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八日目の蝉
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八日目の蝉の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.06pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全325件 121~140 7/17ページ
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誘拐した赤ん坊を必死に隠しながら守っていく主人公。 自分の血が入っていない赤ん坊をここまで強い気持ちで守れるのかと驚きと同時に どんなに愛情を注いでも愛人の子供という事実がつきまとう悲しさ。 宗教団体の裏側や、犯人が警察の目を盗んで逃げる方法などハラハラしながら どんどん読んでしまった。 読む前に映画のポスターを見た為、永作博美さんの顔が浮かびながら読み進めていったが、 個人的にはとてもイメージ通りだったと思う。 幼い顔とその顔に似つかない秘めた強い想いを抱いている主人公。ただやはり「誘拐」という 何も解決しない方法を選んでしまった幼さ。そのアンバランスな主人公に永作さんはピッタリだったと思う。 読後も世界観に浸れる作品だと思う。女性の方は主人公の気持ち、誘拐された女の子の気持ち、誘拐された 実母の気持ち、それぞれに共感できるはず。 | ||||
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最初の1/3は、読むのも辛いものでしたが、それから先はどんどん引き込まれて面白かった。 | ||||
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一章の希和子の逃亡編、二章の薫こと恵理菜の成人した姿、それぞれ別の視点 で捉えてる、一章のラスト、仮の母子、希和子と薫が引き離されるシーンから 二章の薫こと恵理菜の大学生からのシーン、過去と現在の二つの時間軸が交差 を繰り返す、読者にとっては現在、過去と激しく揺さぶりをかけられる内容で ある。 もしも薫が希和子とずうっと一緒だったら、もし離れても再会することがあっ たなら、薫こと恵理菜はどんな女性になっていただろうか?読中、読後、なぜ か気になり読み手に余韻を与える深く重い小説であるが中味の濃い作品である ことは確かである。 | ||||
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罪を犯した犯人も被害者もそして周りの人もみんな、辛く悲しく切ない思いを抱いて生きて行くんですね。 拭いても拭いても涙が止まりませんでした | ||||
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角田光代の作品はいくつか読んだけれど、読んでいるときの引き込まれ具合は一番すごかった。 この作品は主に男性がふたりしか出てこないけど、どちらも似たタイプで、そいつらが女性を不幸にしているという構図がそれでいいのかな、という気持ちにさせた。作者は駄目な男はそれなりに魅力的に書ける人なのに、ストーリー優先で書いたのかな。 | ||||
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号泣しました。映画も見たけど、やっぱり本の方が断然良いです! 女性にオススメです!! | ||||
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一円とかでこんなに綺麗な 文庫本を送って頂きありがとうございます。 この前に るるぶ九州の本も来ましたが お支払いしてない気がします。 クマモンとは違う 送り方でした。 調べてみて下さい。 | ||||
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変なはなしですが、希和子でもなく薫でもなく、千草のセリフにぐっときました。 「私、自分が持っていないものを数えて過ごすのはもういやなの」 小さい頃いじめられ、学校に馴染めず何もなりたいものもなく、主体性のない自分。でもこの一文でなんかスコーンと憑き物が落ちたみたいです。 正解が何かなんてわからないけど、生きていくしかないんだな。とこれで100%正しいなんていえないけど、いろんな人がいるけど、ただ淡々と生きて行こうとそう思いました。 | ||||
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なんともいえない結末です。 女性のたくましさを見た気がします。 この本には続きがあるのでは?あれば読みたくなる作品でした。 | ||||
