■スポンサードリンク
死ねばいいのに
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
死ねばいいのにの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.68pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全105件 81~100 5/6ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
亜佐美と言う女の子が殺され、主人公の若者・渡来が、 その関係者に話を聞いていくというストーリー。 この主人公の行動も謎だし、言いたいことも謎で、 どうもよく分からないままに読んでいったという印象です。 この若者特有の話し方が、最初はちょっと新鮮で面白いと思ったのですが、 だんだんと鼻について、正直後半はきつかったです。 多分、そこも作者の狙いではあったと思います。 5話まで雑誌に連載され、最終章の6話は書き下ろしで、 一見付け足しに思えるところですが、 これが全体がきりっと締まって良かったです。 もし5話のままで終わっていたら、評価は3だったと思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
各章は被害者の関係者が一人称で語る形式を取り、すべて準ひきこもりの若者が何者かに殺された知り合いの女性アサミについて尋ねる対話で構成されています。 徐々に浮かび上がる被害者像。そして暴かれる関係者らが覆い隠していた秘密。ときにそれは彼ら自身が思いもよらなかったアサミの姿であったり、自らの姿であることも。 若者は対人スキルに欠けた、一見非常識で傍若無人なDQNのようですが、関係者達が口を揃えたように「馬鹿にされて辛い(認めて欲しい)」「自分は悪くない(相手が悪い)」「勝ちたい(負けたくない)」と他人との関係の中に自らの幸福やら不幸やらを見つけようとするなかで、自分自身は他人との関わりに何も期待しない人間であることについて非常に自覚的です。 結局、アサミがどういう人間で何を考えてたのか、なぜ犯人の手にかかって死ななければならなかったのかは最後までよくわかりません。客観的に見ればアサミは悲惨な人生を歩んだ、明らかに不幸な人間です。でも、本人は不幸だとは言ってなかった、無理してるようにも見えなかったというのも「真実」だったらしい。 唐突なようですが、たぶんアサミは菩薩です。 最後に「君は人殺しだよ」といわれて犯人が「安心したように目を伏せた」のは、おそらく他人のことなんか解らなくて当たり前」なのに自己イメージが他人にそのまま伝わったからであるとともに、殺したアサミが「人間じゃなくて、何かもっと凄えもの」でなくてよかった、という二重の安堵だったように思います。 「幸せなおちびちゃん?私がサミシイかどうかは私が決めるの」は相田裕の『ガンスリンガー・ガール』のセリフですが、誰かが幸せか不幸かなんて他人が決めることはできないんでしょうきっと。湊かなえ原作・中島哲也監督の『告白』のような映画になったらとてもおもしろいだろうなあ、といまから当てもなく期待してます。 GUNSLINGER GIRL 1 (電撃コミックス) | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
各章は被害者の関係者が一人称で語る形式を取り、すべて準ひきこもりの若者が何者かに殺された知り合いの女性アサミについて尋ねる対話で構成されています。 徐々に浮かび上がる被害者像。そして暴かれる関係者らが覆い隠していた秘密。ときにそれは彼ら自身が思いもよらなかったアサミの姿であったり、自らの姿であることも。 若者は対人スキルに欠けた、一見非常識で傍若無人なDQNのようですが、関係者達が口を揃えたように「馬鹿にされて辛い(認めて欲しい)」「自分は悪くない(相手が悪い)」「勝ちたい(負けたくない)」と他人との関係の中に自らの幸福やら不幸やらを見つけようとするなかで、自分自身は他人との関わりに何も期待しない人間であることについて非常に自覚的です。 結局、アサミがどういう人間で何を考えてたのか、なぜ犯人の手にかかって死ななければならなかったのかは最後までよくわかりません。客観的に見ればアサミは悲惨な人生を歩んだ、明らかに不幸な人間です。でも、本人は不幸だとは言ってなかった、無理してるようにも見えなかったというのも「真実」だったらしい。 唐突なようですが、たぶんアサミは菩薩です。 