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風の歌を聴け
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風の歌を聴けの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.06pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全274件 121~140 7/14ページ
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村上春樹渾身のデビュー作。 物語は断片的に語られ、様々な場面が行き来する。 そのために読者を退屈にはさせず、1場面事になんらかの感慨を与えてくれる。 春樹氏はこの作品でデビューをしたが、僕もこの作品で春樹ワールドの虜となるデビューを果たした。 こういう純文学的な入口もなければ出口もない小説は、好きな人嫌いな人と明確にわかれるだろう。 しかし好むと好まざるとに限らず、一度読んでほしい。僕は春樹氏の虜となって3年になるが、この風の歌を聴けは少なくとも10回は読み返した。読めば読むほど、味が出る小説というものがあるのだ。 人によっては苦いかもしれない。甘いかもしれない。食わず嫌いはもったいない。そういうことだ。 | ||||
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村上春樹って、うそをつくのが上手だ。 デレク・ハートフィールドが実在の人物じゃないって最近知った。 本屋で「ハートフィールドの本をください。」って言った人、沢山いたんだってさ。 人騒がせですね。 | ||||
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まずいきなり物語の始まりから 『「完璧な文章などといったものは存在しない。完璧な絶望が存在しないようにね。」 僕が大学生のころ偶然に知り合ったある作家は僕に向かってそう言った。僕がその本当の意味を理解できたのはずっと後のことだったが、少なくともそれをある種の慰めとしてとることも可能であった。完璧な文章なんて存在しない、と。』 僕も、この意味が何となくでも分かるようになったのは、はじめて読んでからずいぶん経ってからであったように思います。 『僕は文章についての多くをデレク・ハートフィールド(架空の人物です)に学んだ。』P9 『ハートフィールドが良い文章についてこんなふうに書いている。 「文章を書くという作業は、とりもなおさず自分と自分をとりまく事物との距離を確認することである。必要なのは感性ではなく、ものさしだ。」(「気分がよくて何が悪い?」1936年) 僕がものさしを片手に恐る恐るまわりを眺め始めたのは確かケネディー大統領の死んだ年で、それからもう15年にもなる。・・・』P10 ・ ・ ・ | ||||
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言わずと知れた、村上春樹デビュー作。なるほど、風のように読了してしまった。 これといったストーリーがあるわけではない、それでもその場にいるような妙な臨場感がある。 そして、少しおしゃれな気分になっている自分もいる。 確かに、いまでこそ多少まがいものの文章を書く人もいるだろうが、この当時としてはとんでもないオリジナリティだ。 物語という根本を変えうる。ストーリーは何も残らないし面白いも何もないが、なんかひっかかる。 村上春樹は何作か読んで、さほどの印象もなかったが、なぜか、この第一作を読んで改めて読んでみたくなった。 | ||||
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始めて読んだ村上作品です。リズムよい文に心引かれて何度も読みました。 軽い文体の中にも主人公の孤独が影を潜めています。親友やレコード屋の女にも自分のことは何も語っていませんし、三番目の彼女が亡くなったのがまるで昔話のように語られています。 好きな作品の一つです。 | ||||
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タイトルを見て思う、凄いベストセラーを出している事、それと繋げて考える。 未だ、作者に対して、新しい発見がある。 羊どうのこうのの本も、実は思ってたのと違う意味があったのかもしれないと思ったり。 真摯にずっと走り続けているという凄さを感じる。それは自分には到底知る事も真似する事も出来ない所なんだろう。 もの凄い人のデビュー作だ。 | ||||
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荒削りではあるが、どこにも行き場の無い思いが込められた作品と思う。 女性が作品中に登場するが、涙を誘う訳でもなく、淡々と現実が過ぎていく描画が好きである。 | ||||
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著者が小説を書き始めた頃のことがそこはかとなく分かるような気がします。 | ||||
