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(短編集)
モノレールねこ
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モノレールねこの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.10pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全40件 21~40 2/2ページ
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加納さんの「月曜日の水玉模様」を前に表紙みて かわいいから買ったけど、内容はすごく面白かったので 今度は加納さんの「モノレールねこ」を表紙の猫が ぶっさいくだから思わず買いました どれもすごくおもしろかったけど 1番好きなのは 「バルタン最期の日」 ザリガニが主役でザリガニ目線で話が進む サリガニの語り口がすごくおもしろい 笑えて泣ける・・・いや、最後は号泣しちゃう感じで ザリガニが愛おしく思えました(笑) | ||||
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本書の著者、加納朋子さんの魅力とは何か。 それは日常のなかでの些細な謎と、人々の暖かさと、それを見出す優しい著者の視線だと思います。 本書はその作者の魅力をいっぺに味わえる作品。 著者の作品をはじめて読む人に、最初に薦めたいと感じる作品でした。 どの話も本当に泣ける。3ページ進むごとにホロリ……というのは大げさかも知れませんが、それくらいの感動はありました。 さて。加納さんの作品が初めてだという人に、本書を薦めたいのは、「感動」以外にも理由があります。 それは、作中の「シンデレラのお城」です。 読んだ方なら分かると思いますが、他の短編とは明らかに趣が異なり、ほんのりダークな作品となっています。ですが、この雰囲気も加納さんの魅力の一つには違いないのです。人が背負っているものは優しさだけではありません。当然、暗い部分も背負っています。当然です。それをふまえた上での、「優しさ」に感動があるのです。ただ「暖かい」「優しい」だけでは感動できないんですよ。 ある意味、人間くさい傲慢さ、計算がなくては「感動」にはならないんです。 余談ですが、「シンデレラのお城」はどこか『コッペリア』にも似たダークさを感じました。 では、どうぞお手にとって表紙を開いてくださいな@ | ||||
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日常のありふれた風景や、失われつつある風景、見たことのない風景。 いろんな風景がつまった一冊です。 一遍一遍に心動かされますが、評することばがなんとか見つかる四篇について書きます。 すごい名作を読むとことばが見つからないものです。それくらいよかったです。 『モノレールねこ』 猫の首輪に他愛ないコメントを紙に書いてはさむと、猫が相手に運んでくれる。 そんな文通をサトルとタカキは続けますが、文面や、 モノレールねこというネーミングも、その猫が手紙を運ぶというのも、ひたすら牧歌的です。 『ポトスの樹』 九割は、語り手による父親への愚痴ですが、ラストでどんでんがえしがあります。 結果オーライの短編。 『ちょうちょう』 ラーメン店を開店した店長と、店員たちの人間模様や谷あり山ありのドラマ。 悪い客に、ネットで中傷記事を書かれてしまい、客足が遠のいていくというハプニングがあり、 最後まで気になる展開です。短編ですが、ラーメンでいえば、麺はコシが強いこってり系です。 『バルタン最後の日』 バルタンとなづけられたザリガニの視点で、ひと家族の事情やいろんな思いが語られます。 教科書に載せるか、宮崎駿監督あたりにアニメ化して欲しい名短編です。 | ||||
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上手な作家さん、すばらしい作品はあまたある。元気な時にはそういう作品を読もう。 この本はそれほど期待していなかったが、読んでいるうちにすーっと心の中に入り込んで、じわじわと心をいやしてくれる。 自分が忘れていたこと、知らずに傷付き、傷付けていた親子関係。さりげない筆致の中に、人と人の摩擦や隠されていた秘密、ダメ人間の弱さと素晴らしさを気づかせてくれる。 思わずわーっと泣き伏し、許しを請いたい衝動に駆られて、時々本を置き、胸の内をそっとなでまわしてみる。 疲れて気が弱くなっているような、そんなときにこの本を読んでみてください。 | ||||