最後に「君は人殺しだよ」といわれて犯人が「安心したように目を伏せた」のは、おそらく他人のことなんか解らなくて当たり前」なのに自己イメージが他人にそのまま伝わったからであるとともに、殺したアサミが「人間じゃなくて、何かもっと凄えもの」でなくてよかった、という二重の安堵だったように思います。 「幸せなおちびちゃん?私がサミシイかどうかは私が決めるの」は相田裕の『ガンスリンガー・ガール』のセリフですが、誰かが幸せか不幸かなんて他人が決めることはできないんでしょうきっと。湊かなえ原作・中島哲也監督の『告白』のような映画になったらとてもおもしろいだろうなあ、といまから当てもなく期待してます。 GUNSLINGER GIRL 1 (電撃コミックス) | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
まずタイトルがそそる。そんなね、いっつも取り澄ましたようなこと思ってないすよ、人間。こういう風に言いたいときがいっぱいあります。だからこういう乱暴な言葉って力があります。 それから、若者言葉にいらつくことってありますよね。語尾上げとか、「ですよね」みたいな疑問形主張とか。はっきり言ってすっげーむかつく。でも、その対処術をここに京極堂先生は示してくださったわけです。〜自分も使ってみると面白いよ〜。さすがです。 京極堂先生は、きっとこの小説のケンヤのセリフを書いていて、楽しかったと思うのです。だから、あのむかつく若者言葉で、みなさんも日記なんか書いてみたらいかがでしょ。 っつーか、主題とかオチとかどーでもよくね?メールっつーメディアに合わせた新ジャンルッつーわけっしょ。激烈アタマよくね?この人。そーゆーセリフがちょー自然だし。 ほら、気持ちいいですよ。攻撃は最大の防御なり。みなさんも不愉快言葉を楽しんじゃいませんか。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
死んだ女性でつながる連作短編小説です。 しかし、小説の中で語られるのは関係者の心の闇です。彼らの立場、性格、思い込み、 身勝手な振舞いに思い当たる節のある読者は感情移入がし易いと思います。 好きと嫌い、喜びと悲しみ、幸せと不幸せなどの気持ちは境界線上で揺らぐものなのに、 その人の境遇、経験、秘密などから自分の本心とは裏腹に一方に執着してしまい 憑き物に捕らわれた人達の話でもあります。 自分の見られたくない本性を見透かされて、【死ねばいいのに】という言葉が叩き付けられる。 そこをクライマックスとして関係者の憑き物が落ちて行く。この形式で6個の短編が連なるために、 後半では決め台詞へ向けて他人の身勝手な心情を読んで行くのを煩わしくも感じました。 「幸せなのに死にたいと思う瞬間」、「生きているのを可愛そうだと思う瞬間」が 被害者と加害者に訪れたのを、今までに京極作品を読んだことのある私は受け入れましたが、 初めての方には説明不足で納得が出来ないかもしれません。 京極作品のエッセンスを味わえるので、文書量が多くて敬遠されていた方にはお勧めします。 物足りないと感じた方は、この本をきっかけに京極ワールドに足を踏み入れて頂ければと思います。 本作以上に面白い京極作品はたくさんあります。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
死んだ女性でつながる連作短編小説です。 しかし、小説の中で語られるのは関係者の心の闇です。彼らの立場、性格、思い込み、 身勝手な振舞いに思い当たる節のある読者は感情移入がし易いと思います。 好きと嫌い、喜びと悲しみ、幸せと不幸せなどの気持ちは境界線上で揺らぐものなのに、 その人の境遇、経験、秘密などから自分の本心とは裏腹に一方に執着してしまい 憑き物に捕らわれた人達の話でもあります。 自分の見られたくない本性を見透かされて、【死ねばいいのに】という言葉が叩き付けられる。 そこをクライマックスとして関係者の憑き物が落ちて行く。この形式で6個の短編が連なるために、 後半では決め台詞へ向けて他人の身勝手な心情を読んで行くのを煩わしくも感じました。 「幸せなのに死にたいと思う瞬間」、「生きているのを可愛そうだと思う瞬間」が 被害者と加害者に訪れたのを、今までに京極作品を読んだことのある私は受け入れましたが、 初めての方には説明不足で納得が出来ないかもしれません。 京極作品のエッセンスを味わえるので、文書量が多くて敬遠されていた方にはお勧めします。 物足りないと感じた方は、この本をきっかけに京極ワールドに足を踏み入れて頂ければと思います。 本作以上に面白い京極作品はたくさんあります。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
