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償い
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償いの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.17pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全65件 21~40 2/4ページ
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家族を死なせたという自責から、将来を嘱望されていた医師をやめてホームレスになった主人公。ホームレスの視点から見る社会は新鮮に映った。罪と罰ということを、丁寧に追求していく作者の誠実な姿勢にも好感がもてる。しかし、わりと早い段階で犯人がわかってしまい、そこが物足りなかった。 | ||||
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『そのころ、男は羽をもがれた蝿のように地べたを這いずりまわっていた。』 妻子を失った自分を責め、すべてを投げ打ち浮浪者となる脳外科医。 そして12年前の事件とのかかわりから、郊外の街で次々と起きる事件を追う。 単なる浮浪者が警察の協力を得て犯人を追う過程に無理があり、TVのサスペンスの様なので、そこが気になってしまうと読めなくなってしまいます。 でもそこを少し許せれば、良くできた流れる文章は心地よく、一気に読めます。 上手く作られている作品だと思います。 他の作品は読んでいませんが、期待できると思います。 | ||||
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『償い』というタイトルから、社会派ミステリーと思って読んだら、 とんでもない目に合った。 作者の言いたい事は判るのだが、作品を構成するミステリーと しての要素が、あまりにも稚拙である。 ホームレスに刑事が捜査情報を教えたり、警察署長が現場の 聞き込みをするなど、現実には有り得ない内容。 そして偶然の要素が多すぎる、ご都合主義の展開。 連続殺人にも、統一感が無い。 子供だましと言ったら、子供に失礼だろう。 | ||||
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予想外の結末に驚きと感動がありました。 人を傷付けると当然罪に問われるが 心を傷付け壊してしまっとしても罪に問われない。 考えさせられた一冊。 | ||||
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ホームレスになった元エリート脳外科医というとんでもない登場人物、読み始めから怪しいなと思い始めその思いが最後まで続きます。 このホームレスが探偵のごとく活躍?するうちに殺人事件がなぜか解決してしまう(要するに犯人が遺書を残し自殺する)という、テレビサスペンス以下の話です。本当はこのホームレスはじめ登場人物の持つ「哀しみ、絶望」を表現したかったのかも知れませんが・・・。 内容がない割に表現がだらだらと長いために400ページを超える長編になってしまっている。出版社のレベルを疑います。 | ||||
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人間の心の小説だと思いました。 主人公は、過去の出来事に対して、十分に心の整理ができていないようでした。 家族にかけてしまった迷惑。命を救った子供のその後の成長についての不安。 元同僚の女医から、医師への復帰を促され、法的・社会的に問題無い、なぜそんなに思いつめるのかとまで言われます。 それで人は、も主人公のように、思い込み、思いつめることはあるのかもしれません。 主人公のように生活することが償いなのか。償うとは何なのか。 それらは、法律などのような論理的なものではないのかもしれません。 もっと個人的なものとしても、とらえられるような問題なのかもしれません。 「償い」について、いろいろな角度から考えさせられ、「人としての心の在り方」にまでせまるような作品だと思いました。 | ||||
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王様のブランチの本紹介で気になって読みました。 小説を読む機会が少ない私でも充分楽しめました。 主人公と少年を中心に物語りは展開していき、どうでもいいような場面も、 後になって「そういうことか」と読み返してみたり。 「こうなるだろう」と読みながら感じてた結末はあっさり裏切られ、しかし充分納得させられる結末だった。 「人の肉体を殺したら罰せられるけれど、心を殺しても罰せられないのは不公平だ」 というのが印象的でした。 小説を読む機会が乏しいわたしなら、もう一度読んだほうが楽しめるような気がします。 理解できなかった場面などを確認しながら。 引き込まれて、興奮して読んだ著者は違いますが「みなさんさようなら」に比べると見劣るような気がしますが、文庫本でも出版されていて、充分楽しめるこの「償い」をオススメします。 | ||||
