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風の歌を聴け
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風の歌を聴けの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.06pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全274件 261~274 14/14ページ
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村上春樹を読み始めたのは「ノルウェイの森」を読んでからだった。それまでは村上龍と角川春樹を足して2で割ったような名前が引っかかって手に取ることはなかった。しかも風俗的な、デッサン的な作品だろうと思いこんでいた。本書は「完璧な文章などといったものは存在しない」というセリフで始まり、いきなりのエクスキューズだなと苦笑させられたが、読み進むうちにその空気がたまらなく愛おしくなっていく。文体やストーリーの雰囲気とはかけ離れた重苦しいこだわりのようなものがある。また、この作品に限らず、彼の描く主人公はどれもうつろな感じがする。空っぽというわけではなく、大きな空隙を抱えているという意味だ。なおかつ現実世界から遊離した感じがする。重苦しいものを抱えながら、着陸地点を探して漂うような感じ。それが無性に親近感を覚えるときがある。自分にとって貴重な再読したくなる作品群の、始まりが本作だ。 | ||||
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群像新人賞を受賞した、村上春樹のデビュー作。爽やかで、いままで読んだことがない、独特の文体と、段落構成に惹かれました。最終章の、さりげなく将来への発展を思わせる終わり方も好きだった。ちなみに、この頃ミニコミ編集をしていた僕は、千駄ヶ谷の彼の喫茶店に、インタビューしに行ったことがあり、当時は、将来こんなに人気が出るとは、全く思いませんでした。村上龍、村上春樹の二人は、どちらもデビュー作は大好きなのに、最近全然よんでないので、また読み返そうと思ってます。 | ||||
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僕と親友の鼠シリーズ(4部作)の1作品目。会話のキャッチボールがかっこいい。無くしたので、また買ってよんでます。よみかえすと、また違った感じで、新鮮です。ゆっくりと精読して、言葉ひとつひとつをひろっていくと。また、作者の世界観もみえてきます。同名タイトルの映画もあったとか。リアルタイムで読めたら、いまごろカッコイイ大人かな。そして、ビールが飲みたくなったり、村上レシピを見て、ブライドポテトが作りたくなったりしました。こんな、青春時代をおくってみたいなと思うよ。 | ||||
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村上春樹の書くものは確かに面白い、この「風の歌を聴け」なんて素敵だと思う。旅行の移動中なんかに軽く読むのにはちょうど良い。移動中に一気に読んでしまうと良い、そして忘れた頃にまた他の旅行で読み返すのも良い。奥が深い小説は読み返すたびに発見(みたいなもの)があるのかもしれないが、少なくとも村上春樹の小説にそれを求めるのは酷なので、気楽に楽しめばいいとおもうし、実際面白く読めると思う。読後の「だからどうした」感、「どん」としたものが無く、ちまちまと話しを継ぎ足していくような感じ、そういうのはまあ旅行中だからあんまり気にしない。 | ||||
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基本的に、なにも起こりません。ビールを飲んだりラジオを聞いたりするだけの、けだるいお話です。読後には独特の脱力感が残ります。深い意味を考えるよりも、気分で読むほうがいい小説だと思います。 | ||||
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私の青春小説のベストです。当然、時代的にピッタリとはまったこともあるのですが、いい作品です。私の中ではハードボイルド小説の位置づけでもありますが。あまりにも感動したので、村上春樹がどんな気持ちでこれを書き上げたのかを実感したく、万年筆で400字詰め原稿用紙にそのまま書き写しました。ピッタリ250枚でした。 | ||||
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僕は最初に羊をめぐる冒険を読んで,次に風の歌を聴けの映画を観て,その後にこの本を読みました.僕はその時大学生でした.そんなこともあって,この本を想うとき,その時代の思い出がどうしてもだぶってしまい,ちゃんとしたレビューを書けそうにありません.映画の方は,大森一樹が監督で悪くはないんですが,僕はやはり原作の方がいい.映画は映画,原作は原作で,伝えるものが同じである必要はないと思いますが,村上春樹が他の作品を映画化したくないのもわかるような気がします.この本を読む人は,その人の今や思い出を重ねたくなる,そんな本だと思います. | ||||
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どれだけの人がこの小説を読んで、自身の今、または過去にあるべき位相を確認したことだろうか? どれだけの小説家がこれを読み、希望を、または絶望を覚えたことだろうか? それほどこの中にちりばめられている世界は静謐で、彼の才覚にあふれている。 彼の作品を一つでも読んだことがある人には特におすすめだ。彼自身を今よりもより深く知ることができるかもしれない、そしてきっと彼を好きになるかもしれない。 なぜならこの処女作には彼の原点たらしめる「風の歌」が静かに流れているからだ。 | ||||
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大学生の僕は、将来に対して漠たる虚無感を抱きながら、夏休みに東京から生まれ育った街へ戻ってくる。そこで、親友の鼠とともに、昔のように行き付けのバーに通うが…。私にとって良い小説の基準の一つは、読んでいるうちに、自分の古い記憶が勝手に次々と甦ってくる、というもの。私自身と交感させてくれる小説は、それだけで得した気分になります。その意味で、この「風の歌を聴け」は、とても好きな小説の一つです。荒削りで、勢いがあって、何度読み返しても新しい発見があります。小説の中身では、「僕」の達観/諦念と、鼠やその他のキャラクターたちの懸命な生き様の対比が注目に値します。当時の村上氏自身の、世間に対する距離感の迷いが、そのまま本になっているのだと思われますが、その後の作品ではどんどんこの距離が縮まっていることを考えると、この処女作品のスタンスには興味深いものがあります。 | ||||
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爽やかな文体に断片化された文章。これがこの小説の一番の魅力だと思っています。過ぎ去ったもの、失ったもの、捨ててしまったもの。夏や海やビール、これまで感動できていたものが、いつからか、歳を重ねるにつれその輝きを失ってしまう。そんな誰もが通り過ぎて来た(と思われる)数日間を描いた、青春小説です。 | ||||
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人間はみんな不平等だ、ということがすべての人に公平。語りすぎない美しい文章がとても好き。 | ||||
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何年経っても、何度読んでも魅力的な本というものが存在します。人によって違うとは思うのですが、私にとってはこの本が、その一冊です。出会ったのは10代で、今はもう30代になってしまいましたが、未だにこの本は手放せません。最高の一冊ですので…。 | ||||
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作品を自由に操る力をまだつけていないので、映画のシナリオのように会話が続くが、すでにスタイルは確立されている。村上作品が生み出す共感は、そのディーテールからではなく、目的意識でもない。自らを掘り下げるといいながら、外と内が混同させる作家が多い中、たんたんと自分の中を覗こうとするその切ない好奇心が、非常に多くのファンを作ったのではないかと思わせる作品。そのきれいさがクールジャズのように聞こえてくる。 | ||||
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この本を何回読み返しただろう。あの文体。そして空気の雰囲気。最新作まで脈々と続いています。 その時の気分によって、感じ方がこんなに変わる小説も珍しいと思います。 村上文学の原点。一度は通過する道です。 「街と、その不確かな壁」も単行本になっていないけど、必ず読んでおきたい作品です。 | ||||
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