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波のうえの魔術師
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波のうえの魔術師の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.97pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全115件 41~60 3/6ページ
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バブル時代で老人たちを騙し貸し込みを行なった銀行に対する消費者、老練のディーラーの復讐劇を扱った作品だ。最終段階での復讐としれに対する銀行の成り行きがいまいち迫力に欠けた。一般文学通算704作品目の感想。2013/11/28 18:15 | ||||
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銀行が舞台になる本を読んで、「将来は絶対金融系に行きたい」と思う学生っているのだろうかと疑問に思うほど銀行って悪役に向いているなぁって心底感じます。本書も類にもれずバブル期の銀行の異常な貸出とその後の貸し渋りに弄ばれた怨念をテーマにした本です。それにしても、銀行が悪役になるときには、その復讐方法の多くが金融を使ってのものです。目には目を、歯には歯をって感じですね。それがまた痛快に感じるから金融が悪役の小説って売れるんでしょうね。 本書も私見ではありますが、読み終えた後にスカッとしますよ。 | ||||
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自分もFX投資をしているので、参考になる箇所も幾つもありました。 そのため、感情移入が容易で、より楽しむことが出来ました。 | ||||
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<世界がまるで変わってしまう一冊がある> 巻末の解説の締め括りにある言葉です。 決して大袈裟ではなく、「世界が変わる(ニュースや新聞、日々の生活の見方が変わる)」本です。 そして、 「面白い!」その一言につきる本です。 マーケット(株式相場)と東京の下町と言った妙な取り合わせの場所が舞台になります。 でも、無関係ではないですね。 株、為替、政治、法律、国際関係・・全てのもの繋がり、普段の生活の表と裏のように 作用反作用しているのです。 裏が表に、表が裏にそして、世界と日本のように。 でも 難しくないですよ。 スッキリとした文体で、読みやすい。 物語にスーッと吸い込まれます。 題名の「波のうえの魔術師」とは 主人公の雇い主であり師匠の相場師(株や為替等々で生計を営む人)の事です。 株価の変動を揺れ動く波に例え、時には細波、時には荒れ狂う嵐、大きくうねり、先の見えないその波の上を 浪々渡っていく様子がまるで魔術師のようです。 金融に無知なお年寄りを食い物にした、銀行、保険会社にマーケットの禁じてを使い復讐する冒険活劇、 主人公が相場師とし成長していく青春物語、年老いた伝説の相場師が心に秘めた傷の人生劇場・・・ 最後に訪れる苦い思いと、若者に託した未来への希望・・・ ふむ、 面白い、とにかく読んで損はないです。 | ||||
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”高校生の習作のようだ”と感じました。 ごめんなさい。 投資手法の入門書? くさいくさい青春もの? 復讐もの? 恋愛もの? どの観点でも深さがなく、ひねりもなく、入り込めませんでした。 ここでの他の方々の評価が高い事に驚きました。 | ||||
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IWGP(池袋ウエストゲートパーク)シリーズで、一躍有名作家になった石田衣良のマネー小説。(2007年4月現在) プー太郎(死語ですか)の青年がとある老人の導きによって株売買に手を出していく、というお話なのですが、とにかくこれが面白い。 人物設定、ストーリー、描写、題材、どれをとっても二重丸といった感じで非の打ちようがありません。 取り立ててよい子でも悪い子でもないものの、社会道徳ではない自分だけの正義観はしっかり持っている、という、ある意味でIWGPのマコト君に通ずる青年が主人公なので、あのシリーズのファンもきっと大満足できるはずです。 青春小説ファンは必読。 さらに、ギャンブル小説ファンも必読。 文句なしに面白い小説です。 | ||||
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かなり難しい、と感じました。株について全くと言っていいほど知識がないため、株やマーケットに関する難しい用語の羅列についていけなくなる部分も・・・しかしクライマックスに進むにつれて、わからない用語を飛び越えるストーリーのおもしろさに引き込まれました。投資家というと数を追いかけるだけで冷めていると思うかもしれませんが、この本に出てくる人間はみんなと同じように様々な感情を持つ一人の人なのです。もっと経済についての知識を深めたいと思わせてくれた本でした。 | ||||
