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永遠の0



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【この小説が収録されている参考書籍】
永遠の0 (ゼロ)
永遠の0 (講談社文庫)

永遠の0の評価: 3.96/5点 レビュー 2076件。 Sランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.96pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全2076件 1761~1780 89/104ページ
No.316:
(2pt)

もっと前半を盛り上げて書く努力はできたはず

ストーリーは面白いと思った。
戦争で死んだ祖父がどんな人間だったのかを、当時一緒に戦っていた戦友に聞いて回り、その中で祖父がなぜ死んだのかを追求していく物語。

私は友人に「すっごく面白いから!」と言い買わされ、読み始めました。

しかし前半はほんっとにダルい。
ただの伝記もので、展開が単調。

アポ、取材、アポ、取材、アポ、取材の繰り返し。

たしかに終盤にはどんでん返しとは言えないものの、興奮させられる部分はあったが、前半のグダりをひっくりかえせるほどの衝撃はなく、涙を流すこともありあせんでした。

もっと前半にエンターテイメントを意識すれば見違えるほど面白い作品になったでしょう。
もったいない。
永遠の0 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:永遠の0 (講談社文庫)より
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No.315:
(5pt)

本を読む習慣が無くても最初ちょっと我慢すれば一気に読めます

友人と妻のススメで購入しました
ほとんど小説など読んだことが無く、届いたときに本がブアツイので読めるかなと不安になりましたが、最初ちょっと我慢して読み進めると、あー続きどうなるのと通勤時間など歩きながら読んでしまったくらいはまりました。後半は少し強引な展開もありましたが、そうだったのかぁとよく考えられているなと関心します。あと、歴史に興味が無かったのですが、これを呼んでいろいろ調べたくなり、いろんなワードをググリました。もっと日本の歴史教育は、こういう本を使って歴史が面白いと感じさせるようにすればいいのにと感じました。
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No.314:
(2pt)

絶賛のレビューを書くつもりだったのが、ガックリ

人にすすめられてAmazonでろくろく説明を読まずにいきなり買った。
読み始めてみると引きこまれ、時には涙を浮かべ、時には震え、時には怒りながら、読んだ。そして読み終わったいま、絶賛のレビューを書こうとして気づいた。この本は「フィクション」だったのか…
まあ出来すぎたストーリーだとも思ったし、元パイロットの談話が一兵士にしてはあまりにも大局的だし、出てくる新聞記者も出来すぎ…ほかにも違和感はいくつもあったが、実話だと思っていたからこそ感動したのにがっかり。フィクションだとわかっていたら途中でやめていたかもしれない。 巻末の児玉清の解説など最高級料理に糞をトッピングするようなものだ! とレビューに書こうと思っていたのに、フィクションならもうどうでもいい。落胆…
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No.313:
(5pt)

主人公の宮部久蔵のモデルは真珠湾に展示される戦艦ミズーリに特攻をかけた実在の人物

第二次世界大戦の真珠湾攻撃から終戦までを、海軍とゼロ戦の戦いを中心に、最後は特攻隊に所属した主人公、宮部久蔵の転戦をとおして描かれます。当時、世界最強であったゼロ戦の能力や航空兵の高い戦闘能力、詳細な戦いの解析など、戦闘記ものの好きな人には、こうした面からもお勧めです。物語は、生前の宮部を知る何人かの元軍人の会話で進められますが、戦争経験者でなければ知りえないような話が含まれており、著者の高い取材能力がわかります。宮部のモデルは、おそらく数人の人物の集積であると推察されますが、カミカゼ特攻隊で死んでいった最終章にいたる宮部のモデルは、戦艦ミズーリに突入して損傷を与えた実在の人物と思われます。ハワイの真珠湾では、戦艦ミズーリが現在展示されていますが、特攻機による損傷は現在も確認可能で、この一機の特攻機による展示は、ミズーリの展示のハイライトになっています。特攻隊員の素性、特攻後のミズーリの乗船員がとった人道的な行動、ミズーリが沖縄に与えた甚大な被害がパネル展示で見られ、人によって、様々なメッセージをうけとることができると思われます。この小説に感動された方で、ミズーリの展示に接すれば、それは宮部と実際に対面できて、その生きたメッセージを受け取れる機会であるといえます。
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No.312:
(4pt)

直接的な言動はあったのだろうか?

