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欲望



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【この小説が収録されている参考書籍】
欲望
欲望 (新潮文庫)

欲望の評価: 4.05/5点 レビュー 38件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.05pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全27件 1~20 1/2ページ
12>>
No.27:
(5pt)

凄い官能小説❕

描写に読み込む。
欲望 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:欲望 (新潮文庫)より
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No.26:
(5pt)

小池さん自らの生きた時代の足跡をたどる旅のようにも思う

初出は1997同名で新潮社。読んだ文庫本も12刷と人気の作品らしい。500ページ弱にもおよぶ作品である。小池さんの最近の作品(ふたりの季節)のアマゾンでの評価がそれほどでも無い理由は「恋」「欲望」等のある種、非日常的でインモラルで殺伐としてミステリアスである文脈が変化して温かみのある作品に変化したからだろうか?
さて本作品は主人公青田類子の中学時代から中年まで(33で結婚し13年が過ぎた現在で終わる)の生き様である。おそらくは小池さん自らの生きた時代の足跡をたどる旅のようにも思う。
正しい人生だとか間違った人生などという区別が無意味な様に、多様な恋愛の形があることを類子の生きた人生をなぞりながらストーリーが進んでいく。
そしてふと今まで生きて来た足跡を振り返って眺めてみた。確実に心に刻み込まれた人生の襞を時に愛おしく撫ぜながら今を穏やかに生きている。
そんな小池さんの人生なのかなと思った作品である。
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No.25:
(4pt)

k・k

何とも言えない恋愛、はまりました。又読みたいですね!よかった。
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No.24:
(5pt)

冷酷な作家の欲望という深読み

三島由紀夫の美、美学、美意識への憧憬は言葉通りとしては読めても、輪廻転生も定家の歌も自死の謎の解明もない。
三島由紀夫を読み、研究し思い入れの尋常ではないという設定の人たちの死と生の別のドラマだ。
これが三島賞くらい獲っていれば意外な深読みもあったかもしれない。
本書に登場する男たちの全員が不能であったり無能であったり三島とは全く異質。もしかしたらちょっと間違えたら三島もこんなふうになっていたかもしれない。全員が三島の生まれ変わりであり、逆に三島がすべての男の最後の生まれ変わりにでもなれるようにくだらない男ばかりを登場させているのかもしれない、三島だけをスーパーマンにしてみたかったということなのかもしれませんね。
でも、案外、よく解からないですね。
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No.23:
(5pt)

著者の三島由紀夫に対する回答

三島由紀夫の話題が全編の下敷きになっている。
著者の三島由紀夫に対する、あこがれと一つの回答になっている。

登場人物が、著者の三島由紀夫に対する回答の道具になっているかもしれない。

次々に亡くなっていく知人達。
生き残った主人公の思いが不透明。
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No.22:
(5pt)

読み応えのある本でした

「恋」とは違って、「欲望」という直接的な書名、想像を掻き立てる強烈な表紙の絵です。

文庫の解説の 「どんな騒がしいところで読んでも、文章がすうっと入ってくる作家がいる。・・・」という紹介文がぴったり当てはまります。

解説者がいうとおり、ストーリーの展開が早いわけでも、キャラクターが強烈でもないのに、冒頭から引き込まれます。
青田類子の視点で、阿佐緒、正巳と3人の同級生の関係が語られます。
そして、三島由紀夫をモチーフとする阿佐緒の夫、袴田亮介がもう一つの中心です。

時間の入り組みがかなりありますが、戸惑うことなく自然に読み進められました。
随所に布石が打たれ、最後の方になって、「あれっ、今はいつなんだっけ」と我に返り、よく考えられた時間構成に感心しました。

読み応えのある本でした。
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No.21:
(4pt)

