山魔の如き嗤うもの

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山魔の如き嗤うものの評価:

3.89/5点 レビュー 27件。 A ランク

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平均点3.89pt

Amazonレビュー一覧

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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全34件 21〜34 2/2ページ
No.14
(4pt)

「御山」は人の邪心を増幅させる装置

民俗学的伝奇ホラーと本格味の融合で知られる作者の魅力が味わえる秀作。物語は神戸地方の一集落の初戸に住む郷木の通過儀礼の回想記で始まる。儀礼は山神様が居る巳山とも眉山とも呼ばれる三山への御参り。半面老婆・半面熟女の山女郎伝説。山行の途中で出会う賽の河原、そこから聞こえる赤ん坊の泣き声、山女郎らしき老婆、空翔ぶ真っ赤な天狗...。初っ端から禍々しい雰囲気が横溢する。「遠野物語」の世界を濃くした様。郷木は三山の裏の山魔の住処と言われる忌み山の乎山に迷い込み、柳田言う所の"山人"が住む不思議な家に投宿する。彼等は三山の裏の奥戸の炭焼人元締めの鍛炭家の縁者だった。そこで聞く、鍛炭家が係った乎山の金脈騒動。鍛炭家と山林王楫取家との確執。そして翌朝、家と山道の二重の密室から忽然と消失した山人一家...。この手記の虚実が興味を惹く。
この手記に興味を持った刀城は奥戸に出向く。早速起きる乎山の家での童唄見立ての密室殺人。被害者は鍛炭家の当主立治。ケレン味と異界性の融合に作者の心意気を感じる。続く見立て殺人の被害者は立治の三男広治。童唄の基となる村の「六地蔵」、乎山の「六壷の穴」、採掘跡の「六墓の穴」、旅役者の「六変化」との拘りが好ましい。しかし、被害者が鍛炭家一族のみで、動機に捻りはあるのだろうか ? だが、三番目の犠牲者は楫取家当主の力枚。死体は「六つの部位」に切断されて、各々「六墓の穴」に遺棄される。「六」への拘りは続くが、動機は一気に不明化する。そして童唄をなぞる様に更に三人が一気に惨殺される...。
後半、妖異性が薄れ、また力技が過ぎるようだが、結末の二転三転する刀城の推理場面は迫力がある。そのために作者が用意した伏線にも感心した。「御山」は人の邪心を増幅させる装置、と言う作中の言葉が印象に残る力作。
山魔の如き嗤うもの (ミステリー・リーグ) Amazon書評・レビュー: 山魔の如き嗤うもの (ミステリー・リーグ)より
456204151X
No.13
(4pt)

《刀城言耶》シリーズの第四長編


「成人参り」という通過儀礼を行っていた郷木家の四男・晴美は、
道に迷い、忌み山として恐れられている乎山に迷い込んでしまう。

そこで、さまざまな怪異に見舞われた晴美は、
ほうほうのていで、山の一軒家にたどり着く。

その家には、郷木家と山林境界地のことで対立し
ていていた、鍛炭家に連なる家族が暮らしていた。

ところが翌朝、晴美が目を覚ますと、その一家は全員、
朝食を食べかけの状態にして、忽然と姿を消していた。

そうした、不可解な出来事が綴られた晴美の手記を読んだ刀城言耶は、
早速現地を訪れるのだが、そこで彼を待っていたのは、六地蔵の童唄に
見立てられた連続殺人だった……。



マリー・セレスト号事件を彷彿させる一家消失や童謡見立て殺人、顔のない死体
と人間入れ替わり、そして密室など、本格ミステリの趣向やガジェットがふんだん
に盛り込まれ、それを作者一流のホラー・センスによって、サンプリングした本作。


関係者を前に、事件の絵解きをしながら、同時に仮説の上書きをしていくという
刀城言耶独特の探偵法は、本作でも健在ですが、そうした、あくまで理性的な
推理の試行錯誤が、逆に怪異を招き寄せているような印象も否めません。


とはいえ、犯人特定に至る論理展開には、いっさい淀みはなく、特に、クイーンの某作の
××××を援用したロジックには、作者の本格ミステリに対するオマージュを感じました。






山魔の如き嗤うもの (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 山魔の如き嗤うもの (講談社文庫)より
4062769182
No.12
(4pt)

