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(短編集)
ふちなしのかがみ
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ふちなしのかがみの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.38pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全14件 1~14 1/1ページ
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初読の作家さんでした。辻村深月というかわいくてソフトな名前と本の表紙の印象から、勝手にラノベ作家だろうと思って敬遠していたところがありました。けれど読んでみたら期待以上でびっくり。かなり好みの作風です。 5編のうちの3編が子供がからみ、あとの2編はそれぞれ高校生と大学生が主役と、10代以下の視点から描かれた物語がほとんどです。 「踊り場の花子」「ブランコをこぐ足」「八月の天変地異」はいじめがテーマです。子供たちの間の微妙なバランスや、誰がクラスで「上の方」とか「下の方」になってしまったとかちょっとしたことで変わってしまう危うい人間関係、笑いを取ったり知識を披露して尊敬されようとしたり、さりげなく振舞いながらも実は仲間はずれにされないよう必死な子供たち、その痛さがひりひりと伝わってきます。 読後、一番寒々とした思いを抱いたのは「ブランコをこぐ足」でした。死んでしまった少女は自殺だったのかそれとも?クラスメートの証言からみえてくるクラスの様子と追い詰められてゆく少女の気持ちが鬼気迫ります。 「八月の天変地異」、セミが鳴く神社で遊んだ子供の頃の夏休みが思い出され、そのノスタルジックな雰囲気がとてもいいです。けれどこれもいじめテーマ。どうしていじめはなくならないのだろう・・。ラストがさわやかなのが救いです。 「踊り場の花子」が後輩女性と花子さんがかぶるのがちょっと不自然な感じがしたり、「ふちなしのかがみ」も同様に、高校生と中年の主婦は年齢も違うし、まわりから見たら明らかに別人のはずですが・・ネタばれするのであまり書けませんが、気になる部分もありました。 「おとうさん、したいがあるよ」はスプラッタで気持ちが悪いお話。結局何が起きていたのかよくわからないのですが、シュールな迫力はすごかったです。 どれも一見よく聞く怪談のように見えますが、人間の怖さを描いてなかなか深いお話でした。レビューを拝見していると青春ものが多い作家さんだそうで、他のものもぜひ読んでみたいです。 | ||||
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冒頭の「踊り場の花子」は、世にも奇妙な物語・2013年春の特別編で映像化されている。「トイレの花子さん」をモチーフにした作品だ。当時TVを先に観ていたが、原作のイメージが忠実に表現されていて感心した。徳井さんの演技も光る。無限階段は「冷たい校舎の時は止まる」も想起される。ホラー要素のある秀逸ミステリー。 「ブランコをこぐ足」は小学生時代に感じた、不可思議なものに対する漠然とした憧憬と恐れが思い出された。ラストは読み手に幅を持たすやり方で、少しモヤモヤ。 表題の「ふちなしのかがみ」は、辻村さんの良く使うミステリーの手法が施され、ラストでの種明かし、後味はスッキリとした作品だ。 それに対し、「おとうさん、したいがあるよ」はラストが少し残念。読み始めると、いつもの辻村テイストとはかなり異なった印象で、日常に隠れた異世界に引きずり込まれる様は恒川光太郎作品を感じたし、次から次へとあり得ないことが相乗的に発生していくのは、筒井康隆のスラップスティックを彷彿させた。辻村さんとしてはかなりの意欲作、ただミステリーとしては最後に整合性を求めたくなる。それか筒井流にドタバタで終わるか、いずれにしても次回作に期待。 ホラー作品としての執筆と聞いたが、やはりミステリー要素が強いし、それをこちらも期待してしまう。ただ、十分に楽しめる作品であった。 | ||||
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ティーン向けのホラーですが、大人でも短編なので暇つぶしには十分です。面白いですよ。 | ||||
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ホラーとミステリーが融合したような作品 徐々に主人公たちが追い詰められていく様子は鬼気迫るものがあります 個人的には好きな作品です ただオチがうーん…と思う章もありました | ||||
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本書は中々に難解で著者はわざと細部を曖昧にして読者に解釈を委ねているのでしょうけれど私の感じた事を添えて書きます。 『踊り場の花子』さゆりちゃんを虐待し殺した犯人に恐ろしや無限階段の劫罰が!悪人に対する呼び掛けが複数ある事から「彼女」は踊り場の花子さんでしょう。『ブランコをこぐ足』「コックリさん」のお仲間「キューピッド様」をバカにした少女に襲い掛かるブランコの死の天罰!最後に「茜ちゃん」は忌まわしい境内までの階段で「みりちゃん」の悲劇を追体験する。『おとうさん、したいがあるよ』山奥の祖父母の実家を訪ねると死体がゴロゴロ転がっていた。うーん、これは難解で結局は狐狸に化かされたのかも知れません。『ふちなしのかがみ』愛する冬也くんと幸せになろうと鏡の中の少女を殺したのに・・狂気のどんでん返し!加奈子は冬也の店でしか二人と会わず女は化粧で化ける。『八月の天変地異』架空の友達「ゆうちゃん」が現実化する奇跡の友情物語。シンジは「ゆうちゃん」よりもキョウスケに感謝すべきでしょう。 | ||||
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5つの短編です。 そのなかでも私が好きだったのは、表題作でもある「ふちなしのかがみ」です。 冬也が大好きな少女香奈子。この一途な思いから、ふちなしのかがみの占いにのめり込む。でも何かおかしい…。 思わぬ方向に話が進む。なぜ? そして切ない終わりをむかえる。 | ||||
