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人格転移の殺人
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人格転移の殺人の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.83pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全42件 21~40 2/3ページ
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人の中身が入れ替わる不思議なマシンが生む殺人事件と人生の悩み。 殺人事件の不思議さと、その謎解き。 マシンの不思議さと、その謎解き。 大甘な恋愛エピソード。 それらをすごく楽しみました。 古くならない普遍さを感じました。 | ||||
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西沢保彦の小説はこれまで読んだことが無かったが、その荒唐無稽ぶりは本格推理小説の中でも際立っている。最初から「宇宙人が作った(らしい)人格転移の装置があります」というところからスタートするので、その後の殺人の謎が比較的どうでもよくなるところが珍しい。SF小説では与えられた設定を元に発想が発散していくのに対し、推理小説は逆に謎解きという一点に収斂していくのが両者の大きな違いだ。本作品まるでSF小説のようなスタイルでスタートしているものの、軸足は推理小説側で殺人事件の解決が作品のオチになっており、珍しいとは思うが若干中途半端な印象を拭えない。 著者もあとがきに書いてあるが、人格が頻繁に入れ替わり制御出来ないというシチュエーションは喜劇向きだ。主人公が殺人犯に襲われるシーンですらコントのようにも受け取れ、著者の意図がどこにあるのか少し不安(まさか推理小説界の田中啓文なのか・・?)を感じた。恐れていたほどの強烈なギャグは結局なかったが、「人が殺される」という事象がどことなく記号的で胸に迫る部分がなく、個人的には殺人犯の動機も「えっ、そんなことで?」というものだったので推理小説的パズルを解けるかどうかの知的遊戯の部分だけが最後に残った感じだ。本格のファンはそれでいいのかもしれないが人の生死の部分をどうでもよいとしてしまうと物語に持たせる必然性の部分が俄然難しくなってしまう。アイデア競争の激しい推理小説界で特殊なギミックを発明したことに意義はあるだろうが、もう少し人間の部分に説得力を持たせて欲しかったのが偽らざる気持ちだ。 | ||||
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10年以上前に読んだ記憶がありますが、とにかく面白かったです。 人格がどんどん入れ替わって行くので頭で誰が誰かを整理するが少し大変ですが。笑 読み始めたらやめられなくて一気に読んでしまいました。 | ||||
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ミステリにSF設定を取り入れた、典型的な初期西澤ミステリである。自分の意識が他人の中に入ってしまう。そして、自分の中には、誰か分からない他人の意識が入っている。その意識の交換が不定期に起きる。普通に考えたら、ミステリにはならないだろう。それをミステリに帰結させる著者の力業は、みごとなものだ。ただ、確かに不自然だったり強引だったりというところがあるのは確かであるが。 さて、本作がミステリである以上、ミステリとしての出来はどうか、となると?正直今ひとつという感じがする。確かに伏線は張ってあり、ロジックで解決はする。しかし、意識の入れ替わりが少し分かりにくい、という点は、かなりのマイナスであろう。しかもエッチな展開はなかったし。そう、そういう意味では、健全なミステリであり、オリジナリティの高い作品ではある。 | ||||
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推理にややこじつけとも思われるような箇所があり、無理があると感じた。また、トリックも想像できた。 そもそも、人格が肉体から分離して他の肉体に入り込むという設定が、読んでいて結構ややこしい。 こちらの作品よりは、『七回死んだ男』の方が、トリックの鮮やかさ等で上回ると思う。 | ||||
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あちこちの書評が良かったので読んでみたら、SFファンタジーな設定に「無理かも」とがっかりしたのもつかの間、キャラ立ちしている登場人物たちとテンポよく読める文章に引きずり込まれ、読むのが止まらなくなりました。人格転移というファンタジー設定ながらルールは遵守されていて、よくある多重人格ネタのような何でもあり感はなく、しっかり本格で謎解きも納得、意外な犯人にぞっとしました。登場人物たちのやりとりも楽しいし、何よりも、ハリウッド映画のような鮮やかな幕切れは感動もんです。あまりにも感動したので、レビュー書いちゃいました。最後は幸せな気持ちになりますよ! | ||||
