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八日目の蝉



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【この小説が収録されている参考書籍】
八日目の蝉
八日目の蝉 (中公文庫)

八日目の蝉の評価: 4.06/5点 レビュー 425件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.06pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全325件 261~280 14/17ページ
No.65:
(5pt)

泣けて泣けて止まらない

胸がキュンとする
最初の数ページの展開からもうすぐに
泣けて泣けて泣けてしょうがない
フェリー乗り場でのシーン
さあ、はやく、はやく走って、後ろを振り返らないで!
そう、つい叫んでいる自分がいました
角田光代の企みは
ここに見事成功しました
また、感動をまっています
八日目の蝉Amazon書評・レビュー:八日目の蝉より
4120038165
No.64:
(5pt)

直木賞作家・角田光代の “泣ける”感動作

もとは’05年11月から’06年7月まで「読売新聞」夕刊に連載された、直木賞作家・角田光代の“泣ける”感動作。檀れい、北乃きい出演によりNHKでドラマ化され、’10年春放映された。
ドラマを観て感動した妻が「BOOK OFF」で見つけた原作の単行本を私も手にしたわけである。
不倫相手の乳幼児を誘拐し、3年半も逃亡生活を続けた野々宮希和子。彼女により薫と呼ばれて暮らし、希和子逮捕と共に本当の親元へ帰され、今は大学生となった秋山恵理菜。しかし恵理菜もまた妻子ある男の子供を身ごもる。
希和子と薫の逃亡生活を三人称で1章、2章では一人称で主に恵理菜のことを描きながらも希和子事件の実際のあらましにも触れている。この小説からは、このふたりの“母性愛の強さ”を感じないではいられなかった。世間一般には「犯罪」として、また「愚かな女」として「間違ったこと」をしたシチュエーションだろうけれども、すべてを捨ててもただひとつの大切なものを守りたいという思いが行間から切々とうかがわれるからである。新聞連載小説でありながらこれほど魂が揺さぶられる物語を読んだのは、吉田修一の『悪人』以来であった。
とりわけ、ラスト数ページの希和子の描写が、ここまで読んできた者のこころをしっかりと捉えており、言葉ではいえないほどの余韻を残している。
八日目の蝉Amazon書評・レビュー:八日目の蝉より
4120038165
No.63:
(4pt)

前半の緊迫感が最後まで続けば.....

本作は読売新聞の夕刊に連載されていたものだが、連載終了後の紙上インタビューで角田氏はこう述べている。「私はロクでもない男を愛人にする女、その愛人の幼児を誘拐する女の心理を理解出来ない」。気負いのない清々しい発言だと思った。読者が本作の世界を、作者と同一のスタートラインに立って読める所以である。
インタビュー通り、ヒロインの"心の闇"(何てあやふやな言葉)を暴き出そうとの驕慢な姿勢はない。むしろ、作者はヒロインと行動・思考回路を共にしているかの様である。紙オムツ、ミルク、風呂入れ、離乳食など、子供を持った人なら誰でも経験する瑣事を丹念に描く一方、ヒロインの狂気を自然な形で映し出す。ヒロインが「...私には分からない」と呟く時、作者の胸中も同様だったのではないか。ヒロインが時折垣間見せる狂気を除けば、あたかも日常を描いているかのような筆致なので、読む側と作品との間に距離感が無い。一方、作品が醸し出す狂気が次第に堆積して行き、息苦しさが増す。
宗教団体の部分はやや疑問。世間から隔絶された世界が必要だったのだろうが、物語が別の方向へ行きそうで、この部分で気が逸れた。続く小豆島での生活が本作のハイライトであり、牧歌的日常の中に潜む静かな狂気と危機感を描いて圧巻だと思ったが...。続く薫の章は必要だったのであろうか ? 「誘拐が子供に与える影響の深さ」、「実子が戻った事に依る家庭の崩壊(元から崩壊していたが)」、「誘拐犯の子が選択する、犯人と似て非なる前向きな人生」と言ったありきたりの内容が書かれているだけ。本作を通して、「家族のあり方」や「人生の意義」を問い掛けると言う趣向は分かるとしても、前半と比べ平凡に堕する感は否めない。常に前向きな姿勢を見せる作者らしい結末とも言えるが、本作の場合、"終らせ方"に何か一工夫あっても良かったのではないか。
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4120038165
No.62:
(5pt)

