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テロリストのパラソル
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テロリストのパラソルの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.95pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全121件 61~80 4/7ページ
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殆どの作品において男性の感性が色濃いから、ハードボイルドって言われるのは仕方ないけど 男の繊細さ っていうか まぁ 男ですいません!!って潔い感じが好き。 お亡くなりになったのは凄く残念です。 もう、作品が世に出ないのですから。 一番最初に藤原さんの本を読んだのがこの作品。 私殆ど活字は読み返さないのに。少なくとも十回は読み返しました。 それでも、毎回充実度がある。 最初は「w受賞」してるんだー?この作品くらいで読んだのですが、もうどっぷりですw | ||||
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ちょっと前の熱い日本ってどんなんだったんだろう?と聞いたら知人からこの本を勧められました。日本にもこんな時代、こんな世界があったんだなぁとドキドキしながら読みました。テンポよくスピード感のあるス話でとても面白かったです。最近ハマっている海外のスパイもののドラマを彷彿させられました。 | ||||
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物語には複数の登場人物が出てきますが、結局は、主人公の男性と全共闘時代を共に過ごした友人2人(桑野と優子)の三角関係が物語の核だったのかな?最終的にはそうなってしまったけれど、そこにたどり着くまでのプロセスは申し分なし。 ヤクザとホームレスが出てくるあたり、作品全体をダーク系の色に染めたかったのだと思いますが、そのおかげで優子の娘・塔子の存在がひときわ輝いてたように思えます。 彼女のおかげで、この作品全体の質も底上げされた印象が強い。 逆に西尾、望月、辰村といった他の登場人物は、名前がよく出てくる割に物語全体を左右する存在ではなかったので、その分、読者の先ヨミをかく乱し、ダーク色を一層濃くしてくれてたのかな? 終盤は、見事に泣かされちゃいましたね(笑) 秀作です。 | ||||
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スピード感のあるドラマを見ているように一気に読めました。 こういうのをハードボイルドっていうんでしょうね。 主人公がかっこよく、背景描写もきちんとしています。 何より会話が小気味良い。 全体に漂う煙たいような雰囲気も作品の魅力だと思います。 読ませる力が感じられる作品でした。 | ||||
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わたしのなかのナンバー1です。文章、キャラの魅力、会話のうまさ、ユーモア、全体に漂ううす暗くも美しいトーン、いずれも一流のそれです。無論、偶然の頻度がおそろしく高いなどの欠点はありますが、それでも日本の小説の誇る一冊と信じております。 | ||||
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「江戸川乱歩・直木賞W受賞!」との謳い文句にそそられて購入しました。アル中のバーテンダーである主人公が公園で飲酒中に、爆弾テロに巻き込まれ、、、というのが本作のストーリーです。自分はまずこの設定に驚きました。「主人公がアル中?」しかも「昼間から飲酒?」いったいどんな話の展開になるのか、期待半分心配半分でした。けどそんな心配は無用でしたね!警察・ヤクザに追われ、主人公の過去が暴かれていき、しかも昔の恋人の娘までが登場する。目まぐるしい展開に一気に読み上げてしまいました。2011年に読んだ最初の一冊目でしたが、最高の一冊になるかもしれません | ||||
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*自分のブログに書いたものと同一内容です。 いやぁ、面白かった。 xx賞受賞なんてのにロクなものはないのだが、これは面白い。 アル中バーテンダーのハードボイルド的なものを想像して買ってみたのだけど・・・ ハードボイル・・・的ではある。 ミステリ・・・的でもある。 でもやっぱり人間ドラマというべきか。 真の黒幕は事件の発端と同時にそれと知れる。 が、そこに至るまでのドラマが面白い。 また謎解きシーンで、(ドラマ的に)意外な事実が知らされる。 レールの先が見えているジェットコースターストーリーとでもいうか。 夜中の2時頃に夜食を食いながら読み始めたら止まらなくなった。 結局読み終わったのは午前5時。 一気に読まされました('Д`) | ||||