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「ななつのこ」など、日常の謎をさわやかに書き綴っている印象のある加納朋子さんが、家族や生と死といった重くなりがちなテーマを盛り込んで書いた短編集。 表題作「モノレールねこ」は庭に現れたでぶっちょの野良猫を通じた奇妙な文通を描いた作品。ラストでサトルがタカキに仕掛ける行為が個人的には大好き。 「シンデレラのお城」は偽装結婚した相手の男性には、目には見えない婚約者がいたというお話。奇妙な同居生活をつづける中、彼女は自分が抱えていた傷に再度向き合っていく。ラストのちょっとしたどんでん返しが効果的。 どの作品も死に接したときの優しい視点が加納朋子さんらしいなぁ……と思ってしまいました。 | ||||
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本書は作者得意の連作短編ではなく、8編のそれぞれ独立した短編からなり、その構成の点から見て『沙羅は和子の名を呼ぶ』が従来の作品群の中でもっとも近く、オカルト話を数編交えている点でも雰囲気もかなり近い。『沙羅は〜』と異なるのは、本書はミステリー作品集ではないという点ぐらいか。 ただ、『沙羅は〜』に較べて本書は暖かみのある作品が多い点、ずっといいと思う。 本書に登場するのは人間だけでなく、ねこもいれば犬もいるし、最終話では何とザリガニが主役を張っている(笑い)。 皆、それぞれに一生懸命生きていて、時には自分を励ましながら、また時には自分をも騙しながら、涙をこらえ無理に笑顔をつくり、そうしてけなげに頑張っている人(と一部動物)たちの物語ばかりで、どの話もそれぞれにせつなく優しい。 その中で好きなのが、ダメオヤジの話に終始する『ポトスの樹』。 子供のこづかいや給食費をちょろまかし、ラジコン・カーは壊す、遊び相手になれば手加減知らずでケガばかりさせ、子供が川でおぼれかけていても助けようともしない、そんなオヤジに対する恨み辛みのエピソードが延々語られるのだが、それが何となく(他人事だからか)楽しげでに見え、最後に一発逆転というのも痛快。 よくよく思い返してみれば、本書の中で純然たるハッピー・エンドはこの話と『パズルの中の犬』だけで、自分はつくづくハッピー・エンドが好きなんだなと思う。 なお、「まさかこの歳になって、ザリガニの話で泣くなんて思いもしなかった。」との巻末解説は、本書を売らんがために大げさに書かれたものであざとさを感じる。いくら何でもそれはないだろう。 ただ、泣きはしなくても、あっさりと潔いエンディングはいいと思う。 | ||||
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モノレールねこ/パズルの中の犬/マイ・フーリッシュ・アンクル/シンデレラのお城/セイムタイム・ネクストイヤー/ちょうちょう/ポトスの樹/バルタン最期の日 を収録した短編集です。帯や解説にもありますが、まさかと思いながらザリガニの最期に涙します。 「家族」ってものを意識せざるを得ないエピソードばかり。家族を得ようとする人、家族間の過去の溝を埋めた人、家族じゃなくても傍にいようとした人、ニセモノでも家族だった人、家族の影を追いかけた人、家族的なチームを手にした人、新しい家族のおかげで不信感をぬぐえた人、家族のために命を落とす者。 きっと、自分の家族のことを思い出したら、泣き笑いせずにはいられないのです。 | ||||
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帯にある「ザリガニの話で泣くなんて思いもしなかった」というコピー。 うそくさいなあと思いつつ、でもこの作者は裏切らないと思っているので購入。 目次を見ても「どこで泣くんだ」と半信半疑だったのにもかかわらず、 結局ほとんどの話でじんわりと泣いてしまった。 いろんな年代を主人公に選び、それに対するもの(ある時は猫、ある時は犬、そしてある時はおじさんだったりする)へのまなざしに優しさをすごく感じる。 最近この作家の違う本を読んだところだったのだが、題材ががらりと変わっていながら 後味のこのほのぼのと温かい思いが同じなのはすごく安心できた。 | ||||
