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蚊トンボ 白鬚の冒険



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蚊トンボ 白鬚の冒険の評価: 3.54/5点 レビュー 35件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.47pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全10件 1~10 1/1ページ
No.10:
(2pt)

消化不良

故藤原伊織の作品を「テロリストのパラソル」以来、購読させて頂いた時期がありました。
ふと、アマゾンのレコメンド紹介でこの作品を目にして、そう言えば「未読」だったなと思い。
紹介の情報では好みではないが、一応購読する事としました。

予想通りというか、昨今のアニメのような設定で様々なケースに立ち向かっていく内容でした。

主人公を若者とした所から、その年齢での人間性というか「考え方」とその変化は興味深く感じましたし
主人公を取り巻くキャラクターも良き深さで掘り下げられて設定できており魅力的でした。
(とは言え、その良いキャラがイマイチ、ストーリーに生かせていないとも感じました)

良き意味で、このアニメ的な設定を裏切るほどの展開や、作品としての強さを期待しましたが、個人的な
ハードルが高すぎたのか、そこまでは至らなく「消化不良」というのが感想です。
蚊トンボ白鬚の冒険(下) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:蚊トンボ白鬚の冒険(下) (講談社文庫)より
4062750562
No.9:
(1pt)

見る価値なし

主人公が憎まれ口しか言わず、絶対に素直にうんと言わない、イライラする、
作者が得た金融の知識を50ページくらい使って説明し、ひけらかす、どうでもいい。
主人公と蚊トンボの設定も安っぽい寄〇獣みたい
蚊トンボ白鬚の冒険Amazon書評・レビュー:蚊トンボ白鬚の冒険より
4062111985
No.8:
(1pt)

面白くないの一言の尽きる

結局、何を書きたかったのかわからない。
何もかもが中途半端で、それぞれのキャラクターも締まりがない。
これに高評価付ける人の気が知れない。
『赤い羊は肉を喰う』著: 五條瑛 と同じくらいの駄作です。
蚊トンボ白鬚の冒険Amazon書評・レビュー:蚊トンボ白鬚の冒険より
4062111985
No.7:
(2pt)

頭の良い(学力のある)中二病が書いたみたいな話…

江戸川乱歩賞と直木賞をW受賞した「テロリストのパラソル」を
勧められ、読んで、気に入らなかった私に、それなら!と
イオリンファンが勧めた第2弾の藤原伊織作品がこちら。
「藤原作品の中でも少し毛色が違う」とのことで読みましたが、
私にとっては苦手なテイストがまったく一緒でした……。

話の展開の無理やりさを指摘するレビューも多々ありますが、
もう私はそれ以前に、どうもこの作家さんの描く人物たちを
好きになれない……男も女も好きになれないのです……。
会話もくどくてクサイ。自己評価低めを装っているけれど、
透けて見える自意識過剰なセリフの応酬に恥ずかしさすら覚えます。

蚊トンボの意識が脳みそに寄生するという設定はファンタジー
であり、設定的にはテロパラとは「全く違う」ということに
なるのかもしれませんが、藤原伊織のカラーはそんな設定ではなく、
主要人物たちの人種が一緒、ということに尽きます。

ヒーローはニヒルでクールでダンディ。高い資質を持ちながら、
現実のステイタス(職業等)はいわゆる「社会的に低め」設定。
何かにしがみつくことをせず、自分の信念を通すために
自らの立場を危険に曝すことも厭わない。(カッコイイ~)
「まとも」もしくは「優秀め」の男に憧れられる。
憧れられていながら本人は自身の男としての魅力に無頓着。
周囲に影響を及ぼすが、周囲から影響されない。
何の努力もなしに美人で賢いステイタス高めの女に惚れられ、
ぐいぐい来られる。でも絶対ガッつかない。放っておいても
女サイドからアクションを起こされる。男女関係は受け身。

ヒロインもテンプレート。美人で賢く(この作家の定義する賢さ)、
気が強くて行動力があり物怖じしない、社会的には「良いご家庭」の
お嬢様で、20代。(やっぱ若くないとね!) 料理ができない。
そして主人公に一方的に好意を寄せて押して押して押しまくる。