小池さん自身の人生論なのかな

初出は1997同名で新潮社。読んだ文庫本も12刷と人気の作品らしい。500ページ弱にもおよぶ作品である。小池さんの最近の作品(ふたりの季節)の評価がそれほどでも無い理由は「恋」「欲望」等のある種、非日常的でインモラルで殺伐としてミステリアスである文脈が変化して温かみのある作品に変化したからだろうか?
さて本作品は主人公青田類子の中学時代から中年まで(33で結婚し13年が過ぎた現在で終わる)の生き様である。おそらくは小池さん自らの生きた時代の足跡をたどる旅のようにも思う。
正しい人生だとか間違った人生などという区別が無意味な様に、多様な恋愛の形があることを類子の生きた人生をなぞりながらストーリーが進んでいく。
そしてふと今まで生きて来た足跡を振り返って眺めてみた。確実に心に刻み込まれた人生の襞を時に愛おしく撫ぜながら今を穏やかに生きている。
そんな小池さんの人生なのかなと思った作品である。
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No.20:
(4pt)

感動しすぎで、感想が決まらない!

 最後のページを読み終えたのは、通勤しているバスが下車すべき停留所に到着しようかという寸前だった。
 読了の最後の時間が、バスの中だったというわけだ。下車する停留所にバスが停まった。でも、僕の視界に、現実社会はないも同然。視線は現実を見ているのだが、そんなものは上の空。僕の頭に再現されていたのは、『欲望』に描かれていた色々な場面を回想していた。石垣島の海で、どこまでも沖に泳ぐ彼の姿。それをずっと追っている彼女の視線。
 バスは発車する。
 『たった今、会社に行くために降りてどうするんか』
 それよりも感動の時間を長く持ちたい。
 こうして俺は、白昼にバスの中で、本の世界にとどまるために瞑想しつづけ、この小説を意図的に遅読して過ごした、3週間の幸福なひとときのことを、いつまでもいつまでも考えていた。
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No.19:
(5pt)

例えば、ロココ調の部屋で紅茶みたいな、私の知らない世界の空気

 DVDがあり、小池真理子さんの原作と書いてあったので、小池さんの小説が
映像になってるのなら観たい、オリジナルがいちばん偉いと思っている私は、
まず原作を、と思って読みました。面白かったです。
 生まれてはいたけど、その世相はマスメディアでしか感じたことがない、
若者も社会も焦れていたような、そのくせ終焉がきたことを感じていたような時代の
雰囲気、ときどき伝承ロマンミステリーとかを読みたくなる時があるように、私の
中では、小説の中にしかない国、時代の雰囲気を堪能した感じがしました。
  『無伴奏』(June文学ガイドで紹介されてたのをきっかけで読んだので、もう
20年弱前なのね)もとても良いものを読んだなあと思った記憶がありますし、
主役格の二人の美しい青年をイラストに描いてみたりもしましたが、『欲望』にも
精神も肉体も美しい若者が出てきます。
 今までそんな言葉で表現したり、たとえたりしたことはないのに、文章を読むと
情景が目に浮かぶ映像美と、よくある俗っぽい関係も描いているのに、失われない
硬質で静謐な空気。この小説を読み出してから、味わいたいと潜在的に願っていた
小池ワールドが広がります。
 おどろおどろしいミステリーと思っていたのが、意に反して理に落ちてたりというような、
最初こんな風な話だろうと思ってたのが、肩すかしに終わったりすることも少なくない中で、
『欲望』は、ああ、こんな話なのねとふくらんだ気持ちが、途中でしぼむことなく読み終え
られます。後日譚だと思ったのが、や、まだそうじゃなかったのねと思いましたが、
それも、余韻が残ることが想像されるので、段々フェイドアウトするので、余韻をお楽しみ
くださいという感じで、この話だからこの長さが必要だと思わされました。
(なので『レモン・インセスト』が物足りないのは、書き足りない感があるからだと
思います)
 こことは違う場所に連れていってくれるのは、小説を読んで幸せに思うことです。
そのうえ、物語の人を、愛しく思ったり、切なく感じたりすることも楽しいことです。
現実の人になんの感情も湧かなくても、物語の人を大切に思ったり、もらい泣きして
しまったりする人には、とても幸せに読める小説だと思います。
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No.18:
(5pt)

なぜ。

タイトルだけで手に取ったいわゆる「ジャケ買い」(笑)だったものの、見事にハマった。
ミステリー作家だと思って今まで避けてたけれど、いい意味で裏切られた。
こんな切ない恋愛があるだろうか?
読んだ興奮も覚めやらぬうちに映画も観たが、ラストがちょっと弱かったのが残念(泣いたけど)
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No.17:
(5pt)