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いつもの石田作品らしく、特別な印象を残す訳ではないものの、現代日本の生活を描き出す読み物として大変面白いストーリー。ごく普通の大学の文学部を卒業して、就職も出来ずにパチプロで食べていた白戸則道に、突然降ってわいた特殊金融ディーラーのアルバイト。日々その訓練を通して、これまで長い人生で培ってきたノウハウを彼に教え込む老人小塚泰造。しだいにディーラーの面白さにのめり込む白戸。そして、それは大手金融機関へのある復讐の始まりだった。 現代日本のバブル崩壊の断面を切り取り、その中での人々の哀歓を上手に描き切り、かつ当時の経済情勢、社会状況を何気なくその背景として読者に伝えられる力は、その時代を共に生きた石田ならではの作品。 | ||||
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・作品の当初から違和感があったのは、「おれ」「ジジイ」という単語の使い方をしており これが1ページの中に何度も出てくるため、ストーリーを軽薄に感じさせているように感じられます。 「白戸」「小塚老人」という客観的な記載でも、主観的表現は可能だと思われます。・この作品は脚本的な感覚で、読みやすい面はありますが、一言一言の表現、特に比喩表現は 他の作家さんに比べて、言葉の選び方が雑な面が見受けられる作品だと感じました。 | ||||
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著者の文章の魅力が優った作品だと思います。株式市場を舞台にしたのは、さすがに良いところに目をつけたなと思わせられました。ただ、バブルという途方もないものの料理方法に迷ったのか、扱いが難しかったのか、最終的に無難な道を選んだのではないでしょうか。謎の老人のキャラ設定も不足感があります。これだけの大仕事をする人物にしては、背景が控えめすぎるように思われます。この作品を読んで強く抱いた感想は、80年代バブルというものの大きさです。銀行という最も信用を必要とする企業が詐欺師になってしまっていたわけで、その後遺症が日本経済に残されたままになっているようです。この物語の背景にも、老人を狙って資産を騙し取っていた銀行の手口が使われています。80年代バブルは、振り返ってみて、時代の変わり目であったようです。著者の主張がに語られていると思われる箇所が後半部分にあります。資産の運用を1%あげるだけで国家予算並みの収入が見込める。坂本龍馬、高杉晋作のような英雄も松下幸之助、本田宗一郎のような人たちも今の時代のモデルにはならない、時代が変わってしまった。金融の技術は成熟国に欠かせない。自分でリスクをとってマーケットに船出して欲しい。著者の変わらぬ若者に向けられた暖かな視線が感じられる作品でした。 | ||||
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石田衣良の作品はどれもすんなりと物語に入り込め、読み易い。 株の知識がわからないところもあったが、流れはとぎれず理解できた。 銀行は変額保険というものでしか、利益をだせなかったのであろうか。 プライベートバンキングが成立つような人材を育成し、プライベートバンク で利益を出せるくらいにまでなってほしい。弱者ばかりを狙うのは 銀行のふがいなさを露呈しているようで見ていられない。 | ||||
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「波のうえの魔術師」というタイトルが絶妙で好きです。 乱高下する株価の流れは波で、伝説の相場師はまさに魔術師と呼ぶような人物で、 著者の言葉選びのセンスにやられました。 話運びも株に詳しくなくても、ここで失敗したんだな、ここで成功したんだな、 ここで何か大きな仕掛けをしたんだなぐらいがわかれば 読み進めるのに苦労はありませんでした。 老人が青年に何を仕込むのか、青年と老人がいかに銀行に挑むのか、 手に汗握って読みました。おもしろかったです。 | ||||
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私は株式投資などやったことがないので、ここに書かれている内容にどれだけリアリティがあるのかは分かりませんが、とても面白い小説でした。 登場人物を少数に絞って、タイトでスピーディなストーリー展開が良く、少々難しい証券取引の記述などもあまり気にならずに一気に読めてしまいました。 さらに、アングロ・サクソン人に関する”目の前の弱者に対しては当然のように手を差し伸べる。 だが目に見えない相手に対してはいくらでも残酷になれるー”という小塚老人のコメントには驚かされました。 私も長い間アメリカで暮らしていますが、その傾向はやはり否めないと思います。 ここから先は決して小説の批判などではなく、小塚老人のマーケット哲学に対する一般人からの質問状ーと、して書きます。 日本人はカネを汚いもの、と考える傾向がある。 カネでカネを生むのは汗をかかない最低の仕事だと見ましている。 そろそろ次の段階に進む必要がなるのではないか。という老人の見解は別に間違っているとは思いません。 確かに、国家を一つの人間として考えた時、盛りを過ぎた者は、これまでに蓄積した資産を運用して豊かな老後を送る権利を持っていると思います。 ただ悲しいかな、国家は一人の人間ではなく、無数の若者をも抱えた複合体です。 汗をかかないで、金融利潤だけで生きていく若者がもつべき“モラル”がはっきりと提示されない限り、日本人は(別に日本人だけではないでしょう)そういう生き方を永遠に拒否し続けると思います。 揚げ足取りでなく、この作品が出てから8年後の金融資本主義崩壊を見るに付け、この作品には、常に問われるべき永遠の課題が提出されていると私は思うのですがどうでしょう? | ||||
