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吾輩はシャーロック・ホームズである
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吾輩はシャーロック・ホームズであるの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.13pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全15件 1~15 1/1ページ
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夏目漱石が登場するホームズ・パスティーシュとしては島田荘司の「漱石と倫敦ミイラ殺人事件」がありますが、そのパロディのパロディとも言えます。「倫敦ミイラ殺人事件」では特に漱石が記述した部分でホームズが奇人変人もしくは狂人として描かれていますが、この小説では漱石が奇人変人・狂人として描かれているので、シャーロキアンとしては、これを読めば漱石に対して溜飲が下がる思いがするでしょう。(実際は溜飲を下げるべきは島田荘司に対してのハズですが)。中盤から終盤にかけてはしっかりミステリーになっていて、且つなかなか深みのある話になっています。見かけによらず隠れた傑作だと思います。 | ||||
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シャーロックホームズ、夏目漱石、ロンドンが好きな自分にとって、楽しめる1冊 | ||||
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この作家は某雑誌に掲載された元首相の政策への不満の一文に同感して以来、その作品に注目するように なった。何冊か読んで皆一様に予想通りの感銘と感動を受けた。 なかでもとくに本書が印象的。シャーロック・ホームズは好きで全長・短編を原文で読んだが、その新作かと見まがうほど見事な”贋作”である。 こういう世界を味わうのも一興かと思い、一文を寄せる。騙されたと思ってお読みになることをお勧めする。但し、原作群を熟知していないとその良さは半減する(1/3くらい?)するかも知れない。 | ||||
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シャーロック・ホームズそのものを小説でも映画でもドラマでも、あらかた知っていれば 引っかからずに読めると思いました。 間の注釈でちょいちょい止まってしまいます。 内容自体は面白いです。 | ||||
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ロンドンに留学した夏目漱石が、自分がシャーロック・ホームズだと言い出して、困った漱石の下宿先の家主がワトスン博士に漱石の世話を押し付けるのですが、そこで本当に事件発生。ホームズと思い込んでいる漱石とワトスン博士が事件解決の為に動くのですが、犯人は意外な奴。それにしても、アドラー家の血筋って何か問題あるんじゃ・・・。 | ||||
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パロディにこだわりすぎていて、全体のストーリーが面白くない。パロディの元ネタを知っている人からすると「だから何なのだ。」となるし、知らない人からすると「なんのことを言っているのだ。」となると思います。 | ||||
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柳広司先生版『シャーロック・ホームズの冒険』であります。 シャーロック・ホームズ×夏目漱石の共演といえば山田風太郎先生『黄色い下宿人』・島田荘司先生『漱石と倫敦ミイラ殺人事件』等々の先行作があり、柳先生、本作を執筆する上で先行作をよく研究していらっしゃいます。特に『漱石と倫敦ミイラ殺人事件』と本作はホームズと漱石の関係があべこべで、まさに裏『漱石と倫敦ミイラ殺人事件』といえる作品なのではないでしょうか。 メタなネタも織り込みつつ、原典が決して目を向けることのなかった文明批判を事件にからめてくるのは柳先生ならではの味つけ。 しかしながら、事件の出来はやや凡庸で、印象深いのはむしろ、ワトソンの目を通して描かれる奇妙な日本、漱石の口から語られる奇妙な西洋という、抱腹絶倒のイースト・ミーツ・ウエストであります。 | ||||
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よく調べている。発想も面白い(突飛といってもいいかもしれない)。本作家は、実在の人物(歴史的出来事)を上手く、取り入れてフィクションを仕立てている。シャーロックホームズと夏目漱石という、同時代(?)の人物をあたかも双方が実在したかのように物語を仕立てた。最初は落としところがみえず、若干、入っていきにくかったが、次第に楽しみながら物語を楽しむことができた。ホームズの様々なエピソードを隠し味にしながら、夏目が生きた時代の日本を感じさせ、一応、決着をつけて見せたのはなかなか。 | ||||
