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蚊トンボ 白鬚の冒険
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蚊トンボ 白鬚の冒険の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.47pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全32件 1~20 1/2ページ
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1巻のレビューで書きたいことは書き尽くしたのですが、 もし2巻を読まないでいる方がいたら、 そんなもったいないことはありません。 それにしても著者はなぜこんなに裏社会をリアルに描けるんでしょう。 ま、みんなそれなりにダンディだしフィクションだからこそかしら。 | ||||
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故藤原伊織の作品を「テロリストのパラソル」以来、購読させて頂いた時期がありました。 ふと、アマゾンのレコメンド紹介でこの作品を目にして、そう言えば「未読」だったなと思い。 紹介の情報では好みではないが、一応購読する事としました。 予想通りというか、昨今のアニメのような設定で様々なケースに立ち向かっていく内容でした。 主人公を若者とした所から、その年齢での人間性というか「考え方」とその変化は興味深く感じましたし 主人公を取り巻くキャラクターも良き深さで掘り下げられて設定できており魅力的でした。 (とは言え、その良いキャラがイマイチ、ストーリーに生かせていないとも感じました) 良き意味で、このアニメ的な設定を裏切るほどの展開や、作品としての強さを期待しましたが、個人的な ハードルが高すぎたのか、そこまでは至らなく「消化不良」というのが感想です。 | ||||
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一挙に読み終えてしまいました。 無骨で一本気な主人公の少年と茶目っ気のある蚊トンボの名バディぶりが見事です。 2人のコミカルで危なっかしくハラハラさせられます。 いつか2人には垣根を超えた友情が芽生え。。 愛と友情とハードボイルドな2人の冒険の物語、皆んなにぜひ読んで欲しい作品です。 作者さんは既にお亡くなりになってらっしゃるんですね。 この作品をきっかけに他の作品も読んでみます。 白髭橋を通るたびこの作品を思い出します。 ちょっとウルウルしてしまいます。 素敵な作品に出会えて作者様に感謝致します^_^ | ||||
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一挙に読み終えてしまいました。 無骨で一本気な主人公の少年と茶目っ気のある蚊トンボの名バディぶりが見事です。 2人のコミカルで危なっかしくハラハラさせられます。 いつか2人には垣根を超えた友情が芽生え。。 愛と友情とハードボイルドな2人の冒険の物語、皆んなにぜひ読んで欲しい作品です。 作者さんは既にお亡くなりになってらっしゃるんですね。 この作品をきっかけに他の作品も読んでみます。 白髭橋を通るたびこの作品を思い出します。 ちょっとウルウルしてしまいます。 素敵な作品に出会えて作者様に感謝致します^_^ | ||||
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たった3日間の物語なのに、それを要約することは、恐らく不可能だ。だから、<冒険>というしかないし、ラストで<蚊トンボ白髭>も言うように、それに<恋>を付け足すことくらいしかできない。<蚊トンボ白髭>について説明するだけでひどく手間がかかる。結局、このことを知っているのは、倉沢達夫切りしかいないままだった。 主要人物である八木沼真紀も、瀬川恭三も、黒木/八重樫も誰もシラヒゲの存在は知らぬままだったのだ。だって、そんなこと説明することができる?ある設定を前提にした物語という点ではSFだけど、ちょっと違うものなあ。だから、とりあえず、これはアニメの設定くらいの感じで読んでみた。何ならゲームでもいいかも知んない。原作は少年マンガでもいいくらい。20歳の配管工である主人公・達夫とともに、とんでもない事態に巻き込まれる超刺激的なアニメーションだと思えばスッキリする。もちろん、ジュブナイルというわけではない。アダルトな苦みと儚さがほとばしってとどまることがない。 