■スポンサードリンク
国銅
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
国銅の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.42pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全48件 21~40 2/3ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
帚木ワールド全開の象徴と言えると思います。奈良時代をベースにしたダイナミックな物語です。 奈良の大仏を作るために各地から銅などを収集させる、いわゆる苦役をしていた長門(現・山口県)の集落に住む主人公・国人をめぐる物語。奈良時代は常に死と隣り合わせであることがよくわかり、特に国人の兄は苦役で死んでいった。 実は、苦役には都での苦役もあり、それに抜擢される国人と集落の仲間たち。しかし、当時、移動は命がけ。しかし、奈良に着いて都の様子や大仏を作成する様子などが文章から脳裏に焼き付いていく。結局、都での苦役を終えた国人は長門への帰路で仲間をすべて失うことになる。 誰もヒーローでもなく、明るさもない。ただひたすら奈良時代の青年の様子が描かれています。 それでも、読めば奈良時代の様子が想起できるダイナミックをもっています。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
水神も国銅も本当に素晴らしい。 風景を見る目が変わる。変えないといけない。 過去のこれだけの人の命が、今の風景には蓄積されている。 国人の魅力に憧れる。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
最後に会いたい人に会えなくて、会えたらどんなに幸せだったかと思ったが、改めて考えてみると、会うか会わないかの問題ではないことに気づいた。 文字や風景として、意味を持たせることで、忘れないことができる。 自分の中に、愛するものを活かし続けることができる。 それは相手が生きていても会えなくても同じ事。 風景の話から、人の生きるすべてまで、本当に面白かった。 国人が被ってしょうがないが。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
良い状態でした。喜んでいます。 以前にも購入しました。これは友達へのプレゼントです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
あるがままに、ゆったり、まったり、時の流れに身をまかせ・・・。著者独自の世界を十二分に味わうことができます。ただ、自分の興味関心のあり方からは、奈良時代の産銅の状況、製錬技術、それに携わる人資源の分布などについて、より広い地理的な観点を取り入れてあるとさらによかったと思いました。始めから終わりまで国人密着で展開しますが、小説であればやむを得ないことかも知れません。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
人に勧められて読みました。主人公と心が重なり、涙なくしては読めませんでした。 私は観光ガイドをしています。大仏様も何度も見ていますが、その建立の裏にはたくさんの庶民の苦労が有った事、知っているつもりでしたが、リアルに感じる事が出来ました。 出来たものだけでなく、それを支えていた人々に心を向ける事が出来ます。原発の問題とも重なりました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
途中で読む事を止めるのが難しいくらい、引き込まれました。 「仏を造っているあなたが仏なのです」 考えさせらられます。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
修学旅行で連れて行かれて、淡々と眺めただけの大仏でしたが 昔の人々の努力や命を削っての上に築かれた尊いものなんだと 恥ずかしながら気付かされました。 読みやすく情景が頭の中に浮かんで、その時代にドップリ浸かれました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
斑鳩の里に建立されることになった、盧遮那仏を巡る物語り。古代奈良時代の採銅、造仏を長門銅山と奈良、斑鳩の里を舞台に展開する物語りで、古代大仏開眼に纏わる職人国人の人生ドラマ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
聖武天皇の詔で大仏建立を計画。全国の銅山から集めた銅を用いて、大仏開眼法要に到る物語り。古代の風俗が物語の展開を通して知ることが出来る。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
知人の好きな小説とのことですすめられました 見た感じ あまりおもしろくなさそうな予感で手をつけるのに時間がかかりましたが、 読み始めると 魅力的な物語です しかーし 主人公と関わる女人たちが言う言葉が・・ 男性に都合よすぎて 現実ではありえません やはり 男性が書いたのだな〜と思い知ります ファンタジーです そして とくに最後のほう 人が景気よく死にすぎです みんな殺しちゃうんかい〜 読後感が残念 しかし主人公の国人や登場人物は魅力的♪ さいきん日本の薬草に興味があるので 薬草やその効能がひんぱんに出てくるのも嬉しかったです♪ | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
奈良の大仏を作り上げた人々の物語。といっても、いわゆる歴史上の人物が活躍するのではなく、鉱物としての銅鉱を掘り、製錬・精錬し、さらには実際に大仏の鋳造などにかかわった“無名”の人々の、仕事や生活を含めた哀歓を描いている。 興味深いのは、主人公の国人が“教養”を拠りどころにして、厳しい労働(苦役)などを乗り越えていくこと。現代と違い、識字者が現在と比べ極めて少ない時代にあって、国人は偶然から字を習い、覚え、書けるようになる。そういった知への欲求は、彼の仕事ぶりにも影響し、いわゆる上司から認められていく。しかもそれは、仕事に生かされるだけでなく、日々の過ごし方や他人への対応にも反映している。仕事に疲れた夜、詩(漢詩)を読み、砂に写し、意味を考えることで、“疲労”を解消させている国人は、力強く美しい。その姿は、労働と教養の間に深い関係を見出しにくい現代人に、何か示唆を与えてくれるような気がする(プリモ・レーヴィの強制収容所と『神曲』に関するエピソードを思い出した)。 また、当時の人々の中にあった、外国人や外国文化に対する柔軟な思考も興味深い。外国人や外国の文化であっても、自分たちより優れたものに対しては、それを認め、敬愛している。技術などを持って日本に来た外国人に対しても、偏見が極めて少ない。『万葉集』に見られる、“おおらかな”精神が、古代の日本を覆っていたのだろう。 もちろん、本書で描かれるように、当時の日本では、海賊や山賊も多く、今よりもはるかに危険ではあったろうし、食生活そのものも決して豊かとはいえないのだろうが、どこか現代人にない“伸びやかさ”を感じるのは私だけではないと思う。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