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いやぁ、これは面白かったなぁ。 前半が誘拐した女の視点。 後半が誘拐された女の子の視点。 内容は非常に重いです。 普通に考えると 「どんなに頑張っても幸せになれない」 環境に置かれた人たちの話です。 でも彼等にも訪れる幸せ。 その幸せが、その幸せの思い出が、彼らを少し前向きにさせます。 前向きになれない人もいますが、前向きになれる人もいる。 ただ確実に言えるのは、前向きになった人のほうが幸せになれるということです。 読み始めは 「ちょっと胃にもたれるなぁ」 と言うくらい重い内容でしたが、さすが角田光代。 読後は大きな満足感を得ました。 星五つ。 良い小説でした。 | ||||
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希和子は自分の愛人と妻の間に出来た乳飲み子を奪って逃走する。薫と名づけたその女の子をまさに自分の子以上に可愛がり、逃走を続ける。いろいろな人間に助けられながら、やがて彼女は小豆島にたどり着き、そこでつかの間の平和な生活を迎えるが、ひょんなことからマスコミに写真を撮られ、逮捕されていく。ここまでが前半、後半は、成長した娘(実際の名前は恵理菜という)がやがてまさに自分を奪っていった女と同じように愛人の子供をはらみ、その子を生む決心をして小豆島に向かう場面で終わる。 その小豆島行きのフェリーの乗り場で、希和子と恵理菜は遭遇する。だが、お互い相手が分からない。刑期を努め、ひっそりと暮らす希和子、絶望の中でいずれ小豆島に帰りたいという気持ちで明日への希望を見出しつつある。その遭遇の場面は極めて感動的だ。暗い小説かと思いきや、最後は二人の女性の希望がくっきりと浮かび上がる終わり方で感動的だ。 この小説のテーマはなんだろうと考えていたが、解説で池澤夏樹が子育ての素晴らしさを中心に述べていた。そうなのだ、この小説は、女性が中心であり(というより男は情けない存在でしか出てこない)、その女性たちが極めて力強く生きていく、子育てを通じて。子育ての大変さと素晴らしさ、これがこの小説を何か希望に満ちた読後感の残る作品にしていると感じるのは私だけだろうか。 | ||||
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母親と、育てられた子供の気持ちがうまく描写されている。子供は、育ての親をどう感じるか? | ||||
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池澤夏樹が解説で、これは女の話だ、でてくる男はことごとく情けない、と書いている。情けない、というよりも、男たちは本質的ではない、家具のような存在として描かれる。母性は文化に関係なく重視される ー 母親の存在は世界中どこでも絶大である。しかし日本現代文化においては特に親子関係から男を排除するという意味にいおいて、抱擁ではなく排除という機能において母性は特に重きをなしている(それはたとえばイクメンという破廉恥なまでに軽薄かつ卑屈な造語にも逆投影されている)。この”母性”に対する批判としてはたとえば江藤淳「成熟と喪失」の上野による批判が挙げられるだろう。 引用:>> 江藤がうすうす気づいているように、「農民社会」でのなかでは「母子密着」などおきようがない。母親は労働に忙しいし、母は子にたんに無頓着なだけである。いずれにしても伝統社会のなかでは子供たちはたいして手もかからずに育ち上がる。 「母子密着」が起きるのは、「近代」にはいってから、中産階級のあいだでのことである。生産の場から放逐され、「母」であることにだけ存在証明がかかるようになった「専業の母」が成立してからのことである。 << この小説で描かれる"母性"は生物学的な系譜とは無関係の”母性”である。逆に生物学的に正統性のある母親は、江藤が現代の典型として指摘する「壊れた母性」にほかならない。関係はねじれているが、母であることを常に証明せねばならぬ覇道の母、社会(男)から排除された・排除する存在という点において、排除型・密着型母子の理想形とも言える姿をこの小説は描き出しているのである。 とはいえ。 「その子はまだ朝ごはんをたべていないの」。 このたったひとつの台詞を中心にすべてが配置されていると私は感じた。せつない言葉である。 | ||||
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タイトルの意味は作中に出てくるのですが、 当初は勝手に、死に体、と同義かな、と解釈してました。 1章も2章も、主人公含めて様々な家族の形がでてきますが、 受け入れる、がテーマかなと思いました。 受け入れられなくても、受け入れて、それでもなお生きていく…。 難しいテーマを、さらりと実感させてくれるすごい小説。 | ||||
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誘拐は悪い人がする悪いこと。 でも、この作品はそうではなく、そうでないから、 さらわれた方の葛藤があるんだと思う。 誘拐されたままの方がよかったのかな?とも思ったり、 でも、本当の家族のところで過ごすのが本来の生活。 子供は親を選べないから。 | ||||