現代人によるインタビューのかたちをとっているので、特攻隊に関する本に特有の「重さ」はない。

本当に宮部のような直接的な言動をとった人間がどれだけいたのか(いなかったのか)知らないが、「命の価値観」への投げかけが、本当に戦地でなされていたとすれば、結末のような出来事が起きても不思議ではないかもしれない。
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No.311:
(2pt)

コピペみたいな本

話題になってるから,読んでみたら大したことはない。
特攻隊の生き残りが現代語でゼロ戦の説明を棒読みしてみたり、
小説になってないのに売れるのが不思議。
まんがにしたほうが、おもしろいよこれ。

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No.310:
(5pt)

感動!!

初めて本を読んで涙した!!
人生観が変わる作品♪
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No.309:
(2pt)

チープの一言

海外旅行の最中に読もうと思い、
Amazon の 「ほしい物リスト」の未読リストの中から
山崎豊子「二つの祖国」浅田次郎「壬生義士伝」と共に本書をチョイスし、
カバンに詰めて持って行った。

特定のテーマを定めて選んだわけではないのだが、
結果として、太平洋戦争を主題とした小説として、
山崎豊子「二つの祖国」の豊富かつ緻密な取材を基とした、重厚な筆運びとストーリー展開に大きく見劣りし、
浅田次郎「壬生義士伝」を”パクッた”かのような構成にオリジナリティの欠如を感じ、
読んで早々に鼻白んだ。

本の優劣を他書との比較で語るのは適切ではないと思うが、以上が正直な感想である。

もう一言付け加えるならば、小説として、一文一文に日本語としての面白みが無い。
ナナメ読みして十分ストーリーが追える。
今風の表現を使えば「ライトノベル」に分類されるであろうか。それならば納得がいく。

近接信管の開発にマンハッタン計画と匹敵する予算がつぎ込まれたことを本書で知った。
本書から得たものはそれだけであるが、それを評し、星二つとする。

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No.308:
(5pt)

松田翔太さん主演で映画化(ドラマ化)希望

なんという読後感でしょうか。

みなさん、色々とご意見をお持ちですが、正直、私は「圧倒」されました。

面白くて「参った」とか「素晴らしい」という感想では補いきれないような不思議な感覚です。

読み始めてすぐ、デンゼル・ワシントンさん、メグ・ライアンさん主演の映画『戦火の勇気』

のような進み方なのかな?と思い読んでいくと、、、、

戦争による狂気はついに、必要以上に臆病で慎重で「生きて妻の下へ」という感情に執着して

いた信念までも狂わせてしまったのか、と思うと涙が止まりませんでした。

「死」を覚悟するのも束の間であった時代、さらには「生」への執着が悪だった時代は想像も

つきませんでしたが、これを読んでしまったら、如何に現代は平和ボケをしているのかと

心底悲しくなりました。

もう、後10年もすれば、戦争体験者も数えるほどになってしまうでしょう。

そして風化されるでしょう。

零戦などの第二次世界大戦(太平洋戦争)関係の展示や資料館も経年劣化すれば維持する予算が

ないなどの名目で次々と廃館となっていくことでしょう。

それが次世代にとって良いことになるのか悪いことになるのか想像もつきませんが、ただ言えることは

歴史の闇に埋もれていったときに日本はどのように変わるのでしょうか。

まだ多少見届ける時間は残された自分がどのような行動に出るか、、など今までにない感情に

とらわれた不思議な小説でした。

賛否両論はあるでしょうが、松田翔太さんの一人二役での映画化で映像として見たいような気になりました。

気の置けない友人と呑みながら語りたいと思った作品でした。
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No.307:
(5pt)