てな感じでキャラクターがワンパターンなんですよね……。
この作家さんの「賢さ」の演出も結構幼稚だと思うんですけど……。

・ヘミングウェイを読んでいる
・会話に「日本国憲法21条で規定されている…」「法的には…」とか差し込む
・登場人物たちがやたら専門用語を使う
・セリフの中で相手(主にヒーロー)の知性を褒め称える
具体例)社会的に勝者のステイタスにいる人物が、ヒーローに
「奇妙な人だな、君は」「特殊なタイプかもしれな」
「君と話している方が面白い」など、分かりやすく敬意を示す

なんだろう……ご本人、東大卒でしたか?
頭は良い(学力はある)んだろうと思うんですが、
人間として余り深みのあるタイプじゃない感じが……。
他者を観察していないというか、人とかかわるような人生経験が乏しそう……。
登場人物たちの会話が、同じカラーの人たちの掛け合いで、
独り善がりで読んでいて恥ずかしくてたまらなかったです。

「テロリストのパラソル」の良さが分からなかったとき、
テロパラが好きと言う男性に感想を聞いたところ
「う~ん、何だろう……男が憧れる男を描いてるんだよね」
なるほど!それなら分かる!そういう「理由」が分かれば、
テロパラが評価されるの、なんか分かる。ようやく分かった!

要するに私は、テロパラの話がどうこうと言うよりも、
そもそも「ハードボイルド」というジャンルが好きじゃないんだ、
と気付きました。男目線で「カッコイイ男」が破滅的に生きる
というジャンルがね、どうも「中二病か」と突っ込みたくなるようです。

好きな人には申し訳ないレビューですが、ちゃんと分かっていますよ~。
女子が好きな少女漫画的展開、つまり
「何の取り柄もない平凡な女の子が、イケメンで頭が良くモテモテな
男子から一途に想いを寄せられる。もしくは強引に迫られる」
と全く同じだって。そういう作品(主に少女漫画)に、世の男性陣が
「アホか、そんな展開ねぇよ」と突っ込むのもちゃんと受け止めます!
ってーか、「ねぇよ」と思っても面白いと思って読んじゃうのと同じで、
ハードボイルドに憧れる人がイオリン作品にはまるのかなーと想像してまーす。
蚊トンボ白鬚の冒険Amazon書評・レビュー:蚊トンボ白鬚の冒険より
4062111985
No.6:
(2pt)

頭の良い(=学力のある)中二病が書いた話みたい…

知人から勧められた「テロリストのパラソル」がどうも肌に合わず、
この作家の別の作品を読もうか読むまいか迷っていたら、
「テロパラとは違って、でも面白いよ」と再度勧められたのがこちら。
――結果、ああ、私はこの作家さんとは合わないんだ、とハッキリしました。

皆さんのレビューを読むと、話の展開や整合性などに引っかかりを
覚えている方が多そうですが、私はもうそれ以前に登場人物たちが
繰り広げる現実味の無い会話、引いてはキャラクター自体に
「何だこの中二病みたいな面々は……」とドン引きしていました。

文章が美しいと定評のある藤原氏ですが、確かに普通の文章では
まぁさほど何も引っかからずに読めるのですが、会話になると
…………もう……もう……読んでいるこっちが恥ずかしい……。

この作家さん、頭が良かったとのことですが、友達はいなかった
もしくは、幅広い人種とは付き合ってこなかったんだろうなー
と言うくらい、出てくる人々がワンパターン。
掛け合いの会話になると、主要メンバーは皆同じカラーなので、
独り善がり劇場を見ているかのよう……。無駄に多い発話量。
ニヒルでダンディでクールという設定で妄想しましたーって感じ。
テロパラといい、若者はこういう記号的なハードボイルド系(?)の
キャラクターをカッコいいと思うのかな?

