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欲望
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欲望の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.05pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全38件 1~20 1/2ページ
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描写に読み込む。 | ||||
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初出は1997同名で新潮社。読んだ文庫本も12刷と人気の作品らしい。500ページ弱にもおよぶ作品である。小池さんの最近の作品(ふたりの季節)のアマゾンでの評価がそれほどでも無い理由は「恋」「欲望」等のある種、非日常的でインモラルで殺伐としてミステリアスである文脈が変化して温かみのある作品に変化したからだろうか? さて本作品は主人公青田類子の中学時代から中年まで(33で結婚し13年が過ぎた現在で終わる)の生き様である。おそらくは小池さん自らの生きた時代の足跡をたどる旅のようにも思う。 正しい人生だとか間違った人生などという区別が無意味な様に、多様な恋愛の形があることを類子の生きた人生をなぞりながらストーリーが進んでいく。 そしてふと今まで生きて来た足跡を振り返って眺めてみた。確実に心に刻み込まれた人生の襞を時に愛おしく撫ぜながら今を穏やかに生きている。 そんな小池さんの人生なのかなと思った作品である。 | ||||
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「恋」を読んだ後だったので期待が大きすぎたのか。なんとも読み進めるのが苦痛な作品だった。正巳は結局どっちの女性が好きなのか?ああだこうだと理屈ばかりをならべながら両方の女性の間を行ったり来たりし、主人公の類子も肉体的な欲求は他で満たしながら正巳を好きでい続けるという、結局は両方とも自分たちの都合の良いように生きてる感じで親近感を持てない。最後はどうなるのか?という疑問だけは持ち続けるので、それで最後まで読んだものの、読後感もイマイチ。ちょっと残念でした。 | ||||
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何とも言えない恋愛、はまりました。又読みたいですね!よかった。 | ||||
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まだ途中までしか読んでいませんが、とても興味を惹かれる内容です。私のように年を取ると中身が実感として伝わってきます。 | ||||
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三島由紀夫の美、美学、美意識への憧憬は言葉通りとしては読めても、輪廻転生も定家の歌も自死の謎の解明もない。 三島由紀夫を読み、研究し思い入れの尋常ではないという設定の人たちの死と生の別のドラマだ。 これが三島賞くらい獲っていれば意外な深読みもあったかもしれない。 本書に登場する男たちの全員が不能であったり無能であったり三島とは全く異質。もしかしたらちょっと間違えたら三島もこんなふうになっていたかもしれない。全員が三島の生まれ変わりであり、逆に三島がすべての男の最後の生まれ変わりにでもなれるようにくだらない男ばかりを登場させているのかもしれない、三島だけをスーパーマンにしてみたかったということなのかもしれませんね。 でも、案外、よく解からないですね。 | ||||
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主人公達の生い立ちが独特で 面白い世界を 作りだしていく 二人の「死」が 唐突で 全体を壊してしまっているように思う 正巳が生き抜いて行く筋立てもあったのでは・・ 「死」で解決していくのは 「三島」だけです・・・・ 三島の邸宅は、独特ですね・・蛇足ですが・・・ | ||||
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三島由紀夫の話題が全編の下敷きになっている。 著者の三島由紀夫に対する、あこがれと一つの回答になっている。 登場人物が、著者の三島由紀夫に対する回答の道具になっているかもしれない。 次々に亡くなっていく知人達。 生き残った主人公の思いが不透明。 | ||||
