引退した名探偵・石神法全の後を継いで探偵事務所を営む野上英太郎の元に、ある日猫を連れた少年が訪れる。

時は3月。

名古屋市のホテルで奇妙な連続毒殺事件が発生。

白い乳房の、その頂から麓にかけ、赤い水脈が流れていた―日舞紅真会の発表会楽屋で、師範の田嶋紅真が絞殺された。

探偵霞田志郎が見合い!?―天才的推理で知られる“男爵”こと桐原が美貌の藍染作家・志賀織香を霞田に紹介した。

御手洗潔が日本を去って1年半。

文京区目白台―昔ながらのお屋敷街の雰囲気を色濃く残す街。若手刑事の無藤は、ある屋敷を目指していた。

ミステリー作家の石岡は女子大生の里美に誘われて英会話学校に通い始めた。

夏の暑い盛りのある日、私立探偵・野上英太郎の事務所を佐方康之と名乗る依頼人が訪れた。

凶悪犯も必ずオトす美貌の刑事・京堂景子の剛腕と、家事はおまかせ、イラストレーターの夫・新太郎の名推理。

高校で起きた凄惨な殺人事件――腹を割かれた被害者の額にはティカが残されていた。

〈この中の誰かが私を殺す〉天才的推理で知られる“男爵”こと桐原は主催の晩餐会でそう宣告した。

その赤はルビーのようにきらびやかだった―ガラス工芸品の美術館を併設するクリニックで、院長の大和田彩子が扼殺された。

犯人当てゲーム“トロピカル・ミステリー・ナイト”に参加するため、南の島のリゾートホテルを訪れた臨床犯罪学者・火村英生と推理作家・有栖川有栖。

オリンピックで4つの金メダルを獲得した天才女性スウィマーが30年後、リスボンで拳銃自殺を遂げた同じ夜、彼女を破滅に追い込んだ医師が射殺された。

町に須黒魔術団がやってきた。

1938年、ナチスによるユダヤ人襲撃は、散乱する窓ガラスの燦きに因み“水晶の夜”と名付けられた。

「私は人形に殺される」謎の言葉を残し、新進人形作家の沖村嶺がパリで首吊り自殺した。

「君がどういう理由で金を欲しがっているのか、私は知らない。知る必要もない。

「氷の女王」と渾名される鬼刑事の景子さんの夫は、料理上手で優しい新太郎くん。

野上の探偵事務所を訪れた女性の依頼人は、ふたりの少年が写っている古い写真を見せ、ひとりは自分の亡夫だが、夫の昔のことを知りたいので横にいる人物を捜してほしいと言う。

劇団の看板女優・清水伶奈がストーキングされているという。

薬剤師夫婦がシチューで毒殺。が、各々の皿の毒が異なり夫婦互いに殺し合ったかに見えた事件の真相「皮肉な夕食」。

鴬橋派出所の管内で起きた殺人事件。それが、一人の外勤警官の日常を変えた。

俊介が中学生になって2ヶ月が経過したある日。

母親の自殺未遂の理由が知りたい―青年の相談に、御手洗潔はそれが悪徳金融業者からの巨額の借金であることを突き止める。

新人刑事の無藤太郎は、名探偵刑事・南塚と、名家の当主・北小路の盟友コンビのせいで、幽霊がらみの事件にかり出されるように。

半年がかりで書き上げた長編が、やっと見本になった!推理作家・有栖川有栖は、この一瞬を味わう為にわざわざ大阪から東京へやってきたのだ。

石神探偵事務所の一員でもあるアキは、友人の多賀谷紫織らと、紫織の伯父が住む玄武屋敷を訪れた。

東京生まれの鏡味龍は名古屋大医学部に今春から通う大学生。

石岡和己、犬坊里美、そして加納通子―。雪に閉ざされた龍臥亭に、八年前のあの事件の関係者が、再び集まった。

雪に埋もれるように亡くなった恋人たち。

女優以上に美人かつ一瞥で人を竦ませる京堂景子警部補は難事件を数々解決。

ニューヨーク、マンハッタン。高層アパートの一室で、死の床にある大女優が半世紀近く前の殺人を告白した。

「月読」とは、死者の最期の思いを読みとる能力者。

記憶に障害を持つ男エゴン・マッカートが書いた物語。

「…殺してしまった」という父の呟き。疑いもしなかった、母の人生。

“求む奇談!”新聞の片隅に載った募集広告を目にして、「strawberry hill」を訪れた老若男女が披露する不思議な体験談―鏡の世界に住まう美しい姫君、パリの街角で出会った若き魔術師、邪眼の少年と猫とともに、夜の町を巡る冒険…謎と不思議に満ちた奇談に、

父親が遺した事件の解決のため、探偵となった高校生の甘栗晃。

資産家の人知れぬ楽しみが、取り返しのつかない悲劇を招く表題作。

名古屋大医学部に通う、東京生まれの鏡味龍が下宿するのは、名古屋駅西にある老舗喫茶店ユトリロを営む祖父母宅。

バブル末期、巨大自動車会社の最新モデルの部品製造を下請けした飯野電気。

柳町北署管内にある神社の石段下で、若い男性の遺体が発見された。

「お前の推理は、全ボツだ」―駅前からゆるやかに続く神戸北野坂。

死刑が廃止されてから28年後。

伝説の名探偵刑事・南塚浩平。現在、目白台のお屋敷に居候中。

1993年、世の中がまだバブル景気に浮かれていたころ。

佐々波と雨坂が、本当に編集者と作家だった、若き日の物語。ある一人の女性の存在と本にまつわる謎が、眠れる天才を呼び覚ます。

アポロンのように美しい少年、と噂される連続通り魔事件の容疑者。お笑い芸人志望の若者達の悲劇。

東京生まれの名古屋大医学生、鏡味龍が名古屋に暮らして一年半が経った。

屋敷のどこかに眠っているはずの、一枚の絵を捜して欲しい―昔馴染みの女性の依頼で、佐々波と雨坂は、山の上に佇むある洋館に向かった。

ちょっとヘルシンキへ行くので留守を頼む―。そんな置き手紙を残し、御手洗潔は日本を去った。

一台の車が海に落ち、中から男性の遺体が発見される。

鋼は、心の痛みを抱えながら、愛犬・ステラとともにひっそりとオルゴールを修復する日々を送っていた―ある女性と出会うまでは。