「生」と「命」を純粋に見つめ続け、求め続け、そして燃え尽くしたこと

現在生きる主人公の孫の眼をフィルターに、大義を信じて戦い散華していった当時の若人を描き出す。
太平洋戦争をほとんど理解していない今の人達に、筆者は強く語りかけたいことがあったのであろう。
それは、現在生きる人達から、まるで犬死したかのように見られている一人一人の兵士達は、今の人達と同じ若人であったこと。
確かに、無駄な犠牲を強いたことは否定出来ないが、彼等はどんな絶望的な中でも、強い気持ちで戦い続けたこと。
そして、現在の人達とは比較にならないほど、その「生」と「命」を純粋に見つめ続け、求め続け、そして燃え尽くしたこと。
主人公はフィクションの人物だろう。だが、筆者は太平洋戦争を熟知した上で、全く違和感無くストーリーを作り上げている。
物語の最後に“仕掛け”が用意されているのは百田流か。読みながら何度も泣き、読み終わって、なんとも爽やかな気分となった。
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No.306:
(5pt)

開聞岳―爆音とアリランの歌が消えてゆく

文体や内容については批判もあるでしょうが、次の世代に伝えていくためにはある程度しかたのないことかもしれません。若いときの成績が一生ひっくり返らないシステムと一般受けしない記事は流さない新聞(報道)があの戦争を維持したという可能性が心に沈殿しました。現代の日本はどうなんでしょうか?少しは進歩しているのでしょうか?

特攻に出撃して行った兵士の気持ちは安泰の世界に生きる私には想像できません。でも、過度に美化された、あるいは9.11になぞらえ、北朝鮮を引き合いに出して狂信的なテロリストとの評価には共感できません。日本統治下の朝鮮人でありながら特攻で亡くなれた方の”なぜ”を追うフィクションがあります。飯尾憲士氏の開聞岳―爆音とアリランの歌が消えてゆく、です。絶版ですが、中古で手に入ります。

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No.305:
(5pt)

自分史上、最高傑作に近い作品です。

それほどは多く無い、自分の蔵書の中で、この物語はあらゆるジャンルで「最高傑作」と感じる作品となりました。

「本当の祖父」を調べる「冒険」に出た青年が、姉と共にその「宮部久蔵」なる人物たるやを巡り、若くして特攻により戦死した彼の想いを現代に紡いでゆく物語です。

零戦という世界最強の戦闘機により、太平洋戦争に望んだ日本海軍。時代は「戦艦での戦い」から「空母戦」に変遷する中で、パイロットの能力も秀でいた零戦は世界各国を恐怖と驚愕の渦に叩き込んだ。そんな優れた戦闘機と人材がありながら、何故、日本は敗戦したのか。。
この物語を読めば、その原因、歴史的背景を明瞭に解き明かす事ができます。

そんな、戦中の物語ですが、作者の「読ませる」力量は尋常ではなく、このともすれば重く目を塞ぎたくなるテーマを飽きさせる事無く圧倒的筆致により、一気に読ませてしまいます。

恥ずかしながら、最低3つの箇所で泣いてしまいました。

是非、読んで下さい。最高の作品だと思います。
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No.304:
(5pt)

大傑作!

もう何度も読んでいる。
戦争に関する新聞記事、テレビのニュースを見る度に、飛行機に乗り海外に行く時に。
そして何度読んでも涙が止まらなくなる。
この本がこれほど心に残るのは、「生きる」ということが真摯に書かれているからではないか。
戦争を経験した方の証言を元に描かれた内容は、時に辛く、苦しい場面もある。
しかし、その中にも戦闘機乗り達の明るい性格、男気溢れる言葉の数々が鮮やかに描かれており、
戦争真っ只中の時代の中でも強く生きていた男達の「生」が光輝いて目の前に浮かぶようだ。