《刀城言耶》シリーズの第四長編

「成人参り」という通過儀礼を行っていた郷木家の四男・晴美は、
道に迷い、忌み山として恐れられている乎山に迷い込んでしまう。
そこで、さまざまな怪異に見舞われた晴美は、
ほうほうのていで、山の一軒家にたどり着く。
その家には、郷木家と山林境界地のことで対立し
ていていた、鍛炭家に連なる家族が暮らしていた。
ところが翌朝、晴美が目を覚ますと、その一家は全員、
朝食を食べかけの状態にして、忽然と姿を消していた。
そうした、不可解な出来事が綴られた晴美の手記を読んだ刀城言耶は、
早速現地を訪れるのだが、そこで彼を待っていたのは、六地蔵の童唄に
見立てられた連続殺人だった……。
マリー・セレスト号事件を彷彿させる一家消失や童謡見立て殺人、顔のない死体
と人間入れ替わり、そして密室など、本格ミステリの趣向やガジェットがふんだん
に盛り込まれ、それを作者一流のホラー・センスによって、サンプリングした本作。
関係者を前に、事件の絵解きをしながら、同時に仮説の上書きをしていくという
刀城言耶独特の探偵法は、本作でも健在ですが、そうした、あくまで理性的な
推理の試行錯誤が、逆に怪異を招き寄せているような印象も否めません。
とはいえ、犯人特定に至る論理展開には、いっさい淀みはなく、特に、クイーンの某作の
××××を援用したロジックには、作者の本格ミステリに対するオマージュを感じました。
山魔の如き嗤うもの (ミステリー・リーグ) Amazon書評・レビュー: 山魔の如き嗤うもの (ミステリー・リーグ)より
456204151X
No.11
(4pt)

横溝正史の世界を彷彿とさせる

<2009本格ミステリ・ベスト10>
第1位に輝いた作品です。

山魔を巡る怪異に彩られた雰囲気の中、
物語は幕を開けます。
さらに、山小屋からの一家消失、見立て殺人、
密室殺人、顔のない死体など、
謎解きの要素もふんだんに盛り込まれ、
読む者を飽きさせません。

「ホラーでありながらもミステリ的な
仕掛けにもこだわりをみせた
独特のストーリーテリングで注目を集める」
という作者紹介の言葉どおり、
おどろおどろしい物語展開と
ミステリが見事に融合した作品となっています。
昔読んだ横溝正史の世界が
21世紀にリニューアルオープンしたように感じました。

特に、後半70ページの謎解き部分は、
二転、三転しながら、
それまでのいくつもの謎や怪異が
加速度的に解き明かされていき、
清々しさを感じてしまうほどでした。

「山魔の如き嗤うもの」に
あなたも取り憑かれてみてください。

山魔の如き嗤うもの (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 山魔の如き嗤うもの (講談社文庫)より
4062769182
No.10
(4pt)

横溝正史の世界を彷彿とさせる

<2009本格ミステリ・ベスト10>
第1位に輝いた作品です。
山魔を巡る怪異に彩られた雰囲気の中、
物語は幕を開けます。
さらに、山小屋からの一家消失、見立て殺人、
密室殺人、顔のない死体など、
謎解きの要素もふんだんに盛り込まれ、
読む者を飽きさせません。
「ホラーでありながらもミステリ的な
仕掛けにもこだわりをみせた
独特のストーリーテリングで注目を集める」
という作者紹介の言葉どおり、
おどろおどろしい物語展開と
ミステリが見事に融合した作品となっています。
昔読んだ横溝正史の世界が
21世紀にリニューアルオープンしたように感じました。
特に、後半70ページの謎解き部分は、
二転、三転しながら、
それまでのいくつもの謎や怪異が
加速度的に解き明かされていき、
清々しさを感じてしまうほどでした。
「山魔の如き嗤うもの」に
あなたも取り憑かれてみてください。
山魔の如き嗤うもの (ミステリー・リーグ) Amazon書評・レビュー: 山魔の如き嗤うもの (ミステリー・リーグ)より
456204151X
No.9
(5pt)

2008年の傑作

前回の「首無の如き祟るもの」も傑作だったが、この作品も劣らず傑作であった。終盤のどんでん返しもあり、非常に楽しめた。この作家はホラーと本格を見事に融合させて、すばらしい作品を生み出しているので次回作も期待している。
これから読む人は、横溝作品が好きならばかなり楽しめるのではないかと思う。
個人的には、2008年に読んだ作品の中で一番面白かった。
山魔の如き嗤うもの (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 山魔の如き嗤うもの (講談社文庫)より
4062769182
No.8
(5pt)

2008年の傑作

前回の「首無の如き祟るもの」も傑作だったが、この作品も劣らず傑作であった。終盤のどんでん返しもあり、非常に楽しめた。この作家はホラーと本格を見事に融合させて、すばらしい作品を生み出しているので次回作も期待している。
これから読む人は、横溝作品が好きならばかなり楽しめるのではないかと思う。
個人的には、2008年に読んだ作品の中で一番面白かった。
山魔の如き嗤うもの (ミステリー・リーグ) Amazon書評・レビュー: 山魔の如き嗤うもの (ミステリー・リーグ)より
456204151X
No.7
(5pt)

だんだんおもしろくなる

「刀城言耶」シリーズは、だんだんおもしろくなってきている!
私の好きな、金田一耕助・島田潔・京極堂シリーズに近づきつつある
このシリーズは今後も期待していい。


山魔の如き嗤うもの (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 山魔の如き嗤うもの (講談社文庫)より
4062769182
No.6
(5pt)

だんだんおもしろくなる

「刀城言耶」シリーズは、だんだんおもしろくなってきている!
私の好きな、金田一耕助・島田潔・京極堂シリーズに近づきつつある
このシリーズは今後も期待していい。
山魔の如き嗤うもの (ミステリー・リーグ) Amazon書評・レビュー: 山魔の如き嗤うもの (ミステリー・リーグ)より
456204151X
No.5
(5pt)

待望のシリーズ四作目!!

