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(短編集)

運命のボタン



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【この小説が収録されている参考書籍】
運命のボタン (ハヤカワ文庫NV)

運命のボタンの評価: 4.07/5点 レビュー 14件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.07pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全14件 1~14 1/1ページ
No.14:
(4pt)

リチャードマシソン最高

いつ読んでも面白い。
運命のボタン (ハヤカワ文庫NV)Amazon書評・レビュー:運命のボタン (ハヤカワ文庫NV)より
4150412138
No.13:
(4pt)

大先輩の貫禄

1951~70年に書かれた短編を13篇収録している。後世に多大な影響を与えた人だ。
もちろん好きな作家だが、短編が主体なのでダブリが多いのが困る。
本書も『四角い墓場』がダブった。映画公開時に「リアル・スティール」というタイトルの短編集がハヤカワと角川から出た。
同じ書名だが、中身が違うらしい。ハヤカワは読んだ。角川も買おう。ああ、またダブる。

表題作は「このスイッチを押せば大金が入ります。ただし、世界のどこかで知らない人がひとり死にます」と装置を渡される。
魅了される前ふりだが、オチがひどい。
『魔女戦線』超能力少女を兵器として使う。「で、それから?」というところで終わる。
『チャンネル・ゼロ』取調室の録音を再現したという趣向だ。ユニークな20世紀的怪談である。かなり気に入った。

『戸口に立つ少女』薄気味悪い雰囲気が徐々に増していき、戦慄の結末を迎える。
根っこはシンプルで古風な恐怖譚だが、演出と表現が卓越している。
『帰還』時間旅行ホラー。ううん、理にかなってるのかなあ。怖くて切ない。
『声なき叫び』テレパシーを使える少年が、普通の教育で個性を圧殺される。
「ミステリーゾーン」に採用されたと書いてあるが、こんな話あったか?
『二万フィートの悪夢』これは見たばかりだ。映像向けに書いたのだろう。

あっけなくて物足りない話もあるが、独特の雰囲気に引き込まれた。
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No.12:
(3pt)

なんだか

商品はともかく、届いて1週間たつのにまだ配送中とはこれいかに。
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No.11:
(3pt)

期待しすぎると肩すかしをくらう

『アイアムレジェンド』が衝撃的に面白かったので手を伸ばした短編集、だったのだが、うーん……。

表題作の『運命のボタン』は面白かったが、それ以外はどうだろう……。これといって目立って面白い作品はなかったかな。
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No.10:
(5pt)

数々の映画化作品を生み出した、マシスンの短篇集

キャメロン・ディアス主演で、「そのボタンを押せば100万ドルが手に入るが、どこかで知らない誰かが死ぬ」ボタンをめぐる葛藤を描いた表題作「運命のボタン」、ヒュー・ジャックマン主演の「ロボット同士がボクシングを行う」近未来を描いた「四角い墓場」等を収録した短篇集。

両作とも映画化にあたっては大幅に内容を変更されていますが、そのストーリーで引っ張る面白さは変わりません。
マシスンは文章で見せるタイプというよりも、そのストーリー展開で読者を引き込むタイプで、だからこそ映画化される作品も多いのだと思います。

全編に漂うのはある種の皮肉と「運命」。
とくに運命についてはマシスン全作品に通じるテーマのようで、運命に翻弄される人、運命に抗う人、それぞれの姿が描かれます。

「四角い墓場」においては、主人公はロボットを使ったボクシングの試合で生計をたてる男が主役。
向こう見ずで計画性がなく、そのため負け続きでロボットも旧型、という負の連鎖に陥っています。
起死回生をかけて試合に望みますが頼みの綱のロボットは故障し、やむなく自分がロボットとすり替わって戦う、というストーリー。

一方、これの映画版「リアル・スティール」では、うだつのあがらない「負け組」ロボット使いであるところは同じまでも、別れた妻との間に出来た(しかしずっと会っていなかった)子どもとの再開、そして子どもに励まされながらもポンコツロボットとともに世界の頂点を目指す、という復活のストーリー。

両者に相違はありますが、不思議と読み終えたとき、観終わったときの印象が似ています。
マシスンの映画をすでに見たことがある人は、原作と読み比べてみるのも面白いのではないでしょうか。
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No.9:
(5pt)