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多少の専門用語はあるが、1990年代前後の狂乱の時代の経済の雰囲気が凄くよく伝わる。 株が主題の小説で専門家でもないのに、ここまで緊迫した内容を書けるの凄い。 経済や株に少しでも興味がある人が読んだら絶対におもしろい! 内容は少し現実離れしているかもしれないが、最後のオチまで含めて文句なしの5つ星。 | ||||
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ストーリーはスリリングで面白かったけれど主人公が独善的過ぎるのがちょっと気持ち悪く感じた。読者からみると銀行の方が被害者にも見えるわけで。 | ||||
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著者自身が20代はバイトで稼いだ資金を全て株へ回して利殖していたというだけあって、なかなかに実践的な内容に終始している。一見地味に見える「新聞で値段を追う」「毎日新聞を隅から隅まで読む」「試し玉を少し入れて様子を見る」等々なかなか上等な技術まで書いている。相場少なからず勉強したことがある人間が書いているんだなぁというのが伝わってくる。 ヤクザの使い方や、銀行の混乱のさせ方などは物凄く雑に書かれているが、そこまで気になることでもない。 素人の学生がどのように相場に魅せられ、その世界で腕を磨いていくかという過程が面白い。実際に私自身が、スロットで稼いでいた若者をマーケットの世界に引き入れた時の状況や、相場に目覚めたときの様子があまりにそっくりで驚きました。 相場に関心のない人でも引き込んでいく力量があります。マーケットを生業としている人にとってはちょっと陳腐に感じるでしょうが物語として面白いです。 | ||||
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石田さんは、今の若者に教訓を与えたいのだろう。もちろん、説教くさいものとしてではなく、若者を主人公として作品の中心に据えることでだ。 だから、これは若者向けに書かれた小説と思うべき。つまり経済の入門書の一面を持っている。 ストーリー運びは巧みで、実に面白い。ところどころ石田さんの株に対する考えも読める。 お勧めです。 しかし、石田さんは随分株でお金すったんだろうなあ。 | ||||
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珍しく友人に薦められて読みました。 経済小説というよりも、ちょっと清清しい青春モノとも言えなくもない。 反面、全体通してミーハーぽいという気もする・・・。 私のようなおっさんをターゲットとして書かれていないのだろう。 老師が相場感を語る場面が2つほどあり、そこを読むだけでも価値有りといえるかも。ただ、ネタ元とこの老師、"林輝太郎にちがいない!!"と感じたのは私だけ? でも、久しぶりの小説だったことと、その読後感のさわやかさに免じて、★4。 | ||||
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デビュー前の石田良衣さんは、株で生活するために本気で勉強されていた頃もあったそうで、図書館にある株に関する書籍を全て読破してから投資を始めたというお話です。それもあってか、タイトルでは名著『マーケットの魔術師』から「魔術師」を拝借し、ある主要登場人物の生い立ちについては世紀の相場師ジェシー・リバモアになぞらえているようで、そんな投資家の心のツボをついてくるところに、著者のセンスを感じます。またストーリー展開についても、小説としては面白みを十分に感じることができます。 ただし、本書を読んでいると「この著者は株では小説ほど成功してないのでは?」と思わせる部分も散見されます。全編に『マーケットの魔術師』の引用があっても構わないので、せめてもう少しレベルの高い投資論を展開してほしかった。安易な分散投資論に走らず、せめてロスカットの重要性ぐらいは語ってもらわないと。とはいえ、著者がもし株で成功していれば『池袋ウエストゲートパーク』や『4TEEN』をはじめとする名作は生まれず、直木賞を取ることもなかったのも事実。そういう意味で読者としては複雑な心境ですが、いつか投資本としても価値の高い『波のうえの魔術師』の続編を書いて欲しい気もします。 | ||||
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若いパチプロが右翼(暴力団)と繋がりのある投資家と出会う・・。物語の始りは余りに突然過ぎ、読み終わった後もその展開の大胆さには思わず笑ってしまいます。この小説の展開、登場人物は極めて大胆かつ明解。しかし、それに対する証券市場の描写は緻密であり、1日1日ごとの値動きをその値動きが起こった理由を添えて描写してくれます。この”老人”は一体どういう立場なのか?何故投資家になったのか?に関しては見過ごす事が無いくらいに単純に描写する一方、証券市場の値動きに関しては為替、外国情勢や月ごとの株式市場における基礎知識も織り交ぜて描写します。また、主人公の成り上がり方があっけない一方、素人が初めて株と出会ってから実際に株を買い、売るまでの心情を細かく描きます。この辺りに石田さんの小説と現実に対する潔い割り切りを感じました。 誰もがリスク逃れと責任転嫁に勤しんだ90年代、バブル期に銀行と保険会社が手を結び相続税対策と称して売り出した金融商品が、多数の自殺者と全国規模の訴訟を引き起こす・・・。 興味深い人は是非! | ||||
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