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本書の数十万部という売れ行き、図書館の永い予約待ちに驚いている。将来を嘱望されていた優秀な脳外科医が何故にここまで完全なホームレスに転落したのか。それには、彼の家庭内に悲惨な事件はあったものの、脳外科医から浮浪者へという転落が、私には非現実的と思われる設定だ。東武東上線の和光市と思われる場所で、何故に高齢者、障害者、浮浪者等の社会的弱者ばかり出てきて、連続して殺されるという設定が疑問である。かつて日高英介が関わった幼児や刑事と年月が経ってまた関わりあうという奇遇は何なのか。警察署長が直接に捜査現場に現れ、また容疑者にもなり得る浮浪者と共に行動を取るか。浮浪者が捜査担当者と事件を協力して考えるか。ホームレスや障害者を襲う少年犯罪を扱う本書は社会派ミステリーと言われ、実はもっと奥が深いと言う。しかし私にはそう考える以前に、あまり面白くないあり得ない設定ばかりのミステリーに感じてしまう。善を行なったつもりで、悪を行なったのだろうかと主人公が悩んだり、人の心を殺しても罰せられないのは不公平だ、他者の心を傷つけた者は、という問いかけには私はどうも馴染まない。上記の如く本書の内容に疑問や不自然さを感じながら読み続けるのではどうも作品に集中が出来ない。これは私自身の読解力の問題なのだろうか。 | ||||
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この小説は、推理小説仕立てになっているが、作者の真の目的は、優れた推理小説よりも人間の真実をつかんだまともな文学作品を書くことにある。だから、ミステリー作品としてだけ見た読者の評価が低いのではなかろうか。 しかし、これは、生きることにとことん失敗し、自分のせいで家族(妻と子供)や患者を死なせてしまった悔恨と罪悪感に苛まれ、絶望のあまり、ホームレスとしてしか生きてゆけなくなった一人の男の再生の物語である。その再生までの過程が、飾りけのない、むしろ、訥々とした重厚さを感じさせる文章で、詳細に語られてゆく。 その話は身に沁みて感動的で、そのなかに、作者の温かい眼差しが感じられる。 それから、もうひとつは、「人の肉体を殺したら罰せられるけれども、人の心を殺しても罰せられない。それでよいのか」という問題提起である。作者は主人公の男と共にこの問題を探究していく。この問題は、人間の根源的善悪を問う一つの大きな倫理学的テーマである。倫理的な問題が主題になっている点では、夏目漱石の「こころ」とも通じる。 単なるエンターテインメント推理小説ではなく、そのなかに深い精神性を含んだ、地味だけれど内容ある意欲的な文学作品として評価したい。 | ||||
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以前命を救った子供が成長して殺人鬼になってしまった。 あのとき一人の命を救ったことで結果的に何人もの命が奪われてしまった。 そんな葛藤と闘う主人公の元脳外科医のホームレス。 結論からいうと、なんとも回りくどくてイライラしてしまった。 都合よく物事が進んでいくことに辟易してしまった。 でも登場人物の会話を読んでいると著者の矢口さんは頭のいい人なんだろうなと思った。 | ||||
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社会派ミステリーとでも言えばよいのだろうか。 初めて読む作家だが、高村薫をやや丸くした雰囲気を感じる。 設定も重い。 テーマも重い。 物語に一貫して流れている重さは、現代の「陰」の部分を誇張して描かれているからだ。 脳外科医ながら、家庭を顧みなかった結果が家庭崩壊を招き、ホームレスへと転落していく主人公。 いわゆる学習の面ではトップクラスだが、心にゆがみを持つ15歳の少年。 「人の心を殺すこと」は罪なのか。 そして、その償いとは。 答えは提示されない。 そもそも心は殺されてしまうものなのか。 それとも、心を殺されてしまうような人がいる現代社会を憂いているのか。 著者の投げかける問い自体が重過ぎて、考えあぐねている。 | ||||
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本屋さんのポップにつられて買いました。 この作家さんの本は初めてです。 登場人物の設定もなかなか面白く、終盤まではすいすい読めました。 読みやすくて一気に読んでしまう感覚でした。 ただ・・・ 私は終わり方に納得が出来ません。 肩透かしくらったような感じでした。 え?これで終わるの??って。 結局何も解決できずに終わったような気がします。 途中までが面白かっただけに残念で、モヤモヤだけが後に残りました。 | ||||
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有能な元脳外科医は妻子を亡くしその責任を感じてホームレスに。生きる意味さへ見失う。 その彼が昔、誘拐魔から命を救った少年と再会し、その地域で発生している連続殺人事件の謎を探る。刑事や新聞記者でもなくホームレスの彼が。。 誘拐魔による一時的な仮死状態から、他人の心の中の泣き声が聞こえるという特殊な能力を持った少年。という設定は斬新で興味深かった。 凶悪な殺人事件と、地元少年たちの「ホームレス撲滅運動」と称する暴力を並行して描かれているのは、安易で不快な感じがした。 ホームレスの元脳外科医に懇意にしてくれる老刑事。実は昔の誘拐魔事件の時の担当刑事だった。そしてその際に治療にあたった病院の看護師。 そんな過去と現在をつなぐ人物を登場させていながら、個人の内面には踏み込まず、事件の解明にも絡んでこない。 事件の謎解きという意味では希薄すぎるが、文章はわかりやすく一気に読める。 本の帯の言葉にとらわれず、過度な期待を持たずに読めばおもしろい。 | ||||
