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永遠の0
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永遠の0の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.96pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全2076件 1821~1840 92/104ページ
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批判コメント書いてる人の、あなた何様?的な文章を見ると笑える。自分ならばもっと良い作品書けるんだろうか?文章だけは頭良さそうだけど、誰も共感出来ない中身もないものじゃ見る人を感動させれないのに。初めて小説を何度も読み返した、それくらい読めば読むほどもっと深い意味がある気がして夢中になれる小説。高山はネタバレになるから言わないが、私は嫌いだ。確かに現代社会のほうの描写は橋田壽賀子のドラマで有り得そうなところもあったが、戦時中の話しは傑作。最高の出来だと思う。 | ||||
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フィクションとはいえ、当時の軍部の上層部のあり方は綿密な調査に基づいているものと思われる。失敗しても責任を取らない体質は、現在の日本の官僚体質にそのまま当てはめられる。戦前も戦後も同じ体質は、いつか来た道を又歩き始める可能性を秘めている恐ろしさを感じた。そして戦闘員の命を大事にしない戦闘機の作り方は、日本の車作りにつながるという「ゼロ戦燃ゆ」の著者が指摘したと同様、この本を読むといかに兵士の命が軽んじられているかがよく分かる。この国はいまだに市井の人の命より政治屋、官僚、大企業を重んじる体質を受け継いでいることを改めて気付かされた。 | ||||
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読み始めたのが東日本大震災の直前だったのですが、いま読んだことは大正解。日本のあり方に関する思いが変わります。自衛隊を見る目も変わるでしょう。 特攻の誰もが国家や天皇陛下のために死んだのではない、愛する人を思いながら死んだのだという主張を、現実の資料を引きながら描きます。宮部をめぐる物語自体は秀逸ですが、現代の登場人物の描き方と、無理やりのミステリ仕立てが興ざめ。 太平洋戦争をめぐるエピソードは生々しく、読みやすかったです。戦後六十年も経った老人が喋るにしては内容が細かすぎるという違和感もありましたが、わたしのような戦争モノ初心者に最大限気を配った結果なのだと思います。 | ||||
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太平洋戦争の歴史を知らない若者には一読の価値があると思う。長編の 割に文体が非常に読みやすく、戦争の概要が理解できる。若者視点で語られているので入りやすい作品。特攻隊含め戦争に加わった人達それぞれに人生があり、価値観は様々だったのだと改めて考えさせられる。ただ、資料を分かりやすくまとめただけと言えばそれまで。最後に明かされるミステリーは本当に要らないと思った。申し訳ないけれどこんな陳腐な取って付けのようなミステリーに泣かされるような読者はどうかと思う。フィクションと言えばそれまでだが、これほど重いテーマにお涙頂戴のストーリーをつけるのは侮辱のような気がして、読後気分が悪くなった。 | ||||
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この作品を通し、日本人の本質というものを改めて考えさせられた。 必ず死ぬと分かっていても受け入れ、笑顔すら浮かべて任務を遂行する。 そんな特攻隊員の姿は日本人の美徳でもあり、欠点でもあると思う。 現代の世の中は、この特攻隊員のメンタリティを昔話と捉え忌み嫌う風潮にあるが、そうとは思えない。 所属する会社や学校などで、疑問を持ちながらも自らを無理やり納得させてはいないだろうか。 世の中の論調にただ身を任せている人が多いのではないだろうか。 特攻隊を志願した一人が言った台詞「俺たちは弱虫だな」との言葉は、 自らの生活に置き換えてもズッシリと響いた。 | ||||