ふたつよいことさてないものよ

「自分の環境は、選べるものと選べないものがある」そういう当たり前のことを再確認させてくれた作品でした。
設定が奇抜で感情移入出来ないかと思って読んでいましたが、徐々に2人の主人公に引き込まれていきました。
hopelessなようでhopefulな作品。
自己の現状に疑問を感じている人に、過去への諦め・許容と未来への希望を感じさせてくれると思います。
角田作品は他に「対岸の彼女」や「空中庭園」を読んで私の好みではなかったですが、この作品は一味違うと感じました。
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No.61:
(4pt)

エンジェルホーム

ドラマを途中まで見てから本を購入して、一気に読んだ。
エンジェルホームは、最初は「なにそれ」と思ったけれど、読み進むうちに、社会で居場所のなくなった女性の精神的よりどころになる場所として結構現実的に必要なのかも、と思えるようになった。女性は男性と違って社会的地位がまだ低いから・・・。
もしかして、本当にエンジェルホームみたいな施設があるのかもしれない、とも思った。需要はあるはずだから。
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No.60:
(4pt)

母とは

女の核心部分をついてくるような小説だ。
角田さんのつむぐ言葉は、平易で、シンプルでいて、女の心をすっと突く。
痛い部分をまさぐられるのに、決して責められているわけじゃない。
いいんだよ、と許され、なぐさめられている感じがする。
女の、あっちへこっちへたゆたう不安や、分かっていても流されてしまう弱さを、
これほどまでに精緻に、そのありのままに、書いている小説があろうか。
女の、男性に対する女としての部分。
子に対する母としての部分。
友人に対する部分。
多面体の女が、この小説には裸にされている。
とくに、子供に対する母親の感情。
その描写はすさまじい。
子供を持ったことのない私でさえ、鳥肌がたつくらいの、ぴしゃりとはまる表現。
母親のシンプルな愛。
涙が出てしまう。
とても弱いのに、とても強い。
とても賢いのに、とても愚か。
そんな、いとしい女たちの、等身大の小説が、ここにある。
おもしろかったです。
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4120038165
No.59:
(4pt)

生々しい人間描写

 人間って完璧になりたいけれどなれない苦しい存在なんだなーって思ったのが読んだ後の感想でした。
希和子も不倫相手の男もその妻も・・。でも、与えられた「役割」をこなさなくちゃいけなくて、でも上手く出来なくて。。本人だけでなく子どもも周りも苦しい。。そんな描写がリアルすぎて、涙が出ました。
 どんな役割だって、与えられて上手く出来るときもあるし、出来ない時もある。当たり前の事なのに、成功例ばかりを見ちゃっているから出来ない自分にびっくりしたり、失望したりすることが多いです。で、出来ない自分に折り合いをつけていくのがまた難しいのだと思います。。
 希和子は犯罪を犯して、与えられた自分でなく「なりたい自分」になれたのだと思います。だから、過酷な状況でも薫にとっては、最上の母親であったし、二人共幸せだったのだと思います。本当は捕まって欲しくなかった。したたかに、戸籍を誤魔化して、島の男性と結婚して欲しかったです。。
 
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4120038165
No.58:
(4pt)