ヒロインもテロパラと同じタイプ。同性の私から見るとかなり
鼻につくのですが……。つまり、

・賢く美人の20代(「賢い」の定義も微妙ですが)
・気が強く物怖じしない
・ヒーローにぐいぐい迫る、一方的に好意を強く向ける
・発話、表現がくどい(これは主要メンバー全員)
・料理ができない
・皆から見て魅力的という設定

引くわー。男性作家で女性が魅力的と思う女性を書く作家って
少ないなーと思いますが、きっと、女性作家で男性が魅力的と
思う男性を書ける作家も少ないんでしょうね。

ちなみに。
男性作家の本に出てくる女性の登場人物で、ああ、女性をよく
分かってるなーって思ったのって、奥田英朗くらいです。
奥田氏はホント、色んなタイプの女性を書くし、好き嫌いは
別にして、いるいるこういう女性、リアリティあるなーと思えます。

話を戻して。
蚊トンボの一人称が「おいら」だったのも引きました。
10代の女の子が自分を「ぼく」とか「(方言ではなく)うち」とか
言うのと通ずる、男の「おいら」……恥ーずーかーしーいー。
登場人物たちが「知的」であることの表現として

・ヘミングウェイを読んでいる
・会話内で「憲法●条で~」とか言う
・やたら専門用語とか差し込む
・登場人物同士がお互いの知的さを指摘し合う

という……子供っぽいんですよ……なんとなく……。
と言うことで、タイトル通り、頭の良い中二病が書いた話みたい。
蚊トンボ白鬚の冒険(上) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:蚊トンボ白鬚の冒険(上) (講談社文庫)より
4062750554
No.5:
(2pt)

行動の動機が不鮮明

2007年5月に藤原氏逝去の報を聞き、著作を確認して「こんなに作品を出していたのか」と知りました。私にとっては1995年の『テロリストのパラソル』以降、疎遠な作家さんでありました。その後、何点か作品を読了しました。
本作、『蚊トンボ白髭の冒険』は、モヤモヤが残りすぎて後味が悪い。
登場人物たちの行動の根拠となる動機が弱いのです。説明がないので分からない。
人が行動するには、何らかの根拠があるはず。現実においては、説明しようもない衝動的行動もある。が、物語であれば、行動の根拠になる想いが説明されるべきだ思う。説明までなくても、衝動的行動の動機や葛藤を読者が感じられるようにするのが、作家の力量であると思うのです。
残念ながら、私は上記の点が意味不明であったために、本作が好きになれずじまいです。
「達夫の黒木への義理には理由がないのでは?」
「達夫が真紀を守る必要は何?」
「真紀はなぜ、その場に適切な振る舞いができないのか?」
「瀬川は、どうして組に肩入れする?」
「瀬川が学生をかばって刑務所入りした、本当の理由は?」
などなど、湧き上がる問いに答えてくれません。
藤原氏に何かあったのでしょうかもっと丁寧に人物の内面を描いてくれたら良かったのですが。
蚊トンボ白鬚の冒険(上) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:蚊トンボ白鬚の冒険(上) (講談社文庫)より
4062750554
No.4:
(2pt)

行動の動機が不鮮明

2007年5月に藤原氏逝去の報を聞き、著作を確認して「こんなに作品を出していたのか」と知りました。私にとっては1995年の『テロリストのパラソル』以降、疎遠な作家さんでありました。その後、何点か作品を読了しました。

本作、『蚊トンボ白髭の冒険』は、モヤモヤが残りすぎて後味が悪い。

登場人物たちの行動の根拠となる動機が弱いのです。説明がないので分からない。
人が行動するには、何らかの根拠があるはず。現実においては、説明しようもない衝動的行動もある。が、物語であれば、行動の根拠になる想いが説明されるべきだ思う。説明までなくても、衝動的行動の動機や葛藤を読者が感じられるようにするのが、作家の力量であると思うのです。

残念ながら、私は上記の点が意味不明であったために、本作が好きになれずじまいです。

「達夫の黒木への義理には理由がないのでは?」
「達夫が真紀を守る必要は何?」
「真紀はなぜ、その場に適切な振る舞いができないのか?」
「瀬川は、どうして組に肩入れする?」
「瀬川が学生をかばって刑務所入りした、本当の理由は?」
などなど、湧き上がる問いに答えてくれません。

藤原氏に何かあったのでしょうかもっと丁寧に人物の内面を描いてくれたら良かったのですが。
蚊トンボ白鬚の冒険(上) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:蚊トンボ白鬚の冒険(上) (講談社文庫)より
4062750554
No.3:
(2pt)