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ちょっと荒んだ世界の中に、小豆島の綺麗な春が訪れる。 そんな読後感でした。 細かいストーリーは、ほかの方のレビューを全く見てはいませんが、 恐らく他の大多数の方が書かれているとおりでしょう。 何しろ、直木賞作家、映画化作品、 「なんで私だったのよ?」って台詞のコマーシャル。 あまりにも有名です。 なんで私だったのよ。 全ての人が思っている。 全ての人が思い当たることがある。 これがモチーフだって言い切ると、それはあまりにも短絡的なのかな。 がらんどう。 その言葉の意味を、探していくと、もう戻れない小豆島。そこにつながる フェリー乗り場に毎日通う女の姿。そして過ごした時間の長さに行き着いた。 普段身の周りに起きている、笑っちゃうような、泣きたくなるような、そう、 あまりにも当たり前に生きていくしかない。ラーメン一杯がとても美味しい。 そんな時間を、なんであたしが?ってみんなが思いながら、親と同じ思いを 繰り返していることにホント、笑っちゃう。 前半は、なんだ、これって思って我慢して読んでいましたが、第二章。 そうです。小説なのに第二章。 ある意味常識を覆すこの描き方。力技でしたね。 女性にしか分からない感情もありましたが。ある意味、頬杖に近い感覚。 やっぱり一文なんですかね。 95点。減点は、こじ付け的で、意味を成さなかったタイトル。 書評は下手、お世辞が不味いこの作者のほかの作品を読みたくなりました。 | ||||
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TVドラマと映画をすでにみた。 十分に満足していたので、原作を読みたいとは思っていなかったが、ふと思い立って読んでみた。 希和子が主人公の前半。TVドラマの場面を思い出しつつ読み進める。 TVドラマでは分からない希和子の心情があり、ふむふむ、この部分は小説でないと分からないな、でも映像で見せるためにはああいう脚本にしないとだめだったんだな、などと思いながら読み進める。 しかし、この前半部分はNHKのTVドラマの秀逸な演出で、十分に共感し感動している。 特に新たな発見はないかな、などと思いながら後半へ。 恵理菜が主人公の後半。今度は一転して、読みながら頭をよぎるのは、映画の場面。 後半は恵理菜の心情がメインなので、映像より文章のほうが細かくて分かりやすいな、などと読み進めていたが、ふいにデジャヴ感が打ち破られる。 希和子が逮捕されて、本来の家族のもとへかえされる恵理菜。 恵理菜にとっては、「あの事件」はその日が終わりではなく、始まりなのだ、というくだりに、殴られたような衝撃を受ける。 自然あふれる小豆島から、大都会東京へ。 見知らぬ人が親となり、自分のことを受け入れてもらえない場所しか帰るところがないんだ、と悟った幼き日 自分を見れば、事件のことを思い出してヒステリックになる母 現実から逃げ続ける父 崩壊した家庭 常に噂され学校にもなじめない学校生活 恵理菜の心情が詳しく語られる。 そうか、そういうことだったのか。 ドラマも映画も、素晴らしい作品だったけれど、二つを総合してもスコッと抜け落ちてしまっている部分がある。 子供時代の恵理菜の苦悩だ。 ドラマで少し描かれていはいるが、十分ではない。 当然だ。大人でも想像するのが難しい恵理菜の気持ちを、十分に表現できる子役などいるはずがないではないか。 ここを理解しなかったら、タイトルの意味など真には理解できない。 今やっと、理解した。 「あの日」を超えて生きている自分は、本当の七日間の人生を超えて「八日目」以降を生き続けている蝉のようだ、、と。 やはり原作を読んで良かった。 そして人類が存在する限り綿々とつながってきた、母が子を愛し、子が母を慕う心が、恵理菜とその子にも受け継がれますように、と願うのみである。 | ||||
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映画等で騒がれていたので敬遠していたが、なかなかどうして最後まで同ペースで楽しめた作品だった。 題名もずっと物語の伏線となっていて意味合いも濃く、親子の微妙な心理描写もみごとだった。 娘が手元へ帰ってきた時の実母の感情、その後の心の動き等興味深いものがさらっと、しかし的確に描かれているように思う。 文作におぼれることなく適度な距離感を保ちながら、一気に読み終えれる不思議な作品でもあった。 | ||||
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終始惹きつけられる様にして読みました。 人間達があまりにリアル。 気持ちにシンクロし、腹を立てたり愛おしさが込み上げたりして。ラストが切ない。 | ||||
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映画をあとから見ましたが 原作のほうが 断然良かった! 映画のような、暗さはありません。 | ||||
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