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(短編集)
螺旋階段のアリス
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螺旋階段のアリスの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.19pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全21件 1~20 1/2ページ
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いつもどことなく安心して読めるミステリー。ありささんもいいですね。目立ちすぎず、おとなしすぎず。 | ||||
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ルイス・キャロルの『不思議の国のアリス』は、いわずと知れた古典的名著である。そして、この『アリス』をもとに様々な作品が今でも生み出されている。本作もそのひとつであろう。 物語の担い手は、第二の人生として私立探偵となった仁木順平と、ふとしたことから順平の下で探偵助手を務める市村安梨沙の二人だ。 二人が挑むのは、日常の中で起こるささやかな事件。例えば、貸金庫の鍵探し、行方不明になった犬探し、更には赤ん坊の子守など、どこかほのぼのした事案ばかりのように思える。しかしその裏には、当事者たちの様々な想いが交錯しているのだった。 本作の7つの事件に大なり小なり共通する要素、それは多様な夫婦の絆なのだろう。夫婦の様々な在り方、信頼関係の形が事件の発端となり、解決のキーとなっている。特に秀逸と感じたのが、『最上階のアリス』における事件だ。一見すると犯罪まがいの事案であるのだが、このような形の夫婦の絆もある意味尊いのではないかと感じられた。 個人的な読みどころとして、ヒロインである安梨沙の聡明さと透明感がある。安梨沙は事件の本質を迅速に見抜く洞察力を持ちつつも、どこか「自分」というものがなく掴みどころの無い透明感を持っているように感じた。 何となく、『END OF ETERNITY』のリーンベルに似ているなと思った。 全体的に見て本作は、事件当事者たちの様々な絆の在り方と、切なくも爽やかな読後感を味わえる良質なミステリー小説といっていいだろう。 | ||||
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第二の人生として私立探偵となった仁木順平と、ふとしたことから順平の下で探偵助手を務める市村安梨沙。本作は、ルイス・キャロルの『アリス』の物語に魅せられた二人によって紡がれるミステリー小説だ。 二人が挑むのは、日常の中で起こるささやかな事件。例えば、貸金庫の鍵探し、行方不明になった犬探し、更には赤ん坊の子守など、どこかほのぼのした事案ばかりのように思える。しかしその裏には、当事者たちの様々な想いが交錯しているのだった。 本作の7つの事件に大なり小なり共通する要素、それは夫婦の絆なのだろう。夫婦の様々な在り方、信頼関係の形が事件の発端となり、解決のキーとなっている。特に秀逸と感じたのが、『最上階のアリス』における事件だ。一見すると犯罪まがいの事案であるのだが、このような形の夫婦の絆もある意味尊いのではないかと感じられた。 全体的に見て本作は、順平と安梨沙の『アリス』をモチーフにした諧謔的な台詞回しと、事件当事者たちの様々な絆の在り方がうまくマッチした、良質なミステリー小説といっていいだろう。 | ||||
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加納朋子さんの作品はこれも含めて何作か拝見させて いただいてますが、共通するのは総てに対して優しい心が 発見されると言うことです。 ミステリーというより、日常の身近に潜むほんの少しの闇、 ほんの少しの謎に焦点をあててゆき、最後にはほのぼのと した清々しさに集約させる・・・ 百聞は一見にしかず、この作品のレビューで購入を判断 しようとしてる方、胸の奥が少し暖かくなりたいのでしたら、 ぜひ一度読んでみて下さい。 | ||||
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Bought this book via amazon, the pop up keeps showing up telling me "Before you go..." It is annoying I have to say | ||||
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日常の謎系ミステリ連作短編集 脱サラ私立探偵・仁木と推し掛け美少女助手・安梨沙のコンビが活躍 タイトルが示す通り「不思議の国のアリス」をモチーフとしている 安梨沙は本当に存在するのか 幻想的に描きつつ、最終話でのこの着地は見事の一言につきる | ||||
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◆「最上階のアリス」 仁木の大学の先輩である真栄田は、学究肌で社会性ゼロの男だったが、 妻である淑子の献身的な支えもあり、発明によって巨万の富を得た。 しかし、その妻の様子が最近おかしいという。 なんでも、頻繁に〈お使い〉を頼んでくるというのだが……。 切ないホワイダニット。 アリスは発明家である真栄田を、おかしな発明ばかりして頻繁に落馬 する「白の騎士」になぞらえ、ドン・キホーテとの類似性を指摘します。 ドン・キホーテたる真栄田が突進していく風車(ドラゴン)が何か、が 本作の謎の焦点となり、そこには現代的な素材が選ばれています。 犯人が抱く動機に関しては、賛否両論あるかもしれませんが、被害者と 共犯関係にある以上、他人がとやかく言う筋合いではないのでしょうね。 | ||||