達夫は、かつて陸上選手として栄光を手にしかけたが、難病によって選手生命を絶たれる(この設定が物語の随所で特別な効果を発揮する)。真紀も、瀬川も、黒木/八重樫もそれぞれが過去に引きずられている。しかし、四者四様に健気?に生きている。少なくとも、見た目には目の前の現実から逃げてはいない(<濁ってなくてダークな>眼ともいうらしい)。むしろ、<無思慮、無分別、無鉄砲、無節操、無原則>に生き生きと生きている。これらは、現代には喪われた<希少価値>のようだ。 設定だけでなく、巻末の[参考資料]を一瞥するだけでも、作者としては、かなり思い切った<冒険>を試みた一編かもしれない。しかし登場する彼らは、いずれも藤原伊織作品ではお馴染みの、どんな事態にあっても諧謔とユーモアを忘れない連中だ。この造型に助けられて、どんな荒唐無稽な物語も一気に読んでしまえるのだろう。しかし、今回の“邯鄲(かんたん)の夢”はカンタンじゃない。いや、むしろ痛烈にキョーレツだ。人間の一生は短いと言うが、もっと短い生命をもつ者の方が圧倒的に多い。まさに、シラヒゲの寿命は3日間しかもたない。それでも、彼(性別不明)は達夫の<冒険>の最高の伴走者となってくれた。そのことに思いを馳せると、天空の月を仰がざるを得ないし、その青白い光につつまれることに特別な思いが走る。 | ||||
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主人公が憎まれ口しか言わず、絶対に素直にうんと言わない、イライラする、 作者が得た金融の知識を50ページくらい使って説明し、ひけらかす、どうでもいい。 主人公と蚊トンボの設定も安っぽい寄〇獣みたい | ||||
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結局、何を書きたかったのかわからない。 何もかもが中途半端で、それぞれのキャラクターも締まりがない。 これに高評価付ける人の気が知れない。 『赤い羊は肉を喰う』著: 五條瑛 と同じくらいの駄作です。 | ||||
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何度読見返してもドキドキする。 | ||||
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全てにおいて藤原伊織の作品はハズレ無し。 とにかく皆さんに読んでほしい | ||||
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江戸川乱歩賞と直木賞をW受賞した「テロリストのパラソル」を 勧められ、読んで、気に入らなかった私に、それなら!と イオリンファンが勧めた第2弾の藤原伊織作品がこちら。 「藤原作品の中でも少し毛色が違う」とのことで読みましたが、 私にとっては苦手なテイストがまったく一緒でした……。 話の展開の無理やりさを指摘するレビューも多々ありますが、 もう私はそれ以前に、どうもこの作家さんの描く人物たちを 好きになれない……男も女も好きになれないのです……。 会話もくどくてクサイ。自己評価低めを装っているけれど、 透けて見える自意識過剰なセリフの応酬に恥ずかしさすら覚えます。 蚊トンボの意識が脳みそに寄生するという設定はファンタジー であり、設定的にはテロパラとは「全く違う」ということに なるのかもしれませんが、藤原伊織のカラーはそんな設定ではなく、 主要人物たちの人種が一緒、ということに尽きます。 ヒーローはニヒルでクールでダンディ。高い資質を持ちながら、 現実のステイタス(職業等)はいわゆる「社会的に低め」設定。 何かにしがみつくことをせず、自分の信念を通すために 自らの立場を危険に曝すことも厭わない。(カッコイイ~) 「まとも」もしくは「優秀め」の男に憧れられる。 憧れられていながら本人は自身の男としての魅力に無頓着。 周囲に影響を及ぼすが、周囲から影響されない。 何の努力もなしに美人で賢いステイタス高めの女に惚れられ、 ぐいぐい来られる。でも絶対ガッつかない。放っておいても 女サイドからアクションを起こされる。男女関係は受け身。 ヒロインもテンプレート。美人で賢く(この作家の定義する賢さ)、 気が強くて行動力があり物怖じしない、社会的には「良いご家庭」の お嬢様で、20代。(やっぱ若くないとね!) 料理ができない。 そして主人公に一方的に好意を寄せて押して押して押しまくる。 てな感じでキャラクターがワンパターンなんですよね……。 この作家さんの「賢さ」の演出も結構幼稚だと思うんですけど……。 ・ヘミングウェイを読んでいる ・会話に「日本国憲法21条で規定されている…」「法的には…」とか差し込む ・登場人物たちがやたら専門用語を使う ・セリフの中で相手(主にヒーロー)の知性を褒め称える 具体例)社会的に勝者のステイタスにいる人物が、ヒーローに 「奇妙な人だな、君は」「特殊なタイプかもしれな」 「君と話している方が面白い」など、分かりやすく敬意を示す なんだろう……ご本人、東大卒でしたか? 頭は良い(学力はある)んだろうと思うんですが、 人間として余り深みのあるタイプじゃない感じが……。 他者を観察していないというか、人とかかわるような人生経験が乏しそう……。 登場人物たちの会話が、同じカラーの人たちの掛け合いで、 独り善がりで読んでいて恥ずかしくてたまらなかったです。 「テロリストのパラソル」の良さが分からなかったとき、 テロパラが好きと言う男性に感想を聞いたところ 「う~ん、何だろう……男が憧れる男を描いてるんだよね」 なるほど!それなら分かる!そういう「理由」が分かれば、 テロパラが評価されるの、なんか分かる。ようやく分かった! 要するに私は、テロパラの話がどうこうと言うよりも、 そもそも「ハードボイルド」というジャンルが好きじゃないんだ、 と気付きました。男目線で「カッコイイ男」が破滅的に生きる というジャンルがね、どうも「中二病か」と突っ込みたくなるようです。 好きな人には申し訳ないレビューですが、ちゃんと分かっていますよ~。 女子が好きな少女漫画的展開、つまり 「何の取り柄もない平凡な女の子が、イケメンで頭が良くモテモテな 男子から一途に想いを寄せられる。もしくは強引に迫られる」 と全く同じだって。そういう作品(主に少女漫画)に、世の男性陣が 「アホか、そんな展開ねぇよ」と突っ込むのもちゃんと受け止めます! ってーか、「ねぇよ」と思っても面白いと思って読んじゃうのと同じで、 ハードボイルドに憧れる人がイオリン作品にはまるのかなーと想像してまーす。 | ||||
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知人から勧められた「テロリストのパラソル」がどうも肌に合わず、 この作家の別の作品を読もうか読むまいか迷っていたら、 「テロパラとは違って、でも面白いよ」と再度勧められたのがこちら。 ――結果、ああ、私はこの作家さんとは合わないんだ、とハッキリしました。 皆さんのレビューを読むと、話の展開や整合性などに引っかかりを 覚えている方が多そうですが、私はもうそれ以前に登場人物たちが 繰り広げる現実味の無い会話、引いてはキャラクター自体に 「何だこの中二病みたいな面々は……」とドン引きしていました。 文章が美しいと定評のある藤原氏ですが、確かに普通の文章では まぁさほど何も引っかからずに読めるのですが、会話になると …………もう……もう……読んでいるこっちが恥ずかしい……。 この作家さん、頭が良かったとのことですが、友達はいなかった もしくは、幅広い人種とは付き合ってこなかったんだろうなー と言うくらい、出てくる人々がワンパターン。 掛け合いの会話になると、主要メンバーは皆同じカラーなので、 独り善がり劇場を見ているかのよう……。無駄に多い発話量。 ニヒルでダンディでクールという設定で妄想しましたーって感じ。 テロパラといい、若者はこういう記号的なハードボイルド系(?)の キャラクターをカッコいいと思うのかな? ヒロインもテロパラと同じタイプ。同性の私から見るとかなり 鼻につくのですが……。つまり、 ・賢く美人の20代(「賢い」の定義も微妙ですが) ・気が強く物怖じしない ・ヒーローにぐいぐい迫る、一方的に好意を強く向ける ・発話、表現がくどい(これは主要メンバー全員) ・料理ができない ・皆から見て魅力的という設定 引くわー。男性作家で女性が魅力的と思う女性を書く作家って 少ないなーと思いますが、きっと、女性作家で男性が魅力的と 思う男性を書ける作家も少ないんでしょうね。 ちなみに。 男性作家の本に出てくる女性の登場人物で、ああ、女性をよく 分かってるなーって思ったのって、奥田英朗くらいです。 奥田氏はホント、色んなタイプの女性を書くし、好き嫌いは 別にして、いるいるこういう女性、リアリティあるなーと思えます。 話を戻して。 蚊トンボの一人称が「おいら」だったのも引きました。 10代の女の子が自分を「ぼく」とか「(方言ではなく)うち」とか 言うのと通ずる、男の「おいら」……恥ーずーかーしーいー。 登場人物たちが「知的」であることの表現として ・ヘミングウェイを読んでいる ・会話内で「憲法●条で~」とか言う ・やたら専門用語とか差し込む ・登場人物同士がお互いの知的さを指摘し合う という……子供っぽいんですよ……なんとなく……。 と言うことで、タイトル通り、頭の良い中二病が書いた話みたい。 | ||||
