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りーり さんのレビュー一覧
りーりさんのページへレビュー数424件
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シリーズ初短編集、恐ろしい話から少しユニークな話まで納められた全6編。 |
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物語冒頭に入る作者からの挑戦。 幕間に入る殺人者の独白。 あなたは4人の容疑者から真実を見抜けるか。 デビュー作から続きまして速水兄妹シリーズの2作目。 読者への挑戦ものだが一筋縄ではいかない感じがにじみ出ている。 200Pほどの短めの構成、分かりやすい章立て、幕間の遊び心、兄妹ならではの軽い掛け合いで非常に読みやすい作品になっている。 初心者におススメも納得の整った作品である。 ★は7つ。 |
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「アリバイ崩し承ります」 新人刑事が偶然訪れた美谷時計店の張り紙。 美人店主から語られる7つのアリバイの真相。 刑事が持ち込んだアリバイ特化事件を時計店店主が解いていく安楽椅子系の短編集。 アリバイ崩しだけでなく、アリバイ探しやアリバイを作るようなお話もあって飽きさせない構成にはなっているが二人だけの登場人物はほぼほぼ掘り下げも無くその点の魅力は非常に薄い。 短編小説にはその話だけで登場人物含め全てが完結する作品と本作の様に一部のキャラが引き継がれていくものの二つに分けられるが、せっかく設定あるキャラを出すのなら話によって違った一面を観れるような作りにして欲しかった。 |
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栗橋北中学校3年B組は暴力教師に支配されていた。 夏休みの夜、クラスの不良と秀才と委員長が手を組み暴君・桜木慎二に悪戯を計画するが・・・。 それから10年後、あの夜学校にいた者たちに謎の人物「長谷川達彦」からクラス会の案内が届く、誰も知らない隠された真実が明るみに・・・? 前作のタイムカプセルの姉妹作になり時系列としては後日談になる。 本筋とはまったく関係ないのだが随所にタイムカプセルのネタを散りばめているせいで読んでないと色々もどかしい気持ちになると思う。 物語としてはざっくりいうと後出しが過ぎて、謎解きもなにもない。 ▼以下、ネタバレ感想 |
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10年前記念に埋めたタイムカプセル。 開封の時が迫る頃、クラスメイト各位に謎の幹事から手紙が届く。 「栗橋北中学校3年A組卒業生の選ばれ死君たちへ」 タイムカプセルを埋めた際に立ち会えなかった私、当時のメンバーはある単語を聞くと皆口を閉ざす・・・。 10年前に私の知らない何かが起きていた・・? そして開封の日、手紙の差出人は誰・・・? 理論社のミステリーYAより刊行されたジュブナイル向けのミステリーらしい。 袋綴じとタイムカプセルの親和性はいいですね。 私のは開封済みですが。 ストーリは主人公の綾香が級友を訪ねながら、謎の手紙の差出人を追って行き、やがて開封の日を迎えるというもの。 折原作品としては主人公が明確に白い人物かつ、時系列もはっきりしたストレートな作品で読みやすくはあるのだが、回収されない伏線、不自然な人物描写多数で非常に消化不良な出来。 ▼以下、ネタバレ感想 |
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VS閻魔大王の娘、第五作。 マンネリ化しやすい短編中心の当シリーズにて本作の第三編は新しめの試み。 基本的に短編は齟齬なく明るく終わってくれれば満足。 |
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さああああああああああああああ 頭を流れる砂の感覚、幽霊屋敷と呼ばれた邸宅には何が潜んでいたのか、、、小学生時代、琴子たちが出遭った「ししりば」なる怪異は今も尚その屋敷で、、、 琴子の霊能者への始まりの物語。 まぎれもなくホラーとして書かれているのだけれど所々にドキッとするような仕掛けが見える。 シリーズ通して4文字の怪異が登場するわけだがどれも設定が非常に面白い。 ただ存在するのではなく何故、何の為に存在するのがあり、当然対処法もそこから見えてくる。 その部分は推理するために提供されているわけではないのだが物語の重要な謎として私たちの前に立ちはだかるのだ。 そして解説の三津田氏のコメントも必見。 |