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題名のインパクトのみで買ってみたのであまり期待してませんでした。 しかし、これがなかなか面白い。 心にちょっと苦い後味が残ったり、ほんわかさせられたり。 この中で一番の話は「最上階のアリス」です。 「お使い」をさせる妻の秘密。 そして、最後には「知って」いながらも「お使い」をする夫が浮き彫りになる。 比喩なども効果的で良いです。 善と悪の境が一体どこなのか・・・考えさせられます。 しかし、最後の安梨紗の話はいただけない。 あれは見なかったことに・・・しよう・・・。 | ||||
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仁木は永年勤めていた会社を早期退職し 念願だった探偵事務所を開く。 しかし、誰も探偵事務所を訪れるものはなく、 開所を知らせるビラをまいたところ やってきたのは猫を抱えた美少女だった。 その少女は押しかけ助手となり、 これから起こる数々の(小さな、でも依頼人にとっては重大な)仕事を こなしていく。 時には彼女の見事な推理と行動力で。 全7編からなる連作短編集ですが、 どの事件も殺人やら何やらと物騒なものではなく (それが仁木には不満だったりもしますが) 日常に起こるちょっとした事件ばかり。 しかし、そこにはやはり人間の業が深く関係していて 悲しくもあり、切なくもあり、そして胸を痛めたり。 「最上階のアリス」に出てくる夫のことを思いやる妻の話が 一番胸にきます。 手放しで褒め称えることは出来ませんが、 良作だと思いますね。 | ||||
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表題作「螺旋階段のアリス」を含む全7編の短編集。 「不思議の国のアリス」「鏡の国のアリス」をモチーフにした連作短編ミステリ。 「アリス」と言ってもディズニー作品よりは原作の方に絡めてくる。原作を読んでなくてもまったく問題はないけど、ファンにはニヤリとする話も多々。 脱サラして私立探偵となった主人公と、そこに初めてやってきたお客、探偵助手を中心に物語は展開する。探偵、ミステリ、そういったものが好きならば、脱サラした主人公同様「ハードボイルド」をイメージするかもしれないが。。。 ミステリだが凄惨な殺人事件も、ドロドロの遺産問題も決して出てこない。でもそれが加納朋子作品の最大の魅力。 優しい話、切ない話、そして全体を包み込むふんわいりとしたイメージは「アリス・シリーズ」との連動を含めてファンタジー作品のような感じもある。 中でも「最上階のアリス」は秀逸。これだけでも見てもらいたいなあと思える。 「にこりと笑ったその顔は、探偵助手というよりは変装したタレントに見えた。美人女優に冴えない女の子の役をやらせる場合に、スタイリストだか小道具係だかが安直に使いそうな手である。付け鼻だの付け髭だのと同じくらい違和感があったが、当人が大真面目である以上、水を差すのもなんだか気の毒な気がする」 本文211ページより | ||||
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すごく楽しく読ませていただきました。 アリスが不思議の国で体験したことが夢だったように、 これを読んでいた間のことが夢の世界だったかのような錯覚に陥りました。 順平がどうしても50歳過ぎた人には思えなかったけど。 | ||||
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加納朋子さんの作品はデビュー作の「ななつのこ」から、こういった連作短編小説の形で発表された作品に良作が多いように感じられる。 「螺旋階段のアリス」は会社を辞め(正確には休職扱いだが)憧れの私立探偵になった中年のおじさんの元に、子猫を抱えたアリスならぬ安梨沙がやってきて二人でちょっとした(たまにちょっと大きめの)謎を解決していくお話。タイトルどおり「不思議の国のアリス」とその続編をモチーフにした台詞や設定が心地よいアクセントになっている。 一方でアリスにこだわりすぎたかなぁという感じもして、個人的には「ななつのこ」「魔法飛行」の方が連作短編ミステリとしては好きです。まぁ、この辺りは好みが分かれるところだと思いますが…… 既に続編の「虹の家のアリス」が出版されているので近く読むつもり。 | ||||
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最初にであったのは『裏窓のアリス』でした。いろんな作家の作品を集めた短編集に収録されていたのを読んで興味を持ち、この作品を買ってみました。 開業したばかりで依頼人もなく、閑古鳥がなく部屋で居眠りをする主人公・仁木順平の前にある日突然現れた美少女。本当の年齢も、どんな生活をしているのかもよくわからないままに、彼の生活に入り込んできた市村安梨沙が探偵助手として通ってくる毎日が始まります。 こんな突拍子もない組み合わせにあまり違和感を感じないのが不思議。扱う事件は順平が夢に描いていた”ハードボイルド”とはほど遠く、”便利屋”と大差ないのでは?とげんなりしてしまうものばかり。 それでも結局彼一人の手には負えずに、安梨沙の推理でもって謎を解いていきます。 私が好きなのは『子供部屋のアリス』。人探しでもない、浮気調査でもない、頼まれたのは生後3週間の赤ちゃんの世話。そんなことベビーシッターに頼めばいいのに、と断りかける順平に、どうしてもこの子のことを人に知られてはいけないからとすがりつく依頼人の産婦人科医。なぜそうまでして、人に隠れて赤ちゃんの世話をしなくてはいけないのか・・・この二人が関わらなかったら結末はこうでなかったかな、と思うと、探偵助手とは言ってるけれど安梨沙の役割って大きいのです。 心温まる話から、ちょっと切ない話まで、読んだあとに心が軽くなるようなほんわかミステリです。 | ||||
