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笑う山崎
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笑う山崎の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.82pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全22件 1~20 1/2ページ
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このところ「サイコパス」がホラー漫画のテーマで、よく扱われている。サイコパスは共感、罪悪感、自責の念を欠き、浅薄で欠落した感情を示す。結果的に残虐な殺人シーンが満載となる。そういう意味で「笑う山崎」は戦慄の拷問シーンの博覧会である。妻娘に新幹線車内で狼藉した酔客の哀れな最期、取り調べした刑事をバーナーで炙り殺し、自分を襲撃した犯人の全身にハンダゴテで82箇所の穴を開けて殺害、素手の約束の決闘で銃殺、襲撃に部下を盾にする、液体の出口である口と陰茎を塞いで大量に酒を飲ませて蛙のように膨れた腹を踏みつける、死ぬ覚悟をした者に生きる希望を与えてから嬲り殺しにする、情夫を助ける手伝いをする女を睡眠薬で眠らせている間に男を惨殺。顔色一つ変えない山崎は、まさに外道の極致である。 解説の縄田一夫氏によれば、本作品のテーマは「愛」である。それも家族愛、先ずはヤクザ一家という疑似家族の愛。それが虚偽であるとわかっていても、徹底的に嘘を通す。そして鼻の骨が折れるまで殴った女を娶っての家族愛(娘付き)。そして家族以外の敵に対する無慈悲さ。主人公の山崎には無表情な不気味さと、人の心の急所を押さえた統率力というアンビバレンツな魅力がある。読みながら、新たなスプラッターを怖れながら、次の展開を心待ちにしている自分がいる。暴力という人間の根源に潜む本能に戦慄する。冒頭の短編「笑う山崎」から始まった8つの短編集。エンディングの父娘のシーンは、「東京ラブストーリー」の秋庭親娘のシーンを彷彿させた。 | ||||
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花村萬月氏は人の奥底にある破壊衝動を書くと先鋭的と聞き初めて同氏の小説を読んでみたが主役の山崎が少しも不気味ではない、どこかに普通にいるやくざのおっさんという立ち回りが最後まで続いて拍子抜けした。 | ||||
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比類なき極上の(いい意味で最低の)暴力とエロを描写させたら第一人者!と思う筆者の作品の中でも、その冷酷で残忍なキャラではピカイチともいえる暴力団員、山崎。まだ10代の頃に読んで、そのストーリー展開にやり切れなく放心してしまった記憶を頼りに、このたびあらためて購入、拝読しました。確かにこりゃスゴイ! いやすごいんだけど、歳を食った今になっては、当時のインパクトがなく、★1減らしました。萬月さん初めての人にはめっちゃインパクトありだと思います。 | ||||
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小説、作り物だから読みきれました。それでもトラウマ必至です。 | ||||
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二次団体、三次団体に当代から客人が降りてくると、恐れられるし、気を使われるのは確かだ。 もちろん、きちんと客人として扱われるし、降りた場所の居心地がよくなってそのまま骨を埋める人間もいる。 しかし客人が、二次団体、三次団体のシノギを邪魔するようなことはない。 まして外国人タレントに手を付けたり、暴行するなど有り得ない。 ヤクザはやるときは徹底的にやるが、なんの理由もなく傍若無人な行動をとることはない。 彼らは頭がいいので自分が理不尽な行動をとれば、その後に必ずリアクションが起きることを知っている。 この作者も色々な経験をしていると思うが、小説を面白くするために脚色し過ぎな感じがする。 | ||||
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ヤクザ同士が殺しあうハードボイルドなピカレスクだが、一般的な法や倫理に縛られない価値観には憧れるものがある。 | ||||
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本棚の奥から、この「笑う山崎」の古い文庫本が出てきた。 初めて、20年前に「花村萬月」と出会った作品である。 以降、萬月ファンとなり、かなり読んでいる。 今回、20年ぶりに再読してみた。 初期の萬月作品であるが、以降ず~と流れる 炸裂する暴力と性、対極の愛情がすでに, ここに完成されている。 本作品は、ややラストが、甘い感じが、、、、。 萬月文学の原型そのものが、ここにある。 | ||||
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サディストの変質者をどうしようもないやつとして描くのではなく周りとの関係等も含めて美しいものとして描いているのがどうしようもなく胸クソ悪くて途中でうんざりして読むのやめました でも作品自体は才気のようなものを感じたので合う人にはおもしろいと思います | ||||
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友達からの紹介された本でしたが、期待した内容ではありませんでした。 | ||||
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このミス 1995年 国内第4位。 花村萬月さんの作品は、激しい暴力の裏側に、不恰好な愛が透けて見える。あまりに陳腐な表現で、ファンは辟易してしまうだろうが、私には一番しっくりする。 『笑う山崎』は、まさに暴力と愛の物語である。 非道な限りを尽くす極道 山崎を主役に据えた連作短編で、胸が悪くなるような暴力と、情けないほどの純粋な愛情が描かれていく。他者へ暴力が過激さを増すと、家族への愛情が溢れ出すという理解し難い世界。この不可思議なバランス感覚が、他の暗黒小説と一線を画している。 山崎は、一見、暴力と無縁のやさ男だ。しかし、人間性を微塵も感じさせない冷酷なやり口で、極道の世界にいるものを震撼させている。そこに美学があるわけでなない。極道としての生き方があるだけだ。本作品で描かれるのは、アンチヒーローではないのだ。 関西の暴力組織を一代で席巻し、東京へその勢力を伸ばし始めた山崎。本作品の冒頭、山崎の登場シーンは、度肝を抜かれてしまう。山崎の下戸を嘲笑した、フィリピン人ホステスのマリーの鼻を、ダイヤ入りの腕時計でぶんなぐり砕いてしまうのだ。曲がった鼻の治療代として、時計を投げつける山崎。なんと、この激烈なことか!後に、山崎は、マリーそして、マリーの子パトリシアと家族を形成していくのだから、これまた尋常ではない。 山崎は、意にそぐわないものを、徹底的に痛めつけ、何らの感情を見せず殺戮していく。あまりの酷さに、戦慄すらしてしまうだろう(残虐なシーンが嫌いな読者は注意されたし!)。反面、義理の娘パトリシアに背かれ、涙にむせんだりするのだ。 エリート極道の山崎は、独特の哲学を持っている。読み進めていくと、同業者を屈服していくカリスマ性が明らかになっていく。山崎の長広舌で開陳される哲学は、必読である。 | ||||