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あるライターの死、傍らにあった原稿、それを読んだものもまた死に至り、読んだものだけ見える人形、迫る人形、残された時間は4日。 原稿に書かれた「ずうのめ人形」なる都市伝説を巡り、新人ライターの藤間と前作で結ばれた野﨑と真琴が奮闘していく。 物語の大部分が「ずうのめ人形」の書かれた過去の時間軸とそれを読み対策を練る現在の時間軸を交互に展開するという手法を取り、幕間的に挟まる謎の記述など随所にミステリ的な技巧が見て取れる。 呪いの源を叩くために人を殺すまでに膨張した悪意の出どころを探す彼ら、それは殺人事件の捜査のような論理性は無いにしろ一種の謎解きであることに変わりはない。 そして少なくとも読者に対しては数多の伏線が見え隠れしている。 終盤の展開に驚かされ途中に挟まった意味深な記述の意味を知る時の歓びはミステリそのもの、前作の「ぼぎわん」からホラー色を一切薄めることなくミステリ調の作品に昇華された一作。 |
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「二十三年前、私は妖狐と取引し、妻を殺してもらったのだよ」 ワンマン社長で家庭内でも有無を言わせない妻に殺意を抱いた時、話しかけられたのは狐の怪異。 苦でもない対価を払い殺人を代行してもらった彼の依頼は遺産の相続権を持つ息子たちに「私が妻を殺した」という虚構を披露してもらいたいというもの。 この珍妙な依頼に知恵の神・岩永琴子の下す結論とは!? 補填的な短編と表題作の中編が収録。 怪異によって鉄壁のアリバイが出来てしまった者を殺人者に仕立て上げるというストーリー。 真相は狐を締め上げたらあっさり分かったので後から嘘を創作してゆく。 今作は虚構推理としての論理は勿論仕上がっているのだが、それ以上に知恵の神としての琴子の倫理が垣間見える。 あくまで神として、中間の立場として存在する彼女は人間が襲われそうになれば命を賭するし、人間の都合で怪異が巻き込まれれば時に非情な判断もする。 神としての矜持を全うする琴子とそれに賛同もせず否定もしない中間的な存在の九朗が印象に残る作品であった。 ボリューム不足な点以外は満足のいく作品、★は5つ。 |
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怪異を前に虚構の推理を。 鋼人七瀬事件より後日、岩永琴子に舞い込む怪異達の相談事の数々、人知の及ばない回答はNG、現実的で納得のいく虚構を造り上げる。 虚構推理短編5篇、どれも基本ベースは前作と同じく真相を知った上でそれより信憑性の上を行く嘘を吐いていくというもの。 前作では僅かだった琴子と怪異との付き合い・距離感がはっきりし、秩序を重んじるという目的の下、時折冷酷で非情な面も覗かせる。 そこはやはり「神」を引き受けた身として生半可な判断はとれないということだろう。 キャラクターの一面が窺える短編らしい作品群だった。 |
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片目と片足と引き換えに妖たちの「知恵の神」となった岩永琴子、妖の肉を食らい異能力を身に着けた桜川九朗、人ならざる者通し共に行動する彼らと巷を騒がす死んだアイドルの都市伝説「鋼人七瀬」。 都市伝説を駆逐するために曖昧な伝説に合理的な虚構をぶつけろ! 本作の主眼はおおよそ都市伝説として人の心に根付いてしまったアイドルの亡霊を滅ぼすために人々に合理的で納得のいく虚構を与えるというものだ。 人は信じたいものを信じる、魅力的な嘘を吐くには真実を追い求めるに等しいぐらい事件に対して齟齬なく挑まなくてはならない。 真実を暴くのと秀逸な偽物語を創るのではベクトルは正反対でも、事件を精査し隠されたストーリーを見つけ出すという点では一致していて、そこに既存のミステリとは違った論理性、整合性が生まれる。 このユニークな特殊設定ミステリを漫画経験が生きた可愛く魅力的なキャラクターで描いている、変な作品好きなので割と普通にミステリとして読んでましたね。 アニメの出来も上々、★は7つ。 |
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第22回ホラー小説大賞を受賞し、「来る」というタイトルで映画化もされた本作。 澤村氏のデビュー作であり比嘉姉妹シリーズの一作目だ。 「ぼぎわん」と呼ばれる怪異から逃れようとする家族と霊媒師を描く、このぼぎわんという化け物は作者の創作であるのだが非常に設定や伝承が練られている本作の肝となっている。 そしてなにより恐ろしく強い、物語はぼぎわんからの逃行というホラーの側面と同時に何故この尋常じゃない化け物が呼ばれたのかという謎に直面する。
割合で言うとホラー色の強い作品で少なくとも本格推理小説ではない。 しかし各章で語り手が替わり、伏せられた真実が明るみなっていく様や意外な登場人物が伏線を担っていたりと随所でミステリの一面を覗かせる。 三津田信三や京極夏彦に続く新たなホラー×ミステリの旗手の誕生として今後も気になるシリーズだ。 |