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大きな事件はないけれど、どの物語にも味がある。日常のほんの些細な出来事が、人の運命に関わっている時もある。この中で一番好きはのは「最上階のアリス」。ここに出てくる夫婦のあり方が、ちょっと切ない。人を思いやる心が、時には悲しい結末を生むこともある。全体として、ふんわりとした感じの、温かみを感じる作品だった。 | ||||
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実は、続編の『虹の家のアリス』の方を先に読んでいたで、それぞれの謎の深みという点では、ちょっと軽いかなあという気がします。作りの面白さでも続編の方が上だった気がしますが、続編のほうがつまらないよりはいいことなので、よしとしましょう。早期退職して探偵業をはじめた主人公の中年男と美少女という組み合わせは、一見唐突な気もしますが、前置きをせずにいきなり読者の前にぽんと出されますので、違和感を感じている暇はありません。読み口の良い語りのままにどんどん物語が進んでいきます。物語を通して使用される「アリス」というモチーフのおかげで、何となく「いい組み合わせかも」と思わされてしまいます。なぜこの主人公が探偵という職業を選んだのかは最後までよくわかりません。突然脱サラしてラーメン屋を始めたくなるような気持ちと同じなのでしょうか?探偵としても夫としても決していけているとは言えない主人公ですが、心の中では文句を言いながらも決して態度に表すことのないその懐の深さが、案外探偵という「揉め事処理屋さん」の才能なのかもしれません。読後の感想は、タイトルどおりです。 | ||||
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こういうのを心温まるミステリー連作短編集というんでしょうね。一流会社を辞めて私立探偵を開業した男の事務所にやってきた安梨沙が取り組む珍事件の記録です。本作は“日常の謎”系で殺人が起こるわけでもありませんが、どれも佳作といっていい作品で、最後には安梨沙の正体と、男の妻のことも明らかになって、短編集としては美しい佇まいを整えて終わります。クリスマスに読んだのですが、期せずして適当だったようですね。 | ||||
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仁木は会社のリストラ策(転進退職者支援制度)に乗っかって、探偵事務所を「起業」した。事務所に現れたのは猫を抱いた美少女、安梨沙。人妻だという安梨沙はパートタイムで探偵助手をすると決めてしまった。上質のクラシックなワンピースを身に着けた世慣れしていない美少女と、彼女に所長と呼ばれる脂抜きした50歳の中年男性の組み合わせは素敵。(しかし、美少女は無垢すぎるし、おじさんは脂抜かれすぎである。)取り扱う謎は、どれも、世知辛い世の中を切り取った謎ばかりが7つ。どれもこれも現実的で悲しい真相があるから、童話のような設定とバランスが取れている。肩の力を抜いて、飲み物でも飲みながら(やはり紅茶だろうな)、1篇ずつ読みたい本だ。 | ||||
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加納朋子さんは、作品中の人物達が大好きなんだと思います。何故なら、本当に不幸になる人物って登場しないから。ミステリィというカテゴリに属しながら、どろどろとしたお話はありません。爽やかな一陣の風のように、すきっとした柔らかい文章。各編ごとがきらきらと輝いていて、綺麗に収束します。全編読了後、くぁ~っと唸ってしまうくらい、すごい気持ちよさを感じました。素敵な登場人物達が織りなす、柔らかくて美しい世界を、どうぞご堪能下さい。 | ||||
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主人公の仁木順平は、仕事をやめて私立探偵になり、事務所を構えたばかりの所。チラシを配って3日目、事務所の前に市村安梨紗という美少女が現れ、「パートならできるから探偵の助手にして欲しい」と、半ば強引に助手に納まってしまう……という話です。 主人公の安梨紗は「不思議の国のアリス」「鏡の国のアリス」が大好きらしく、 飼い猫の名前もダイナ、会話の中にも「アリス」の事が語られたりして楽しいです。これも、日常の謎っていうか、殺人の起こらないミステリです。全体的にほのぼのしてて、切ないお話もあるんですけど、文章が凄く優しい感じで、柔らかい雰囲気のお話でした。事務所所長の仁木さんも優しくていい人だし。ミステリなのに和めるっていう、貴重な本です。 | ||||
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