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藤原作品らしい主人公なのですが、性格にリアリティがなさすぎて感情移入できませんでした。 ごく普通の若者なのに、アウトローに対してもやたらと強気で筋を通す。 確かに魅力的ではありますが、「異常な性格」(悪い意味ではありません)であるのは確かですよね。 どの様な過去が彼の性格を作ったのか?それについて一切説明がないのが残念です。 | ||||
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読み出してすぐに、岩明均氏の「寄生獣」のミギーを思い出しました。 基礎は全く一緒ですね。蚊トンボが主人公の頭の中に住み着き、主人公は 特殊な能力を得ます。そして奇妙な事件に遭遇し、蚊トンボと一緒にその 問題に立ち向かっていく、という話です。 所詮SFなのでリアリティを求めてはいけないのでしょうが、主人公が若干20歳 でヤクザ相手に立ち回ったり(ヤクザ物小説を好む人向け?)、初対面の28歳の 女性に言い寄られたり(ハードボイルド小説を好む人向け?)、と著者の無理やりな サービス精神を感じつつ読みました。 じゃ、なぜ星4つなのよ?といわれると、儚い寿命で主人公に手を貸してきた 蚊トンボが消え行く場面が泣けました。全然そこを盛り上げよう、泣かせようと 著者はしていないのですが、自分はどうも、、、こういうのに弱くって。。。 色々と無理がある展開がありますが、ま、そこはSFだと思って、楽しんで読める 人ならば、それなりに楽しめる一冊だと思います。 | ||||
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読み出してすぐに、岩明均氏の「寄生獣」のミギーを思い出しました。 基礎は全く一緒ですね。蚊トンボが主人公の頭の中に住み着き、主人公は 特殊な能力を得ます。そして奇妙な事件に遭遇し、蚊トンボと一緒にその 問題に立ち向かっていく、という話です。 所詮SFなのでリアリティを求めてはいけないのでしょうが、主人公が若干20歳 でヤクザ相手に立ち回ったり(ヤクザ物小説を好む人向け?)、初対面の28歳の 女性に言い寄られたり(ハードボイルド小説を好む人向け?)、と著者の無理やりな サービス精神を感じつつ読みました。 じゃ、なぜ星4つなのよ?といわれると、儚い寿命で主人公に手を貸してきた 蚊トンボが消え行く場面が泣けました。全然そこを盛り上げよう、泣かせようと 著者はしていないのですが、自分はどうも、、、こういうのに弱くって。。。 色々と無理がある展開がありますが、ま、そこはSFだと思って、楽しんで読める 人ならば、それなりに楽しめる一冊だと思います。 | ||||
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2007年5月に藤原氏逝去の報を聞き、著作を確認して「こんなに作品を出していたのか」と知りました。私にとっては1995年の『テロリストのパラソル』以降、疎遠な作家さんでありました。その後、何点か作品を読了しました。 本作、『蚊トンボ白髭の冒険』は、モヤモヤが残りすぎて後味が悪い。 登場人物たちの行動の根拠となる動機が弱いのです。説明がないので分からない。 人が行動するには、何らかの根拠があるはず。現実においては、説明しようもない衝動的行動もある。が、物語であれば、行動の根拠になる想いが説明されるべきだ思う。説明までなくても、衝動的行動の動機や葛藤を読者が感じられるようにするのが、作家の力量であると思うのです。 残念ながら、私は上記の点が意味不明であったために、本作が好きになれずじまいです。 「達夫の黒木への義理には理由がないのでは?」 「達夫が真紀を守る必要は何?」 「真紀はなぜ、その場に適切な振る舞いができないのか?」 「瀬川は、どうして組に肩入れする?」 「瀬川が学生をかばって刑務所入りした、本当の理由は?」 などなど、湧き上がる問いに答えてくれません。 藤原氏に何かあったのでしょうかもっと丁寧に人物の内面を描いてくれたら良かったのですが。 | ||||