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1968年12月の東大駒場での革マル派と早稲田を叩き出された社青同解放派との血を血で洗う内ゲバと無期限バリストを破壊せんとする日共=民青、右翼との暴力的衝突は大晦日まで15日間にも及んだ。この小説の舞台となる第8本館は東大全共闘=駒場共闘の拠点で革マル派と社青同解放派、フロント(自治会執行部)が立てこもっていた。ある時ノンポリ学生が民青が8本を攻撃していると通報してきたのでわれわれは鉄パイプで武装して包囲した民青と右翼に殴りこみ頭をめった撃ちにして蹴散らした。頭から血を噴出して倒れた民青を私はさらに殴ったが東大の教員に羽交い絞めにされ止められた。止められなかったら死んでいたかも。この小説の舞台と背景はそんなもんである。藤原伊織はこの第8本館に立てこもった駒場共闘に属していたかどうかは知らない。藤原は東大卒業して電通に入っているから活動家ではないのだろう。しかし駒場共闘の第8本館篭城のことは東大の学友に聞いて大体知っている。まあこの小説みたいなもんである。年が明け1月東大本郷の図書館前で全共闘と民青の大規模な衝突があり1・18、1・19の「決戦」となだれこんでいく。お正月気分などない戦いにつぐ戦いで睡眠もとれず暴れたのは若かった(20歳)からだろう。藤原の冥福を祈る。地獄で会おう。 | ||||
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藤原伊織さんは大好きな作家さんの一人なのですが、 特にこの作品は大好きで、もう何十回となく読み返しています。 江戸川乱歩賞と直木賞をW受賞しています。 新宿中央公園で起こった爆弾テロ。 そこに居あわせたアル中のバーテンダー島村。 そこには彼の大学時代の恋人と、親友も居あわせ、命を失ってしまう。 彼は過去に起こした事件から警察に疑われるが、 逃げながらテロの真相を探るうちに、意外な犯人に突き当たる。。。 直木賞の選考の際、選考委員の阿刀田高さんが 「なによりも文章がよい。“人が歩き電車が走り犬が吠く”といった普通のことを書いても味がある」 とこの作品を評しているのですが、ホントその通りだと思います。 淡々と進んでいくようでも、登場人物の魅力がきちんと描かれ、物語に引きこまれてしまいます。 何といっても主人公が魅力的! 中年でアル中でホームレス1歩手前くらい。 セーターは穴があいてるし、音痴だし、鈍感。 でも生き方や思考がものすごくかっこいいんです。 | ||||
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史上初の乱歩賞&直木賞W受賞作ということで読んでみましたが、ハードボイルド系の好きな僕にはハマリ過ぎました。 ちょっと屈折したハードボイルドな主人公は、外見的にはかっこよくないのに、なんやかんやと曲げられない芯を持っていて、結局かっこいい。 かかわる人物たちも手を抜くことなく、とても魅力的に描かれています。 やや飛躍した感のある設定も、エンターテイメント性も盛り込んだハードボイルドと思えば、素直にとても面白いです。 すでにお亡くなりになり、もう新作が発表されないのが、本当に残念です。 | ||||
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とにかく面白い。 時間がたつのを忘れていつのまにか読み終わっていました。 スピード感があり、且つ内容が濃く、ストーリーも良い、登場人物にも味がある。 乱歩賞受賞は当然だと思う。 | ||||
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これまで様々な小説を読んできましたが、私にとって、これが一番面白かったと言っても過言ではないものです。 この本の存在はずっと知っていたのですが、どこかの書評で、ある作家がタイトルのことを酷評していたのを見て、ずっと手が伸びずにいました。 それで実際に読んだのは、発刊されてから相当経ってからだったのですが、「どうしてもっと早く読まなかったんだろう」と後悔するほどでした。 ストーリーもすごく面白いのですが、何より登場人物の、特に主人公がとても魅力的です。 過去を背負った翳のある男の行方にどんどん引き込まれていきました。 「江戸川乱歩賞・全選考委員絶賛」も頷ける本だと思います。 | ||||
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藤原氏の中でも最も著名な本作。 言うまでもなく大きな賞を同時受賞しているんですね。 藤原伊織氏(以下イオリン)は、どの作品も悲しいまでに主人公の設定を変えていません。 それについて叩きまくったレスも多かったです。 それでも変わらないイオリン。 それが好きだ!!という読者が多いのも事実だし、引き込まれてしまうのも事実。 どっちかっていうと、男性がハマるタイプの小説ですよね。 内容は散々書かれているので割愛。 イオリンの作品を、最初に読んだのが本作。 続いて発表される度に読みました。 どれもさいこー!!! 訃報を聞いた時のショックは今でも覚えています。 本作は、ミステリ好きには「とりあえず読んでおかないと!」って作品だと思っています。 | ||||