浅い。惜しい。

「テロリストのパラソル」で江戸川乱歩賞、直木賞を受賞し、「ひまわりの祝祭」「てのひらの闇」「雪が降る」と、質の高い作品を世に送りだした作家の最新長編ということで、楽しみに購入した。しかし、期待が高かったせいか、満足を得られなかった。
この作品を一言でたとえるなら、「高級食材のごった煮」とでもいおうか、主人公の白髭・達夫をはじめ、脇役の黒木、瀬川、カイバラなどのキャラクターの設定はさすがであるが、それぞれを生かし切れていない。
「達夫はなぜほとんど面識のない黒木を命をかけてかばい、そして数度しかあったことのない恋人真紀を救いにいくのか」「なぜ、黒木と瀬川が敵対するのか」「なぜカイバラは異常なまでの執念を持ち続けるのか」といった動機付けが不十分で、!感!情移入できないまま何となく物語が流れていってしまう感じである。
587ページもの長さでありながら、作品自体に厚みを感じないのは残念である。
先述した登場人物の設定、終盤のカイバラ対達夫など、作者の力量にうならされる部分もあり、次回作に期待したい。
「もう一息」ですごい作品になったのではないかと思うと、大変に「惜しい」作品である。
本作品は2002末のこのミスでベスト20にはいらず、実質22位だった。
蚊トンボ白鬚の冒険(下) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:蚊トンボ白鬚の冒険(下) (講談社文庫)より
4062750562
No.2:
(2pt)

浅い、惜しい

「テロリストのパラソル」で江戸川乱歩賞、直木賞を受賞し、「ひまわりの祝祭」「てのひらの闇」「雪が降る」と、質の高い作品を世に送りだした作家の最新長編ということで、楽しみに購入した。しかし、期待が高かったせいか、満足を得られなかった。この作品を一言でたとえるなら、「高級食材のごった煮」とでもいおうか、主人公の白髭・達夫をはじめ、脇役の黒木、瀬川、カイバラなどのキャラクターの設定はさすがであるが、それぞれを生かし切れていない。「達夫はなぜほとんど面識のない黒木を命をかけてかばい、そして数度しかあったことのない恋人真紀を救いにいくのか」「なぜ、黒木と瀬川が敵対するのか」「なぜカイバラは異常なまでの執念を持ち続けるのか」といった動機付けが不十分で、!感!情移入できないまま何となく物語が流れていってしまう感じである。587ページもの長さでありながら、作品自体に厚みを感じないのは残念である。先述した登場人物の設定、終盤のカイバラ対達夫など、作者の力量にうならされる部分もあり、次回作に期待したい。「もう一息」ですごい作品になったのではないかと思うと、大変に「惜しい」作品である。本作品は2002末のこのミスでベスト20にはいらず、実質22位だった。
蚊トンボ白鬚の冒険Amazon書評・レビュー:蚊トンボ白鬚の冒険より
4062111985
No.1:
(2pt)

浅い、惜しい

「テロリストのパラソル」で江戸川乱歩賞、直木賞を受賞し、「ひまわりの祝祭」「てのひらの闇」「雪が降る」と、質の高い作品を世に送りだした作家の最新長編ということで、楽しみに購入した。しかし、期待が高かったせいか、満足を得られなかった。
この作品を一言でたとえるなら、「高級食材のごった煮」とでもいおうか、主人公の白髭・達夫をはじめ、脇役の黒木、瀬川、カイバラなどのキャラクターの設定はさすがであるが、それぞれを生かし切れていない。
「達夫はなぜほとんど面識のない黒木を命をかけてかばい、そして数度しかあったことのない恋人真紀を救いにいくのか」「なぜ、黒木と瀬川が敵対するのか」「なぜカイバラは異常なまでの執念を持ち続けるのか」といった動機付けが不十分で、!感!情移入できないまま何となく物語が流れていってしまう感じである。
587ページもの長さでありながら、作品自体に厚みを感じないのは残念である。
先述した登場人物の設定、終盤のカイバラ対達夫など、作者の力量にうならされる部分もあり、次回作に期待したい。
「もう一息」ですごい作品になったのではないかと思うと、大変に「惜しい」作品である。
本作品は2002末のこのミスでベスト20にはいらず、実質22位だった。
蚊トンボ白鬚の冒険Amazon書評・レビュー:蚊トンボ白鬚の冒険より
4062111985

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