総合的な感想は、面白かったです。ただ、各章のオチがパターン化しているように感じました。結末までいく為の作業のようです。特に残念だったのが、重要な最後の5、6章が。5章のオチで無理矢理結末に持っていき、6章の最後の数ページでバタバタと駆け抜けた感じがします。それでも、犯人の動機と女性の望んだこと、理解を持てない人もいるようですが、私は十分受け入れられました。「普通」「当然」「当たり前」で満ちたこの世の中で、この結末は救われました。世の中に、正しいことなど無いのでしょう。人の心も計れません。人間はあらゆるものに捕らわれすぎだと思います。完全自殺マニュアルではないですが、もう少し生きやすい世の中にならないかな、と。なんだかしみじみさせられました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
京極夏彦の妖怪・怪談小説ですね。これ。 百鬼夜行や又市シリーズではなく、幽BOOKSで最近描かれている短編怪談のような感覚。 事件の動機やトリック、アリバイ工作が奇をてらいつつも合理的でよく練られ、人情や因縁や愛憎や狂気や時刻表なんかほどよくからめちゃって、キャラのたつ探偵やら刑事やら少年やら家政婦やらがうんうん苦労しながらわずかな手がかりを糸口に事件解決に導く・・・といった所謂『直感ではなく証拠と論理的推論によって謎の解明を行うミステリー小説』が読みたい方には、 ぶっちゃけ向きません。 怪談ばなしには、論理的推論も証拠も結末もないものですから・・・ 京極作品で語られる独特の『殺意と死の概念』がなんとな〜くでもわかって読めれば楽しめる作品かなぁ。 百鬼夜行シリーズのように、妖怪の名前や形が直接あるいは隠喩として描かれているワケではありませんが、この作品のシメとして語られたものに なんだ妖怪じゃないか。 と感じた次第です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
とある殺人事件の関係者6人と、自称「頭が悪くて物を知らない」青年の会話形式で話が進んでいきます。 それぞれの章が関係者の一人称で綴られており、彼彼女らは青年との会話の中で様々な悩みや苦しみを吐き出していきます。 悩みは極端に珍しいものではなく、会社や生い立ちの悩みといった、容易に読者も感情移入しやすいものです。 青年の舐めた態度も相まって、彼らは語りながら、悩みが怒りへとヒートアップしていきます。 すると、今まであまり多くを語らなかった青年がコロッと態度を変え、思わぬ形成逆転が始まります。 この唐突なカウンターがものすごく鮮やかで気持ち良いのです。 さっきまで悩み・怒りを吐き出していた人間に感情移入していた私はなんだったの? 読んでいる私自身、前のめりだった感情に対して、気持ちの良いカウンターを食らった気持ちになりました。 そんなエンターテイメント小説だと私は解釈しています。 ”あの”決め台詞も、「愛のあるツッコミ」だと思うのですが。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
総合的な感想は、面白かったです。 ただ、各章のオチがパターン化しているように感じました。結末までいく為の作業のようです。特に残念だったのが、重要な最後の5、6章が。5章のオチで無理矢理結末に持っていき、6章の最後の数ページでバタバタと駆け抜けた感じがします。 それでも、犯人の動機と女性の望んだこと、理解を持てない人もいるようですが、私は十分受け入れられました。「普通」「当然」「当たり前」で満ちたこの世の中で、この結末は救われました。 世の中に、正しいことなど無いのでしょう。人の心も計れません。人間はあらゆるものに捕らわれすぎだと思います。完全自殺マニュアルではないですが、もう少し生きやすい世の中にならないかな、と。 なんだかしみじみさせられました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
