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シャドウ
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	シャドウの評価:
	
| 書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.64pt | ||||||||
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
		※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
		未読の方はご注意ください
	
	全54件 41~54 3/3ページ
	
	
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| 父親同士、母親同士が同級生という2組の家族の子供同士である凰介と亜紀。この2人もまた同級生というつながりの深い中、双方の母親の死にともないその裏に隠されていた悲しい過去が明らかになるストーリー。 読み始めから、見えてくる光景、出来事の裏に、何か恐ろしいものが隠されているような気がし、背筋がぞわっとしながらもグイグイと引き込まれて行きました。 また、特に凰介に関し、子供とは思えない理解力がある反面、亜紀に対する呼び方に迷ったり、父親に対する、「何があっても絶対」と言えるような愛情など子供らしい面もあるなど、大変丁寧に描写している印象がありました。 ラストを見てどう思ったか、読んでいる過程でこのラストは想像しうるものだったかは、この小説の場合ここで書いてしまっては、読む過程の楽しみが半減してしまうと思われますのでやめておきますが、ただ一言言えるのは、「著者の話の運び方は上手かった」ということですね。 | ||||
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| 主人公の少年が、それぞれに深刻な問題を抱えた父親と幼なじみの少女にたいし、 どのように向きあい、答えを見出だしていくかを描く成長物語の側面もあるミステリ。 父親の問題と幼なじみの問題は、関連をにおわせながら同時進行していきますが、 作者の巧妙なミスディレクションにより、読者は、その二つの間に本当はどのような 繋がりがあるかを容易には見通せないつくりとなっています。 また、大学病院の精神科が舞台となり、三人称多視点の叙述形式が選 ばれていることも、読者に真相を即断することを躊躇わす要因となります。 幻覚を見たり、精神的に不安定であるため、信用できる視点人物かどうか 判然としない精神科の関係者、そして、どこに仕掛けられているか予測で きない、意図的な〈書き落とし〉による叙述トリック――。 読者は、事件の全体像を把握できない宙吊り状態のまま、結末まで、 作者の卓越したストーリーテリングに翻弄されていくことになります。 | ||||
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| 比較的早い段階で、キーマンが誰か分かってしまったので、 結末も想像ができてしまいました。 ただ、それが想像以上に込み入っていて、 良くできているなという印象です。 残念だったのは、偶然が重なりすぎているような気がするのと、 小学5年生の男の子がこれから一生背負うには、 重すぎる出来事ではなかったかと言うことです。 ストーリーとしては面白かったけれども、 子どもの親としては、後味が悪かったです。 | ||||
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| WHo's the SHADOW ?  −−シャドウは、誰か? そんな副題の作品、 第7回本格ミステリ大賞受賞作です。 小学5年生の凰介は母親を癌で亡くします。 ほどなく、幼なじみの亜紀の母親が自殺、 亜紀自身も事故に遭ってしまいます。 さらに、二人の父親の言動に不可解な点が生じて・・・。 とにかく、読みやすい。 ストーリー展開も小気味よく、 ページを繰る手が止まらなくなります。 そして、この作者得意の後半の二転三転。 シャドウとは何か。シャドウとは誰なのか。 結末に向けて物語は一気に加速します。 どんでん返しの衝撃度は、 それほど強くないけれど、 ラストに至るまでの物語展開が、 凰介の精神的苦悩と成長を描いています。 単なるミステリでは終わることなく、 小説として清々しさを感じさせるところが、 注目の作家と言われる所以だと思いました。 | ||||
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| 懇意にしている水城家とは母親、父親同士がそれぞれ古くからの知り合いで、 子どもたちも同じ学校に通う同級生だった。 ところが、凰介の母親は癌で逝き、それを追うように水城家の母親・恵が自殺をする。 その混乱の中、水城家の一人娘・亜紀が交通事故に遭ってしまう。 そして両方の父親たちも変調をきたすが―― 父親の買ってくる不気味な『叫び』という絵画といい、 凰介の脳裏に残る不可解な情景といい、何か得体の知れない恐怖をにじませている。 この話をいったいどういう風に終わらせるのだろう、 オカルト的な結末になってしまうのでは、という邪推もしたが、 ラストではあらゆる伏線を拾って読む者を納得させる。 読んでいる段階では全く想像もつかないような展開だが、 それでも種明かしをされれば理路整然とした論理が横たわっていて、唸らざるを得ない。 不自然さを感じさせない、あらゆることろに散りばめられた伏線、 精神医学に基づいた論理的推理、最後に明かされる驚愕の真実。 本当に、ミステリーが上手い。迷わず5点としたい。 | ||||
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| 最後までハラハラしながら読みました。真相に辿り着くキーは一つのみ(だと思います)。 精神医学や心理学を用いつつ、登場人物ごとに視点を切り替えて推理を進めていきます。心理学関係の用語に「バイアス」という言葉があります。この『シャドウ』は巧みなトリックと文章構成をもって、上手く読者に「バイアス」を植えつけてくれます。 本当にころころと話を二転三転させてくれますが、正直、終章の最後を読むまで上記の「キー」が引っ掛かっていました。そしてエピローグの前まで読み終わったとき、思わずニヤリと笑ってしまいました。ふふ、面白い。倫理的にどうなのよ、というのもありますが、現在のとある問題に一石を投げかけている意味もあるかと思います。 | ||||
