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ラガド 煉獄の教室



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【この小説が収録されている参考書籍】
ラガド 煉獄の教室
ラガド 煉獄の教室 (光文社文庫)

ラガド 煉獄の教室の評価: 3.89/5点 レビュー 19件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.89pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(2pt)

作品の特徴が物語のジャマをする

10年02月の単行本の文庫化で,『第13回日本ミステリー文学大賞』新人賞受賞作品になります.

その流れは,ミステリというよりは,教室内の人間,心理,力関係を描いたサスペンスのようで,
人物や場面転換の多さ,二転三転と変わり続ける展開は,ともすれば話が散らばってしまいがちも,
全体を通じた文章の読みやすさとスピード感が,期待と高揚感を生んで最後まで引っ張っていきます.

また,最大の特徴でもありウリなのが,事件の舞台となってしまった教室の図面(座席表の)で,
「何番の生徒があのときこう動いた」という内容とともに,その図面が何度も展開されていきます.

ただ,これが徐々に煩わしくなり,ことのはじまりが語られる序盤は確かに効果的だったものの,
終盤につれて度合いが増し,不要な場面でも挿入されるなど,却って物語の進行を妨げている印象.
単行本ではページの下側にあったらしいのですが,文庫本ではサイズの都合かページ1枚を割くため,
どうしても文章と図面が離れがちになり,ページを行き来する必要がチラホラあったのも面倒でした.

挙げ句,物語自身が中途半端に終わり,謎の人物や機関などが全く明かされないというのが不満で,
タイトルの『ラガド』についても,意味深に語っておきながら,その真相は何も語られないままです.
作中の人物だけが,勝手に気づき,騒ぎ,おびえる様子は,置いてきぼりもいいところで白けてしまい,
オカルティックな要素を匂わせた背景も,放ったらかしにされたことで,読後感はさらによくありません.
ラガド 煉獄の教室 (光文社文庫)Amazon書評・レビュー:ラガド 煉獄の教室 (光文社文庫)より
4334763863

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