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「恋」とは違って、「欲望」という直接的な書名、想像を掻き立てる強烈な表紙の絵です。 文庫の解説の 「どんな騒がしいところで読んでも、文章がすうっと入ってくる作家がいる。・・・」という紹介文がぴったり当てはまります。 解説者がいうとおり、ストーリーの展開が早いわけでも、キャラクターが強烈でもないのに、冒頭から引き込まれます。 青田類子の視点で、阿佐緒、正巳と3人の同級生の関係が語られます。 そして、三島由紀夫をモチーフとする阿佐緒の夫、袴田亮介がもう一つの中心です。 時間の入り組みがかなりありますが、戸惑うことなく自然に読み進められました。 随所に布石が打たれ、最後の方になって、「あれっ、今はいつなんだっけ」と我に返り、よく考えられた時間構成に感心しました。 読み応えのある本でした。 (176) | ||||
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小池真理子さんは「恋」「無伴奏」がとてもよかったので、これも読んでみました。うーん、期待が高すぎたのかもしれませんが、これは私にはイマイチでした。必要以上に会話が長く、繰り返しが多くて、読み終えるまでに何度か退屈してしまいました。そして、美のミューズとなる女性、その夫の魅力が今ひとつ私には伝わってきませんでした。読んでいてなんだか、ストーリーにしても、登場人物の魅力についても、文章でひたすら説明して、力ずくで納得させようとしているような、そんな印象を受けました。恋愛小説は、すっと入り込めて、共感していけるのが理想です。「恋」「無伴奏」は登場人物の心情のみならず、空気感などもびしびしと伝わってきて感動できました。その2作が★5だと、これは★2になってしまいます。 | ||||
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本好きの女性が覗いた三島由紀夫好き男性の精神世界2様。前半は、耽美な甘酸っぱい描写で、2010年よい脳内夏休みがすごせたと気持ちよかったのだが。自殺で解決する話はダメ!とくに、妊婦を巻き添えに自殺する女に「子供がほしい」とねだる資格なし!impotenceの男性に共感しながら読んだが、性器に頼らない、もっと精神的な性的快感があると教えてあげたかった。 | ||||
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初出は1997同名で新潮社。読んだ文庫本も12刷と人気の作品らしい。500ページ弱にもおよぶ作品である。小池さんの最近の作品(ふたりの季節)の評価がそれほどでも無い理由は「恋」「欲望」等のある種、非日常的でインモラルで殺伐としてミステリアスである文脈が変化して温かみのある作品に変化したからだろうか? さて本作品は主人公青田類子の中学時代から中年まで(33で結婚し13年が過ぎた現在で終わる)の生き様である。おそらくは小池さん自らの生きた時代の足跡をたどる旅のようにも思う。 正しい人生だとか間違った人生などという区別が無意味な様に、多様な恋愛の形があることを類子の生きた人生をなぞりながらストーリーが進んでいく。 そしてふと今まで生きて来た足跡を振り返って眺めてみた。確実に心に刻み込まれた人生の襞を時に愛おしく撫ぜながら今を穏やかに生きている。 そんな小池さんの人生なのかなと思った作品である。 | ||||
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最後のページを読み終えたのは、通勤しているバスが下車すべき停留所に到着しようかという寸前だった。 読了の最後の時間が、バスの中だったというわけだ。下車する停留所にバスが停まった。でも、僕の視界に、現実社会はないも同然。視線は現実を見ているのだが、そんなものは上の空。僕の頭に再現されていたのは、『欲望』に描かれていた色々な場面を回想していた。石垣島の海で、どこまでも沖に泳ぐ彼の姿。それをずっと追っている彼女の視線。 バスは発車する。 『たった今、会社に行くために降りてどうするんか』 それよりも感動の時間を長く持ちたい。 こうして俺は、白昼にバスの中で、本の世界にとどまるために瞑想しつづけ、この小説を意図的に遅読して過ごした、3週間の幸福なひとときのことを、いつまでもいつまでも考えていた。 | ||||