傑作

賞を獲りすぎている作家の代表作だけあって、素晴らしい読後感でした。禁断の恋愛や心理サスペンスを書かすならこの人の右に出るモノはいないと思ってましたが、純文学でもこれだけのものが書けるとは!純文学!?思う人もいるかもしれないが、これこそ私の純文学。
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No.16:
(5pt)

悲劇の連鎖

巡り合いの不可思議さや登場人物たち心の交差がダイナミックに描かれている。物語の核心に近づくにつれ本書のタイトルの本質に徐々に触れた時、最後まで読まずにはいられない圧倒的な迫力に心奪われてしまう。
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No.15:
(4pt)

熱い本

淡々としているようでとても強い愛が交差した熱い本だと思った。
みんなが口々に絶賛する美しい男性というのが具体的に想像できなくて非現実的だったけど。
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No.14:
(5pt)

非常に感銘を持てる、映画が楽しみ

肉体的に付き合う能勢との官能の性、精神だけでエクスタシーを
感じる不能の正巳とのそれぞれの逢瀬。三島由紀夫のはなしがやた
らでてきて、早速、「仮面の告白」を読むことにしたし、三島邸な
るもの実際に見に行きたい衝動に駆られた。アポロンの像について
は、スペイン旅行でお土産として購入し、のちに自宅の象徴として
飾られたものであることを渋沢龍彦が描いている。防衛庁市川駐屯
地バルコニー大演説そして、割腹、介錯などナントモ不思議な魅力
のある作家だった。こんな三島を小池は見事にこのアイテムを利用
した。
 代表作「無伴奏」を彷彿させる上出来の作品。もう、小池真理子
の大ファンになってしまった。女性の描写は、服装や装飾、流行、
髪型、体形などの全ての描写が勉強になる。……
※映画になるので、星満点!
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No.13:
(4pt)

三島由紀夫へのオマージュ

物語は、主人公(類子)の語りと言う形で進行してゆきます。電車に乗っている現在から1ヶ月前、そして中学時代まで話は遡り、現在まで戻ってきます。
物語の中心は、類子の好きな正巳が事故で性的不能者であることにより、彼女の「欲望」が「精神的」なものと「肉体的」なものに二分されることにあります。一方の正巳も「肉体的」な「欲望」の解決する道がないために、頭の中の「肉体的欲望」を究極まで突き詰めています。この「精神的欲望」と「肉体的欲望」の分離が出来ている類子と出来ていない正巳の関係が悲劇を生みます。
この本の特徴は、「天人五衰」を思わせるラストに代表されるように、「春の雪」「仮面の告白」「金閣寺」等への言及もあり、物語の中でも三島由紀夫の自宅そっくりの屋敷を作ったりといった風で、明らかに三島由紀夫へのオマージュがあります。それは、筆者自身が、三島由紀夫が目指した「小説」の世界を引き継ごうと言う意思の表れかもしれません。
この本は、結構長い本なのですが、ストリー・テラーの筆者らしく、一気に読ませる本になっています。
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No.12:
(4pt)

三島的モチーフを基盤にした、三角関係の顛末

三島由紀夫をモチーフにした作品。エロスとアガペーを追求した作品のようにも見える。阿佐緒は肉体的エロスの中に愛を求め、袴田は肉体的エロスを拒絶し、精神の中に美を求める。類子は、肉体的エロスへの欲求を能勢との情事の中に解消するが、正巳の中にアガペーを求める。正巳は、阿佐緒に肉体的エロスを求めるが、不能であるがゆえに充足できず、類子との一時的関係にアガペーを見出そうとするが、結局自らの不完全性を超克できずわが身を滅ぼす。要するに、全員が何らかの形で不能者であり、全てがすれ違ってかみ合うことがない。阿佐緒と正巳には最初から死の予感が漂っている。前者が袴田から車を買ってもらった時点で、それが彼女の死に繋がることが予感される。私は、阿佐緒が正巳を車に乗せ、一緒に未必の心中をするのかと思ったが、そういう展開ではなかった。やや図式的だが、かなりの力作で、「夜ごとの闇の奥底で
」よりは、余程感心した。
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No.11:
(5pt)