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私は航空自衛隊幹部です。空を飛んではいません。 この本を貪るように読みました。 戦時中の戦いの出来事などは、職業柄聴き知っていたことがほとんどでした。 しかしその事柄のなかで一兵卒が何を感じ、何を思ったのかを子細に著したものはそうないのではないかとおもいます。 私は一昔前まで、猛烈な死にたがり屋でした。 何かことが起これば、その中で壮烈に死ぬことが夢でした。 そのため、必至に体を鍛え、知識を身につけ、他人にも自分にも厳しい人間になりました。 そのことが、必然的に家庭を持つことへの恐怖を植え付けてもいました。 しかし家庭を持って子供ができてみると、死ぬことが恐怖になりました。 私は極端な恐がり屋に変わってしまい、以前の私の考え方からすると、腰抜けになってしまいました。 そのような考え方に、どうやって折り合いをつけるのか。3年くらい、本当に悩みました。 その悩みに一応の解決を与えた時、この本に出会いました。 中に書いてあることは、乾いた砂に水を流すように、私の心に入ってきました。 死ぬような危険を冒したことはまだ人生で数度しかありませんが、死を突きつけられた人間がどうなるのかくらいはだいたい想像できます。 家族の元に生きて帰りたいのは皆一緒です。 この本は、私が軍人として生きる考え方に、妥当性を与えてくれました。 | ||||
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百田氏は最近もっとも気に入っている作家の1人で、大半の作品を読んでいるが本書にはどうも手が出なかった。主人公が特攻隊員だと知ったとたんに、特攻に向き合う若者の葛藤を読まされるのはつらいな、と気が進まなくなったのだ。 しかし読者の評価は極めて高いし、百田氏の未読作品もなくなってきたので、覚悟を決めて本書を手に取った。予想外だったのはその設定だ。司法試験を4回落ちて気力を失いぶらぶらしている健太郎が、フリーライターの姉の慶子から特攻で死んだ祖父について調べてほしいと頼まれるところから物語は始まる。二人は実の祖父の宮部久蔵の存在を全く知らなかったため、第二次大戦で宮部と共に戦い生き残った兵士の元を訪ねて、祖父についてインタビューを行う。インタビューを重ねるにつれて、宮部久蔵が腕利きのパイロットであった一方で、生きて妻の元に帰りたいと命を惜しみ海軍航空隊一の臆病者とも言われていたこともわかってくる。 本書の面白さの一つはこの設定にある。インタビューされる元兵士の老人たちは、宮部を嫌うもの、慕うもの、尊敬するもの、憎むものと様々であるが、全員が宮部と何らかの関わりを有しており、読む者の胸を打ち、涙が溢れるようなエピソードを有している。そして宮部という若者がいかに生き残るために戦い、そして何故最後は死んでいったのかが次第に明らかになってくるのだ。終盤にはあっというようなどんでん返しも用意されており、見事なエンディングで締めくくられる。本書は百田氏の処女作とのことだが、処女作とは信じられないほどの見事な完成度である。 そしてもう一つわかったのは、第二次大戦で日本の軍隊がいかに人命軽視の無謀な作戦を実施してきたかということだ。飛行機乗りのロマンやダイナミックで息が詰まるような迫力のある空中戦のシーンも多数描かれており、それが本書の魅力の一つでもあるのだが、その一方で兵士が無謀な作戦の犠牲となりいかに簡単に死に追いやられたかも繰り返し描かれている。この部分からは百田氏の強い憤りが伝わってきた。 | ||||
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この本を読んで先の戦争に対する考え方がまた少し変わりました。もちろん全ての人がそうではないと思いますが、机上で無茶な作戦を計画して兵隊に実施させていた側の人々と、現代の高級官僚、愚かな作戦や政策の誤りに対する責任を取らず、出世ばかり追っているという点において本質は変わっていないのではないかと感じました。多くの人が読むべき本だと思います。まだ英語訳は無いようですが、ぜひ海外の人にも読んでほしい本だと思います。 | ||||