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学生の頃、ハードボイルドワンダーランドやノルウェイの森など、いくつか村上春樹作品を読んでみたが 「何がおもしろいのかよく分からん。」という感想だった。 それからしばらく村上作品は読んでいなかったが、 ふと短い小説が読みたいと思いこの作品に手を伸ばした。何とはなしに。 すると自分でも不思議なことに、1ページ目からすぐに引き込まれ夢中になって読んでしまったのだ。 この空気感。つながってないようでつながっているような、 意味があるようで無いような、 そしてそんなこともどうでもよくなるような物語。 村上春樹ってすごい人だったんだなぁこの文章はそうそう書けないな、と ファンの方々には今さら何いってんだ?と言われそうな感想しか出てこない。 一人の人間の才能に打ちのめされてしまった。 これだけ村上春樹に対する印象が変わったのは年齢や状況の変化にも依るのだと思う。 時間をおいてまた読みたくなる作品。 | ||||
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久しぶりに読み返しました。 初めてこの本を読んだとき、何が面白いのか、正直わかりませんでした。たった200ページ足らずの分量 なのにやたらと場面転換が多く、文章も淡々としていて物語全体に起伏がない。いわゆる純文学というもの はこんなものか、そう思っていました。 しかしこの物語の冒頭を丹念に読み返してみたとき、それが間違いである、と気付かされました。おそらく 作者がこの作品を通じて伝えたかったことは冒頭部分に集約されているのではないかと思います。それは、 「完璧な文章などといったものは存在しない。完璧な絶望が存在しないようにね。」 「結局のところ、文章を書くことは自己療養の手段ではなく、自己療養へのささやかな試みにしかすぎない」 ということです。 「僕」にとって「絶望」とは何だったのか、その「絶望」が「完璧ではない」とはどういうことなのか、「自 己療養」とは何か?それはこの本の中にきちんと書いてあります。 あまりに淡々と語られているがゆえに気付きにくい「僕」の「絶望」、「僕」はその「絶望」から何を学び、 何を学んだのか。 そして、場面転換が多いために気付きにくい「僕」と「鼠」と「小指のない女の子」の関係性。 まだこの作品を読んだことのない人、あるいは、読んだがあまり面白くなかったという人は、ぜひ宝探しをす るつもりで上記の答えを探して頂きたいと思います。 | ||||
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21歳の主人公の青春小説、情景描写が上手く文体が美しい、「時々 自分が一時間ごとに年を取っていくような気がする、そして恐ろしい ことにそれが真実だ」「真実しかしゃべらないとしたら真実の価値な ど失くなってしまうかもしれない」 非常にシャープな語り口、言葉をよく知ってる作家である。 | ||||
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『風の歌を聴け』は、 「完璧な文章などといったものは存在しない。完璧な絶望が存在しないようにね。」 という印象的な書き出しで始まる村上春樹氏のデビュー作。1979年の作品である。 私がこの作品を読んだのは、今から24年前の1989年。 20代の頃、私は村上春樹氏の作品を読むのが好きだった。 理由など考えなかったが、村上春樹氏の作品を読むと孤独を癒される気持ちがしたのだ。 40を過ぎ、ふと思い立って再読し、その理由がわかったような気がした。 それは、村上春樹氏の作品から滲み出る、 「自分は、友人や恋人と本当に分かり合えることができるのだろうか」 という問題意識に、共感したからである。 例えば、物語の終わりで「僕」が「小指のない女の子」と過ごすシーン。 『「ずっと何年も前から、いろんなことがうまくいかなくなったの。」 「何年くらい前?」 「12、13…お父さんが病気になった年。それより昔のことは何ひとつ覚えてないわ。ずっと嫌なことばかり。頭の上をね、いつも悪い風が吹いてるのよ。」 「風向きも変わるさ。」 「本当にそう思う?」 「いつかね。」 彼女はしばらく黙った。砂漠のような沈黙の乾きの中に僕の言葉はあっという間もなく飲みこまれ、苦々しさだけが口に残った。 「何度もそう思おうとしたわ。でもね、いつも駄目だった。人も好きになろうとしたし、辛棒強くなろうともしてみたの。でもね……。」 僕たちはそれ以上は何もしゃべらずに抱き合った。彼女は僕の胸に頭を乗せ、唇を僕の乳首に軽くつけたまま眠ったように長い間動かなかった。 長い間、本当に長い間、彼女は黙っていた。僕は半分まどろみながら暗い天丼を眺めていた。』 わずか数行の会話描写だが、ここからは、「僕」と「小指のない女の子」の間には容易に分かり合えない何かがあることが分かる。 人は一人では生きていけず、その意味で世間一般で言われる友情、愛情の大切さは分かる。 一方、各個人は、それぞれに深い闇を抱えて生きていて、その意味で人は本質的に孤独である。 このことは、『風の歌を聴け』の書き出しになぞらえて言うと、 「完璧な恋愛などといったものは存在しない。完璧な孤独が存在しないようにね。」 という問題意識であり、これは、多くの村上春樹氏の作品の出発点のひとつであると、私は思う。 そして、私が、村上春樹氏の作品を読んで孤独が癒されたと感じたのは、この問題意識への共感にあったのだと思っている。 | ||||