とある殺人事件の関係者6人と、自称「頭が悪くて物を知らない」青年の会話形式で話が進んでいきます。 それぞれの章が関係者の一人称で綴られており、彼彼女らは青年との会話の中で様々な悩みや苦しみを吐き出していきます。 悩みは極端に珍しいものではなく、会社や生い立ちの悩みといった、容易に読者も感情移入しやすいものです。 青年の舐めた態度も相まって、彼らは語りながら、悩みが怒りへとヒートアップしていきます。 すると、今まであまり多くを語らなかった青年がコロッと態度を変え、思わぬ形成逆転が始まります。 この唐突なカウンターがものすごく鮮やかで気持ち良いのです。 さっきまで悩み・怒りを吐き出していた人間に感情移入していた私はなんだったの? 読んでいる私自身、前のめりだった感情に対して、気持ちの良いカウンターを食らった気持ちになりました。 そんなエンターテイメント小説だと私は解釈しています。 ”あの”決め台詞も、「愛のあるツッコミ」だと思うのですが。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
殺人事件の被害者の関係者の前に現れる謎の青年を軸とした物語。 言葉遣いも知らず、態度も悪い青年が関係者達に死んだ女の事を聞いて回っていく中で、 死んだ女性の人生と関係者の自分勝手さ、事件の犯人が明らかになる。 ミステリ小説としては凡庸である。 ある程度まで読めば、犯人も、殺人の動機も大体予測が出来てしまう。 ただ、言葉遣いも知らず、態度も悪いという青年の人物設定は巧い。 特に青年の言葉遣いは、文章を読んでいて不快に感じ易いと思う。 物語の登場人物達と同様の不快感を感じさせることで、読者を登場人物達に感情移入させる効果がある。 客観的に見れば、自分勝手で自己中心的な登場人物たちの言い分も、 感情移入することで、彼等の考えが自分の内にも少なからず存在すると気が付かされる。 だからこそ、青年が「死ねばいいのに」の後に続ける正論を素直に受け入れる事が出来ない。 そして、登場人物達が如何に平凡で普通な人間に過ぎないと知る筈だ。 そこで初めて、私は殺人の動機を理解することが出来ました。 文章を重ねることで、理解出来ない動機を理解させる。 京極氏のいつもの手法ではないか。 実に作者らしい小説です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
殺人事件の被害者の関係者の前に現れる謎の青年を軸とした物語。 言葉遣いも知らず、態度も悪い青年が関係者達に死んだ女の事を聞いて回っていく中で、 死んだ女性の人生と関係者の自分勝手さ、事件の犯人が明らかになる。 ミステリ小説としては凡庸である。 ある程度まで読めば、犯人も、殺人の動機も大体予測が出来てしまう。 ただ、言葉遣いも知らず、態度も悪いという青年の人物設定は巧い。 特に青年の言葉遣いは、文章を読んでいて不快に感じ易いと思う。 物語の登場人物達と同様の不快感を感じさせることで、読者を登場人物達に感情移入させる効果がある。 客観的に見れば、自分勝手で自己中心的な登場人物たちの言い分も、 感情移入することで、彼等の考えが自分の内にも少なからず存在すると気が付かされる。 だからこそ、青年が「死ねばいいのに」の後に続ける正論を素直に受け入れる事が出来ない。 そして、登場人物達が如何に平凡で普通な人間に過ぎないと知る筈だ。 そこで初めて、私は殺人の動機を理解することが出来ました。 文章を重ねることで、理解出来ない動機を理解させる。 京極氏のいつもの手法ではないか。 実に作者らしい小説です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「死ねばいいのに」というタイトルが何を意味するのか、どういう展開なのか、興味をそそられる。重いタイトルとは対照的に、すらすら読み進めることができる。主人公の若者が亡くなった「知り合い」の情報を集めて行くのだが、徐々に展開が想像できるようになる。自分たちが勝手にわがままに生きているのかも?と考えさせられる面はある。ただ、個人的には1人目以外に対しての「死ねばいいのに」というセリフは、少し無理やりな気がする。 主人公の考え方は一見投げやりだが、共感できる部分があると感じる読者もいるかもしれない(最後の結末は除くとして)。そんな主人公の考え方からすれば、こんなレビューを書くこと自体、はばかられてしまう。「この本をどんな風に感じるかは、人それぞれなんじゃねえの? 偉そうに書いてんじゃねえよ」という声が聞こえてきそうだ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「死ねばいいのに」というタイトルが何を意味するのか、どういう展開なのか、興味をそそられる。重いタイトルとは対照的に、すらすら読み進めることができる。主人公の若者が亡くなった「知り合い」の情報を集めて行くのだが、徐々に展開が想像できるようになる。自分たちが勝手にわがままに生きているのかも?と考えさせられる面はある。ただ、個人的には1人目以外に対しての「死ねばいいのに」というセリフは、少し無理やりな気がする。 主人公の考え方は一見投げやりだが、共感できる部分があると感じる読者もいるかもしれない(最後の結末は除くとして)。そんな主人公の考え方からすれば、こんなレビューを書くこと自体、はばかられてしまう。「この本をどんな風に感じるかは、人それぞれなんじゃねえの? 偉そうに書いてんじゃねえよ」という声が聞こえてきそうだ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
