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(短編集)
鬼の跫音
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鬼の跫音の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.83pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全49件 41~49 3/3ページ
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「ホラーサスペンス大賞」受賞作がホラーっぽく感じられなかったのですが、 本作はまさにホラーという感じ。 6編のどの主人公も、不気味な世界に一歩入り込んでいて、 危うい感じが面白かったです。 全編に共通して登場するのが、不吉なものの象徴・鴉のみというところに、 著者のこだわりが感じられ、一冊の本としてのまとまりがあって良いと思いました。 難を言えば、6編がどれも短く、読み応えという点では今ひとつなことです。 見方を変えれば読みやすい本とも言えます。 著者の作品を初めて読まれる方には特にオススメです。 | ||||
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初めての道尾さんですが、妖しい雰囲気に圧倒されてしまいました。 最初の「鈴虫」では、鈴虫と上手く絡まっていて「恐怖」に近いものを感じましたし、「ケモノ」ではミステリーの要素が一気に出て来たと思います。 その他優秀作品が勢揃いの名作。道尾さんのファンならお見逃しなく!! | ||||
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初めての道尾さんですが、妖しい雰囲気に圧倒されてしまいました。 最初の「鈴虫」では、鈴虫と上手く絡まっていて「恐怖」に近いものを感じましたし、「ケモノ」ではミステリーの要素が一気に出て来たと思います。 その他優秀作品が勢揃いの名作。道尾さんのファンならお見逃しなく!! | ||||
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私の道尾作品との出逢いは『向日葵の咲かない夏』。 『カラスの親指』のような爽やかさを伴うミステリーより、ホラー色の強い初期の『向日葵の咲かない夏』が私にとっての道尾作品。 今回の初短編集はホラー色の濃いものばかり。 作者がインタビューで、短編であることを楽しんで書かれたように話されていましたが、まさに短編ならではの妙味! 筆者自身の心意気が伝わる。 表紙、装丁、フォント全て筆者の思惑通り。 小道具や動物も使い方もお見事!参りました。 大満足の一冊。 | ||||
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私の道尾作品との出逢いは『向日葵の咲かない夏』。 『カラスの親指』のような爽やかさを伴うミステリーより、ホラー色の強い初期の『向日葵の咲かない夏』が私にとっての道尾作品。 今回の初短編集はホラー色の濃いものばかり。 作者がインタビューで、短編であることを楽しんで書かれたように話されていましたが、まさに短編ならではの妙味! 筆者自身の心意気が伝わる。 表紙、装丁、フォント全て筆者の思惑通り。 小道具や動物も使い方もお見事!参りました。 大満足の一冊。 | ||||
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「ラットマン」と「カラスの親指」。毛色の違うふたつの快作を昨年発表した道尾秀介、間髪入れずの新作は、自身初の短編集にしてホラー小説。収録されているのは6篇。いずれも猟奇的で人間の奥底に潜む狂気と偏執についての物語。 焦がれんばかりの片想い、椅子の脚裏に彫られた何者かのメッセージ、20数年前の忌まわしい記憶、予期せぬ来訪者から渡された箱詰めの文字、時系列が逆さまで後戻りする日記、そして陰湿なイジメ。どれも恐怖を増幅する設定と演出、耽美的かつグランギニョールな味付け、神経を逆なでしそうな心理描写の数々。かなり怖いし、ゾクゾクと胸の鼓動を感じながら読み続けたが、それでいてある種の呵責と悔悟、業の深さを持ち合わせているので、後味は悪いと言うより物悲しい。 そして、ミステリー作家としての読者を騙す企み。得意の著述トリックの妙が今回も冴え渡り、その結末に唸らされながら、これはホラーの形を借りたミステリーでもあると思った。 短編ゆえに著者の仕掛けたワン・トリックがより効果的に効いている部分多し、面白かった。 | ||||
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「ラットマン」と「カラスの親指」。毛色の違うふたつの快作を昨年発表した道尾秀介、間髪入れずの新作は、自身初の短編集にしてホラー小説。収録されているのは6篇。いずれも猟奇的で人間の奥底に潜む狂気と偏執についての物語。 焦がれんばかりの片想い、椅子の脚裏に彫られた何者かのメッセージ、20数年前の忌まわしい記憶、予期せぬ来訪者から渡された箱詰めの文字、時系列が逆さまで後戻りする日記、そして陰湿なイジメ。どれも恐怖を増幅する設定と演出、耽美的かつグランギニョールな味付け、神経を逆なでしそうな心理描写の数々。かなり怖いし、ゾクゾクと胸の鼓動を感じながら読み続けたが、それでいてある種の呵責と悔悟、業の深さを持ち合わせているので、後味は悪いと言うより物悲しい。 そして、ミステリー作家としての読者を騙す企み。得意の著述トリックの妙が今回も冴え渡り、その結末に唸らされながら、これはホラーの形を借りたミステリーでもあると思った。 短編ゆえに著者の仕掛けたワン・トリックがより効果的に効いている部分多し、面白かった。 | ||||
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本書は、読者の意表をつく大胆な構成と 人間の暗部を鋭く抉り出す描写に定評がある著者による初の短編集。 本作には 遠くから鬼の足音が聞こえる ―という、不気味な書き出しが印象的な『冬の鬼』 教師や同級生の嫌がらせ悩む高校生が 古い民家に住む女性から不思議なキャンバスを見せられる『悪意の顔』 など、いずれも(それぞれ別人の)Sという人物と 彼にかかわる人々を描いた6編が収録されます。 短編という形式のため 大がかりな構成上のトリックは見られませんが そのかわり、人が心の闇におぼれる瞬間と、 それに抗うことができない悲しさを鋭く切りとります。 個人的にとりわけ印象深いのは 刑務所で作られた椅子に刻まれたSという名前 それを手がかりに、椅子を作った受刑者と彼が起こした事件を探る『(ケモノ)』 徐々に明らかになる事件の秘密や、「驚愕のラスト」もさることながら、 Sや事件にかかわった人々の苦悶が伝わり、 「罪」というものについて深く考えさせられます。 誰もが持っている狂気や暗部と それが引き起こす悲劇を真正面から見据えた本作。 決して楽しい作品ではありませんが 著者のファン以外の方に限らず 多くの人に読んでいただきたい著作です。 | ||||
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本書は、読者の意表をつく大胆な構成と 人間の暗部を鋭く抉り出す描写に定評がある著者による初の短編集。 本作には 遠くから鬼の足音が聞こえる ―という、不気味な書き出しが印象的な『冬の鬼』 教師や同級生の嫌がらせ悩む高校生が 古い民家に住む女性から不思議なキャンバスを見せられる『悪意の顔』 など、いずれも(それぞれ別人の)Sという人物と 彼にかかわる人々を描いた6編が収録されます。 短編という形式のため 大がかりな構成上のトリックは見られませんが そのかわり、人が心の闇におぼれる瞬間と、 それに抗うことができない悲しさを鋭く切りとります。 個人的にとりわけ印象深いのは 刑務所で作られた椅子に刻まれたSという名前 それを手がかりに、椅子を作った受刑者と彼が起こした事件を探る『(ケモノ)』 徐々に明らかになる事件の秘密や、「驚愕のラスト」もさることながら、 Sや事件にかかわった人々の苦悶が伝わり、 「罪」というものについて深く考えさせられます。 誰もが持っている狂気や暗部と それが引き起こす悲劇を真正面から見据えた本作。 決して楽しい作品ではありませんが 著者のファン以外の方に限らず 多くの人に読んでいただきたい著作です。 | ||||
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