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面白いとか面白くない以前に、自分には合わなかった。 作者の作品はこれが初めてですが、もう買わないだろうなと。 特に主人公が気持ち悪く、胸糞の悪い作品でした。 ただ、つまらないかと聞かれれば、そうとは言い切れない部分もありますが。 | ||||
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グロ、暴力、エロ、そして人間の尊厳の、これでもかという生々しい表現に関しては、右に出る者のないのではないか、花村萬月先生。その中でも、読んだあとの胃が痛くなるような独特の読後感とある意味の憧れを感じてしまう「笑う山崎」。一回読んだら絶対に忘れることは出来ない。そして、気になるけれど再度読む勇気がなかなか起きない。人に読むことを勧めたあとに、後悔を感じることも。勇気を出して読んでみてはいかが。 | ||||
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花村萬月氏の作品は「皆月」や「ゲルマニウムの夜」の2作品をこれまで読んだ。 どちらの作品もそれなりに残酷な暴力シーンが描かれているが、本作品はそれにもまして凄惨だ。 正直言って「引く」ぐらいグロいシーンも少なくないが、主人公の山崎や周囲の登場人物のキャラクターもあって、 不思議とサクサク読めるエンターテインメントな作品である。 | ||||
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花村萬月さんの作品は『皆月』に続いて2作目です。 惨酷な描写が多いですが、引き込まれる文章でスラスラ読めます。 作者自身が言われている通り、最初のエピソードが一番おもしろく印象的でした。 後半は徐々に主人公山崎のキャラが定まらなくなった気がします。 | ||||
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世に溢れる書物の中で読みたい本を選ぶ時、まず本のタイトルで己の興味が惹きつけられるかどうか、僕の場合はそれが判断基準になる訳だが、「笑う山崎」は、その僕なりの基準をクリアーして我が家にやって来た。「炙られる山崎」など目次を見ても何故かワクワクする何かがある。読み進めていくうちに、山崎さんにそんなことをして後でどうなっても知りませんよと思わざるを得ない輩が続々登場するわけだが、案の定、半田ゴテで全身穴だらけにされご臨終。己の美学の為なら子持ちのフィリピン女性の鼻梁も砕く。それが山崎の生き様。圧倒された。 | ||||
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おそらくハードボイルドの主人公について感情移入したり、 勝手な憧れを抱いたりしないことがこのジャンルの正しい読者像と信じていたが 「山崎」だけには完全にやられた。 凡そこの分野の主人公は読者によって どこか白々しく、 どこかウソっぽく、 どこかイヤミで どこか妬ましい。 それらを全て凌駕し不敵に笑う「山崎」。 傑作。 | ||||
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思い描く意志を実行できる山崎 私は思い描くだけ 作者は自分自身の押さえ切れない衝動を 小説を通して心の整理をしているのではないだろうか 思念を描くのは相当のエネルギーが必要だ 私は同朋を山崎に見てしまった この感情は人には見せていけないという 自然と培って抑えている私は正しかった タイラップを知っている山崎 私もこれでいろいろと遊んだものだった 山崎の反対にいる警察も使用している その名は手錠という正義 | ||||
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花村蔓月の作品の中でも、最も好きな1冊。 読んでいて気分が悪くなるくらいのグロさ、それでいて、何故か愛とか切なさを感じさせる不思議な魅力があります。 暴力、SEX、憎悪、愛、家族、全てを巻き込んだエンターテイメント。癖になる世界。 | ||||
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極道の山崎は、ホステスのマリーの鼻を殴って潰す。マリーと結婚をする。 痛さが伝わる容赦のない暴力描写。欲望のまま動く性行為の描写。山崎の行動は全て非道徳的だ。 山崎と関わりたくないと思った。 小説の中で関わりあえて最高です。 暴力、擬似家族、愛情、権力、憎悪、が織り込まれている。それでいて読みやすい。 | ||||
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羽田空港で本屋さんをブラブラしているときに、タイトルを見て衝動買いをしてしまいました。買った理由は、山崎まさよしのプロモーションビデオ「動く山崎」とタイトルが似てたから・・・(笑)なんか、関係あるのかな~なんて、フシダラな動機で読んだのですが・・・内容は、めっちゃオモロイ!おもしろいって表現は間違いかもしれません。すっごいハードボイルドで、すっごい男気あって、すっごいヤクザな話。めちゃくちゃ深みにはまりました!この本がきっかけで、花村萬月を買いあさる運命を背負うことになった私ですが、彼の本はどれもハードボイルドでとてもオモシロイです!花村萬月を読むなら、芥川賞を受賞した「ゲルマニウムの夜」より、「動く山崎」の方が入りやすいと・・・いや、深みにはまりやすいと思います(笑)みなさんも、萬月ワールドへ突入してください (^-^)☆---ちなみに、山崎まさよしとは何も関係なかったデス。--- | ||||
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