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2007年5月に藤原氏逝去の報を聞き、著作を確認して「こんなに作品を出していたのか」と知りました。私にとっては1995年の『テロリストのパラソル』以降、疎遠な作家さんでありました。その後、何点か作品を読了しました。 本作、『蚊トンボ白髭の冒険』は、モヤモヤが残りすぎて後味が悪い。 登場人物たちの行動の根拠となる動機が弱いのです。説明がないので分からない。 人が行動するには、何らかの根拠があるはず。現実においては、説明しようもない衝動的行動もある。が、物語であれば、行動の根拠になる想いが説明されるべきだ思う。説明までなくても、衝動的行動の動機や葛藤を読者が感じられるようにするのが、作家の力量であると思うのです。 残念ながら、私は上記の点が意味不明であったために、本作が好きになれずじまいです。 「達夫の黒木への義理には理由がないのでは?」 「達夫が真紀を守る必要は何?」 「真紀はなぜ、その場に適切な振る舞いができないのか?」 「瀬川は、どうして組に肩入れする?」 「瀬川が学生をかばって刑務所入りした、本当の理由は?」 などなど、湧き上がる問いに答えてくれません。 藤原氏に何かあったのでしょうかもっと丁寧に人物の内面を描いてくれたら良かったのですが。 | ||||
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「テロリストのパラソル」を読んで以来、大好きな作家の藤原伊織さんの作品でしたが、人間の頭の中に蚊トンボが住み着くという内容があまり興味をそそられず、ずっと読まずにいました。しかし、今年の5月に藤原さんが亡くなられすべての作品を読もうと決め、いざ読んでみると主人公と蚊トンボ白髭のコンビがとても痛快で、うらやましくなるくらいの関係でした。読み終わった後「もっと続きが読みたい」、「このコンビの活躍をもっとみたい」とつよく思いました。他の方のレビューは厳しいけど藤原作品の中で自分としては1、2位の作品です。 | ||||
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酷評の方が多いのは、今までの藤原伊織さんの作品とは一味違うからでしょうか。 正直言葉で評論するのは苦手なので、個人的には「とりあえず読んでみて」としかいえないけれど、最近読んだ本の中でこれほど読み終わった後に声を出して「面白かったよ!!」(勿論独り言)と叫び、この世界から抜けなくてはならないことに心底ガッカリした本はありません。 難しい設定なんてこれ以上いらなかったと思います。ただ純粋に、数日間の間に起こったちょっと不思議な他人の話を楽しんでほしい作品です。 村上春樹さんが好きな人にはこのラストの爽快感は堪らない衝撃だと思われます。 | ||||
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他のレビューでもいわれている通り、主人公達夫が黒木にここまで義理立てする必要もない。カイバラとの決着をつける必要もないし、真紀とは事実恋愛していたのか、と首を捻る部分もある。しかし何故そうしたのか、は説明できると思う。達夫は走ることを奪われて以来、真っ当に生きるしかやることがなかったのだ。真っ当に生きるために不条理に見えるコースを走り出し、ひとたび走り出してしまえば止まることが出来なかった。白鬚の助けを得ても、達夫の行動は自らを殺める為のランニングでしかない。しかし、そんなストーリーを悲嘆交えず淡々と、むしろ柔らかく描いている点が素晴らしいと思う。ただし、本筋に関係ない説明がくどすぎる点は確か。また、黒木の造詣が個人的に好感を持てなかったのも残念。達夫以外のキャラクタの背景の描き方が今ひとつといったところ。背景を殆ど持たない白鬚は、だからこそ生きている。 | ||||
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他のレビューでもいわれている通り、主人公達夫が黒木にここまで義理立てする必要もない。カイバラとの決着をつける必要もないし、真紀とは事実恋愛していたのか、と首を捻る部分もある。 しかし何故そうしたのか、は説明できると思う。達夫は走ることを奪われて以来、真っ当に生きるしかやることがなかったのだ。真っ当に生きるために不条理に見えるコースを走り出し、ひとたび走り出してしまえば止まることが出来なかった。 白鬚の助けを得ても、達夫の行動は自らを殺める為のランニングでしかない。しかし、そんなストーリーを悲嘆交えず淡々と、むしろ柔らかく描いている点が素晴らしいと思う。 ただし、本筋に関係ない説明がくどすぎる点は確か。また、黒木の造詣が個人的に好感を持てなかったのも残念。達夫以外のキャラクタの背景の描き方が今ひとつといったところ。背景を殆ど持たない白鬚は、だからこそ生きている。 | ||||
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