とても好きですが、ちょっと逃げた印象を受けます・・

以前から読みたいと思っていましたが、NHKのドラマをちらっと見たのがきっかけで
1Q84を読み終えたタイミングで購入しました。
私自身が2歳の男の子の父親であることもあって、とても感情移入してしまいました。
けっこうウルっと来る部分が多く、電車で読んでいる時など、ヤバかったです。
(「幼児誘拐など何があっても許されない!」という気持ちに蓋をする努力は必要でしたが。。)
全体的に、意図的か分かりませんが、描写が少しずつ足りない為、脳内補完が必要な
シーンが多く、しかしそのおかげで逆に、感情移入が深まった要素はあるように思います。
火事のくだりなどは、あえて(?)踏み込まれていないことで、色々な解釈が可能ですし、
うまいんじゃないでしょうか。
ですが、ラストについては、、、
嫌いではないのですが、この部分だけは、もう少しはっきりした結論が欲しかったなと、個人的には思います。
多くの人がレビューで言われてるように、私も「涙の再会」のようなラストは陳腐だな、とは
思いながら読んではいましたが、
しかしやはり、何らかの形で再会を果たしたところを、読者に想像させるだけでなく、
書き手の言葉で見せて欲しかったなぁ、、、と。
この手の作品で、ある程度以上はっきりした結論を出した場合、多かれ少なかれ賛否が
別れるだろうと思われますが、それを避ける為でしょうか(?)万人から否定されようのない、
抽象的なラストで、きれいにまとめてしまったなぁ、という印象を受けます。
ここは、逃げずに、勝負して欲しかったですね。。。個人的には。。
実際、勝負した場合、相当な確率で陳腐になり、そうしたことで安っぽくなった小説というのも
良く見ますので、現状がベストなのかもしれないですが。。。
しかしやはり、最後に号泣したかったなぁという欲求不満が残ったのも、個人的には事実ですね。。
でも、良い本だと思います。
他人には薦めたいです。
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4120038165
No.57:
(5pt)

他の著作も読みたくなります

 大人になった恵理菜は、希和子を「あの人」と呼んでいる。また、小さいころの恵理菜も、希和子に対して普通の家族以上の感情は持っていないように思えた。テレビドラマでは親子両思いで幸せの象徴のように描かれている小豆島時代も、原作ではそれほどではないように見えた。希和子の香に対する感情は片思いだったのだろうか?
 他の登場人物の中には(例えば、恵理菜の両親)、非常に動物的あるいは自分本位なものに描かれている人がいる。もし仮にそんな登場人物像に、著者の他人像が込められているとすれば、著者自身が人間不信なゆえに、そのような人物像を描いたのかもしれないと思ってしまう。太宰治の「人間失格」を思わせるような文章や場面がいくつもある。希和子は著者の偶像なのかもしれない。
 ストーリーはシンプルで、淡々と展開される場面も多いが、時折差し込まれる文章や情景に胸がしめつけられる。この本を読んだだけでは、著者が人間をどのようにみているのか分からない。不信なのか、本当は愛すべき存在だと考えているのか。他の著作も読みたい。
八日目の蝉Amazon書評・レビュー:八日目の蝉より
4120038165
No.56:
(5pt)

まだ読んでいない人へ

一気に読み終えるまでの時間を確保することをお勧めします。
仕事や睡眠のために読むのを中断しても、続きが気になって仕事がおろそかになったり眠れな
かったりする恐れがあるためです。
「不倫相手の子供を誘拐して、自分の子として育てる小説」ということを聞いただけでどのよ
うな結末になるのかが気になり、本書を一気に通読しました。登場人物達の心情は静かに、重
たく、そして鈍い音を出すようなドアノックのように読者の心を打ちます。それらの心情は、
まるで自分の中に重さをもったかのようでもあります。
子を育てる人に、そして家族を持つ人に読んで貰いたいです。
八日目の蝉Amazon書評・レビュー:八日目の蝉より
4120038165
No.55:
(5pt)

