祈りの朝
- 東日本大震災 (15)
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集英社文庫の第一回の紅白本合戦のイベントで、どんでん返しのジャンルで吉村達也の『生きてるうちに、さよならを』とともにノミネートされていた今作。集英社文庫のための書き下ろし小説である。 まず、純粋なミステリーを求めている方に、この小説はお勧めできない。いわゆるこれは一人の女性の人生を描いた結果、ミステリーというジャンルに括られただけの話だ。 もちろん、そのラストの衝撃には計り知れないものがあるのだが、ちょっと中盤に差し掛かればわかると思うが、このオチは人によっては「ええ…なんだこれ」となる人も多いのだと思う。 はっきり言って好き嫌いがわかれるだろう。 でも、それは小説の展開自体だけを見ての話になってしまう。 この作品は紹介文を見ればわかるが「震災からの再生と家族の希望を描」いた一人の女性の物語なのだ。 もしかしたら、震災ではないテーマを使ってこのような展開を使った小説がこの世には存在するのかもしれない。 でも、この小説はただ、展開にあわせて「震災」を持ってきたのではない。 一人の女性の人生を描く上で買っても切り離せない「震災」の悲惨さを作家矢口敦子の手によって書かれた唯一無二の作品なのだ。 どんなにテーマと展開、もっといえば主人公を与えたとして、矢口敦子以外にこの作品を書くことは不可能なのだ。文体、人物造形力、物語の構成力、その他すべて、矢口敦子でしかこの作品を書ききることはできないのだ。 最後に、解説でも書かれているが、ラストの一文と、タイトルとは本当にこの小説全てを味わった方にしかその輝きを味わうことはできないでしょう。 ぜひその輝きを体感してみてください。 ただの一点もののトリックだけでは経験できません。ラストの衝撃…全身の肌がふるえあがります。 | ||||
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