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冬の眠り
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冬の眠りの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.43pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全3件 1~3 1/1ページ
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いくつかのマイナー北方作品群に共通するように、これもまたジャンル分けの不可能な作品ですね。映像化も不可能でしょう。北方氏は、三国志や水滸伝などの良質のエンターテイメントを量産する一方、こういう不思議な(?)作品をコンスタントに書き続けています。それらが、あまり目立った評価を受けていないのがなんとも口惜しい。 そういった作品群にあって、この小説は、かなり作家北方謙三本人の内面に深く分け入った作品なのではないかと窺えます。一読すればすぐわかりますが、北方氏の、たとえ市場価値はまったくなくとも、自分というものを純粋に表現した、唯一無二の作品に対する狂おしいまでの憧れが、主人公の天才画家のやや屈折した眼差しを通して描かれています。 確かに、血わき肉踊る、と言った内容の作品ではないのですが、言葉で表現しようのない不思議な余韻がかなり残るのです。この本を手にした方は、これも何かの僥倖と思って、じっくり読んでみてください。ただ、ハードボイルド調のセリフが、この作品の中ではすこしわざとらしく聞こえます。 | ||||
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いくつかのマイナー北方作品群に共通するように、これもまたジャンル分けの不可能な作品ですね。映像化も不可能でしょう。北方氏は、三国志や水滸伝などの良質のエンターテイメントを量産する一方、こういう不思議な(?)作品をコンスタントに書き続けています。それらが、あまり目立った評価を受けていないのがなんとも口惜しい。 そういった作品群にあって、この小説は、かなり作家北方謙三本人の内面に深く分け入った作品なのではないかと窺えます。一読すればすぐわかりますが、北方氏の、たとえ市場価値はまったくなくとも、自分というものを純粋に表現した、唯一無二の作品に対する狂おしいまでの憧れが、主人公の天才画家のやや屈折した眼差しを通して描かれています。 確かに、血わき肉踊る、と言った内容の作品ではないのですが、言葉で表現しようのない不思議な余韻がかなり残るのです。この本を手にした方は、これも何かの僥倖と思って、じっくり読んでみてください。 ただ、ハードボイルド調のセリフが、この作品の中ではすこしわざとらしく聞こえます。 | ||||
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他の人には見えないものが見える人間は、けっこうつらいのかもしれない。そして、それを他の人にも分かる形にする術を持たない者はもっと辛いのかもしれない。自分と同じ匂いのする二人の人間と出会った主人公の画家は、絵を描くことを二人に教える。抽象画に限らず、芸術家はみんな自分の心を削って、その破片を作品にうつしている。息ができなくなるくらい濃密な心情描写に、北方謙三の心の叫びも聞こえる…かも。 | ||||
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