安っぽくなりがちなストーリーも、小池真理子にかかれば一流に

小池真理子という作家は、恐るべきスピードで成長を遂げている。筆も早く、読者をいたずらに待たせることをしない。かと言って、ザツなものを仕上げている訳ではなく、毎回こちらを驚かせるだけの素晴らしい作品を上梓している。今作では、高校時代に知り合ってからの長い間、不思議な三角関係を続けている男女の、プラトニックな愛情を描いている。男一人に女二人。この三人は、男一人を挟んだ三角関係だが、その関係がプラトニックであるだけに、不思議なほど仲が良い。小池作品には、決まったセオリーがあって、年の離れた夫を持つ女や、妻子ある男との情事に埋没している女が登場するが、この辺りは、今作でもセオリーとなっている。それでも、安っぽい三文小説にならない所が小池真理子の一流たる所以だろう。
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No.10:
(5pt)

小池真理子でないと書けない

読み終えてしばし考え込んでしまう。だけど一方で美しく透明感溢れるすがすがしさを感じられる。自分自身に置き換えると身動きが取れなくなる作品。男と女が惹かれ会い精神と同様に互いの肉体を求めることは誰にも止められない。お互いが欲しているものを与え合うことができるすばらしさがそこにある。だけど欲しても一方がそれを与えることができない場合,求める者は満たされぬ想いが「欲望」という形に姿を変えるのだろう。愛すれば愛するほど果てることのない想いとして。・・精神的な結びつきだけで深く愛し合う2人が過ごした南の島でのひととき。読んでいて救われたような気持ちになったが,休暇の終わりに手を振りながら沖に泳ぎ出し二度と戻らなかった正巳と,一人残された類子。2人の心を中を想い図ることはとてもできない。深く重いテーマでありながら,丁寧できめ細やかな描写が作品を美しいものにしている。小池真理子に脱帽します。
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No.9:
(5pt)

人が恋愛に求める核の部分

まず、読み終わったときに身動きが取れなくなった。こんなにも引き込まれ、まるで主人公の人生を自分がたどったかのような感覚になるのはこの本が初めてだった。そして、未だにこれ以上の恋愛小説に出会えていないと思う。正巳と類子の切ない関係も、正巳の体に起こってしまった運命も、類子が正巳を求めてしまう感情も、場面の一つ一つがすべてなんとも形容しがたい気持ちにさせる。苦しいほど相手を想う恋愛をしたことがある人なら、きっとこの小説の素晴らしさに衝撃を受けるだろうと思う。
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No.8:
(5pt)

ずっしり重い読後感

交通事故が原因で性的不能となった青年との精神的な純愛という、悲恋の物語。女性がここまで心と肉を分けて考えられるのかどうか私には分からないのだが、主人公は一方で妻子ある男性と体だけの関係に溺れる。自分の愛する人とは決して肉の交わりを得ることはできない、故に激しく欲情してしまう。そして、最愛の人との精神的オーガズムという極地に到達した時、突然、肉欲だけの関係の男に興味が失せる。肉の喜びを味わいつくした上で、性的に不能の恋人と精神的な交合を欲する主人公と、肉体の快楽を味わったこともなく、セックスを観念でしか捉えられない青年の絶望。二人の会話のひとつひとつが、本当に切ない。二人で、南の島での静かな休暇を楽しんだ最後の日、沖へ永遠に泳ぎ続ける青年の姿。それをも彼の人生における至福の瞬間であったと、甘美な思い出にしてしまう主人公。性描写はあっさりしているが、精神的オーガズムという新しい官能の世界を切り開いている。他の登場人物もキャラが濃厚で、作品に彩りと不気味さをかもし出している。作中、登場人物たちにより三島由紀夫の作品が何度も語られており、三島文学を読まなければこの作品を本当に理解することはできないのかも知れない。小池真理子の作品を初めて読んだが、もっと小池ワールドに嵌ってみたくなった。
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