衝撃的なタイトルでテーマもその通り「死」。しかしながら自分は「楽しく」読了しました。最初の一編目からやられました。 読み進めるに従って各所に仕掛けが施されており、その度に「おお、そう来たかぁ」という感じ。 小説を読むにあたって読者が自然と身につけた習慣というか作法みたいなものを気持ちよく裏切ってくれる様な仕掛け。 タイトルから京極夏彦得意の鬱屈としたモノローグの続く作品かと思いましたが、設定もあってか全体的に軽い印象。テーマは「死」ではありますが人の「生き方」について複数の方向から考えさせられる作品になっています。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
衝撃的なタイトルでテーマもその通り「死」。しかしながら自分は「楽しく」読了しました。最初の一編目からやられました。 読み進めるに従って各所に仕掛けが施されており、その度に「おお、そう来たかぁ」という感じ。 小説を読むにあたって読者が自然と身につけた習慣というか作法みたいなものを気持ちよく裏切ってくれる様な仕掛け。 タイトルから京極夏彦得意の鬱屈としたモノローグの続く作品かと思いましたが、設定もあってか全体的に軽い印象。テーマは「死」ではありますが人の「生き方」について複数の方向から考えさせられる作品になっています。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
人が普段当たり前のように感じ、信じているものを砕き、人の心の闇を抉るような作品だったと思います。 多角的な価値観を持つ作家、京極夏彦さんのある種ひねくれた側面がフューチャーされた作品だと思います。帯に書かれたようなミステリー要素はほぼ無いですが、「非常に整合のとれたプロットにも関わらず、座り心地の悪い」感覚を味わう事ができます。その居心地の悪さをどう受け取れるかが不快娯楽として今作を楽しめる鍵であると思います。個人的には今作のような作家像が筆者の持ち味であると思えるので、ファンの方は楽しめるのではないでしょうか? | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
人が普段当たり前のように感じ、信じているものを砕き、人の心の闇を抉るような作品だったと思います。 多角的な価値観を持つ作家、京極夏彦さんのある種ひねくれた側面がフューチャーされた作品だと思います。 帯に書かれたようなミステリー要素はほぼ無いですが、「非常に整合のとれたプロットにも関わらず、座り心地の悪い」感覚を味わう事ができます。その居心地の悪さをどう受け取れるかが不快娯楽として今作を楽しめる鍵であると思います。 個人的には今作のような作家像が筆者の持ち味であると思えるので、ファンの方は楽しめるのではないでしょうか? | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
読み始めてすぐに、東野圭吾の『新参者』を思い出してしまった。各章が独立した話になっていて、少しずつ事件の核心に迫っていく(わけでもないのだが)。描かれるのが人間の心理であるというところも。ただし、本書はミステリーではない。真犯人はあっさりわかってしまうし、トリックも何もない。犯人探しに関しては、身も蓋もないといってよい。描かれる心理も、『新参者』が人情、いわば人間の好ましい側面であるのに対し、本書が描くのは暗黒面である。登場人物は、被害者について聞かれているにもかかわらず、他人に対する不平や不満をここぞとばかりにぶちまける。でも、それは客観的に見ると、だれでも悩んでいることであったり、自分でどうにかできることであったりする。それに気づかないから「死ねばいいのに」となるのである。あんたそれでも生きてるじゃん。何がそんなに不満なの?それが主人公の言い分である。読み終わってみると、いつもの京極ワールドなのであった。ただし、後味はあまりよくないので、読むならご注意を。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!