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小説を読んで涙することは多々あります。しかしこの本は自己最高の涙の量でした。hahaha 充分な調査と確たる信念でこのような優れた小説を書ける筆者に完全に脱帽です。 物書きが単なるストーリーテラーだけでは注目されない今の時代、戦友たちの語りとして物語を進めて行く手法も良い試みだと思います。 筆者と同年代の私には主人公の宮部久蔵(の戦死した歳)、そしてその孫の佐伯健太郎と同い年の息子がいます。息子にもぜひ読むよう伝えます。 | ||||
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職場の先輩が「これは感動した!おすすめ!」と貸して下さった一冊。 「こんな分厚いの貸してもらっても、すぐ返せるかなあ」と思っていたら、読んでいるうちぐんぐん惹きこまれて、3日で返却。 本当にいい本でした。なんか私のレビューは「良かった」ばっかりですが、本当に良かったんです(笑) 構成が大変秀逸で、太平洋戦争という、戦争を知らない世代は暗い、重いと敬遠しがちな時代へ、同じく現代を生きる姉弟の視点を使うことによって、あっという間に引き込んでいってくれます。 主人公と全く同じように、「特攻隊って?あの時代って?」と疑問だらけ、かつちょっとしり込みしがちだった私が、一人また一人と体験者の声を取材によって聞くことで、「もっと聞かせて!おじいさんについてもっと知りたい!早く次の体験者を!」とどんどん小説の世界に入っていくことができました。 まるで推理小説のように、特攻に散った若き日のおじいさんの素顔が少しずつ見えていって、ページをどんどんめくりたくなります。 戦時中の時代のプロットに加え、現代を生きる主人公達のドラマも織り交ぜ、おじいさんと共に彼らも成長していく姿もまた胸に響きます。 構成だけでなく、零戦戦闘機や太平洋戦争における軍部の状況など、非常に精緻に描写されており、フィクションなんだけどとてもリアルに読むことができました。 当時の日本軍幹部の愚かしさ、その下で散っていく若者達を背景知識と共に語られ、やるせない思いがより強くなりました。 こんなことが本当にあっただなんて…おじいちゃんおばあちゃんに感謝せずにはいられません。 ラストは感動の嵐です。電車で号泣です。 こんな感動する本久しぶりに読んだ。。。 外しのない名作です!!! | ||||
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あの戦争でゼロ戦に乗り、特攻隊員として死んでいった若者たちを描いている。 「お国のために」散った若い命。 背景に何があり、彼らは何を考えていたのか。 フィクションとはいえ、一気に読み進み、読み終えてしばらく涙が止まらなかった。 どうしても古本屋に持ってゆけない一冊である。 | ||||
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「司法試験浪人」とは名ばかりのニートな弟、そしてまた「ライター」とは名ばかりの浅学な姉の"現代の若者ぶり"が描かれる冒頭のルーツ探訪記に失笑させられる。 しかし、911テロと特攻を同一視するジャーナリスト気取りな新聞記者のステレオタイプ論評にムカつきながら、少しずつ弟と姉(今の若者そして読者)は主人公・宮部と同時代を生きた老人達との面談が進むに連れて「何故日本が戦争に走ったか」「何故負けたのか」「何故特攻が行われたのか」をすら考えさせられていく。 戦友会の生き残り老人達との面談が進むにつれ、主人公・宮部の人物像が詳細に描き出され始めると頁を繰る手が止まらなくなった。 エピローグで主人公・宮部は無事本懐を遂げたであろう事が判明するが、読後評から「あれだけ生きたかった人が何故死ぬ事になったのか」余りにサラリと書き流された感もあり、謎解きになっていないと感じる読者もいるようだ。 特攻に出向くとなったら全うするべく全力を傾けた主人公の「ハッピーエンド」に落涙を禁じえなかった。 | ||||
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泣きました。 こういうストーリー構成は、テレビ構成作家の強みなのかもしれません。 | ||||