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「モノレールねこ」なんてタイトルだと、今はやり(というか、乱発気味)の猫本かと思ってしまいます。でも、中身は加納朋子一流の家族人情話。推理色こそ薄く、「日常の謎」という程のものではないのですが、ちょっと不思議で、読み終えるとほろっとする良いお話ばかりです。日常生活ですり減った心の慰めにぴったりな短編集。 | ||||
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「モノレールねこ」なんてタイトルだと、今はやり(というか、乱発気味)の猫本かと思ってしまいます。でも、中身は加納朋子一流の家族人情話。推理色こそ薄く、「日常の謎」という程のものではないのですが、ちょっと不思議で、読み終えるとほろっとする良いお話ばかりです。日常生活ですり減った心の慰めにぴったりな短編集。 | ||||
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殺伐とした世の中。目を覆いたくなるような事件が連日起こり、将来の先行きも不透明で不安な時勢。そしてストレス一杯の世界。 そんな中この本に納められている一つ一つのお話は、心にとても明るいものを残し、世の中すてたものじゃない、と実感させてくれるやさしさ満ち溢れる小品集。 表題のモノレールねこ。ブスな猫がつなぐ友情、そしてほのぼのとした結末。 パズルを通じて母と心を通わせる娘、できの悪いおじさんやとんでもない父親との交流、不思議な共同生活を通じ芽生える愛情と新たな関係、そしてザリガニの一生。 すべてちっちゃな宝箱に入れたいような、とても大切にしたい作品ばかりです。 心がほのぼの、そして幸せな気分になる小説でした。 | ||||
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「家族」をモチーフにした8つの短編から成る作品です。 加納さんの得意な‘日常の中のミステリー’を楽しめるのは,表題作の『モノレールねこ』です。 また,とても切ない物語としては,『シンデレラのお城』『セイムタイム・ネクストイヤー』がお薦めです。両作品の読後,家族とは何だろう―いえ,そんなはっきりした思いではなく,もっと混沌としてまとまりのない感覚の海に,しばし,たゆたう感じでした。 最後に掲載されている『バルタン最期の日』は,すれ違いの続いてきた家族が再びまとまるまでのプロセスが語られていますが,ザリガニの目を通しコミカルにえがくことによって,深刻さがうまく緩和されています。また,この‘コミカルさ’が本書の締めくくりに相応しいものとなっており,爽やかな読後感を演出しているといってよいでしょう。 加納さんの作品は,いわゆる‘癒し系’のものも多いのですが,本書は特に疲れた大人たち(もちろん僕も含めてですが…)に読んで欲しい作品です。 | ||||
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加納さんの描き出す世界は童話の様で、甘く優しい。とてもやわらかく、読んでいて心地が良いお話ばかりでほっとします。そんな中にも切なさや生きていく中で少なからずぶちあたる厳しい壁などが上手い具合に盛り込まれているからまたそれが堪らない。 最近心が疲れている人や、体が何となくだるい人、もやもやした気分の人などは読んで損無しです。おかゆの様に胃に溶け込んで読後はさっぱりとした気分にさせてくれます。本を閉じる時には心が温かくなっているはず。この「モノレール猫」にはつまらない話はひとつも載っていません、と胸を張って言えます。 | ||||
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短篇が八つ、私は“セイムタイム・ネクストイヤー”が良かった。“シンデレラのお城”も○。喪失モノだけど、とてもやさしい。“ささらさや”が好きな人なら、ストライクかな。加納さんのお話は、どれもやわらかい感じがして、安心して読めます。上記以外のお話も良いです。ご一読ください! | ||||
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大好き! これまで加納朋子さんの本といえば、 日常の中のさりげないミステリーを綴った物が浮かぶけど、 この本はそれよりも〜っと日常! つまり「家族」の過去や秘密を描く作品。 8つの短編の中でいちばん好きなのは表題作の「モノレールねこ」。 かわいくってあったかい♪ 小さい子供に読み聞かせてあげたいです。 この本を繰り返し読んであげたらきっと動物に優しく、 心の美しい子供になるのは間違いありません。 読後にさわやかな気持ちが残ります。 ずっと大切にしたい本に出会いました。 ふてぶてしいねこ(そしてパズル!)の表紙も、 読んだ後に改めて見ると味わい深いものがある。 すごくいい表紙ですよね(^O^) | ||||