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三十万部の超えるベストセラー! ・・・という煽り文句に騙されたつもりなって読んで みましたが、良くも悪くも普通のミステリー小説でした。 文章は読みやすいし、登場人物もそれなりに個性的で、 ラストも破綻なくまとめられており、完成度は高いのでしょう。 だけど、読んでいる最中も、読んでしまった後も、何か物足り ない気分になるのが不思議です。一体何が足りないのか、いくら 考えてもわかりません。結果的には本の内容よりも、著者のプロ フィールの方が強く印象に残っていますし、気になります・・・・。 | ||||
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書店でのPOPや新聞広告に引かれて読みました。 前半にいろいろな布石を敷いてあるのですが 敷きすぎて回収がやや雑になったように 思えます。 主人公と親しくなる刑事の家族に関するくだりなどは 後半に大きな意味を持つのかと期待しましたが、 意外とあっさりしていました。 文章は読みやすく、分かりやすかったのですが。 | ||||
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本屋さんが、えらい力の入れようで、平積み量とPOPに惹かれて購入しました。 医療ミスと権力闘争にやぶれ、エリートコースから脱落、妻子を失い マインド・ロスにあった主人公日高が、ホームレスの立場で、家庭内暴力・高齢者夫婦だけの介護・身体障害者・幼児性的虐待の被害者及び被害者家族・加害者及び加害者家族・臓器移植待ち患者・不妊治療夫婦等に起きる、連続不審死を、ひとりの容疑少年真人との関連と照らして推理を推し進める内容です。これでもかっていうくらい マインド・ロス環境の登場人物が出ますが、ほとんど、殺された後の、推理上の登場なので、心への浸透具合が薄く、主人公も、すべてを捨て 心の傷から半年で、しかも日々の食や寝床にも事欠く、状況で連続不審死の解明にあたれるというのは、エンターテーメントとはいえ、回復早すぎないか?とつっこみたくなりました。経験上最低3〜4年は、落ち込みっぱなしだと思うのですが・・・。 連続不審死にかかわるのが、社会的精神的弱者ばかりで、関わらない一般生活しているなんの償い意識も持たないものが、安息に生活できるなんて意図か?なんて邪推したくなりました。 ストーリーは、ミステリーとして、期待を裏切られ感とか、楽しめましたが、今一段、読後感を、希望の持てるさわやかな感じにしてほしかったと思います。 | ||||
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最近になってじわじわ人気の出ている作家ということで、書店の平台にもずいぶんと目立った形で置いてあったので読んでみました。 妻子を失ってホームレスになった医師、彼がかつて助けた少年、連続して起こるナイフを使った殺人事件。あらすじだけを見るとなにやら面白そう。 しかし、どうにも人間心理の切り込み方が浅すぎる気がしました。エリート医師からホームレスになる日高、彼を「探偵」のように使おうとする刑事、「人の心の泣き声が聞こえる」という少年と事件とのかかわり、全ての動機に必然性が感じられない。絶望を抱えている日高と少年にそれほどの心の闇が見えてこないのです。それゆえに、単なるミステリーとしての要素が濃く、読後の感動はいまいち。 「償い」という大きなテーマを掲げたタイトルが、空回りしています。 | ||||
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殺人事件の謎を解き明かしていくのはホームレスの日高。刑事でも探偵でもない新たな視点で事件を追っていく。時が進むにつれ、予想だにしなかった犯人像が浮かび上がってくる。主人公日高が一度消し去った過去の記憶が事件の進行と共にフラッシュバックされ、償いの気持ちで一杯になる。 単なる事件小説と違い、読み終わったあとで胸が熱くなった。 | ||||
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他の方も書いていらっしゃいますが、設定は良かったと思います。 でも、登場人物たちを生かしきれていないと感じました。 主人公の自意識過剰、優柔不断にうんざりします。 妻子があのようなことになっていなくても、どこかでつまづいただろうな〜と想像してしまいます。 もし妻子のことで責任を感じていたのだとしたら、きちんと医者を続けて、人生をかけて償うべきだったのではないでしょうか? 「償い」なんてどこにもなく、感動は全くありませんでした。 唯一理解できるのは真人くんのお母さんくらいかな…。 | ||||
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ミステリーと思って読むと、たくさんのご都合主義に気づき、 ちょっと納得がいかないところはあります。 まず、主人公のホームレス・日高が、昔自分が助けた少年に偶然であってしまうところ。 この再会のことを”偶然の中に必然を感じた”とありますが、 ちょっと話がうますぎるかも。 元刑事というならまだしも、元医者が連続殺人の謎を解くなんて、 やっぱり有り得ない。 ただ、わたしが共感できたのは、 ”自分のある行動が、あとあとたくさんの人に影響を及ぼすことになってしまったのでは”と、日高が悩むところです。 よかれと思ってしたことが、実は助けられた当人にはそうでもなかったり、 かえって迷惑だったりすることがあるのですね。 しかもその結果が何年も後にわかるとすると、 自分が今、こうして生きていることは果たして正しいのか。 日高と一緒に悩んでしまいました。 でも生きている限り、人間は立ち止まってもいられないんですよね。 いくら深い悩みがあろうとも。 それが死んだ人に対しての「償い」になるのかなと思いました。 | ||||
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