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臆病者という言葉について宮部久蔵の生きかたをとおして深く考えさせてくれますね。 戦争を遂行した軍部・政治家・官僚・マスコミは時代の勇者であったのか・それとも本当の臆病者だったのか 勇気とは最強の臆病かもしれません 現在の世相を憂えます 憲法9条の意味を問い直してみましょう。 | ||||
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私は、文章や構成の分かりやすさこそ、作者がこの物語を、 本が苦手な若い世代でも抵抗なく読めるように配慮しての結果だと思います。 多少ドラマチックすぎるきらいもありますが、 それも、読みやすさ、共感を意識してのことと思います。 この本を読んで以来、見るものすべてが違って見えるようになりました。 通勤電車の中の人々を見るだけで、 一心に働く男性を見るだけで、 なぜか涙がこぼれそうになります。 そして、この国の財産は、産業でも経済力でも技術でもなく、 一人一人に流れている日本人の血なのだと、誇らしく思うようになりました。 今でも、主人公宮部を想うとぼんやりしてしまいます。 このように心に長く残る小説は人生でも数冊だけです。 作者の勇気と、思い入れ、そして誰をも引き込む筆力に感謝します。 この作品に出会えてよかった。 | ||||
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戦争についての知識がほとんどない状態で「永遠のゼロ」を読んだ私は、 読み始めてすぐに、宮部久蔵という人物に引き込まれました。 宮部のエピソードについてもっと知りたいという一心でページをめくっていたと思います。 その分エピローグを読んだ時は、特攻の際の描写があまりにも悲しく、どうしようもないくらい涙が溢れました。 他に色々と思うことはあったのですが、読み終えた今最も印象に残っていることは、 単純に宮部久蔵の生きざまです。本書をまだ読んでいない方、ぜひ宮部の生きざまに触れてみてください。 | ||||
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私の祖母は昭和3年生まれで、もろに戦争世代である。ばあちゃん子であった私は、幼い時から戦争の話を聞かされていた。 祖母は進んで十機関銃の工場へ働きにいったそうだ。どうせ国のために働かせられるなら自分から進んで働きたいといって働いた方が立場が有利になると言っていた。この時点で私は洗脳による軍国主義で志願する者ばかりでないことを理解した。どうせ…という思いから志願する場合もありうるのだと。 戦後はレイプされる危険から男装して、宇都宮だか雀宮だかから北海道へ帰ってきたそうだ。戦後の貧困(こじきの子供の話)や米兵の意外な優しさや物々交換のエピソードを聞かされた。 話はそれたが、さて本書の内容は、勧められて読んだのだが、予想以上に面白い内容だった。まず戦争を戦争参加者の視点からではなく戦争を知らない者の視点から描くという手法は実にいいと思った。また、司法試験失敗という主人公の設定もなぜだか自分の共通意識や共感がもてた。そして、何よりも、兵士の描き方と零戦の描きかたが最高だった。まるで兵士の会話や零戦の音が、その世界が目前に広がっていった。帯に児玉清氏絶賛とあるがこれに嘘偽りはなかった! 戦争ものは、理念・悲劇・別世界・教訓というかたくるしいものかと思っていたが、こうも体験的に参加している世界を創造する筆者には脱帽した。 本当に素晴らしい本である。本嫌いな人にも是非読んでもらいたい!きっと本が好きになれるはずだ! 補足: 主人公の境遇が、主人公が優秀であることを除き私と酷似していた。祖母は戦争直撃世代で再婚である。最初の夫は戦争中に病に倒れた…というようなことを一度だけ聞かされた記憶がある。そして、主人公が司法試験に失敗しうだつが上がらないという状況も私と似ている。 そんな主人公との共通項が多々ありすぐにのめりこんでしまった。 この本を読んで思ったことは、真の英雄は最前線で命を賭けて日々戦い続けた兵士達であるということである。叩き上げの百戦錬磨の猛者達の命の煌めきは、人間であれば涙なしでは見られない。 