狩野俊介の肖像
- 夏休み (95)
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少年探偵:狩野俊介くんシリーズの短編集。本作には、探偵所長であり保護者でもある野上さんは登場せず、もっぱら俊介くんが通う中学校での出来事が語られるというもの。 学内での事件ということもあって、このシリーズの長編でありがちな血で血を洗う惨劇などは登場せず、ちょっとした犯罪の断片を題材にして、俊介少年の内面や葛藤の表現がメインテーマだ。ちょっとステレオタイプすぎる教師像が鼻につくのはおいておくとして、なかなか丁寧に中学校生活が描かれている気がする。特に生徒間の心理的なもろもろは真に迫っている印象。帯紙の「中学生探偵俊介の学校生活は?」というコピーも、最初に受ける印象とだいぶ変わってくるというものだ。 まぁただそういう趣旨で書かれているためか、トリックとか描かれる謎自体はこんなものかという感じでもあるので、俊介くんシリーズを読み込んできた読者でないと作品に入り込みにくいかもしれない。そのあたりがちょっと弱点な短編集。 | ||||
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名探偵コナンでも、金田一少年でも、或はエルキュール・ポワロでも良いんですけど、事件の関係者を集め、自らの謎解きを披露し、犯人を指名し、推理で犯人を追い詰めるシーンは、ベタなミステリの「クライマックス」ってところですかね。この小説の主人公である中学生探偵の狩野俊介君は、この言わば「クライマックス」とも言えるシーンにおいて、推理で相手を追い詰めると共に、自分自身がのっぴきならない程に逆に追い詰められてしまいます。あまりにも優しく、あまりにも自分に厳しい、その性格の為、自らがより深く傷ついて行ってしまう、その姿は痛々しくて見ていられない程です。シリーズの過去の作品でも、そのきらいは有りましたが、今作は、学校が舞台となった事で、その辺が、更に浮き彫りになった感じですね。正直、やり過ぎじゃないのかとすら思いました。彼の痛みに共感出来ても、息苦しく感じて敬遠してしまう読者が居てもおかしくないと思います。能天気(?)に犯人を追い詰めるコナン君、金田一少年の方が、いっそ爽やかじゃないかと。私自身としては、かなりギリギリです。ギリギリセーフです。これ以上描かれるとちょっと辛いかも……でも、この作品を読んで、今まで以上にこのシリーズが好きになった事は間違い有りません。 | ||||
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