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突然の大地震に見舞われ、六人の男女が逃げ込んださきは、 〈入れ替わりの環(スイッチ・サークル)〉という人格転移装置。 六人は、一定法則のもと、人格が別の肉体に移行し ていくマスカレードという現象を繰り返す羽目になる。 やがて起こる連続殺人。果たして犯人は、誰の人格なのか? ミステリには、《顔のない死体》という定番の趣向があります。 作中で顔が損壊した死体が出てきた場合、被害者と犯人が入れ替わっている、 というのが、最も基本的なパターンなわけですが、本作では、SF的設定のもと、 そのパターンのアレンジが行われたと言えます。 六人の登場人物の人種や性別、そして語学力は、それぞれ異なっており、 どの人格が誰の肉体に入っているかは、かなり判りやすく描かれています。 しかし、そこに作者による巧妙なミスリードが仕掛けられているのです(特に、 語学力というファクターがポイント)。 犯人が誰の人格であるかは直感的にわかる人も多いと思いますが、 犯人を犯行に駆り立てる状況設定や動機、そしてレッド・へリングの 造形などに作者の丁寧な仕事ぶりがうかがえ、単なるフーダニットに とどまらない傑作となっています。 | ||||
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ミステリというか、普通に物語の全てが面白い。ぎっしり詰まっていて全く退屈しない。 それが西澤さんの作品の良いところ。トリックだとかそんな事は些事に思えてくる。 西澤さんの作品は読後感が味気なかったり、後味が悪いものも少なくない。 しかし、この作品は数少ない感動的なラストを迎える。 そのあまりの完成度は、満足する他選択肢はないと言っても過言ではない。 是非一読を! | ||||
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西澤さんの作品はSF的な舞台設定を用いて、本格的なミステリを書くという独特な物……に見えるけれども、「絶海の孤島」やら「嵐の山荘」といったミステリ定番の舞台も言ってしまえばSF的な舞台となんら変わりないので、そういった舞台設定にだまされることなく純粋に素直に楽しめば良いのでは。 「人格転移の殺人」は意識が他人の器に入れ替わるという機械で起こった殺人劇を徹底的にフーズダニット(誰がやったか)に絞って描ききっている。 一人死ぬたびに本当ならば「誰」は分かりやすくなるはずが、人格転移という設定を使って「誰」かは最後まで分からない。実に巧い。 徹底的に楽しみました。 | ||||
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これでいいのだ〜ってな感じの無責任な設定なんですね、うん。タイトル通り人格が転移した 者同士の中で殺人が起こっちゃってビックラ仰天なんですね、うん。 ミステリにしてはどんでん返しが弱い、パズルにしては凝りすぎ馬鹿、SFにしては神秘性に 欠ける、尚且つ人物の心理描写が気持ち悪いこの作者の魅力は何かというと云うまでもなく その発想(=素材)な訳だが、それにしたってもっと幾通りも面白い話(過程)に仕上げれる だろうし、じゃ結局何が好くて読むかと云うとその悟り具合っていうの?俺はわかってるんだ ぜ!!的な小話とオチがいいんですね、ハイ。 ただ、それが鼻持ちならないと思った瞬間に繋がったらもう崩落だけどね(過程が)。 いや、だからどういうタイプの人間が好む小説かというと知的な馬鹿が好むんだよな(ここ でいう知的とは結果主義と経過主義の違いが判る頭の事)。まあそういうことだ。 | ||||
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これでいいのだ〜ってな感じの無責任な設定なんですね、うん。タイトル通り人格が転移した 者同士の中で殺人が起こっちゃってビックラ仰天なんですよ、うん。 あくまでミステリとして捉えたとき好みはわかれる。作者自身あまりに縛られないひとつの達成した 存在だったことは間違いないんだけどね。 すべては設定の面白さ。緻密なるがゆえに面白い。しかし緻密なるがゆえにどうにでもなる | ||||
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1996年に講談社ノベルスとして出たものの文庫化。 読み終わってみると、設定がすべてということが良く分かる。どうして舞台をアメリカに選んだのか、登場人物たちはなぜこのメンバーなのか。考え抜かれた作品で、構成の上手さにうならされた。 最近の西澤作品の、いい加減な思いつきだけで書いた駄作とは大違い。 粗製濫造をやめて、この頃の作者にかえって欲しい。 | ||||
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とっても面白かったです!! 人格が変わりだしたら、読むことを止められませんでした! 『肉体はそのままで人格だけが入れ替わる装置によって、 6人の人格が入れ替わってしまう。 その人格は6人の間だけで不定期にどんどん入れ替わっていき… そして、閉ざされた場所で連続殺人事件が起こる。』 入り口は、ものすごくSF風なのだけど、謎解きは至ってロジカル! そして、肉体と人格が別々なため、目の前で殺人が起きていても、 誰が殺されて、誰が殺しているのかさえわからない・・・ 頭がコンガラがって知恵熱が出そうでした。 でもその苛々を気持ち良く楽しめる、 メモ用紙と筆記用具携帯必至のミステリーです。 ただ動機の点でイマイチ納得出来なかったので、−★です。 | ||||