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17世紀オランダ・アムステルダム、画家レンブラントの工房に宝石商から依頼が入る。 レンブラントの代理として息子のティトゥスが宝石商の館「翼竜館」を訪れるも依頼内容を告げないまま商人はペストでこの世を去ってしまう。 しかし再び館を訪れた時、密室で倒れていたのは例の商人と瓜二つの人物。 ペストで埋葬された遺体は本当に宝石商人だったのか? 密室で被害者の横に置かれた絵画の意味は? そして顔の見えないペスト医師と呼ばれる人物の正体は? 西洋の史実と画家レンブラントを交えた歴史改変ミステリ。 ちょっと全体的に堅苦しいね、文章はホントに歴史小説って感じです。 一応殺人事件らしいものは起こって解決はしますが本作品の主眼はレンブラントを登場させヨーロッパの雰囲気をまとったエンターテインメント。 ペストや海賊といった17世紀の持ち物をミステリにまとわせ怪しい物語となっている。 |
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第三次世界大戦後、放射能によって汚染された大地では生きている野生動物は物珍しいものになり、生きている動物を飼っていることが人々の地位の象徴となっていた。 数年前に生体羊を亡くし、アンドロイド羊で近所の眼をごまかしていたリックは大金を手にするために地球に紛れ込んだ逃亡人型アンドロイドの狩りを始める。 人工物に命はあるのか、心揺さぶる1969年産SF。 終末世界で警察管轄の下、賞金稼ぎをやっているリックがペットを飼うためにアンドロイド狩りを始めるところから物語は始まる。 羊を手に入れるために人型アンドロイドを殺戮するのだ。 核により崩壊した世界では一匹の生きた動物は数体のアンドロイドと同価値となりうる。 見た目では判断がつかず僅かなアンドロイド特有の反応でしか見分けられない機械たちを前にリックの心は揺らぎ始め、、、生きているとは何か問い始める。 未来を想起してこのような機械、このような世界、このような価値観が生まれるのではないかを散りばめ当時の世に訴えたかのような作品。 物語としては決の部分が非常にあいまいであり解釈が読者に委ねられる部分が多い。 作品を読んでどう思うかがこの作品の趣向であり多くの作品や作者に影響を与える為に(もちろん作者の意図してない処だが)生まれたとも言える50年前の古典SFになっている。 |
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裁判官の梶間勲は証拠不十分として死刑も視野に入る殺人容疑者に無罪判決を下す。 己の正義の下で揺るぎない判断をしたと自負する彼だったが二年後無罪を言い渡した男が隣家に越してきた。 じわじわと勲の周辺で何者かの悪意が迫る、、、安全圏から事件を判断してきた彼に降りかかる火の粉は如何に・・・。
舞台は梶間家、勲の両親と息子夫婦の三世帯家族の隣家に元容疑者武内真伍が越してくるところから始まる。 善良な隣人なのか或いは殺人鬼なのか武内氏の正体を追っていく形で物語は進行していく、600ページ弱の分量ながら24に及ぶ細かい章立て息つかせない展開の連続は流石は高評価作品。 ▼以下、ネタバレ感想 |
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堂シリーズ四作目。 前作のラストにて物語の重要パーソンになりうる数学者・藤衛が逆転無罪判決を受け出所、そこからの不穏流れが今作の事件にも漂っている。 十和田、善知鳥、宮司姉妹、それぞれの過去や因果を仄めかす本作は一つの事件としては勿論解決を施されたがシリーズ作としてはまだまだ先の見えない、寧ろ一層見えなくなってきたのが今回の伽藍堂での事件である。 次作が気になるところだが単品としてみると大味な展開なのと事件と人物の描写が下手なのは否めない。 |
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季節は秋。 裏世界探険にも快適さを求めるようになった二人は移動用に農耕機械を買ったり、お弁当を持ち込んでみたり。 しかし、裏世界からの脅威は確実に二人に接近していて・・・。 空魚と鳥子、対決の秋。 裏世界からの確実な攻撃を受ける第三作、二人の関係性が大きく動いていく。。 |
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季節は夏。 裏世界に米軍を救出しにいったり、裏世界のリゾートでバカンスを楽しんだり、裏世界への探険を進める空魚と鳥子。 そして怪異に襲われる新しい人物の出現とDS研の局長登場。 冴月の謎に迫る第二巻。
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