「浅葱、もう少しで会える」『i』は冷酷に二人のゲームを進めていく。

「今から、俺たちの学年の生徒が一人、死ぬ。―自殺、するんだ」「誰が、自殺なんて」「それが―きちんと覚えてないんだ。

望むことは、罪ですか？　誰もが顔見知りの小さな町で盗みを繰り返す友達のお母さん、結婚をせっつく田舎体質にうんざりしている女の周囲で続くボヤ、出会い系サイトで知り合ったＤＶ男との逃避行──。

雪降るある日、いつも通りに登校したはずの学校に閉じ込められた8人の高校生。

ぼくらを襲った事件はテレビのニュースよりもっとずっとどうしようもなくひどかった―。ある日、学校で起きた陰惨な事件。

一生に一度だけ、死者との再会を叶えてくれるという「使者」。

人気作家チヨダ・コーキの小説で人が死んだーー あの事件から10年。

藤子・F・不二雄を「先生」と呼び、その作品を愛する父が失踪して5年。

地元を飛び出した娘と、残った娘。幼馴染みの二人の人生はもう交わることなどないと思っていた。

誰もが不安を抱えて歩き続ける、未来への“道”。子どもが感じる無力感、青春の生きにくさ、幼さゆえの不器用…。

一世一代のたくらみを胸に秘める美人双子姉妹、クレーマー新婦に振り回されっぱなしのウェディングプランナー、大好きな叔母の結婚にフクザツな心境の男子小学生、誰にも言えない重大な秘密を抱えたまま当日を迎えてしまった新郎。

塚原マチは本好きで気弱な中学一年生。ある日、図書館で本をめくっていると一枚の便せんが落ちた。

息子が小学六年の一年間「親父会」なる父親だけの集まりに参加することになった私。

タカラジェンヌの母をもつ一瀬蘭花は自身の美貌に無自覚で、恋もまだ知らなかった。

あるホラー作家のもとに送られてきた手紙には、存在しない架空の歌手とラジオ番組のことが延々と綴られていたという。

直木賞受賞、第一作 待望の書き下ろし長編 母と祖母の女三代で暮らす、伸びやかな少女、朱里。

伝説の天才アニメ監督王子千晴が、9年ぶりに挑む『運命戦線リデルライト』。

この道がずっと続けばいいと思うこともある。 ここから早く抜け出したいと思うこともある。

クラスで上位の「リア充」女子グループに属する中学二年生の小林アン。

わかば銀行から契約社員・梅澤梨花(41歳)が1億円を横領した。梨花は海外へ逃亡する。

あなたの「過去」は、大丈夫? 美しい「思い出」として記憶された日々――。

長く辛い不妊治療の末、自分たちの子を産めずに特別養子縁組という手段を選んだ夫婦。

深夜、夫が交通事故に遭った。病院に駆けつけた早苗と息子の力は、そこで彼が誰の運転する車に乗っていたかを知らされる……。

本書を読む前に、ぜひ、辻村深月の長編ミステリー『スロウハイツの神様』を手に取ってください。

直木賞作家の、痛いほど切ない青春の傷を描く小説。

湖畔の村に彼女が帰ってきた。東京に出て芸能界で成功した由貴美。

小さな会計事務所で働く鶴峯裕は同い年の妻・志保と共働き、四歳の長女・莉枝未ともうすぐ二歳になる長男・琉大を保育園に預け、バタバタの日々を過ごしている。

ここは夢が生まれる場所。 華やかなる“社交の殿堂"。

婚約者・坂庭真実が忽然と姿を消した。 その居場所を探すため、西澤架は、彼女の「過去」と向き合うことになる。

学校での居場所をなくし、閉じこもっていた“こころ”の目の前で、ある日突然部屋の鏡が光り始めた。

「愛美は死にました。しかし事故ではありません。

高校生活最後を飾るイベント「歩行祭」。それは全校生徒が夜を徹して80キロ歩き通すという、北高の伝統行事だった。

僕たちは「その日」に向かって生きてきた―。昨日までの、そして、明日からも続くはずの毎日を不意に断ち切る家族の死。

コロナ禍による休校や緊急事態宣言、これまで誰も経験したことのない事態の中で大人たち以上に複雑な思いを抱える中高生たち。

あの日、あんなことをしなければ…。心ならずも親友を裏切ってしまった中学生さくら。

転校生の白石要は、少し不思議な青年だった。背は高いが、髪はボサボサでどこを見ているかよくわからない。

のび太たちのクラスに、季節外れの転校生・ルカがやってきた。

書下ろし短編収録! 辻村深月作品を生み出す裏側、教えます。

もう一度だけ亡くなったあの人に会えるとしたら、あなたは何を伝えますか? 死者との再会を叶える使者「ツナグ」。

『鍵のない夢を見る』から10年、辻村深月が詐欺を描く。幸せが欲しくて嘘にすがりついてしまう人間の哀しみが、心に迫る3篇。

尾木遼平、46歳、元刑事。

玄武書房に勤める馬締光也は営業部では変人として持て余されていたが、新しい辞書『大渡海』編纂メンバーとして辞書編集部に迎えられる。

本屋大賞ノミネート作家、瀬尾まいこのデビュー直後から3年半の日常をつづるほのぼのエッセイ。

第37回横溝正史ミステリ大賞優秀賞受賞作! 戦慄のノワールサスペンス 26歳の守は生活保護受給者のもとを回るケースワーカー。

昔ばなし、な・の・に、新しい! 鬼退治。桃太郎って……え、そうなの? 大きくなあれ。

二日酔いで目覚めた朝、寝室の床に見覚えのない女の死体があった。玄関には鍵がかかっている。

『元気ですか?浮上したら漁火がきれいだったので送ります』彼からの2ヶ月ぶりのメールはそれだけだった。

写真家志望の大学生・相羽慎吾。卒業制作間近、彼女の夏美と出かけた山里で、古びたよろず屋「たけ屋」を見付ける。

350年の時を刻む老舗デパート『三越』 楽しいときも、悲しいときも いつでも、むかえてくれる場所 物語の名手たちが奏でる6つのデパートアンソロジー 文庫オリジナル! 制服の採寸に訪れて感じたある予感。

“本の町”読長町に住み、書物の蒐集家を曾祖父に持つ高校生の深冬。

５２ヘルツのクジラとは、他のクジラが聞き取れない高い周波数で鳴く世界で一頭だけのクジラ。何も届かない、何も届けられない。

東京の片隅、小さな二階建ての一軒家。

辻村深月、万城目学、湊かなえ、米澤穂信――。 綺羅、星のごとく輝く人気作家たちによる、“時”をテーマにしたアンソロジー。

その孤島に招き寄せられたのは、たがいに面識もない、職業や年齢もさまざまな十人の男女だった。

六月という半端な時期に夏流に転校してきたミチル。

その日、兄とあたしは、必死に山を登っていた。見つけたくない「あるもの」を見つけてしまうために。