ケムール・ミステリー



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初公開日(参考)2016年03月
分類

長編小説

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ケムール・ミステリー

2016年03月25日 ケムール・ミステリー

ある屋敷の離れで起こる連続「自殺」事件。彼らは皆、引きこもりの若者だった。 人目を避けるケムール人のお面、伝言ゲームのような密室の死と符合。 彼らの身に何が起こっていたのか。 トリックの鬼才が満を持して放つ書き下ろし長編本格推理。(「BOOK」データベースより)




書評・レビュー点数毎のグラフです平均点8.00pt

ケムール・ミステリーの総合評価:7.33/10点レビュー 3件。Cランク


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全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(8pt)

ミステリーとしては想定内だが、成田亨への強烈な思いが込められた作品

関西の老舗製薬会社を経営する氷姫一族の豪邸「赤屋敷が」六甲の山中にあります。ここで4人の若者が次々と謎の自殺を遂げます。
はたしてこれらは自殺なのか、それとも・・・・。

亡くなった4人に共通するのはそれぞれ理由は異なれ、全員「ひきこもり」だということです。最初に自殺したのが、氷姫家の跡取り、高校生の智耶でした。
これは密室での死ということで自殺と結論づけられました。これ以降氷姫家ではボランティアとして引きこもりの若者を預かるのですが、彼らが次々と自殺していきます。
この事件に挑むのが、カルト玩具店を営む独特なキャラを持つ鴉原という男です。

とここまで書くと普通のミステリーではないかと思われるでしょうが、この作品が特異なのは、
タイトルからもお分かりのように、すべての事件にケムール人の影が見え隠れしていることです。

ケムール人とは改めて言うまでもなく、特撮ドラマ「ウルトラQ」の第19話「2020年の挑戦」に登場する宇宙人で、実にシュールで不気味な外見をした怪人です。
このデザインを作ったのが成田亨で、彼はウルトラQの多くの怪獣のキャラクターデザインだけでなく、ウルトラマンをはじめとする数多くのヒーローや怪獣を生み出したにもかかわらず
著作権問題で、円谷プロと対立し、その後不遇の死を遂げます。

なぜケムール人なのかというと、おどろおどろしい雰囲気に合っているからというのもあるでしょうが、ケムール人であるという必然性は無いと思います。やはりケムール人を通して
世間で過小評価されすぎている成田亨という稀代の天才芸術家を世に知らしめ、評価してもらうために、強烈なるりスペクトを込めて書かれた作品だという気がします。
私も恥ずかしながら彼のことは詳しくなかったのですが、ええっ! アレもコレも成田の作品かよと驚かされました。まさに戦後最大のアーティストの一人だと思います。
大人の事情で、ケムール人の写真がどこにもないのが残念ですね。

ミステリーとしてはトリックや犯人など、ある程度読みなれている読者にはすぐに分かると思います。ただ何かを伝えたいという強い思いは評価したいですね。

いわし雲
78XRDN1A
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.2:
(4pt)

僕の大好きな谺健二のミステリ

谺健二氏の久しぶりの小説、本当にうれしく思い、思わず購入。成田亨へのオマージュとして連続殺人事件を描く野心作です。思えば、「殉霊」以来神戸の大震災にこだわってきた作者が、はじめて阪神淡路大震災を扱わず、しかし神戸をテーマに書いた小説。そうですよね、その後、山古志村の震災、東日本大震災、福島の原発事故、熊本大震災と、多くの災害(人災もあるけど)を経験した日本で、神戸を扱うことの意味をよりあらわそうとしたら、過去のシリーズからは距離をとる必要があるでしょうね。今回登場した鴉原と多舞津のコンビは、これから新たなシリーズ物として展開してくれることを祈っております。
ケムール・ミステリーAmazon書評・レビュー:ケムール・ミステリーより
4562052996
No.1:
(3pt)

成田亨氏へ敬意を表した作品と思います

大手製薬会社の創業一族が建築したケムール人を模した異形の建物内で、ひきこもり若者たちが家族と会う時もケムール人のマスクを被ったままいう奇矯な行動をとった挙句に、密室状況で次々と不審死を遂げていくというかなりスケールの大きな展開。これを一体どう収束させるのか、むしろ読者として心配になるほどです。

その謎に挑む探偵も美人で良識的な妹をもつ偏屈な世捨て人という如何にもなキャラだし、またワトソン役もしっかり配置されているし、本格ミステリー好きな方には懐かしい匂いのする作品です。

伏線も適度に散らばり回収されており、少し社会派の要素も加わった真相も二転三転して最後までもつれ、何となく切ないラストもシリーズ化の期待があります。ただ惜しむらくは、前面に押し出されたケムール人がミステリーの謎に十分に活かしきれなかったように思いました。
ケムール・ミステリーAmazon書評・レビュー:ケムール・ミステリーより
4562052996



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