この一言で・・・

一気に読みました。
もう真夜中になったころだというのに、
「その子は朝ごはんをまだ食べていないの。」
という一文で、涙が止まりませんでした。
現在妊娠中の私にとって、とても心が震える作品でした。
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4120038165
No.54:
(4pt)

切ない気持ちになります

描写や感情がリアルに追いかけられるので、特に前半は読むのが辛くなります(男性であっても辛くなるんです)。最後に、どこか希望の扉が開いている感覚があって、それが救いになっていると思います。
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4120038165
No.53:
(5pt)

忘れ物を取りにいくように・・。

NHKテレビドラマ放送をきっかけにそして主役の壇れいさんのファンということもありこの小説を読みました。
誘拐を肯定出来ないにもかかわらず読み進むうちに希和子と薫の生活が少しでも長く続くことを願う自分が
いました。戸籍なく健康保険証もなく日本で生活していくのはかなり困難です。そのような制度に守られて
平穏に暮らしている事をありがたく思いました。しかし外界から閉ざされてはいるものの、しがらみを捨てて
生きていくエンジェルホームに(固定観念にしばられている自分に悩む私は)惹かれるものもありました。
逃亡中のワンシーンですが老婆の家に居候させてもらっている時に米や味噌を購入する場面があります。私には
印象的なシーンで自分の視野が広がった気持ちになりました。米や味噌を買う事は明日からの平和な生活が
待っているからと表現されていました。その事に希和子は強い願望をみせています。あたりまえのように平穏な
毎日が繰り返されスーパーマーケットで食品を買う日常がこんなにも気高いことに表現される文章にはじめて
出会いました。その後、薫が3歳まで続く生活も温度感や臭いがしてくると思うリアリティに満ちていました。
社会保障のない状況で、けれども恵まれた出会いの中で深い愛情をそそいで子育てしていく姿に私にないものを持つ
希和子を感じました。そしてさらに周囲に感謝する自分でありたいと忘れ物を取りにいくように小説を読む事が
出来ました。
八日目の蝉Amazon書評・レビュー:八日目の蝉より
4120038165
No.52:
(5pt)

感動のあまりラストは涙がこぼれた

本を読みながら
涙を流してしまったのは
重松清さんの『流星ワゴン』以来。
帰宅途中の電車の中で
「これは大変なことになる」
頭の中に感涙ランプが点灯。
自宅について
ラストまで一気に読みきり
涙を流しながらおもわず、
拍手をしてしまいました。
ここは映画館じゃないんですどね(苦笑)
NHKのドラマキッカケで
読み始めたのですが、
ドラマは原作と多少内容を変える様子。
ラストをどうするのか、
キャストをどのようにするのか、
とても楽しみが膨らんできてしまいました。
秀逸な原作に負けない
ドラマになることを期待しています!!
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4120038165
No.51:
(5pt)

読み手で変わる小説

これほどまで親子の描写、特に、薫の心情を描けた作家がいただろうか。
特にフェリー乗り場での希和子と薫が警察官によって引き裂かれる場面。
胸がぐ〜っと締め付けられる思いをしました。
でもこんな風に読めるのは、自分に子供ができたからじゃないかな?
とも思います。
薫の一つ一つの言葉、行動が目に浮かびます。
とてもかわいらしい薫の笑顔が目に浮かびます。
もし私が独身であったら、こんなにも感情移入できなかったのではないか。
そう思い、子供の『いる』『いない』で(全く差別的な感情はありません)、読後の感想が変わってくるだろう小説だと思いました。
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4120038165
No.50:
(5pt)