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読解力の無さでこの小説の意図するところが理解できません。 話のオチがどこにあるのか、短編5作からなるそれぞれの作品で????? の連発。 ネットでレビューを(ネタバレ含む)調べても似たような感想のみで 私の納得ができる解説がない・・・。 スカッとできないのはとてもつらい・・・。 だれか助けてーー!! ですが、作者のファンであり、 今までの作者の作品を20冊ほど読んで、実に読みやすかった事を 考えて、星一つ加えて4つにしました。 | ||||
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辻村深月はホラーもいいですね。 でも、やっぱ長編の方が好きかな。 | ||||
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子供の頃、面白半分、怖い半分、学校で 見聞きしていたような、こっくりさん・おまじない・トイレの花子さん 等にまつわる現代風怪談話です。 いつになってもこの手の話は興味、というかある種の郷愁をそそりますが この本でいちばん怖く描かれているのは、こっくりさんでも霊感でもなく 普通に現代に生きている人の心です。 人は、恋愛の強い思いや、認められたいという欲望、その他色んな念力で あるときには怪談話よりもずっと恐ろしくなれるのだなと思いました。 そんな様子がおどろおどろしく、悲しく描かれていて、 背筋がゾッとする物語でしたが、最後の話は、たとえば「世にも奇妙な物語」の 最終話に出てくるような、ちょっと不思議でさわやかに感動できる話でした。 | ||||
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子供の頃、面白半分、怖い半分、学校で 見聞きしていたような、こっくりさん・おまじない・トイレの花子さん 等にまつわる現代風怪談話です。 いつになってもこの手の話は興味、というかある種の郷愁をそそりますが この本でいちばん怖く描かれているのは、こっくりさんでも霊感でもなく 普通に現代に生きている人の心です。 人は、恋愛の強い思いや、認められたいという欲望、その他色んな念力で あるときには怪談話よりもずっと恐ろしくなれるのだなと思いました。 そんな様子がおどろおどろしく、悲しく描かれていて、 背筋がゾッとする物語でしたが、最後の話は、たとえば「世にも奇妙な物語」の 最終話に出てくるような、ちょっと不思議でさわやかに感動できる話でした。 | ||||
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怖いけど…怪談が好きなので読んでみました。 文章は、うまく話の世界に引き込んでくれて読みやすかったです。 でも、話の中であやふやにされていたり辻褄が合わない部分が多く、どの話も読み終わった時に『結局、あの人はどうなったの??』『あれはなんだったの??』と、思う部分がかなりありました。 多分そこは作者が意図的にそうしたんでしょうね。 それもミステリーっぽくて良いかもしれませんが、読者としては消化不良なので☆-1です。 でも新しい世界を見せてもらったように感じました。 不思議な世界に触れたい方は是非読んでみて下さい。 | ||||
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怖いけど…怪談が好きなので読んでみました。 文章は、うまく話の世界に引き込んでくれて読みやすかったです。 でも、話の中であやふやにされていたり辻褄が合わない部分が多く、どの話も読み終わった時に『結局、あの人はどうなったの??』『あれはなんだったの??』と、思う部分がかなりありました。 多分そこは作者が意図的にそうしたんでしょうね。それもミステリーっぽくて良いかもしれませんが、読者としては消化不良なので☆-1です。でも新しい世界を見せてもらったように感じました。不思議な世界に触れたい方は是非読んでみて下さい。 | ||||
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夏向けの怪談五編を含む短編集です。 「踊り場の花子」はいわゆる学校の怪談 「ブランコをこぐ足」は、校庭で起きたブランコ事故をめぐる怪談。 「おとうさん、したいがあるよ」は、大学生のつつじが母親の実家で遭遇するホラー。 「ふちなしのかがみ」は深夜の鏡に願いを掛けるホラー。 「八月の天変地異」は、シンジとキョウスケが夏休みに経験した天変地異の物語。 物語は、どれも怪談ですがファンタジーとミステリーを巧みな心理描写で融合させるのが得意な辻村深月らしいトリックも楽しめます。 ですので、ここではあまり細かい内容には踏み込みませんが、僕が特に気に入ったのは「八月の天変地異」だと言うことだけは言っておきたいです。 秘密基地を作って友達と遊んだ、僕の夏休みを思い出しました。 この一遍を読むまでは 「子供の頃は悩みなんて無くて良かったなぁ。」 という漠然とした記憶でしかなかったのですが、 実際はそれなりに悩みがある中で、友達とかけずり回って遊んでいたことを思い出しました。 他の四編が、ホントに怖いホラー、というか怪談なのに対して、 最後のこの一遍が少年の成長を助ける力強さになっているのが心強かったです。 | ||||
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夏向けの怪談五編を含む短編集です。 「踊り場の花子」はいわゆる学校の怪談 「ブランコをこぐ足」は、校庭で起きたブランコ事故をめぐる怪談。 「おとうさん、したいがあるよ」は、大学生のつつじが母親の実家で遭遇するホラー。 「ふちなしのかがみ」は深夜の鏡に願いを掛けるホラー。 「八月の天変地異」は、シンジとキョウスケが夏休みに経験した天変地異の物語。 物語は、どれも怪談ですがファンタジーとミステリーを巧みな心理描写で融合させるのが得意な辻村深月らしいトリックも楽しめます。 ですので、ここではあまり細かい内容には踏み込みませんが、僕が特に気に入ったのは「八月の天変地異」だと言うことだけは言っておきたいです。 秘密基地を作って友達と遊んだ、僕の夏休みを思い出しました。 この一遍を読むまでは 「子供の頃は悩みなんて無くて良かったなぁ。」 という漠然とした記憶でしかなかったのですが、 実際はそれなりに悩みがある中で、友達とかけずり回って遊んでいたことを思い出しました。 他の四編が、ホントに怖いホラー、というか怪談なのに対して、 最後のこの一遍が少年の成長を助ける力強さになっているのが心強かったです。 | ||||
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