無駄を省いた簡潔な文体。生真面目だが結末はギャグ

キャメロン・ディアス主演でハリウッド映画化された表題作を含む短編集。決して短編の名手と言われることもなく、巷では作品の当たり外れが多いことが度々指摘されているこの作家は、SF、ミステリ、幻想譚など、作品によってころころスタイルを変える。しかし、「ショートショート」の基本、お約束に忠実であり、そこから逸脱することはない。そして、多くの短編には明確なオチが用意されていない。確かに、当たり外れというか、難解で意味不明な短編には消化不良を起こし、わだかまりが残るのだが、そんなことは帳消しにするほど文体とプロットに魅力がある。国内作家にありがちな、くどくどしくもったいぶった情景描写も、人物紹介も、心理描写も省いてサクサク進行するストーリーは心地よく、ストレスは全く感じない。
さて、そんな中で本作は、表題作だけのために買っても決して損はない傑作だ。
映画とこの原作は大幅に異なる。それは同じく映画化された『サウンド・オブ・サンダー』にも言えることだが、驚くほど短い、数頁の掌編の中で、ただ「起こったこと」が簡潔に書かれているのだ。
“自宅に届いた箱のスイッチを押すと、見知らぬ誰かが死んで五万ドルが振り込まれる”。荒唐無稽なSFホラーかと思いきや、マシスンにしては珍しく、リアルでシニカルなオチが用意されている。結局、悲喜劇である本作は、『トワイライトゾーン』や『世にも奇妙な物語』そのままな筋立てなのだが、夫婦や謎の男との会話のやりとりも面白く、完成度があまりに高い。生真面目に、透徹した文体で語られるので、緊張感が加速し、膨らみきったところでかまされるギャグのような結末にずっこけるという具合。笑えました。
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No.8:
(5pt)

これら全部が同じ人間の頭の中から出てきたというのがすごい。

短篇集。

リチャード・マシスンの本は初めてだったので、どんな作風なのかわからずに読み始めたが、非常に面白かった。時に残酷で、時に温かく、解決されないまま放り出されるというのも短篇小説ならではの良さだと思う。また、作品、作家についての事前の情報がほとんどなかったことも良かった。展開が予測出来ない方が楽しめて良い。

また、巻末の解説に各短篇の解説があるが、それを見ると映画化されている作品が結構多かった。「運命のボタン」、「四角い墓場(『リアル・スティール』の原作)」など割と最近のもあった(どちらも見ていないが)。

全13編。「魔女戦線」が印象的だった。なんというか、今の日本に近い感覚な気がした。

運命のボタン Button, Button 伊藤典夫訳
針 Needle in the Heart 尾ノ上浩司訳
魔女戦線 Witch War 尾ノ上浩司訳
わらが匂う Wet Straw 尾ノ上浩司訳
チャンネル・ゼロ Through Channels 尾ノ上浩司訳
戸口に立つ少女 Little Girl Knocking on My Door 尾ノ上浩司訳
ショック・ウェーヴ Shock Wave 尾ノ上浩司訳
帰還 Return 尾ノ上浩司訳
死の部屋のなかで Dying Room Only 尾ノ上浩司訳
小犬 The Puppy 尾ノ上浩司訳
四角い墓場 Steel 尾ノ上浩司訳
声なき叫び Mute 尾ノ上浩司訳 
二万フィートの悪夢 Nightmare at 20000 Feet 尾ノ上浩司訳
運命のボタン (ハヤカワ文庫NV)Amazon書評・レビュー:運命のボタン (ハヤカワ文庫NV)より
4150412138
No.7:
(2pt)

伝説というのは大方こういうもの

スピルバーグやスティーブン・キング、藤子不二夫らに多大な影響を与えた、巨匠マシスンの短編集。映画「激突!」「アイ・アム・レジェンド」の原作者といえばわかりやすいだろう。SF、ミステリ、ホラーの要素を取り込んだ作風で、そちら方面では伝説のクリエイターと謳われる超大物、ということではあるものの、一読、肩透かしを食った感が強かった。ショートショート的な手法の作品が多いが、その多くはオチを予見しうるものであり、完成度の面でも総じて高いとは思われない。表題作「運命のボタン」はウィリアム・ジェイコブスの某作品あたりを髣髴とさせるストーリー展開だが、完成度の面でも格は落ちる出来だ。もちろん、氏が二十世紀半ばに活躍したクリエイターである、ということを大いに斟酌する必要はあろうが、フレドリック・ブラウンやH.G.ウエルズなど、現代の目で見ても色褪せないSF・怪奇作家は数多いのも事実である。映像映えする作品が多く、雰囲気作りの面ではなかなか興味深い作品が多かったが、純粋に小説としてみた場合、評判ほどの満足度は得がたいというのが感想である。伝説という大看板の裏側は、総じてこういうものなのかもしれない。
運命のボタン (ハヤカワ文庫NV)Amazon書評・レビュー:運命のボタン (ハヤカワ文庫NV)より
4150412138
No.6:
(4pt)