真のエリートが誰かば別にして、勿論叩き上げが真のエリートであるのだが、エリート達がもっと勇気をもっていれば日本は戦争に勝てたかもしれない。あまりにも出世のために保身に固執したエリート達には虫酸がはしった。 命を賭けたもの達にあまりにも無礼である。 何も私は戦争をよしとしているわけではない。安易な反戦論者ではないということである。戦争はそんな単純明快なものではない。複雑に絡み合った悲劇がある。反戦論者には戦争反対といいつつも、日常で大量殺戮的に人間を壊している輩がいると思うのは私だけだろうか?本当に戦争の悲劇や命の大切さを知っていればエゴにまみれた生き方はしないだろう。 本書で感じたのは偽善ではない真実の叫びである。人間のあるべき姿が見えた気がする。 確かに理屈はいるが屁理屈はいらない。それぞれが生きる意味は、理屈じゃないもっと難解複雑なうつろう事実にあるのではないだろうか? 色々考えさせられる作品であった。非常に有意義な時間を過ごせた。是非お勧めしたい。 | ||||
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第二次大戦終戦60周年を記念したテレビ番組で、戦争を知らない若い世代のタレント二人が特攻隊の生き残りを訪ねてインタビューをする、といった趣きの本です。宮部さんという天才パイロットがなぜ、終戦間際になって特攻に志願し、死を選んだかという謎が、物語を引っ張っていきます。 面白く読めるのですが、感動したかと言われると首をかしげました。あまりにも一方的なのです。特攻という無謀で悲惨な事態を作り出すのに、海軍上層部の無能、兵の命への無関心、無責任なジャーナリズムが力を貸したのはもちろんでしょうが、それでも、批判されているそれらの側からの発言が無くては片手落ちです。これでは、海軍上層部は悪魔である、と言っているのも同じで、戦争中、大本営発表を鵜呑みにした人々とあまり変わりません。読みながら、センセーションに流される危険というようなものをむしろ強く感じました。 戦争を描くには、掘り下げが足りないように思います。というわけで、星三つです。 | ||||
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久しぶりに人に薦めたい小説を読んだ。 今まで読んだ小説の中でもトップ10に入るだろうし、 読み終えてすぐにまた最初からページをめくったのも初めて。 それくらい面白く、そしてタメになる小説だった。 内容は、現代の若者が、太平洋戦争中に死んだ祖父のことを 調べるところから始まる。 優秀な零戦乗りでありながら、当時の軍人としてはあるまじく 「妻と娘のために生きて帰りたい」と言い続けた男が、なぜ 特攻で死んだのか。 調査の中で祖父の戦友の口から語られる内容は、学校の授業で習う 無機質な記録からは決して得られない、生々しい戦争の記憶。 開戦当初は破竹の勢いだった日本軍はなぜ勢いを失っていったか、 なぜ零戦は最強と謳われ、しかしその地位を守れなかったのか、 前線の日本軍の兵士の心境はどのようなものだったのか。 特定の作戦や人物に対する評価は少々断定的過ぎるかなと思う点はあるものの、 当時の日本人が必死に国を守ろうとし、死んでいった姿を知り、 感涙するとともに、もっとこの戦争を知らなければいけないなという 気持ちになった。 本当に、お薦めです。 | ||||
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私の祖父も海軍の士官でした。家には勲章や軍刀がありました。当時子供だった私はそれらの品が何となく誇らしく、よく戦争の話をせがんで聞かせてもらいました。しかし、勇ましい武勇伝は聞かせて貰えませんでした。 子供だった私には不満でした。 しかし今思えば私は戦争の本質「人を殺す」と言うことをまるで理解しないまま武勇伝をせがむまるで空気を読まない人間だったから話して貰えなかったのでしょうね。 この本を読んで今一度祖父に会いたいです。 もう叶わぬ願いですが。 戦争を知らない世代ですが、このような時代を経て現代の我々が存在している事を決して忘れてはいけないと改めて思いました。 また読み直します。 | ||||
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