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どんでん返しはありますが、少し弱い気がします。 え、そこ?って感じでした。 人格が移転するという設定はかなりの可能性を秘めているので、もうすこしフーダニット(この設定では色々な意味を持ち得ますがあえて)をひねって欲しかった。 西澤氏だからこそもう少し出来たのではないかという意味でこの評価です。 簡単なメモを取りながら読み進めると吉。 | ||||
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賛否両論あるだろうけど、すっごくおもしろい! ムダなものをそぎ落とし、 謎解きの面白さだけで勝負している、ある意味「名作」だと思います。 「傑作」と言われてるミステリーは、 人間ドラマとか、社会的背景だとか、 事件とはなーんにも関係ない話が、 たいがい絡まってきますよね。 でもこれには一切、そういう「おまけ」がないんです。 SFめいたありえない突飛な設定によって、 ただ、「謎解き」の要素だけが、話の結末を左右する。 いったい誰が死んだのか、そして誰が殺しているのか…? 混乱きわまる事態を、 残された状況と記憶だけを手がかりに、 ひとつひとつ解きほぐしていく過程がおもしろすぎ! そう、これはまさに純粋な「謎解き小説」なのです。 とって付けたように見えるオチも、 きちんと根拠があって、ホントによくできてると思う。 突飛と言うにはあまりにも緻密に計算されたこの世界観、 普通なら絶対思いつかないですよ。 間違いなくこの人、すごい才能の持ち主。 | ||||
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こういった舞台設定は、新鮮でいいかもしれません。宇宙人が残した人格が入れ替わる機械で、そこにたまたまいいた連中の人格が入れ替わって、隔離されてた施設内での殺人。人格はいったいだれなの? たしかにロジカルに解き明かされてます。そういわれると、なるほどなぁとは思うのだが、一般の本格に慣れてると、やはりSFゆえに超越してる部分が目に付いて、なんか素直にうなずけない気分でもある。 あと、終盤あたりのエピソードは、かなり蛇足と感じてしまった。原稿料目当てのページ稼ぎかも!?(笑 | ||||
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元来、僕はsf系のジャンルが嫌いです。ミステリーではないく純なSFなら、映像で見たほうがよっぽどいいかなって。ハリウッドのCG技術なら、言う事ないし。なんなのでこの西澤も、ちょっとずっと避けてたんですが、このたび、知人に進められて読んだら、これが本格ミステリーなので、かなりいです。宇宙人だかがおきっぱなしにしていた人格転移マシーンに、運悪く6人の連中がひかっかった。みんな外人だが(うち1人はジャップ)、転移が辻辻に起こる中での殺人。いったい招待は誰なのか!?ちょっと私設からでたあとの描写が、いかんにもダルクなってるのは惜しまれるよね。とっとと終わらせる事に銘髄を感じrつけどね。あたりまえみたにえろい描写がなされてるし、いいよこれ!! | ||||
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「七回死んだ男」はあの結末である必然性を感じなかった(ヒロインが主人公を覚えているというハッピーエンドは確かにあれで良いとは思いますが、ちょっと飛びすぎ?にも感じた)。好きで好きでたまらない方にはすみません。 「七回」は、私は氏の作品では「人格」「死者」に次ぎ、3位です。 「人格」。犯人(の人格)と動機。この2つこそがミステリの最大の魅力だと私は思います。個人的に島田荘司氏「占星術殺人事件」と並ぶ、MYミステリ1位です。 | ||||
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私が一番最初に読んだ西澤保彦の作品です。どこまでもSFなのに、読み進めるとどこから見てもミステリなのは流石だと思います。例え設定は何でもありでも、トリックはその条件の中で説明がつくこともフェアでありそこが魅力的でもあるといえます。かといって、けして偏った内容でもなく登場人物もみんな癖がありかなり面白い。 | ||||
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思考実験のような奇想ミステリ。式貴士のような発想で、論理性に富んだミステリを書くとこんな感じか。人の人格を入替えてしまう不思議な空間があって、そこに偶然入ってしまった6人の男女の間で人格が入替わる。この効果は持続し、予測不可能なタイミングで次の人格転移が生ずる。そして、この6人の間で連続殺人が起きる、という人をくった設定。無茶は無茶だが、誰の人格が真犯人なのか、動機は何なのか、という謎解きは大真面目で、どんでん返し・意外な犯人もちゃんと用意されている。本書は日本人の劣等感をうまく作中に取り込んでいるが、なに卑下することはない。こういう妙ちきりんな、でも楽しいミステリは読めるのは、日本語を解する我々だけの特権だと考えると、少しばかり気分がよいではないか。 | ||||
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