一風変わった家がある。戸口が見当たらず、あるのは格子の嵌った窓ばかりで無用の者の侵入を嫌っている。

なぜ、それが“物語・歴史”だったのだろうか―。

文明開化の明治新世相のなかで、次々と起きる謎の奇怪な事件。

探偵小説を愛し、戦争中は仲間と犯人当てゲームに興じた安吾。

衆人監視の白木の箱の中から突如消えた“人形の首”。

鮎川哲也の戦後本格の出発点となった里程標的名作。綿密な校訂と著者の加筆訂正による決定版。

昭和十年一月、書下し自費出版。狂人の書いた推理小説という異常な状況設定の中に著者の思想、知識を集大成する。

野村絹枝の背中に蠢く大蛇の刺青。

黒死館の当主降矢木算哲博士の自殺後、屋敷住人を血腥い連続殺人事件が襲う。

敗戦間近かの耐乏生活下、独身の映画監督と白痴女の奇妙な交際を描き反響をよんだ【白痴】。

昭和29年の洞爺丸沈没事故で両親を失った蒼司・紅司兄弟、従弟の藍司らのいる氷沼家に、さらなる不幸が襲う。

本巻には、鬼才小栗虫太郎の創造した名探偵法水麟太郎ものの代表作、「後光殺人事件」「聖アレキセイ寺院の惨劇」「オフェリヤ殺し」そして無論のこと、わが国探偵小説中最大の奇書とも評される大長編『黒死館殺人事件』に、小栗探偵小説の出発点ともいうべき「完全犯罪」を加

本巻には、鬼才小栗虫太郎の創造した名探偵法水麟太郎ものの代表作、「後光殺人事件」「聖アレキセイ寺院の惨劇」「オフェリヤ殺し」そして無論のこと、わが国探偵小説中最大の奇書とも評される大長編『黒死館殺人事件』に、小栗探偵小説の出発点ともいうべき「完全犯罪」を加

本巻には、鬼才小栗虫太郎の創造した名探偵法水麟太郎ものの代表作、「後光殺人事件」「聖アレキセイ寺院の惨劇」「オフェリヤ殺し」そして無論のこと、わが国探偵小説中最大の奇書とも評される大長編『黒死館殺人事件』に、小栗探偵小説の出発点ともいうべき「完全犯罪」を加

怪奇探偵小説作家の中で最も比類のない魅力に富んだ作家のデビュー作「完全犯罪」を始めとして代表的短篇を収録した一冊。

埼玉県と長野県の境近く、かつては個人の別荘であった寮「リラ荘」を、日本芸術大学の学生七名が訪れた。

“私の事を、父は「ガラスの人形」だと呼んでいた。脆い、脆い、透き通ったガラスの人形だと。

女性ばかり四人の死体が京都市内の長屋で発見された。

青春は暗いものだ。厭世の彼方に希望の光を見いだした、安吾の傑作 青春ほど、死の翳を負ひ、死と背中合せな時期はない――。

昭和22年9月、小田原の成金倉田家に、白衣姿の異形の傷痍軍人が現れた。

古神家の令嬢八千代に舞い込んだ【我、近く汝のもとに赴きて結婚せん】という奇妙な手紙と佝僂の写真は陰惨な殺人事件の発端であった。

安吾探偵登場！ 戦後の難事件を推理し、探偵小説を大いに論ず 坂口安吾は「文壇随一の探偵小説通」であり、「不連続殺人事件」「安吾捕物帖」などミステリ作品も手がけた。

最も魅力的な信長像―戦後無頼派作家の代表格にして物語の名手・坂口安吾が描く戦国の英雄・信長の若き日々。

本格ミステリの魅力的な要素のひとつ、密室トリック。

『黒死館殺人事件』で有名な博覧強記の名探偵・法水麟太郎。

“希望の裏打ちのない若者の行為があり得ようか”過去・現在・情念・観念の行きかう193X年冬の新潟。

脅迫電話に呼び出された医師とその娘婿が、白衣を着せられ、首に針金を巻きつけられた奇妙な姿で遺体となって発見された。

欧米では、世界の短編推理小説の傑作集を編纂する試みが、しばしば行われている。

一柳家の当主賢蔵の婚礼を終えた深夜、人々は悲鳴と琴の音を聞いた。新床に血まみれの新郎新婦。

俺、28歳。金もなけりゃ、女もいない。

大正歌壇の寵児・苑田岳葉。二度の心中未遂事件で、二人の女を死に迫いやり、その情死行を歌に遺して自害した天才歌人。

二人は学生同士の恋人だった。女は妊娠しており、男は結婚を迫られていた。

夏休みも中盤に突入し、風ヶ丘高校新聞部の面々は、「風ヶ丘タイムズ」の取材で市内の穴場水族館に繰り出した。

中島さおりは“影”に憑依された幼児に襲いかかられる。堀江果歩のマンガには、描いた覚えがない黒髪の女が現れる。

“せどり”(背取、競取)とは、古書業界の用語で、掘り出し物を探しては、安く買ったその本を他の古書店に高く転売することを業とする人を言う。

地下採石場跡の巨大な洞窟に、核シェルターの設備を造り上げた〈ぼく〉。

書簡体形式を用いた独自の文体で読者を幻惑させる、唯一無二の怪奇探偵小説の名手・夢野久作。

”原作者”と”盗作者”の緊迫する駆け引きに息を呑む。

ようこそ。ここは地球の歴史がいちど終わったあとの新しい世界―弱肉強食の大西部。

第153回芥川賞受賞作 「早う死にたか」 毎日のようにぼやく祖父の願いをかなえてあげようと、 ともに暮らす孫の健斗は、ある計画を思いつく。

坂口安吾の探偵小説6編と東直己による安吾へのオマージュ1編を収録! *各編に東直己の解説つき 内容紹介:【坂口安吾 著】 『投手殺人事件』(一九五〇年) 職業野球の名投手が何者かに殺害された。

密室で殺された画家が遺した手記には、六人の処女の肉体から完璧な女=アゾートを創る計画が書かれていた。

雪に閉ざされた山荘に、UFO研究家、スターウォッチャー、売れっ子女性作家、癖の強い面々が集められた。

「WAWAWAAAH! 実に憎むべき悪魔ぢやアよ……」 日常という名の虚偽に人一倍敏感だった坂口安吾は常に自分の現実を物語に変容させた。

殺人現場に残された西郷隆盛の引き裂かれた肖像画は、死体の顔と酷似していた。

死刑制度が廃止された近未来の日本。

極道小説で売れっ子になった作家・木戸孝之介は驚いた。

奇妙な文様が刻まれている魔偶――土偶の骨董――は、所有する者に福と禍をもたらすという……。

謎のカルト教団と革命の予感。自分の元から去った女性は、公安から身を隠すオカルト教団の中へ消えた。

D坂の古本屋の細君が殺された!その死体には生傷がたくさんあった!D坂のカフェー白梅軒で知り合いになったわたしと明智小五郎は、犯人さがしに懸命になった。

優秀な介護人キャシー・Hは「提供者」と呼ばれる人々の世話をしている。

ミステリ×ホラーの名手が誘う新たな乱歩の世界。

奇術師探偵マーリニ・シリーズ代表作が蘇る！　「〝首のない女〟がほしいの」とマーリニの店に奇術装置を求めに来た謎の女。

国内篇2001年、新聞社を辞めたばかりの太刀洗万智は、編集者から海外旅行特集の協力を頼まれ、事前調査のためネパールに向かう。