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覘き小平次
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覘き小平次の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.29pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全5件 1~5 1/1ページ
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前作の『嗤う伊右衛門』に続き、満たされない人間の不思議な人間関係を描いた作品になっていますが、今作は個々人の考えが理解しにくかったです。 皆それぞれ暗い境遇を抱えていて、心に闇があるというのは分かるのですが、それが行動動機になるという部分は理解できませんでした。前作は、哀しい人間関係というのが伝わってきましたが、今回はどういう人間関係を描きたかったのかが見えてきませんでした。 小平次が幽霊で出てくるくだりも「この世に不思議なことなど何一つない」と考えて読んでしまうとタネが見えてしまい、怖いと感じることはありませんでした。 しかし、今作では事触れの治平が主体的に活躍する作品であり、「百物語シリーズ」を読んでいる人にはそのあたりを楽しめると思います。 | ||||
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京極、怪談改変シリーズ第2弾です。この小幡小平次の原作を知りませんので、京極夏彦のオリジナル作品として読めました。幽霊のように存在感のうすい役者が、幽霊役であたり、なおかつ過去の凶悪事件や仇討ちにからむというお話。小平次自体はいわゆるコミュニケーション障害なのですが、彼を主人公に人間の自我、egoなどを掘り下げたものだと思います。結局、まわりが空回りして、事件は解決に向かうのですが、ヒトとヒトとの関わり、男と女の関係の難しさを感じました。ちょっと話が小難しくなり過ぎていて、今ひとつ楽しめませんでした。又市、時平は巷説シリーズのメンバーらしいのでそちらに期待しております。 | ||||
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生きているのか死んでいるのかわからない。 幽霊役をやらせれば右に出るものがいないが、 それはそう、死んだように生きているからというだけのこと。 演じることなどできず、立っているだけで死人のようだから 大うけする幽霊役以外は、何の役にも立たない大根役者。 人は悪くないのだが、くずだうすのろだと女房お塚に悪態をつかれ、 家ではほとんどの時間を押入れの中で過ごす変わり者。 けれど、そんな小平次に幽霊役をぜひ演じて欲しいという 声がかかった。 しかし、それには裏があり、小平次は知らぬ間に 計画に巻き込まれていく…。 悪態をつく女房、小悪党の友、芝居の人気女形、 他人になりすますことを生業とする男、 人を斬ることに何も感じない侍…。 小平次を軸に繋がっていく彼らの憤りと虚無感。 何に彼らは腹を立て、いったい何におびえているのか…。 綺麗ごとで済まされない業にまみれた人間の一生。 暗い心の闇が、広がっていく。 | ||||
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「巷説..」や「伊右衛門」と同じように、いろんなしがらみや人間の汚い部分とか、哀しさやら色々なものが入り混じっている世界観でお話が進んでいきます。前出二作品では、読んでいると、どろどろとしたやりきれない心境ながらもどこかしら救われる部分があるのですが、これは読後その「どろどろ」がいつまでも取れません。「哀しいなあ、やりきれないなあ...」という気持ちにいつまでも浸り続けたい方にはオススメです。とことんまで落ち込んで行きたいときに、ついつい手にとって読んでしまう底なし沼的一冊です。私は年に何回かお世話になって、いつもすっきりしています。 | ||||
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だいぶ久しぶりの新作です。待ちました。何も予備知識がないままにこちらの作品を読みましたので、「木幡小平次」自体が怪談話として立派に完成している物だとは知りませんでした。だから「事触れ治平」も登場で、また「御行し立て奉る」の又市に会えるのねー、なんて期待していたら、完全に脇役で名前だけ登場でした。それを言えば、「伊衛門」もそうでしたが、こちらの作品の方が「四谷怪談」のリメイクで馴染みやすかったです。独立した物語ですので、この本から読んでも解らないことはないと思いますが、「伊衛門」からの読書をおすすめします。そのほうが10倍楽しめるからです。 | ||||
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