とにかく一人でも多くの人に読んで欲しい。
この小説の中でもあったように、戦争を経験した人が身近にいれば話を聞いて欲しい。
戦争を風化させず、これからの未来に語り継いでいくのは我々の役目だと思う。
この小説に出会えて本当によかった。
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No.303:
(5pt)

物語を超えた主張

私は戦争経験者でもなければ、原爆の被災者でもない。内地に居て空襲を受けた訳でもなければ、戦後の極貧生活を強いられた国民でもない。いわば恵まれた存在だ。そんな若輩者の私の、稚拙な感想文として一つレビューしたい。 まず思ったのは、序章から惹かれるものがほとんど無かったことだ。端的に言うなら「機械的な語り」で、人物に重点が置かれておらず、さらに項の長さにもげんなりした。が、やはりそこは放送作家としての実力だろうか。詳細な準備の成果が如実に示されており、読むだけで時代を超えられた気がする程、具体的で鮮明な描写であった。ただ、やはり情報の描写が重視されたためか、終始機械的だったのは否めない。だがしかし、そのパズル的に読む作業は、ちゃんとクライマックスで報われる仕様となっている。 これは物語であると同時に一つの評論ないし主張だ。若者だろうが大人だろうが関係ない。今生きている日本が全てだと思うな。そして今なお、戦時中と変わらぬ社会構造までもがなりを潜めているのだ。 皮肉の込もった筆者の痛烈なメッセージとともに、零戦という機体とそこにいた搭乗員の全てに触れてみて欲しいと思う。(あくまでこの作品が事実に基づいているのならばだが)
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No.302:
(5pt)

恋愛小説

戦争物は重いから…といって軽減していたけれど、読んでいてせつなくて涙が止まらなかった。

最終的には恋愛小説なのかもしれない。

なんとしても生き抜きたいと切実に思う主人公の執念。どんな状況でも真に大切なものを見極める判断力と決意、そして勇気。
守るべきものがあるからこそ、絶望の中にも芯ある強さをみせ、生きる抜くことへのわずかな希望を絶対に捨てなかった祖父。
命は惜しいと言う強さ。その強さに影響されて周りの人の記憶に残り、彼らのインタビューから実体化していく見ず知らずの祖父という存在。
祖父という言葉だけの代名詞がどんどん実体化していき、ただの他人から身内へと変わっていく。
読むほどに親近感を覚え、彼の無念さを思うと息ができなくなる。

彼に比べれば、自分は今という時代の中で甘え、物事の本質を見極める判断力を失い、先へ進む勇気をなくしていることか。
今の時代勇気がなくても生きていけるから。決断力がなくてもなんとなく生きていけるから。

絶望の中にあってさえ、残る家族を思いやることができる、気遣いの精神と、そしてなぜ日本が負けたか、なんとなく見えた気がした。
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No.301:
(4pt)

戦争もの=説教くさい、を払拭してくれる逸品

親の世代すら戦後生まれである年代にとって、説教じみた戦争逸話はもううんざりなのである。
そこへ本作は切実感をもって目の前に現れた。
そして、うんざりするほど説教する必要があったことを、改めて認識させられた。
大変、よく調査した上でのリアリティーがそうさせたのだろう。

本作を読んで、いろいろな考えが頭を巡る。
戦争と平和のことも、それ以外のことも。
ただ一つはっきり思うのは、同じようにうんざりしている人に、たくさん読んでもらいたい。
うんざりする必要があることを思い出せる。

人間は体験していないことをずっと覚えてはいられない。
こうして細々とでも、疑似体験していく必要がある。
それはとても心もとない手段ではあるが、何もしないよりマシである。

小説としては、少々予定調和が過ぎる気がするので、星4つ。
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No.300:
(2pt)