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ご都合主義という意見には確かに納得です。主人公島村の行動範囲は警察から追われている身ということもあり狭いですし、得られる情報も新聞からやバーテンをしてた時の客やそのつて、そして奇妙なヤクザ浅井や被害者の娘塔子からなどで、近しい存在からがほとんどです(それに浅井や塔子は向こうからやってきますし)。また、学生運動に対するマスターベーション的小説という批判もたしかにできるでしょう。ストーリーや謎解きを重視したミステリー作品という観点からすると、欠点は多々あるかもしれません。でも、この作品をなおも傑作にしているのはここに込められている美学だと思います。どの場面をとっても、登場人物を介した作者の美学が息づいています。人生とは何なのか、どう生きるべきなのか。そしてその美学が端正かつ丁寧な文体によって表現されており、何度読んでも感動がよみがえってきます。この美学を表現するために、ミステリーという形式が必要だったとさえ思えるくらいです。単なるミステリー作品として読まずに、ここに込められた美学に共感した読者には生涯忘れられない作品になるのではないでしょうか。 | ||||
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何だか作品がいま一つになってきたなーと思っていたら、やっぱり病気だったね。58歳で亡くなられた。まずはご冥福をお祈りする。 これから読むという方へ。藤原氏というのは、頭がよくて教養があり、でもひたすら情けない男を書かせたら右に出る者はいない。本書はその作品の中でも特によくできている。まあ、つまりデビュー作を超えられなかったという点では、定石どおりの方だったわけだ。というわけで、これは読んでも損はないと思う。次の「ひまわり」も面白いが、晩年の作品には期待しない方がいい。 無人島に三つ持っていくとしたらPCとタバコ、ドストエフスキー全集という回答を見れば、どんな経歴の方かは大体わかるだろう(笑)。 | ||||
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賞をとった作品だけあって、文章がしっかりしていて読み応えがあった。 文学作品としてミステリーとして引き込まれる作品でした。 様々な犯罪のある昨今。 「若者は危険!?」と言われているが、私にいわせると昔も同じかな・・・と。 テロリストの破壊型の心境、人間の心のダークな部分の描写にゾッとし、考えさせられた。 「そういう心情もあるのかもしれない」と分かったが、皆コントロールしているのでしょう。 最後のストーリー展開に、驚きました。 人間の狂気のスイッチは、“嫉妬・プライド・コンプレックス”どこにでもありそうなものだった! この狂気を違う形で使う道は人間にはないのでしょうか? みんなが幸せな暮らしができる社会であって欲しい。 しかし、人間には醜い感情もある・・・、分かっているから厄介なのかもしれませんね。 | ||||
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二大文学賞w受賞という前看板とレビューの多さから興味を持ち読みはじめました。 文章が簡単で、セリフのやり取りが多いせいか短時間で一気に読めます。 登場人物に「愛すべきキャラクター」が多く、生き生きと描かれていてリズムに乗せられ完読してしまいました。 「爆弾」「テトリスト」と言葉から連想するものを裏切り一貫して、暗い色はなく読み終わったあともすっきりしています。 テトリストと言う言葉から、もっと問題を掘り下げた生生しいストーリーを勝手に想像していたので、ちょっと肩透かしをくらった気分も。 登場人物は、本当に高感度が高く、現実感に乏しいかなと思ったり。 著者の言葉遊戯というか、リズムを伴うかのような単語の連鎖はとても好きです。 読んでいる間はしっかり読書に浸れ 読み終われば、本を閉じ戸棚に置き日常生活に戻れる、そんな作品です。 | ||||
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主人公の島崎は、かつて全共闘運動に挫折して東大を中退、その後プロボクサーとして脚光を浴びた事もあるが、今はアル中のバーテンに落ちぶれている。 そんな彼が、新宿の公園で爆弾テロに巻き込まれる。被害者の中には、なぜか彼の全共闘時代の仲間やエリート警察官が含まれていた。 島崎は容疑者として追われながらも、ホームレスとなって身を隠しながら事件の真相を突き止めようとする。 プロットは緻密でミステリーとしての出来は秀逸。 バラバラだった断片が終盤には見事につながっていき、最後まで一気に読んでしまった。 あえてケチをつけるとすれば、ハードボイルド風のセリフが少々鼻につくのと(やはり日本人には無理がある)、 薄汚い中年男である主人公が美人女子大生に惚れられてしまうのがかなり無理に感じてしまった。 また、昔の全共闘運動がストーリーに絡んでいるのは良いにしても、それが空虚なノスタルジーにしか感じられなかったのは残念。 | ||||
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1996年の直木賞受賞作で、この本は再文庫化されたものです。あとがきを読んで、内容が少し古いなという疑問が解けました。 最初にたくさんの謎があらわれ、解決したように見えて、次の謎が浮かび、最後に氷解するストーリーの構成が見事です。今読んでも充分に楽しめる本です。 | ||||
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切れ味のある短文が積み重ねるリズムは、ときに醜いほど綺麗である。 テロリストのパラソル。アル中バーテンダー。セントラルパーク。 カタカナたちの音が素晴らしく思えた。 登場人物たちも魅力的に描かれている。 もしかすると、自分にとってストーリーはさほど重要じゃなかったのかもしれない。 | ||||
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