俺、28歳。金もなけりゃ、女もいない。

まるまる四昼夜も昏睡していたキッド・ラビッドが病院のベッドで目を覚ましたとき、 辺りは墓場のように静まりかえっていた。

医者なんて、大嫌い！ 「このミス」大賞＆大藪賞作家、渾身の連作ミステリー。

ようこそ。ここは地球の歴史がいちど終わったあとの新しい世界―弱肉強食の大西部。

おれは、博多に住む売れないロッカー、青木満三十四歳。安アパートで見果てぬ夢を抱きつつ、ギターの練習に明け暮れる毎日だ。

父親の墓石会社で働く新納礼は、中国進出をもくろむ父から、中国語学習を命じられる。

死刑制度が廃止された近未来の日本。

人間になりたかった、ちっぽけで孤独な探偵ウサギ、ジョニー・ラビットのワンダーランド。

1975年、偉大なる総統の死の直後、愛すべき祖父は何者かに殺された。17歳。

「これで二十三回目だ」病院のICUで死にかけてる僕は、ミスター・ソンブレロといっしょに記憶を辿る旅に出る。

金持ち整形外科医に誘われて瀟洒なスペインレストランを訪れた女と客たちの前で、突然店の主人は自分の首を切る。

どん底に生を受け、殺人を犯し、脱獄を果たした、ナサニエル・ヘイレン。

一九八四年、台湾で四人の少年たちは友情を育んでいた。三十年後、そのうち一人が全米を震撼させる殺人鬼に。

2058年4月、上海大学で20世紀の探偵小説を研究していたユアン・チンルウは、国家科学技術局から呼び出される。

一匹の猫をめぐるトラブルから、ストリートギャング団のヒーツとマングースが抗戦状態に突入。

大学院生・栗栖川亜理は、最近不思議の国に迷い込んだアリスの夢ばかり見ている。

1962年、叔父は怪物を撃ったのか? 痺れる、興奮する、息を忘れる。

カンボジアの地を彷徨う日本人少年は、現地のストリートチルドレンに拾われた。

ネウロ&弥子が笹塚刑事と街で出くわしたある日、一匹の蝶が舞う。蝶は、笹塚に遠い日の出来事を思い出させた。

高校生と男娼、ふたつの顔をもつ主人公は、ひょんなことから台湾製ドラッグ「百歩蛇」を手に入れ、ストリートギャング・ラプターズに売りつけ一儲けしようと画策する。

週刊誌のライターが殺された。警視庁捜査一課・継続捜査担当の黒田は過去の殺人事件との関連を疑う。

“シュール”かつ“泥沼”のような状況を乾いた“ユーモア”とともにお届けする、異才の作家・平山夢明“最悪劇場”全四話。

台北の紋身街は、日本でいえば新宿・歌舞伎町一番街の一角か、あるいは渋谷センター街の裏路地か――世界中のどの街にも必ず一本はあるだろうと思われる、細くて小汚い、猥雑な通りだ。

嘘を見抜く名人は刃物男騒動に、演説の達人は「幻の女」探し、精確な体内時計を持つ女は謎の招待券の真意を追う。

助言あり〼(ます)――。スーパーの駐車場で“相談屋”を営む稲垣さんの下で働くことになった浜田青年。

おれの命は、おまえのもんだ。直木賞作家が挑む、激情の幕末ロードノベル! 文久三年。

嘘を見抜く名人、天才スリ、演説の達人、精確な体内時計を持つ女。

映画製作への出資金を持ち逃げされたヤクザの桑原と建設コンサルタントの二宮。

太平の世に行き場を失い、人生に惑う武家の男たち。身ひとつで生きる女ならば、答えを知っていようか―。

突然の閃光と業火―それが路線バスを襲った。

『その女アレックス』の刑事たちのデビュー作 連続殺人の捜査に駆り出されたヴェルーヴェン警部。

京都でテーラーを営む曽根俊也。自宅で見つけた古いカセットテープを再生すると、幼いころの自分の声が。

伝えられなかった言葉。忘れられない後悔。

このページをめくれば、あなたはこれまでの人生の全てを失うかもしれない。

第153回芥川賞受賞作 「早う死にたか」 毎日のようにぼやく祖父の願いをかなえてあげようと、 ともに暮らす孫の健斗は、ある計画を思いつく。

新たな代表作の誕生! 20年ぶりの書き下ろし あたしは、月のように死んで、生まれ変わる──目の前にいる、この七歳の娘が、いまは亡き我が子だというのか? 三人の男と一人の少女の、三十余年におよぶ人生、その過ぎし日々が交錯し、幾重にも織り込まれてゆく。

郊外の町で、幼稚園児の遺体が発見された。被害者は死後に性的暴行を加えられていた。

仕事も恋愛も上手くいかない冴えないサラリーマンの貴生。

粗野で狡賢い、冷血漢の兄・チャーリー。ふだんは心優しいけれど、切れると大変なことになる弟・イーライ。

大切な人を殺された者は言う。「犯罪者に復讐してやりたい」と。

分別ある侍たちが、なぜ武家の一線を越えたのか。

薄井正明、59歳。元大手銀行勤務で、出向先ではプチ・エリート生活を謳歌している。