週間ブックレビューで評判の良かった「水神」を読んで感動し、並んで評価の高かった「国銅」も読んでみた。 奈良の大仏を作るための銅を精錬する人足が、大仏造りにかり出され、作業に従事する苦難の生活を描いた歴史小説で、銅の精錬や大仏建立の様子が詳細に描かれており、今わかっている歴史資料を基に当時の過酷な勤務ぶりが見事に表現されている。上下各300ページに及ぶ長編ながら、夢中で読み進められた。「水神」にも劣らない感動の名作。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
私にとっては小学校の修学旅行で1度見たことがあるだけの奈良の大仏にこんな背景があったのだと初めて知りました。当然まだ機械化されているわけではなく、何もかも人手で行われたものであり、大仏は当時の人々の信仰と命の結晶のようなものです。 それと同時に人の小さな力でもこつこつ続ければ5年10年のうちには大きな仕事がなしとげられるということも分かりました。長門の壁の大仏も実在するのなら見に行きたいと思います。 この著者の作品の中でも私の一番好きなものになりました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ケン・フォレットの「大聖堂」は、イギリス十二世紀の物語だが、時代を遡ること約四百年前、天平の世の日本では、東大寺大仏建立のため日本各地から奈良の都に使役として人足たちが駆り出されていた。 キリスト教と仏教との違いはあるものの宗教を根幹としている物語の展開に何か似通った思いで読み進みました。 「国銅」の主人公の”国人”は、国家の命で使役として、長門の国の奈良登りで何年も苦役を強いられた後、都までにも行かされ、あらゆる階層の人達とめぐり合いながら人間修行とも思われる年月を経て、年季が明けた後、高僧にも勝る教養を身につけながらただの人足として故郷に帰り物語が終わります。 「大聖堂」の主人公”ジャック”との大きく違う最終章を感慨深く読み終わりました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ご本人が医師で、ずっとそちら系統の話を書いてきた著者なので、私も読む前には相当ためらった。だが、読み始めたら一気だった。単純に、あの時代の銅を抽出するやり方、運び方、皆さん、専門家以外は知らないでしょう?読了した時、大仏に対する見方が多少なりとも変わると思う。製造過程の書き方も、本来なら専門的過ぎて嫌になってもおかしくないのに、読ませるだけの筆力がある。 ただ、最近、書店で「閉鎖病棟」がやたらと目につくが、あれと同じ雰囲気や、泣ける、癒し系の話を求める人は、やめておいた方が無難かも。主人公に感情移入できる人ほど、どっと疲れる。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
これはすごいです。 小説はいろいろ読みますが(月に4.5冊は読んでいると思います)、この10年で、自分ではベストだと思います。 いっけん地味です。地味ですが、読了するころには、あなたを知的感動の世界へ、深く静かに連れて行かれていると思います。 それから、私は日ごろから「文字というのは、あんなただの記号でいろいろなことを伝えることが出来てすごいなあ」と思っていましたが、作者は文中で、僕の漠然として持っていた思いを見事に小説という形で表現しました。 これから読書の秋の季節。物事を深く考えながら読書をする。 下手すると(←適切な表現ではありませんが)マジで人生観変わります。 そのくらい僕は感動しました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
一介の労役夫が読み書きができたり、薬草の知識があるというのに不自然さを感じる人もいるかもしれませんが、物語は淡々と進んでいきます。だからこそこの物語にリアリティがあるのだと思います。主人公は奈良でひたすら働き、そして故郷に帰っていきます。語られるエピソードは救いがないように思われますが、それだからこそ、その当時の人々の物語として、きっとこんなこともあったかもしれないという読後感があるのだと思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
文句なしに素晴らしい作品です! 老若男女問わず、たくさんの方に読んでいただきたい。 帚木さんの作品にはほぼハズレがなく、どれを読んでも面白いのですが 「国銅」はその中でも歴史ものとして一味違った魅力があります。 奈良の大仏さんを建設する話なんですが、誰でも一度は 「あんな昔によくあれだけ立派なものが作れたよなあ」と歴史の時間に驚いた経験があると思います。 そのオドロキの裏側を垣間見れるというか、史実を実に鮮やかに色づけしてくれてるというか。 胸がしめつけられるほどの苦しいエピソードや悲しい別れ、涙誘われるやりきれなさも随所に出てきますが、 決して不快にはなりません。 とにかく主人公が勤勉でマジメで実直で、でも嫌味ったらしくない、稀有な光を放っています。 歴史上の有名武将や剣士ばかり取り上げている大河ドラマで、ぜひこの作品をドラマ化してもらいたい。 素晴らしい。それしかいえないぐらい感動しますよ! | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
石を切り出し、溶かして、棹銅をつくる。それを都に献上するが、どう使われるかは わからない。 そんな作業を繰り返す毎日の中で 仲間や友人と触れ合い、兄や友人との死別を経験しながら 青年・国人 は成長していく。 ある日、都の大仏造立に向かう。当時の旅は、生きて都に行き着けるか、ましてや帰れるかもわからない。そんな不安を胸に 仲間と旅立つ。旅の途中で仲間を失う。そんな旅の様子が 淡々と語られていく。 この物語に英雄はでてこない。 自分の運命や役割をしっかりと受け止めて 黙々とできることをやりながら成長していく青年の姿があるだけ。 静かに、静かに物語りは進む。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!