猿神
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バブル末期の1989年の春。 団地内に建つ「飯野電機喜里工場」は、親会社の自動車メーカーの下請けで、最新モデルの 自動車部品を納入しています。 バブルの恩恵を受けた親会社は潤う一方ですが、工場で働くメンバー全員が、連日の深夜残業と 休日出勤でいら立っています。 そんな折、親会社から「部品不良」の連絡が入り、「品質管理部」の塚田は調査を開始しますが、 原因が突き止められません。 さらに、疲労の極限に達した部下の光川が、上司の氏家課長を襲い、瀕死の重傷を負わせて しまいます。加害者である光川はそのまま逃走してしまいますが、その後も、次々と暴行事件が 多発し、自殺者や過労死まで出て来ます。 実は、本書に出てくる親会社というのはトヨタ自動車のことで、バブル繁栄の陰にはこうした 下請け会社で働く人たちの多くの犠牲があったことを示唆しています。そこに「土地の祟り」 という超常現象が重なって、人間の恐怖心が増幅されていくという「パニック状態」を描いています。 | ||||
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住民から「笹っ原」と呼び習わされていた、曰くあり気な土地を造成して開発された工場団地内の自動車関連工場を舞台にしたホラーサスペンス。 筆者の体験をもとに書かれたというバブル時代の工場の過酷な労働現場の描写がリアルで、ホラーとは違う恐ろしさを感じます。 多忙な業務に追われる社員が、得体の知れない恐怖に精神的に追い詰められ段々とパニックに陥る様に派手さは無いものの先が気になる展開です。また、少しミステリー的な趣向を凝らしたラストは、ちょっと意外性もあり心地よかったです。 | ||||
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モデル工場を知るものとして興味深く読みました。 | ||||
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すごいのが出てきました。 バブルのころを舞台にしています。 バブルのころ、というと、みんなが儲かって浮かれていたイメージがありますが、決してそうではありません。 浮かれていたのは、マネーゲームをして、濡れ手に泡でお金を手にしていた虚業の人たちだけです。 実業で、地道にやっていた、いわば底辺の人たちは、マネーゲームの恩恵にあずかることもなく、逆に世の景気のよさにあおられて忙しくなった仕事に追われ、かえって苦しかったのではないでしょうか。 この小説で取り上げられているのは、後者の方です。 いまでいうブラックな工場で(当時はこれが当たり前でした)、ギスギスした雰囲気のなかで、やってもやっても終わらない仕事に、皆がイラついています。 これらの設定が、ものの例えですが、おどろおどろした舞台と、そこに鳴り響く太鼓を形作っています。 その舞台の上で、たたりと言う名の疫病神が踊り狂います。 そして、クライマックスでは、きっちりと大きな災厄を見せてくれるのです。 サスペンスあふれるストーリーで、最後まで目を離すことができませんでした。 もしかすると、血しぶきドバッ、がないために不満に感じるホラーファンがいるかもしれませんが、一読して損はなかろうかと思います。 | ||||
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