 笑って泣ける人間讃歌。

シャッター通りまであと一歩。

伝えられなかった言葉。忘れられない後悔。

36歳の医師・日高は子供の病死と妻の自殺で絶望し、ホームレスになった。

大学4年生の高橋真矢は、映画研究会在籍の実力を買われ、アルバイトで民俗学者・布目准教授の助手となった。

小学五年生の夏休みは、秘密の夏だった。

凄惨な連続殺人が発生した。独り暮らしの女性達が監禁され、全身を刺されているがレイプの痕はない。

息子が小学六年の一年間「親父会」なる父親だけの集まりに参加することになった私。

結婚して数年。自分たちには子どもができないようだと気づいた歯科受付の敦美。

再会は地獄への扉だった。十七年前、霧の霊峰で少年たちが起こした聖なる事件が、今鮮やかに蘇る―。

失業中サラリーマンの恵太が引っ越した先は、家賃3万3千円の超お得な格安アパート。

2011年、夏――ダム建設工事の掘削作業中に、縄文人男性と弥生人女性の人骨が同時に発見された。

富士山麓のイチゴ農家を舞台に描く、<日本の家族>の明るい未来図!感動長編

想いがつらなり響く時、昨日と違う明日が待っている! 児童養護施設を舞台に繰り広げられるドラマティック長篇。

36歳未婚女性、古倉恵子。大学卒業後も就職せず、コンビニのバイトは18年目。

豊後羽根藩の檀野庄三郎は不始末を犯し、家老により、切腹と引き替えに向山村に幽閉中の元郡奉行戸田秋谷の元へ遣わされる。

新たな代表作の誕生! 20年ぶりの書き下ろし あたしは、月のように死んで、生まれ変わる──目の前にいる、この七歳の娘が、いまは亡き我が子だというのか? 三人の男と一人の少女の、三十余年におよぶ人生、その過ぎし日々が交錯し、幾重にも織り込まれてゆく。

玄武書房に勤める馬締光也は営業部では変人として持て余されていたが、新しい辞書『大渡海』編纂メンバーとして辞書編集部に迎えられる。

臨場―警察組織では、事件現場に臨み、初動捜査に当たることをいう。

少年は、ひとりぼっちだった。名前はきよし。

“根拠なしポジティブ”の現代のフリーターと、昭和19年の「海の若鷲」にあこがれる軍国青年が時空を超えて入れかわった!それぞれの境遇に順応しつつも、ふたりはなんとか元の時代に戻ろうとするが…。

1978年4月。18歳の久雄は、エリック・クラプトンもトム・ウェイツも素通りする退屈な町を飛び出し、上京する。

42歳の課長さん、17歳年下のキャリアガールに恋をする。おたくの職場、どうよ?ユーモアとリアリティ。

美少女を殺害し、研ぎあげたハサミを首に突き立てる猟奇殺人犯「ハサミ男」。

犯行時刻の記憶を失った死刑囚。その冤罪を晴らすべく、刑務官・南郷は、前科を背負った青年・三上と共に調査を始める。

太平の世に行き場を失い、人生に惑う武家の男たち。身ひとつで生きる女ならば、答えを知っていようか―。

署内で一括保管される三十冊の警察手帳が紛失した。犯人は内部か、外部か。

とある街の、とある喫茶店の とある座席には不思議な都市伝説があった その席に座ると、望んだとおりの時間に戻れるという

隣接する老人ホーム「ひまわり苑」と「ひまわり幼稚園」は、理事長の思いつきで、相互交流を開始する。

高校生活最後を飾るイベント「歩行祭」。それは全校生徒が夜を徹して80キロ歩き通すという、北高の伝統行事だった。

映画化もされた第135回直木賞受賞作『まほろ駅前多田便利軒』の多田と行天が帰ってきた!相変わらず、汚部屋清掃、老人の見舞い、庭掃除に遺品整理、子守も料理も引き受ける多田便利軒。

保険外交員の女が殺害された。捜査線上に浮かぶ男。

人と人の組み合わせの数だけ、物語がある―― 読めば心が軽くなる傑作集! バーテンダーの僕は、骨折で入院した先の看護師の彼女に恋をした。

警察一家の要となる人事担当の二渡真治は、天下り先ポストに固執する大物OBの説得にあたる。

島に現れた巨大カマキリと連続自殺事件を結ぶ「鍵」とは? 荻原版「ジュラシック・パーク」ともいえるサスペンス長編。

十五年前、自殺とされた女性教師の墜落死は実は殺人―。警視庁に入った一本のタレ込みで事件が息を吹き返す。