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貴賓室の怪人「飛鳥」編
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【この小説が収録されている参考書籍】
貴賓室の怪人「飛鳥」編の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点2.96pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全7件 1~7 1/1ページ
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いつか飛鳥でふなたびができたら、もう一度この本を喚んでみよう | ||||
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内田先生が1998年に、豪華クルーズ客船”飛鳥”に乗船された時の体験を基にしたミステリです。あとがきによると、ちょうど100番目の長編であり、20世紀最後の年の1999年に刊行されたそうです。 7階層に渡る多数の客室を持つ巨大豪華客船ですが、登場人物は主にロイヤル・スイートやスイート客室に滞在する一癖も二癖もあるゲストたち、そして船のスタッフに絞られています。探偵役は豪華にダブルキャストで、めずらしく浅見光彦と警視庁の岡部警視が顔合わせします。こうなるといつもの日本の一地方を舞台にしたミステリとは違い、特別感があってゴージャスなお話を期待してしまうのですが・・正直ミステリとしては残念な出来でした。もっとも、内田先生の作品には凡作も多いので、浅見や軽井沢のセンセ、浅見刑事局長をはじめとする親しんだ登場人物たちが出てくれば、「まあいいか」と思うファンは多いでしょう。 ミステリとしてはいまひとつでしたが、クルーズ旅行記だと思って読むと結構楽しかったです。クルーズ船側の事情も詳しく書かれていて、たとえば「船内で必要な水は造水器で海水を真水に変えて作っている。”飛鳥”の造水器は日産400トンで、船内で使用されるあらゆる水を賄って余りある」とか、「重油はなるべく価格の安い港で補給する。必ずしも産油国が安いとは限らない。安いからといって満タンにすることはしない。わざわざ重荷を抱えて走るのはエネルギーの無駄使いである」とか、「生鮮食料品は現地調達」とか。 また、クルーは20ヶ国近くの国籍に分かれ、外国人クルーがほぼ65%、そのほとんどがフィリピン人であること、船の操縦関係とホテル業務のスタッフとはたまに軋轢があること、などなど。船内での生活のシステムや催し物の説明などもあって、これからクルーズしてみたいなと思っている人には、いい案内になると思います。 クルーズは、飛鳥ほど豪華ではありませんが何度かしたことがあって、今のコロナの状況では(2020年夏現在)これから後、きっと何年もクルーズには行けないであろうことを考えると、なつかしく切なくなりました。各地に入港する時のわくわく感、出航時、汽笛を聞く時の哀愁、青い海原と船を追ってくるカモメたち、時に目にするイルカの群れ、毎日のおいしい食事とフレンドリーなスタッフ、船内で知り合い、だんだん親しくなっていく人々などなど。 この小説は横浜からインドのムンバイで終わっています。とすると、続編「イタリア幻想曲」では、まだこれからも航海を続ける浅見と内田センセの活躍が見られるのでしょうか。次はそちらを読んでみたいと思います。 | ||||
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「飛鳥」という豪華客船の船旅を題材にした小説です。横浜を出港し、神戸に立ち寄り、香港、シンガポール、ムンバイと旅は続きます。 内田康夫作品につきものの浅見光彦が探偵として乗船しています。警視庁の岡部和雄警視も途中から乗船し、ここで起こったある事柄に対処し、推理していきます。 「飛鳥」内の描写は詳しく、内部の構造も良く分かるように丁寧な取材がなされており、折り込みの口絵にカラーで実際の「飛鳥」の内部の写真が掲載してありますので、臨場感が増します。 「貴賓室」というタイトルの通り、VIPクラスが登場人物です。豪華客船の船旅を楽しめるだけの財力と時間の余裕がないといけないわけで、登場人物の経歴も華やかです。描写される食事風景や衣装など、なかなか適わない船旅を見せてくれました。口絵にはそれぞれの登場人物の部屋や構造が書かれていますので、推理の参考に寄与しています。 本作は推理小説としての味わいは強くありません。飽きさせずに読ませる力はありますし、類型的ではありますが、登場人物の会話もそれなりに楽しめました。エンターテイメント小説という部類に入るかも知れません。最後まで「怪人」というイメージは持ち得なかったですね。 豪華客船という小説の舞台としては最上の部類でありながら、その紹介の域を超えていない印象が付きまといました。ラストに提示された「推理」像も一見納得のいくように語られていますが、まさしく某ミステリーを彷彿とするような語りで、コアなミステリー・ファンには、もう少しのひねりが欲しかったところです。旅情感の方が勝ちましたね。 | ||||
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「飛鳥」という豪華客船の船旅を題材にした小説です。横浜を出港し、神戸に立ち寄り、香港、シンガポール、ムンバイと旅は続きます。 内田康夫作品につきものの浅見光彦が探偵として乗船しています。警視庁の岡部和雄警視も途中から乗船し、ここで起こったある事柄に対処し、推理していきます。 「飛鳥」内の描写は詳しく、内部の構造も良く分かるように丁寧な取材がなされており、折り込みの口絵にカラーで実際の「飛鳥」の内部の写真が掲載してありますので、臨場感が増します。 「貴賓室」というタイトルの通り、VIPクラスが登場人物です。豪華客船の船旅を楽しめるだけの財力と時間の余裕がないといけないわけで、登場人物の経歴も華やかです。描写される食事風景や衣装など、なかなか適わない船旅を見せてくれました。口絵にはそれぞれの登場人物の部屋や構造が書かれていますので、推理の参考に寄与しています。 本作は推理小説としての味わいは強くありません。飽きさせずに読ませる力はありますし、類型的ではありますが、登場人物の会話もそれなりに楽しめました。エンターテイメント小説という部類に入るかも知れません。最後まで「怪人」というイメージは持ち得なかったですね。 豪華客船という小説の舞台としては最上の部類でありながら、その紹介の域を超えていない印象が付きまといました。ラストに提示された「推理」像も一見納得のいくように語られていますが、まさしく某ミステリーを彷彿とするような語りで、コアなミステリー・ファンには、もう少しのひねりが欲しかったところです。旅情感の方が勝ちましたね。 | ||||
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最近読む作者の作品は、優しさが目立っている。それは、「目には目を」を見逃してしまうような作品になってしまっていて、作者のスタンスかも知れないが、本当の優しさではない気がして物足りなさを感じてしまう。 犯人も意外性が無く、何となく後付になってしまっているような勘がするので、浅見シリーズの中ではおもしろくない方になるのでは?気になるのは、この続編が出るのかと言うことと、続編はおもしろいのかということだ。 | ||||
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最近読む作者の作品は、優しさが目立っている。それは、「目には目を」を見逃してしまうような作品になってしまっていて、作者のスタンスかも知れないが、本当の優しさではない気がして物足りなさを感じてしまう。 犯人も意外性が無く、何となく後付になってしまっているような勘がするので、浅見シリーズの中ではおもしろくない方になるのでは?気になるのは、この続編が出るのかと言うことと、続編はおもしろいのかということだ。 | ||||
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推理小説としてはイマイチ面白くなかった。でも豪華客船「飛鳥」の説明が多くて良かった。できれば乗ってみたいと思った(ムリだけど)。この「飛鳥」は世界一周する予定なのだが、本編では途中までだ。続きがあるのだろうか? | ||||
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