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表紙の絵の雰囲気、すごく良い感じ。ある面、著者のファンであると同時に、絵描きさんのファンでもある。 モノレールねこの短編を読んで、あれっと思う。どうにも素人くさい、ほんとにちょっとした短編。物語展開といい、語り口…前半部と後半部の差とか…といい。 それから恐々と読み進む。…短編を2つくらい。 それからシンデレラのお城。 不思議な擬装夫婦を見事に描いたシンデレラのお城で、面白かったと嬉しくなる。 セイムタイム・ネクストイヤーも、とても寂しく、哀しいくらいに温かい物語で。なんて優しい嘘なのでしょうか。 その物語に隠された謎も、非常に良い具合に機能していて。ただ、冒頭で娘が亡くなってしまうという展開に、感情がおいてきぼりにされてしまったような感じは受けてしまったのですが。 で、期待してしまって…。 語り口が、なんかしっくりと来ないのか、どうも話しに入り込めなくて。 日常の謎系の短編なんだろうけど、どうも雰囲気が素人くさいというか、冴えがないというか。 好きな作家さんなので、次に期待しよう… | ||||
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どの話も心温まるものだった。読後も余韻が残る。特に好きな作品は「モノレールねこ」 「パズルの中の犬」「ポトスの樹」「バルタン最期の日」だった。「モノレールねこ」 では、ねこを通して文通する二人の、その後の結末に思わずほほえんだ。「パズルの 中の犬」では、人が心の中に抱え込んでいる思いに、ため息をついた。「ポトスの樹」 では、家族の温かさを感じた。そして「バルタン最期の日」では、笑いの中にもちょっ ぴりの切なさを感じた。短編集だとどうしても好きな話とあまりそうではない話がある ものなのだけれど、この作品の中の話はどれもほんわかしていて好きだった。8編に 共通するのは家族への思い。作者はていねいにやさしく、いつくしみながら描いている。 手元に置いて、何度でも読み返したい!・・・そんなステキな作品だった。 | ||||
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ザリガニが主人公の話、読んだ事がありますか?ザリガニから見た家族の様子を、笑いあり、感動ありで、短編として見事にまとめている「バルタン最後の日」、これが一番心に残る話でした。他の短編も、いかにも加納さんらしいお話ばかりで、読んでいてほのぼのとしてしまいます。 「モノレールねこ」「パズルの中の犬」を合体させたようなカバーイラストの構成にも感心したので☆5つです。 | ||||
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加納朋子さんの本では、「てるてるあした」が一番好きな作品でしたが、読後はこの本が一番好きな本となりました。 特に表題作の「モノレールねこ」は、読んでる途中では、ある箇所で涙が止まらなくなり困りましたが、最後はさわやかさの残る作品で、本当に心に残る名作だと思います。また、「バルタン、最後の日」も悲しいのだけど、心があたたかくなるような終わり方となっていて、この本の最後を締めくくるのにふさわしい作品だと思います。 本当に多くの方に読んでいただきたい、すばらしい作品だと思います。 | ||||
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加納朋子さんが得意とする「日常の謎」を求めて「モノレールねこ」を手にすると予想を裏切られるかもしれない。 しかし、その裏切りはとても暖かく優しい気持ちにさせてくれる。 表題作「モノレールねこ」を含む8つの短編はそれぞれに家族の過去という秘密をその内に宿しながら「日常の謎」的な解決は持っていない。 時間の中で家族の絆こそがそれぞれが抱えているものを解決していく。 加納さんのファンとしては「日常の謎」がみっしり詰まった新作も期待しているが今回の作品も心温まる内容で非常によかった。 ミステリーを期待していて違った感動があったので星5つです。 | ||||
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