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DVDがあり、小池真理子さんの原作と書いてあったので、小池さんの小説が 映像になってるのなら観たい、オリジナルがいちばん偉いと思っている私は、 まず原作を、と思って読みました。面白かったです。 生まれてはいたけど、その世相はマスメディアでしか感じたことがない、 若者も社会も焦れていたような、そのくせ終焉がきたことを感じていたような時代の 雰囲気、ときどき伝承ロマンミステリーとかを読みたくなる時があるように、私の 中では、小説の中にしかない国、時代の雰囲気を堪能した感じがしました。 『無伴奏』(June文学ガイドで紹介されてたのをきっかけで読んだので、もう 20年弱前なのね)もとても良いものを読んだなあと思った記憶がありますし、 主役格の二人の美しい青年をイラストに描いてみたりもしましたが、『欲望』にも 精神も肉体も美しい若者が出てきます。 今までそんな言葉で表現したり、たとえたりしたことはないのに、文章を読むと 情景が目に浮かぶ映像美と、よくある俗っぽい関係も描いているのに、失われない 硬質で静謐な空気。この小説を読み出してから、味わいたいと潜在的に願っていた 小池ワールドが広がります。 おどろおどろしいミステリーと思っていたのが、意に反して理に落ちてたりというような、 最初こんな風な話だろうと思ってたのが、肩すかしに終わったりすることも少なくない中で、 『欲望』は、ああ、こんな話なのねとふくらんだ気持ちが、途中でしぼむことなく読み終え られます。後日譚だと思ったのが、や、まだそうじゃなかったのねと思いましたが、 それも、余韻が残ることが想像されるので、段々フェイドアウトするので、余韻をお楽しみ くださいという感じで、この話だからこの長さが必要だと思わされました。 (なので『レモン・インセスト』が物足りないのは、書き足りない感があるからだと 思います) こことは違う場所に連れていってくれるのは、小説を読んで幸せに思うことです。 そのうえ、物語の人を、愛しく思ったり、切なく感じたりすることも楽しいことです。 現実の人になんの感情も湧かなくても、物語の人を大切に思ったり、もらい泣きして しまったりする人には、とても幸せに読める小説だと思います。 | ||||
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タイトルだけで手に取ったいわゆる「ジャケ買い」(笑)だったものの、見事にハマった。 ミステリー作家だと思って今まで避けてたけれど、いい意味で裏切られた。 こんな切ない恋愛があるだろうか? 読んだ興奮も覚めやらぬうちに映画も観たが、ラストがちょっと弱かったのが残念(泣いたけど) | ||||
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賞を獲りすぎている作家の代表作だけあって、素晴らしい読後感でした。禁断の恋愛や心理サスペンスを書かすならこの人の右に出るモノはいないと思ってましたが、純文学でもこれだけのものが書けるとは!純文学!?思う人もいるかもしれないが、これこそ私の純文学。 | ||||
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巡り合いの不可思議さや登場人物たち心の交差がダイナミックに描かれている。物語の核心に近づくにつれ本書のタイトルの本質に徐々に触れた時、最後まで読まずにはいられない圧倒的な迫力に心奪われてしまう。 | ||||
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淡々としているようでとても強い愛が交差した熱い本だと思った。 みんなが口々に絶賛する美しい男性というのが具体的に想像できなくて非現実的だったけど。 | ||||
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作者の書きたかったことは推定できるが、ストーリー性の希薄さが、作品としての完成度を損なっている。阿佐緒、正巳の死がいずれも唐突であり、割いているページも少なすぎる。理由も読者に明確ではない。この部分を簡単に片付けてしまったので、それまでのやりとりが冗長だったのだと判明してしまうのだ。特に阿佐緒の事故の状況を述べている視点が誰なのか不可思議だ。全体の視点が類子なのに、ここは神の目のようだ。 | ||||
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肉体的に付き合う能勢との官能の性、精神だけでエクスタシーを 感じる不能の正巳とのそれぞれの逢瀬。三島由紀夫のはなしがやた らでてきて、早速、「仮面の告白」を読むことにしたし、三島邸な るもの実際に見に行きたい衝動に駆られた。アポロンの像について は、スペイン旅行でお土産として購入し、のちに自宅の象徴として 飾られたものであることを渋沢龍彦が描いている。防衛庁市川駐屯 地バルコニー大演説そして、割腹、介錯などナントモ不思議な魅力 のある作家だった。こんな三島を小池は見事にこのアイテムを利用 した。 代表作「無伴奏」を彷彿させる上出来の作品。もう、小池真理子 の大ファンになってしまった。女性の描写は、服装や装飾、流行、 髪型、体形などの全ての描写が勉強になる。…… ※映画になるので、星満点! | ||||
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