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そもそもこの話、設定自体ムチャクチャ。 考えてみたら漱石は実在の人物で、 ホームズとワトソンは架空の人物じゃないか。 この3人が同じ次元に存在させること自体が無理極まりないっての。 でも、こんな"無理極まりないシチュエーション”に、 うっかり納得しちゃうんだなこれが。 いや、「納得しちゃう」どころか、 1ページ目から古きよきイギリスの時代に引きずり込まれちゃうんです。 難点を言えば、 原作を知らないと、謎解きの部分がピンとこないことかな。 動機やカラクリなんかも、ちょっと説得力に欠けるし・・・。 そういう意味では、 ミステリーの要素は”風味程度”かなア ・・・という気はしなくもないけど、 でも、それを補ってあまりあるおもしろさ。 ソウセキのすっとんきょうなキャラクターにくすくす笑いつつ、 古きよきイギリスの情緒なんかも味わえて、 ”和と洋とミステリーとアンティークテイストの『ごった煮』を食べてる”、 みたいな感じ。 「よくわからないけどなんかおもしろかったぞ」 という読後感が味わえます。 細かなトリックなんてどーでもいいから、 肩肘張らずに1冊読みたい!っていう人はぜひ。 | ||||
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わたしが読んだ順で、作者「贋作・ぼっちゃん殺人事件」から三冊目の夏目漱石ものです。漱石が官費でイギリス留学していたとき一時精神を病んだという事実からヒントを得てこしらえた娯楽作品です。ドイルと漱石はほとんど同時代の人物だからこんな設定はうなずかれる。またドイルが交霊術に興味があったこと、漱石が倫敦塔へかよったことからもこのミステリーは読者に興味をもたらしてくれる。そしてあるきっかけで、自分がシャーロック・ホームズだという妄想にとりつかれてしまったことからコメデイ・タッチなミステリーの幕が切っておろされる。あまりトリックは気にしないほうがいいです。背景にボーア戦争を配置しているのがうまいですね。器用な作者の真骨頂あふれる快作です。 なお、漱石とホームズとを登場させた初作品は、山田風太郎の初期の短編で「黄色い下宿人」(題名はちょっとうろ覚え)だったと記憶しています。 | ||||
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2005年に小学館から出た単行本の文庫化。 なんとなくタイトルから察せられるかと思うが、夏目漱石とホームズを混ぜ合わせたパロディである。著者には、『贋作『坊つちやん』殺人事件』という作品もあるし、漱石について良く研究しているようで、本書も完成度が高い。 漱石とホームズのギャップで笑いを取り、さらに漱石作品とドイル作品の小ネタを盛り込んでいくという手法で書かれている。両者に精通している読者ほど楽しめる。 ミステリの部分は残念な出来。しかし、そこには本書の主眼はないのだろう。 | ||||
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霧の街ロンドンに留学した夏目漱石先生が、あまりの文化の違いに自らを見失い、自分をシャーロック・ホームズと思い込んでしまう。ベーカー街のワトソン博士のところでホームズとして暮らし始めるナツメ・ホームズ。彼らが巻き込まれた殺人事件。間違った推理ばかりのナツメ・ホームズ。そしてどんでん返しが2度、3度。一体犯人は誰か。事件の関係者達の意外な過去。そして、事件が解決した後の漱石先生のその後とは。 百万のマルコ (創元推理文庫)のマルコ・ポーロや饗宴 ソクラテス最後の事件 (創元推理文庫)のソクラテスなど、有名人の空白を埋めるような技法は絶妙で、パズルのピースのようにピタっとはまるのは見事だ。 巻末の、いしいひさいち氏による漫画書評も面白い。 | ||||
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彼の作品を読むのは4作目。本作は、夏目漱石が、英国留学中にある事件に巻き込まれるという設定。しかも、なぜか彼は自分をあの名探偵、シャーロック・ホームズだと思いこむ。 設定がすごく、面白い。単純な娯楽小説だと思いきや、近代文明、資本主義、植民地支配への痛烈な批判も盛り込まれている。 彼の作品は、どれも、そういったテーマが隠されている。そこに惹かれる。もちろん、ミステリーとしても面白いけど。 | ||||
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この著者の作品はいつも、あることが当然だと思っている人間が視点人物で、そこに別の価値観が持ち込まれて揺らぐところが見所だと思います。 今回も、シャーロック・ホームズのおなじみの世界で、大英帝国至上主義のところへ、植民地批判が出てくるところが、別の世界に連れて行かれるように酔いしれました。「裏切り者は、あなたよ」という台詞がクライマックスでした。 しかし、話としては、いつものワトソン博士の代わりにとんちんかんな推理を連発するナツメ氏や、イギリスの風土の中にちりばめられた異国情緒としての日本的なものが面白く、そして最後にはちゃんと本格推理的な解決がされます。 それでも、しばらくはワトソン博士の経験した夢なのかなんなのかわからない部分が残り、しばらく酔っていられます。世界が揺らぐのは楽しいです。 | ||||
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久しぶりにミステリー小説を読んで笑いました。本当に楽しかったです。ロンドン留学中の夏目漱石があのワトスン氏とともに殺人事件の謎を追うという設定ですが、その二人のやりとりが面白く、ストーリー展開も見事なので、どんどん引き込まれてしまいました。ナツメが自転車に乗る練習をするシーンなどは爆笑ものでした。楽しいながらも、いろんな意味で奥の深い物語になっています。読みやすいが、読み応えもある作品ってなかなかないんですよね。この本は大満足でした! | ||||
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