主人公

ずいぶん前に読みました。
その時の衝撃はレビューも書けないほどでした。
まるで自分の人生を角田さんが見ていたのかと思うほど、恵理菜は私でした。
もちろん誘拐などではありませんが、私も4歳の時、家族と思っていた人達から引き離され、実の両親だという人達の家に連れてこられました。穏やかで優しくて、笑いの絶えない家で、末っ子として家族みんなから甘やかされて暮らしていた私は、人間関係の難しい、怒鳴りあいや罵り合いや陰口の絶えない家で暮らすことになりました。180度変わってしまった環境と、なにより親という存在が別人に変わってしまったことの混乱は、自身が親となり、思春期の子供たちと向き合う今になっても障害となっています。恵理菜が思い描く種子島の思い出は、私が今でも思い描く幸せだった頃の薄の海と同じものです。
でももし、あの幸せだった記憶がなければ、今、こんなに苦しく無かったのかもしれない。今、優しい夫がいて、かわいい子供達がいて、幸せを十分自覚しているのに、あの頃の混乱が止まずに私の中にあるのです。
希和子を主人公と読む人もいるでしょう。
私にとって薫としてではない、恵理菜が主人公でした。そして恵理菜の何もかもがまるで自分の姿でした。今度ドラマ化されるそうです。みようかどうしようか、少し考えています。
八日目の蝉Amazon書評・レビュー:八日目の蝉より
4120038165
No.49:
(5pt)

男もはまる。

妻に勧められ読みましたが大変おもしろかったです。
浮気ができなくなります。
八日目の蝉Amazon書評・レビュー:八日目の蝉より
4120038165
No.48:
(5pt)

切ないけれど、前向きです

 希和子の考えること、薫・恵理菜の考えることや体験してきた
 ことは、淡々と描写されているのですが、
 
 家族や友人等とのかかわり方というのは、自分自身の体験や環境と
 部分的に重なることも感じられてとても切ない気持ちがしました。
 また、それでいて、自分や家族、その他の人々・環境を許容して
 いくようになる、あるいは許容せざるを得ないと気づいていく
 ところは、人の生命力・前向きなさわやかさを感じさせます。
 こんな気持ちを持つのは小説の醍醐味でもありますし、
 これからのいい糧にもなった気がします。
 誘拐とか、宗教団体というのは仕掛けであって、
 それ自体はこの小説の主題ではないのだと思いますが、
 面白かったです。
 
八日目の蝉Amazon書評・レビュー:八日目の蝉より
4120038165
No.47:
(4pt)

感情移入しまくり

不倫をしていた佐和子が、相手の家庭に産まれた赤ちゃんを
誘拐して逃亡生活を送る第一章と、誘拐された薫が成人した
20年後の第二章とに分かれています。
前編は、自分の子のように大切に薫を育てる佐和子の
切実な愛情に何度も泣かされ、重犯罪なのに、このまま
逃げおおせたらいいのに、と祈ってしまうくらいでした。
そんな感傷を断ち切るように、後編は狂わされた運命に苦しむ
薫の目線で描かれています。
本当の親の元に戻ったものの、とても幸せとは言えない
家庭になってしまい、家族全員がこんなはずじゃなかったのに、
ともがいている姿が痛々しい。
不器用に、それでもなんとか前に進んで行こうとする薫を
愛しく感じました。
普通の人なら知らずに済んだはずの薫の体験を、
普通の蝉なら見ることのない「八日目」になぞらえたタイトル。
「無駄な経験など何もない」なんて言うと綺麗ごとだけど、
きっといつか見えてくるものがあるのかな。あるといいな。
八日目の蝉Amazon書評・レビュー:八日目の蝉より
4120038165
No.46:
(4pt)

賛否両論あるものの…。

主人公が不倫相手の赤ん坊を連れ去り、
共に生活していく…。それだけを論点に
するなら共感する人など少数なはず。
でも作品としてとても良かったです。
一気読みでしたし。それだけ文章もよかった
ということだと思います。
やってはいけないことをやってしまった人を
“お前が悪い”と言うことは簡単だし言い切る正義感も
大切。だけどその裏にはこんな物語があったとしたら…
それが小説の醍醐味だと思います。
もう一回読んでみたいと思います。
八日目の蝉Amazon書評・レビュー:八日目の蝉より
4120038165

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