本格+民俗学の奇跡的融合が売りの本シリーズ(勝手に名付けました)。今回も良い雰囲気を出してましたよ。良い本の定義は人それぞれですが、僕は読後の余韻と再読したいかの二点ですね。バッチリ(?)クリアー!
本格と他の分野のミックスといえば京極堂、今が旬なガリレオですが、本シリーズも堂々仲間入りですね!
前三作品とはまた違うトリックは著者の才能の成せる技。 本作がシリーズ初めての方はラッキーです、残り三作品もあるなんて!…ファンはまた一年待たないと…。
どんでん返しの連続が賛否の別れ目かな。
あと前作と比べると上記融合がやや薄れた感が…(佐藤大)
山魔の如き嗤うもの (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 山魔の如き嗤うもの (講談社文庫)より
4062769182
No.4
(5pt)

表紙もいい!

店頭で本誌の妖美な表紙を発見し、早速レジへ。予想していなかった新刊に、にやにやしながら帰宅してページを開きました。
冒頭の不気味さ、引き込まれ具合は、前作「首無の〜」を上回るほど。言耶が登場してからは、もう一気に読んでしまいました。
忌み山で起こる現実とは思えない凄惨な事件の数々が、言耶の論理的な推理によって解体され、最後に究極のどんでん返しが起きて読者を震撼させる……パターンはこれまでと同じながら、やっぱり読んでてぞぞっとしてしまいました。
面白い!
ラストの衝撃と不気味さでは前作のほうが上かなという気がしますが、それでも星五つ級の傑作です。この作品の面白さは、京極夏彦さんの小説とは真逆で、「不思議なことというのは、本当にあるものなのだ」を徹底していること。子供の頃、様々な怪談話を聴いたときに感じた戦慄がよみがえります。早く文庫にもなってほしいです。もちろん、表紙は今のままで。
山魔の如き嗤うもの (ミステリー・リーグ) Amazon書評・レビュー: 山魔の如き嗤うもの (ミステリー・リーグ)より
456204151X
No.3
(5pt)

待望のシリーズ四作目!!

本格+民俗学の奇跡的融合が売りの本シリーズ(勝手に名付けました)。今回も良い雰囲気を出してましたよ。良い本の定義は人それぞれですが、僕は読後の余韻と再読したいかの二点ですね。バッチリ(?)クリアー!本格と他の分野のミックスといえば京極堂、今が旬なガリレオですが、本シリーズも堂々仲間入りですね!前三作品とはまた違うトリックは著者の才能の成せる技。 本作がシリーズ初めての方はラッキーです、残り三作品もあるなんて!…ファンはまた一年待たないと…。どんでん返しの連続が賛否の別れ目かな。あと前作と比べると上記融合がやや薄れた感が…(佐藤大)
山魔の如き嗤うもの (ミステリー・リーグ) Amazon書評・レビュー: 山魔の如き嗤うもの (ミステリー・リーグ)より
456204151X
No.2
(5pt)

期待を裏切らずです!!

初戸の地で行われる古い習わしに基づく成人式。そこから起こる連続殺人事件は、地元にある六地蔵にまつわる奇妙な童唄を模倣して繰り広げられて行く…。怪奇幻想作家の刀城の名推理が犯人像をあげてゆくが…!?★う〜ん…。一言でやっぱりこのシリーズはなんとも禍々しく不気味です。三津田さんのホラー小説の中ではお勧めなのではないでしょうか!!★地元に伝わる古い伝承、そして忌み山。この2つがあるからこそこの物語が成立して行くのです。そして、古い旧家だからこそある家々の確執。★前作『首無き如き祟るもの』の続き、私的はお勧めの1冊でした(表紙が不気味で怖いですけど…^^;).
山魔の如き嗤うもの (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 山魔の如き嗤うもの (講談社文庫)より
4062769182
No.1
(5pt)

期待を裏切らずです!!

初戸の地で行われる古い習わしに基づく成人式。そこから起こる連続殺人事件は、地元にある六地蔵にまつわる奇妙な童唄を模倣して繰り広げられて行く…。怪奇幻想作家の刀城の名推理が犯人像をあげてゆくが…!?★う〜ん…。一言でやっぱりこのシリーズはなんとも禍々しく不気味です。三津田さんのホラー小説の中ではお勧めなのではないでしょうか!!★地元に伝わる古い伝承、そして忌み山。この2つがあるからこそこの物語が成立して行くのです。そして、古い旧家だからこそある家々の確執。★前作『首無き如き祟るもの』の続き、私的はお勧めの1冊でした(表紙が不気味で怖いですけど…^^;).
山魔の如き嗤うもの (ミステリー・リーグ) Amazon書評・レビュー: 山魔の如き嗤うもの (ミステリー・リーグ)より
456204151X