恐怖をベースに人生の悲喜劇をブラックに描き上げる怪奇幻想の巨匠の日本最新傑作選。

20世紀後半のアメリカで活躍し後の多くの作家達に影響を与え続ける偉大な作家・脚本家で、旧作の映画化も活発に進み今尚高い人気を誇る怪奇幻想の巨匠マシスンの日本オリジナル最新傑作短編選集。著者はここ最近21世紀に入ってから執筆されておらず新作が読めないのは残念ですが何せ今年84歳のご高齢ですから無理からぬ所で、それでも記憶に新しい映画「アイ・アム・レジェンド」の大ヒットに続いてキャメロン・ディアス主演で初めて映画化された「運命のボタン」で相変わらずの人気の高さを感じさせ健在振りを見せてくれています。四十年前に書かれた作品が現代に映画化されても全く古びず違和感がないのは著者の作品が時代に左右されない普遍性を備えている事の証しだと思いますし、本書収録の全13編を読んで懐かしく古くて新しい作品世界の魅力を改めて実感しました。それから今回の作品には自分だけでなく愛する家族の身に降り掛かる不幸が描かれている点を顕著に感じましたし、意外にも無慈悲に幕を閉じる悲劇だけでなく最後に丸く収まる軽妙な喜劇も著者の持ち味のひとつである事に気づきました。
『運命のボタン』平凡な主婦が奇妙な選択を迫られた末に迎える無慈悲な運命。『針』呪いの人形の物語に巧みな捻りを加えた掌編。『魔女戦線』無邪気な少女達の正体は実は魔女で・・・・幼さと戦争で発揮する力との不気味なギャップ。『わらが匂う』妻を亡くした男に怪異が襲い掛かり、やがて意外な真相が判明すると共に衝撃の結末が訪れる。『チャンネル・ゼロ』刑事が少年の事情聴取を行う形で進む怪しく血塗られた父母消失の謎。『戸口に立つ少女』ある夫婦が経験する愛娘の身に起きた戦慄の悲劇。『ショック・ウェーヴ』80年を超える年代物のオルガンが起こす恐怖の顛末。『帰還』未来への時間旅行の途中で事故に遭った男の哀切な夫婦愛を描く悲痛ながら本書一番の力作です。『死の部屋のなかで』異次元と結ぶ扉を描く恐怖小説と思わせて・・・・この結末には期待はずれでがっかりです。『小犬』母と幼い息子の絆を引き裂こうと何度でも執拗に現われる不吉な小犬。『四角い墓場』旧式の拳闘ロボットが故障してしまい自らロボットに扮して最新鋭のロボットと対戦する元ボクサーの中年男の無鉄砲だが気迫溢れるど根性。『声なき叫び』テレパシー能力を持つ超能力少年が実の父母を火事で失い引き取られた保安官夫婦の家で初めて温かい家族愛を知る感動の物語。『二万フィートの悪夢』飛行機の機体にしがみつく怪物を飛行中の窓から目撃した男が誰にも信じてもらえず一人で挑む孤独な戦い。本書の刊行は日本で新たな世代のファンを獲得させる契機になると思いますし、古くからのファンの私としては例えB級作品でも結構ですので今後も未訳作品がどんどん紹介される事を願っています。
運命のボタン (ハヤカワ文庫NV)Amazon書評・レビュー:運命のボタン (ハヤカワ文庫NV)より
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No.5:
(5pt)