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ひさびさに読んでみた。 最初に 読んだ時は正直嫌らしいとしか思えなかった。 なんでもそうかもしれないが 心に響くときはいいタイミングでよんだとき。 若い時はその時敏感なことに反応して 重要なことが頭に入らないことが多かったきがする。 | ||||
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初めて読む村上春樹作品でした。 村上春樹さんよりは少し遅れて生まれました私ですが、私自身の青春時代を少しほうふつとさせるものがあり、とても共感できました。 とても優しい語り口で、すらすらと読めたし、おしゃれ感も気に入った。 主人公とネズミの友情や、主人公の優しさあふれる人柄に好感を持ちました。 もう一度、青春時代を再体験して、再生できたような新鮮な作品でした。 | ||||
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今をときめく村上春樹さんの文壇デビュー作品。新人賞作品として掲載された当時の『群像』をたまたま読んでいて、これは面白い作家が登場したなと思いました。とにかく全てがかっこよかった。ちょっと頑張れば自分にも真似できるかも知れないという期待と憧れを抱いて読んでいた読者も多いのではないでしょうか。真似出来そうで出来ない、それが村上春樹の文体なのだと思います。 | ||||
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ビニール袋にきっちり梱包され、帯び、カバー、本体に擦り傷、日焼け、折れ傷等もなく新品同様で非常に満足。 | ||||
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ふと、もしかして『鼠』はグレート・ギャッツビーなのではないかと思った。 そして鼠は、今後何度も村上作品の中で生まれ変わって登場し、春樹作品の主人公たちを支え続けていく。 鼠、ダンス・ダンス・ダンスで再会し死ぬ美青年の友人、ノルウェイの森の先輩、ねじまき鳥クロニクルのシナモン、海辺のカフカの女性だが男性として生きている人、最新作の灰田くん。 彼らは、いつも優しく、透明で、そして何かしら傷を背負い、自分にある種の自信と失望を抱えている。そして、いつも主人公を理解し、支えてくれる。 彼らは、村上春樹が感銘を受けたグレート・ギャッツビーそのものなのかもしれない。 ふと、そう思ってしまった。 この作品から、再び再読して確かめてみたい。 | ||||
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この小説の中にピーナッツを肴にビールを飲むシーンがあるのですが そこのところは本当に読み手も飲みたくなってしまいます。 「老人と海」を読んだときに刺身が喰いたくなったのとよく似ています。 | ||||
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冒頭から文章の才能を感じた。終盤はグダグダで内容のないものであった。これはこの人の作品によく当てはまる。 力つきているのだろうか。 ノルウェイやカフカに見られるような文章の「質感」は、まだこの処女作にはない。 ただし小説や音楽の教養に自分は驚かされる。自分も多くの本や音楽は聴いたがここまで正確に記憶していないし 小説を書くにあたっても、ここまでうまく織り交ぜられる自信がない。これは記憶力か? 他の作品のレビューにも書いたがこの人の作品は基本的に文章をクラシック音楽のように高貴なものとして楽しむだけのものであって ちょっと出てくる警句以外、実利はほぼない。上品な時間に身を置きたい方はどうぞ。ただしこの処女作はまだ読むに堪え難いところは 多い。進化したノルウェイやカフカなら間違いなく面白いので、そちらをお勧めする。 | ||||
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これまで読書習慣がなく、以前まではある程度の読解力が必要そうな村上春樹さんの著作を読まず嫌いしていました。しかし、ここ最近じわじわと読書習慣をつけたせいで、村上春樹さんの著作を読んでみようと決心、デビュー作である本書を読んでみることにしました。読んでいる間、アメリカ人作家の翻訳小説を読んでいるような錯覚に陥り、主人公、彼をとりまく登場人物たちが語る言葉、生き様に、素直に、「かっこいいなあ」と惚れ込んでしまいました。これからも村上春樹さんの描くかっこいい世界を追いかけて行こう。読後そう思いました。 | ||||
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