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| 父親同士は同じ病院に勤務する医学部の同級生。母親同士も同級生。それぞれの子供も小学校の同級生。この仲良し夫婦の生活が,ある悲劇をきっかけに崩れていく・・。 子供の視線から描かれた平凡な日常と,次第に明らかになっていく「トラウマ」。一体誰が加害者だったのか?終盤,次第に明かされる事件の全貌と,それぞれの登場人物の「真の姿」。 デビュー作「背の眼」を読んだときには「京極夏彦の亜流じゃん」と思っていたが,この著者タダモノではない。子供達の生活と心に秘めた不安を見事に描き出している。伏線の張り方,「赤ニシン」の設定,ラストに向かって盛り上げていくストーリーテリングとサスペンス。オススメ。 | ||||
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| ’06年、「このミステリーがすごい!」国内編第3位に、「週刊文春ミステリーベスト10」国内部門第10位にランクインした、ミステリー界では今最も注目されている気鋭の作家・道尾秀介の本格ミステリー。 登場人物の設定と各人のパーソナリティーの妙といい、随所にちりばめられた伏線の妙といい、新人離れしている。また物語自体がそれほど長すぎないのもちょうどいい。 ここに父親同士、母親同士、子供同士がそれぞれ同級生というふた組の家族がいた。メインの謎は、どうやら、かたや癌で、かたや自殺で、相次いで母親を失ったこれらふた家族の隠された秘密にあるらしいのだが、読んでいるうちに落ち着きどころが分からなくなってゆく。実は、読者の目を眩ませる巧妙なミスディレクションが仕込まれているのである。 ストーリーは主に片方の父親洋一郎とその息子で小学5年生の鳳介の、三人称の視点で描かれているが、この鳳介の視点がなかなかいい。自分だけでなく、もう一方の家族も含めて、母親の死や虐待という最もきつい体験にさいなまれる子どもの心理をいきいきとした筆致で描きながら、それらすべてを終末に向けて、真犯人も含めてあっと驚くプロットに「着地」させている。 トリック自体を精神疾患に頼りすぎており、ひとつ間違えればホラー小説になりがちな危うさはあるけれども、本書はミステリーの逸品であり、道尾秀介は斯界の新たな名手であることは間違いない。 | ||||
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| この作家の作品は初めてだったが、読みやすい。さらにストーリーがよく練られていて 飽きさせない。個人的に子供が絡んだ物語が好きで、スグに感情移入できる点もポイントが 高い。表紙の絵からも官能さが漂っておりGood。 今後この作家は大ブレークするだろう。他の作品も是非読んでみたいと思う。 | ||||
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| 最近ミステリの当りが少ないなぁと感じていた矢先、来ました本命。 とにかくミステリの醍醐味である謎。これが次々に湧き起り、先を読まずにはいられない展開になっていきます。 しかも、これだけ謎や伏線を積み上げると、たいがいのミステリは無理が生じ、答えを提示されても納得いかなかったりするのですが、 ほぼすべての謎に納得いく説明がされているのはスゴイ!!(一部御都合主義もありますが…) そして、これをホラー小説出身の作家がやってのけたことがいちばんの驚きです。 | ||||
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| ふと、 表紙の絵が書店で目について買った本。 家へ帰って確かめてみたら、やっぱり大好きな笹井一個さんの絵だった。うれしい。 本を買うなんて久しぶり。 しかもPOPのついてる推理物。 内容はまあ期待通り面白かった。 二転、三転する被害者と加害者の位置関係。 誰が病んでいて、誰が正常なのか。 「死」という概念とはどういうもので、その後に待ち受けているものとは何なのか。 個人的には、 主人公の少年・凰介の成長が印象的でした。 守られるだけの存在から、守る側へとの変貌。 彼を取り巻いていた環境や人々のせいもあり、 それはいささか早すぎるような気もしたけれど。 残酷なようで、それは誰もが通らなければいけない道なのかもしれない。 ただ。 一つ言わせていただけば、 凰介が見るビジョンの真相があまりにも簡単に片付けられているところが気に食わなかった。 まあ、記憶なんてそんなものかもしれないけどさ。 | ||||
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| 一晩で一気に読みました。緻密に張り巡らされた伏線の数々。それが見事に集結していく物語は本当に引き込まれました。 でも……。ねたばらしになってしまうので詳しくは書けませんが,ある人物の動機になった出来事は「それはあり得ないでしょう。」という感じがしてどうしても読後感がしっくりきませんでした。ラストもこんな終わり方でいいのかなぁって気分です。まあ,細かいことにこだわりすぎなのかもしれませんが。 とにかく,一気読み確実のおすすめ作品です。 | ||||
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| ともかく、面白くて一気読みです。わかりやすいし、お父さんの事、お母さんの事、悲しい事、全てがうまく交差して、ああそうなのかと。 | ||||
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| 前作『向日葵の咲かない夏』よりホラー色が薄まっていてホッとしました。が、今回も悲惨さ は続きます。 お父さん同士、お母さん同士が学生時代からの親友であり、勤務先も大学病院と大学医学部の 研究室という近さ、それぞれの子ども達もまた同じ年というふたつの家族を巡るミステリー。 静かな筆致なのに力強いリーダビリティで、物語世界を次々に繰り出します。すっかりある 人物に疑いをかけたままラストまで引っ張られました。「やられた!」とは思うのですが、 裏切られたというより物語を楽しませてもらったという満足感です。 | ||||
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