リチャード・マシスンの紡いできた恐怖

 1950〜70年代のマシスンの幻想的ホラー作品を集めたアンソロジー。
 なんといっても喜ばしいのは、表題作が邦訳で読めること。
 マシスンの短編集『激突 (ハヤカワ文庫 NV 37)』の巻末解説の中で「(編者の)小鷹信光氏がこの内容を凄みたっぷりに紹介して」いた作品です。
 以来、30年以上の歳月を経て、こうして文庫で邦訳が読める日が来るとは。
 くだんの「小鷹信光氏の紹介」によってあらまし展開は分かっていましたが、実にマシスンらしい強烈な恐怖を伴う結末に、今の私はやはり震えあがったのです。
 80年代のTVドラマ『新・トワイライトゾーン』で映像化された表題作をTwilight Zone: 80's - Season 1 (6pc) (Full Dol) [DVD] [Import]で見直してみました。
 マシスンはそのオチについて「製作スタジオには、他人の脚本をいじってダメにする連中がいる」と嘆いたとか。確かにTV版はマシスンがどういう作品世界を紡いできたかについて理解していないようです。
 マシスンが小説で描こうとした恐怖は<他人(ひと)を完全に理解することはかなわない、他人に完全に理解されることもまたかなわない>という絶対的孤独が与える恐怖です。TV版ではその恐怖が描かれていません。小説『運命のボタン』(そして本書所収の『二万フィートの悪夢』と『死の部屋の中で』)が人々を凍りつかせるのは、まさにこの<人と人との理解がかなわない>社会の怖さにあるにもかかわらず。
 <人と人との理解がかなわない>世界とは、他者との間に理解という名の温もりを絶たれた絶対零度の世界ともいえるでしょう。そこに震えあがる恐怖を感じない読者はいないはずです。
運命のボタン (ハヤカワ文庫NV)Amazon書評・レビュー:運命のボタン (ハヤカワ文庫NV)より
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No.4:
(5pt)

映画とは違うけど

切れ味のいい短編が収められていて、お買い得。
最後の「2万フィートの悪夢」は前に他の短編集で読んだが、
翻訳が新しいせいか、古さは感じなかった。
今回の映画「運命のボタン」は原作とは違うものになっていたのが
楽しくもあり、がっかりでもあったのだが、
映画化進行中という「四角い墓場」はどうなるだろう。
他にも、映画になりそうな短編がいっぱいなので
映像関係の方は、必読かも。
異色作家短編集の読者は勿論買いです。
運命のボタン (ハヤカワ文庫NV)Amazon書評・レビュー:運命のボタン (ハヤカワ文庫NV)より
4150412138
No.3:
(5pt)

まさに「ミステリー・ゾーン」

訳者の「解説」を読んで、この本が幼いころに見たテレビ・シリーズ「ミステリー・ゾーン」そのものだと言うことに気付きました。
もちろん、ここに収められている13編のすべてが、このシリーズのために書かれたものではありません。
でも、そこにはまさに「ミステリー・ゾーン」の要素が、きちんと収まっています。
ですから、それは非常にアイデアに満ちた内容であり、しかもそれは映像的です。
更には、考えれば考えるほど「ホラー度」が増してきます。
もちろん、「落ち」もしっかりしています。
だからこそ、ここに収められたすべての作品に引き込まれてしまったのでしょう。
個人的に好きだったのは、表題作「運命のボタン」と「四角い墓場」でした。
運命のボタン (ハヤカワ文庫NV)Amazon書評・レビュー:運命のボタン (ハヤカワ文庫NV)より
4150412138
No.2:
(3pt)

つい買ってしまいましたが

SFやホラー映画が好きなので、マシスンの邦訳本のメジャー所はだいたい読み
ましたが、総じて、この作家の作品は映像向きだなと感じます。
逆に言うと、読みものとしては物足りない話が多い気がします。
でも、それが分かっていても何故か買ってしまうんですけどね(笑)
マシスンを読んだことの無い人は、ロアルド・ダールみたいな作品を期待すると
ちょっと肩すかしをくう場合があるかもしれません。
ミステリーゾーンとかに特別な思いを持っている人が楽しむ作品だと思います。
運命のボタン (ハヤカワ文庫NV)Amazon書評・レビュー:運命のボタン (ハヤカワ文庫NV)より
4150412138
No.1:
(4pt)

アイデアの宝庫

スピルバーグの『激突』や最近では『アイ・アム・レジェンド』の原作者として知られる著者の短編集。
頻繁に映像化されるのは、キャッチーなアイデアの豊富さとストーリー作りの巧みさゆえ。
単なるエンターテイメントで終わらぬ薄気味の悪さ、ダークな読後感にアメリカという国が抱える闇を感じる。
(余談だが藤子F不二雄の大人向けSF短編群はこの作家の濃密な影響下にあるはずだ。例えば「流血鬼」や「気楽に殺ろうぜ」など・・・)
運命のボタン (ハヤカワ文庫NV)Amazon書評・レビュー:運命のボタン (ハヤカワ文庫NV)より
4150412138

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