一杯のかけそば小説

「ボックス」でも感じましたが、状況を鮮やかに浮びあがらせ躍動感があり
顔の筋肉の動きまで感じさせる人を惹きこむ文章は素晴らしいと思います。

ただ戦争物の話でこんな事を言ってしまうのは不謹慎ですが
物語の核となる人物がちゃんと描写されておらず
大人のライトノベルのような読み物に感じました。

主人公が祖父について取材するという形の話なので仕方ない
こととは思いますが、漫画的なヒーロー像のような中身の空虚な
モンスターを見て崇めるたてているようで私には不気味な話でした。
例えば水木しげるさんの読み物などの方が戦争の空気を
正しく伝えられているのではないでしょうか。
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No.299:
(5pt)

第7章、9章、日本の病巣を衝く傑作

私の父も伯父も予科練で鹿屋の航空隊にいました。父は訓練中に、伯父は切った髪と爪を手紙に添えて送った直後に終戦を迎え、幸い二人とも生きて故郷に帰ることができました。本書を読みながら、伯父の笑顔、母の死後も一人で気丈に暮らす父の姿が重なり、読了までに幾度となく涙で活字が見えなくなって本当に困りました。その中で、第7章、9章は熱い思いを抱きながらも冷静に読むことが出来ました。第7章の「狂気」の後段で健太郎と姉がかわすやりとりは、現在の企業・官庁の組織構造とほとんどそのまま当てはまることに愕然とします。戦後半世紀以上経ちますが、現場で働く人々は如何に優秀であっても報われることの少ない社会ですね。だからこそ若い世代の方々が本書を読んで共感するのだと思います。9章の「カミカゼアタック」、作中で新聞記者の高山と特攻要員だった武田とのやりとりは、表面だけの知識に陶酔していた学生時代の私が父と口論したことを思い出しました。当時の浅はかだった自分に赤面しながらも武田の言葉には共感せずにいられませんでした。本書は、日本人の誇り・熱い心を思い起こさせてくれました。また、戦記小説が苦手な方でもストーリーの構成とラストの展開が上手いので、推理小説として十分堪能できると思います。
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No.298:
(4pt)

号泣

母に借りて読みました。
読み始めは稚拙な文章だし、当方人物も累計的。今更特攻もないだろうと思いながら、止められなくなり、最後には不覚にも号泣してしまいました。日本人が読まなくてならない本だと思いました。
「風の中のマリア」も良かったですけど、こちらも是非読んでみることをお勧めします。
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No.297:
(5pt)

日本の若者へ

今でも忘れることのできない衝撃的体験がある。
絶句。言葉が出ないとは正にこのことなのだろう。
友人との約束に遅れそうで急いでいた電車の中、
目の前の女子高生3人組が今にも下着が見えそうな座り方で化粧をしていた。
Aが言う「ねえねえ、知ってる?昔、日本ってアメリカと戦争したんだって」
それに反応するB「え、マジで、マジで!?どうなったの?」
同調するC「チョー気になるんですけど、早く言いなよ!」
答えるA「ボロ負けしたらしいよ。ヤバくない?(笑)」
声を合わせるBとC「チョーうけるんですけどー!(笑)」

戦争から半世紀以上がたち、現代人の記憶からその体験が
消え去ろうとしていることは間違いない。
戦争は目を瞑りたくなるもので、戦記物を愛読する読者は限られる。
その中で、この作品は恰も戦記物でないような装丁で読者の興味を引く。
あえて現代語で構成することで読者も読みやすい。
宮部さんの死の真相というミステリ要素を含ませることで、
読者の興味を最後まで持たせることにも成功している。
小説として批判したい点もある。戦争をどのように捉えるかによって
意見したい部分もある。
しかし、家族を守るために自分の命を賭して戦った祖先の上に自分の生活が
なりたっていることを、戦争を知らない若者がその事実を知り、
記憶を語り継ぐための作品としては、すばらしい作品だと思う。

震災後、被災地で懸命な人々の姿が報じられる一方、
リーダーたる政府の対応が批判される姿は、
日本の悪しき伝統が今でも払拭できていないのだなと感じさせられる作品でもあった。

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